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信長の野望

【のぶながのやぼう】

ジャンル 歴史シミュレーションゲーム
対応機種 PC-8801 / PC-9801 / FM-7 / X1 / ファミコン ほか
発売・開発元 光栄マイコンシステム
発売日 1983年3月(PC-8801版)
定価 7,800円
備考 後に『信長の野望・全国版』などの続編・移植へ発展した歴史シミュレーションの金字塔
判定 なし
シリーズ 信長の野望シリーズ

日本の戦国時代を舞台に、領国経営と合戦を経て全国統一を目指す伝説の第1作。


概要

  • 日本の歴史シミュレーションゲームの基礎を築いた記念すべき第1作
    • 光栄マイコンシステムより1983年に発売された、戦国時代の大名となって天下統一を目指す戦略シミュレーションゲーム。
    • プレイヤーは織田信長または武田信玄を選択し、中部および近畿を中心とする17ヶ国の領地を巡って内政や合戦、外交を繰り広げる。
    • 当時のマイコン向けソフトとしては画期的なシステムとゲーム性を備えており、後の歴史ゲームジャンルそのものを確立した歴史的名作として語り継がれている。

評価点

  • 当時のPCゲームとして群を抜く中毒性と本格的な内政システム
    • 開墾や治水による石高の向上、年貢の徴収、兵士の雇傭や訓練といった内政のサイクルが極めてシンプルかつ奥深い。
    • 人心掌握や兵装の強化を丹念に行うことで圧倒的な戦力差を覆せる設計になっており、プレイヤーの判断力と育成成果がダイレクトに戦状況に反映される面白さがある。
  • 思考を要求されるヘックス方式の合戦システム
    • 合戦パートには六角形のマス目を用いたマップが採用され、地形効果や移動距離の概念を取り入れた戦闘演出を実現。
    • 山や町を利用した立ち回りや、大名自らの出陣による士気補正など、戦術的な駆け引きの基礎がこの段階で完成されている。
  • プレイヤーの想像力を掻き立てるゲームデザインと達成感
    • 容量の制限によりグラフィックや演出は控えめであるものの、数字とテキストで描かれるリアルタイムな戦国世界はプレイヤーに強い没入感を与えた。
    • 全国統一を果たした際の達成感は当時としては破格であり、多くのプレイヤーを徹夜に追い込むほどの中毒性を誇った。

論争点

  • 過度に高い難易度と理不尽なランダム要素の是非
    • 台風や疫病といった自然災害、さらには他国からの突如として行われる暗殺や内通の試みなど、回避不能に近い破滅的イベントの発生確率が高い。
    • 綿密に組み上げた内政や軍備が一瞬で無に帰すバランスについて、戦国の不条理さや緊迫感をリアルに再現していると評価する声がある一方、運の要素が強すぎて理不尽と難色を示す声もあり、好みが分かれるポイントとなっている。

問題点

  • 序盤を過ぎた後の消化試合化と強い作業感
    • 序盤の貧困や他国からの脅威を乗り越え、一定以上の勢力を確保した後は国力が膨大になり、難易度が急激に低下する。
    • 敵勢力への侵攻がルーチン作業となり、後半は天下統一までの作業感を強く感じやすい。
  • CPU思考の単純さとハメ攻略の存在
    • 初期の思考ルーチンゆえにCPUの動向は単純であり、特定の行動パターンを把握すると容易に完封できてしまう。
    • 兵士の忠誠度を極限まで高めて少数の精鋭で敵の大軍を壊滅させる手法や、移動アルゴリズムの癖を利用したハメ攻略が容易に可能であるため、攻略法が確立すると手応えが薄れる。
  • 選択可能大名の極端な少なさ
    • 選択できる大名が織田信長と武田信玄の2人のみであり、その他の大名でプレイすることはできない。
    • 多様な武将や家柄を選んでプレイしたい層にとっては選択肢が非常に狭く、リプレイ性の面で物足りなさを与える要因となった。
  • マップ規模の狭さと登場地域の限定
    • 登場する国が17ヶ国に限られており、日本の特定地域のみでストーリーが完結する。
    • 全国規模の覇権争いを楽しみたいユーザーにとっては規模が小さく、伊達氏や毛利氏、島津氏といった地方の有力大名は登場しない。
  • 武将個人の概念やパラメータの不在
    • 後のシリーズ作品とは異なり、配下武将という概念が存在せず、各国の兵力や大名個人の数値のみで管理される。
    • 戦国時代の魅力である多様な英傑たちの個性や人間ドラマをゲームシステム上で楽しむことはできず、非常にシンプルな領地合戦に終始する。

総評

内政で国力を高め、合戦で領地を拡大し、最終的に天下を統一するというゲームの流れを完成させ、日本における歴史シミュレーションゲームというジャンルを決定づけた不朽の名作。初期作特有の理不尽な事故要素や後半の作業化、登場勢力の少なさといった課題は抱えているものの、当時のマイコン市場に与えた衝撃と中毒性の高さは絶大であった。本作の成功が後の全国版や数々の続編シリーズ、ひいてはコーエーのシミュレーションゲームブランドの躍進へと繋がることとなった。

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最終更新:2026年10月16日 12:05