ふたば系ゆっくりいじめ 855 ユクミン 後

ユクミン 後 57KB


パロディ 自業自得 差別・格差 れいぱー 希少種 自然界 独自設定 虐待が見たい方は回れ右 すごく長いです れいむしね



 ・この作品は「ふたば系ゆっくりいじめ 790 ユクミン 前」の続きです。既読推奨です。
 ・幸せなまま終わるゆっくりが沢山います。注意してください。
 ・虐待や虐めはほとんどないです。気をつけてください。
 ・一定の種類のゆっくりが著しく虐められています。れいむしね。

 ・あと最後に、もう○クミン関係ないです。ごめんなさい。
  あとまとめきれなかったせいですごく長いです。ごめんなさい。とにかくごめんなさい。


 では、ゆっくりしていってもらえればいいなぁ!




~脱出計画十四日目~

思えば随分と時が経ったように感じる。
れいむが大量に焼け死んだり、まりさが集団で滝壺に落ちたりしていた頃が随分昔に思えた。
まあ実際は十日かそこらほどしか経っていないのだが。

現在回収が終わった部品の数は20個。大体三分の二が回収されたことになる。
だか油断はできない。回収が進むにつれ、どんどん過酷で難解な場所に行かなければならない。
それはこれからも変わらず、おそらくこの先もどんどん難しくなっていくだろう。
が、今の私はそれほど心配していない。
あの頃と違って、私には心強い沢山の仲間がいるのだから。

さあ、今日来たのは拠点から見てちょうど星の裏側にある森の中。
反応はあれど、当の部品はまだまだ先。現在では陰も形も見えない。
そして目の前では巨大な岩が道を塞いでいた。
岩は優に私の身長の三倍はある。防護スーツで身が重い私では到底乗り越えられそうにない。
そして、だからと言ってどう足掻いても到底取り除くこともできない。・・・普通ならば。

「「「「「じゃおぉぉ~ん!!!」」」」」
だが、彼らがいれば心配する事もないだろう。
「じゃおっじゃおっ!」
「じゃおぉん。じゃおぉ~ん!」
「じゃおじゃお?じゃぉぉん!!」
緑の帽子に星型の飾りをつけたこのゆっくりは、めーりんというらしい。

らしい、というのも、そもそもこのめーりん。見てのとおり言葉が話せない。
他のゆっくりから名前は教えてもらったのだが、どうやら言葉が通じないというわけではなさそうだ。
むしろとても人懐っこく気がいい。助けを請うた所、快く私に協力してくれた。

そして、何よりの特徴として・・・やってくれ、めーりん!
「「「「「じゃ・・じゃ・・・じゃ・・・じゃおぉぉぉぉぉん!!!」」」」」
私の掛け声と共に一斉に十匹程度のめーりんが岩に近寄り、力を入れる。
するとなんという事か。あんなにも巨大な岩が持ち上がったではないか!

岩の下に潜り込んだめーりんたちは、力をあわせてゆっくりと岩を運び込んでいく。
そして
「「「「「じゃお・・じゃお・・・じゃおん!!!」」」」」
ドズンという重い音と共に、しばらく戻った所にある脇の溝に岩を転がした。
「「「「「じゃっ、じゃっ、じゃおぉぉぉん!!!」」」」」
一斉に勝ち鬨を上げるかのように、誇らしげに叫ぶめーりんたち。
そう、実はめーりんたち。ゆっくりの見た目からは想像できないほどの怪力の持ち主だったのだ。

最初に見たときは驚いたものだ。
なにせれいむなら数十匹は必要になるほど巨大な部品をわずか数匹であっさりと運んでしまうのだから。
その上ほとんど疲れることを知らず、不満げな素振りすら見せずにニコニコついてくる。
その代わり、臆病でのんびり屋なのが玉に傷だが・・・それを差し引いても余裕でお釣りが返ってくるだろう。

お疲れ様、と労いの言葉をかけると嬉しそうに笑うめーりんたち。可愛いものだ。
そして他のゆっくりたちとわいわい騒ぎながら更に先へと進む。
しばらくは一本道が続くようだ。早く先を―――「まっておにいさん!」っと。
先ほどから反応が無かったので放っておいたが、私の頭の上でまったりしていたゆっくりが突如声を上げた。
「そこまでよ、おにいさん!!ここをすすんじゃいけないわ!!」
このナイトキャップをかぶったゆっくりの名は、ぱちゅりー。
めーりんとの意思疎通に困っていたときに現れ色々と教えてくれた恩人(?)だ。

他にもこの星について、わからない事を沢山教えてくれた。
しかも私が困っていることを知るとそのまま手助けを申し出て、一緒に来てくれたのだ。
どうやら知識量と反比例するように身体は弱いらしく、普段では長時間跳ねることもままならない。
だから移動時は私の防護メットの上で身体を休めているのだ。
まあ私としても、別段邪魔にはならないので全くもってかまわないのだが。

しかし進んではいけないとはどういうことか。ここを通らねば・・・
「あそこにおおきなおはなさんがあるでしょ?あれはゆっくりをたべちゃうおはなさんなのよ。
 このままこのみちをとおると、たくさんのゆっくりがたべられちゃうわ!」
ぱちゅりーの視線を追ってみると、確かに毒々しい色の花・・・に見える食虫植物のようなものがあった。
危ない危ない・・・このまま行くと大損害を被るところだった。

しかし見た所、道はここしかないようだしどうしたものか。このままボーっとしてるわけにもいくまい。
「だいじょうぶよ。そこにくささんがたくさんはえてるところがあるでしょ?
 そこにみちがかくされてるんだとおもうわ。たぶんまちがいないとおもうの」
確かによく見ると、一部だけ不自然なほどに草が生い茂って密集している。
試しに掻き分けてみると・・・本当に道があった!すごいぞぱちゅりー!!
「むきゅん!このくささんはあのゆっくりできないおはなさんのいちぶなのよ!
 なにもしらないゆっくりをたべるために、あのおはなさんがよくつかうわななの。
 ゆっくりにはわからないようにしてあるけど、おべんきょうしたぱちぇにはつうじないわ!!」

ぱちゅりーのおかげで一切の被害を出さず先に進めた私達は、とうとうシャーク号の部品を見つけた。
しかし、部品はかなり高めの絶壁のてっぺんに鎮座している。崖の高さは私の身長の十倍程度か。
ところどころに足場のような部分があるが私では到底届きそうもない。が、しかし・・・

「ちぇんのでばんなんだね!わかるよー」
まあそれに関しても彼らがいれば心配ない。
「あれくらいのがけさんならちぇんたちがちからをあわせればらくしょうだよ。まかせてねー!」

猫のような耳と尻尾を生やしたこのゆっくりの名は、ちぇん。
見た目どおり、とても身軽ですばやいゆっくりだ。
彼らならば軽いので私もより遠くに投げ飛ばせるし、身軽なので着地も問題ない。
今回のような高い崖でも、中継地点さえあれば数を頼りに仲間を踏み台にして登ることができるのだ。
その代わりに頑丈さに欠けるのだが、そこはご愛嬌というものだろう。

「それじゃしばらくじかんがかかるけど、こればっかりはしかたないんだよ。わかってねー」
流石にこれだけの作業を簡単には終わらせられない。
しばらく必死に頑張るちぇん達に指示を出しながら見守っていると・・・
「んほぉぉぉ!!!たくさんゆっくりがいるわぁぁぁ!!」
「よりどりみどりよぉぉぉ!!ありすいますぐすっきりーっしちゃいそう!!」
「「「「「れ、れ、れいぱーだぁぁぁぁ!!!」」」」」
金髪のカチューシャをつけたゆっくりが大量に茂みから出て来た。
体中を汁まみれにして、アゴのあたりにある突起を更に尖らせている。
ゆっくりを無差別に襲う、ゆっくりありすの亜種。“れいぱー”だ。
奴らが何をどうやって襲うのかは名前で大体察して欲しい。

「ゆわぁぁ!!たすけてぇぇぇ!!」
「すっきりーっされたくないよぉぉぉ!!」
一部のゆっくりが我を忘れて騒ぎ立て、逃げようとする。
が、その他のゆっくりは落ち着いたものだ。悲鳴すら上げない。
「れいぱーなんかに、みんなはぺにぺにいっぽんふれさせないみょん!!」
なぜならば、心強い用心棒がいるからだ。

「いまはちぇんたちもがんばってるみょん!ここはししゅするみょん!!」
「かずではこっちがかってるみょん!ふたりひとくみでかかるみょん!!
 だれかがれいぽぅされそうになったら、そのすきをついておそいかかってやるんだみょん!!」
れいぱーの前に勇ましく躍り出た、黒くて細いリボンをつけたゆっくり。

みょんという名の彼らは運搬などもそつなくこなすが、真の実力は戦いでこそ発揮される。
瞬時にその場に適した作戦を立て、統率された動きで鋭くとがった木の棒を武器に戦う、
義侠心に厚くて仲間を決して見捨てない漢気溢れるゆっくりだ。

「それじゃ、ひとりもとおしちゃいけないみょん!・・・とつげきーっだみょん!」
「「「「「ちーんぽ!!!」」」」」
 ・・・問題があるとすれば、たまに出てくる卑猥な単語くらいだろうか。
   まあ本人達は意識して言っているわけではないので、もう触れないことにしているが。

「うわぁぁ゛ぁ゛!やべでぇぇぇ!!」
「ずっぎりじないでぇぇ!や゛だああぁぁぁ゛ぁ゛!!!」
「んほぉぉぉ!!れいむがいれぐいじょうたいだわぁぁ!!すっきりー!!!」
「あんまりきもちよくないけどとかいはなありすならどんとこいよぉ!!すっきりー!!」
「がばがばないなかもののまむまむでもがまんしてあげるわぁ!すっきりー!!」
「「「「「やべでぇぇぇぇ!!!」」」」」

「くらうんだみょん!!」
「しゅーれんをつんでるみょんたちがれいぱーなんかにまけるとおもうなみょん!!」

「すっき、うぎっ!?いだいぃぃぃ゛ぃ゛!!あでぃずのべにべにがぁぁぁ!!」
「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!あでぃずのどがいばなべにべにぢぎれぢゃっだぁぁぁ!!」
見る見るうちにレイパーの叫び声が多くなっていく。
仲間を庇いつつ的確に、獲物でれいぱーにとっての急所をズタズタにしているのだ。
以前、止めは刺さないのかと聞いてみたところ
「ゆっくりごろしはいけないんだみょん。
 ちゃんとやりなおすちゃんすをあたえてやるんだみょん」
と言うことで被害が出ないように、罰として股間部だけを狙うらしい。ある意味一番惨い。

さて、こうしてはいられない。みょん達を手助けに行こう。
ゆっくり退治ならば私でも十分手伝える。ちぇんたちへの指示は頼んだぞ、ぱちゅりー。
「まかせて、おにいさん。いってらっしゃい!」
まあ別に気合を入れなくても、やる事といえば股間のアレを引き千切るだけなのだが・・・

 ・
 ・
 ・

「う・・うぅ゛・・・あでぃずのりっばなべにべに・・・」
「ぼうずっぎりでぎないわぁ・・・」
「べにべにがない゛いながものになっぢゃっだぁ・・・」
しばらくして、一匹残らず股間に穴が開いてしまったれいぱー達が泣きながら地面を転がっていた。
もう何度も見慣れた光景だ。以前は本当に大丈夫なのかと思ったが、みょんが言うには
「これくらいじゃしなないからそのうちたちなおるみょん。
 ぺにぺにがなくなればふつうのゆっくりありすにもどるはずだみょん」との事。
まあそういうことなら、と割り切ることにした。正直私にはどうしようもないことではあるし。

そんなこんなでれいぱー退治が終わる頃には、ちぇんたちの作業も終わっていたようだ。
「おにいさん!ちゃんととってこれたよ!」
「じかんはかかったけど、これくらいちぇんたちならかんたんなんだよー」
シャーク号までの運搬はめーりんたちに任せて、一息ついたちぇんたちが
私の足元まで一斉に駆け寄ってきた。まだまだ元気なようで何よりだ。
「まだまだだいじょうぶなんだよ!わかってるよねー」
「ぱちゅりーのしじもとってもうごきやすくてよかったよ!またうでをあげたねー?」
「むきゅ、わかるの?いちおうおにいさんをみておべんきょうしてるんだけど」
一匹ずつ私に頭を撫でられながら、私の頭の上に戻ってきたぱちゅりーと楽しげに話していた。
おおむねいつも通りの光景だ。ちぇんたちは気持ち良さそうに喉(?)をゴロゴロ鳴らしている。

先にシャーク号へ部品を運んでいためーりんたちがもう帰ってきた。相変わらず仕事が速い。
こちらも一息ついたし今日はこれくらいにして、さあ帰ろうかとしたその時
「きょうもこれでおわりだね!たいへんだったよ!!」
「みんなもなかなかよくがんばったとおもうよ!まあれいむたちにはまけるけどね!!」
少し離れたところで、大声で話すゆっくりがいた。
私と共にいるゆっくりの中でも一番付き合いが長い、れいむたちだ。

少し離れた所にいるのは、れいぱー騒ぎの際に逃げたためだ。
先ほど言った“一部のゆっくり”は全てれいむ種のことである。
しかもその場にいておけばみょん達がきっちり守ってくれたというのに、
下手に逃げるから何匹かが犠牲になってしまっていた。その証拠に逃げなかった他のゆっくりは誰一人死んでいない。

「みんなごくろうだったね!!でももっとはやくすませようね!!」
「れいむたちがてつだえないからっていうのはわかるけどもうすこしがんばらないとね!!」
「かわいいれいむたちにはにんげんさんをゆっくりさせるしごとがあるからね!!」
「れいぱーのせいでれいむたちのなかまがすっきりーっされてしんじゃったよ!!
 みょんたちもがんばってくれないとこまるよ!!おわびとしてれいむたちをもっとゆっくりさせてね!!」
「「「「「ゆっゆっゆっゆっ!!!」」」」」
当の彼らはと言うと私達の冷たい視線も全く意に介さずに、好き放題言って体を揺らしていた。
しかし実際の所、彼らが言っていることはデタラメ以外の何物でもない。
ここに来て、私のれいむへの評価は『あまり役に立たない』から『全く役に立たない。むしろ邪魔』になっていた。

それならば何故ここにいるのかと言うと、
他のゆっくりを引っこ抜く際に、一緒に付いて来るから。

私とて、何もれいむが憎いわけではない。
死なせたくないなら、最初から引き抜かなければいい話だ。
その証拠にまりさ種の帽子が埋まっていた場合は無視しているので、まりさ種は今この場に一匹も居ない。
が、れいむは少し事情が違った。
集団を一気に引き抜く際に他のゆっくりの中に上手く紛れ込んで、必ず数匹ほどついてくるのだ。
いくら他の、いない集団を探せども探せども必ず紛れ込んでいる。これではまるでペナルティだ。

しかも
「おそいよくずめーりん!!ぴかぴかさんはこぶだけなのにどれだけかかってるの!!」
「まったくやくにたたないねくずめーりんは!!のろま!ぐず!!のんびりしてるとかばかなの?しぬの?」
「どうせあやまることもできないんだもんね!おぉおろかおろか!!」
「「「「「じゃ、じゃおぉぉん・・・・・・」」」」」
めーりんを目の敵にして、やたらといじめる。
どうやらめーりんが言葉を話せないことを理由に見下しているらしい。
いくら私や他のゆっくりが叱っても
「めーりんがぐずだからわるいんだよ!!」
「どぼじであんなくずかばうの!?かわいいれいむがかわいそうじゃないの!?」
などと言ってまったく反省しない有様だ。

言うまでもなく他のゆっくりはめーりんを差別などしない。
しかもめーりんは役立たずなどではない。むしろれいむの十倍は(腕力的に)役に立つ。
だがめーりんは気が弱いので、やたらとヘコんでその後の作業効率がガタ落ちしてしまう。
おまけに大所帯になってきた最近では号令の意味もよく理解せずに、勝手な行動を繰り返すのも珍しいことではない。

一方的な差別意識で協調の和を乱す。
雑音を振りまいて人の神経を逆なでする。
作業を一切手伝わずに自分の好き勝手に振舞う。
行進を乱すことで作業効率、活動時間を削る。
しかし絶対に別れようとせず、もし少しでも邪険に扱おうとすれば非難してくる。
ここまでくれば流石に、害悪と判断されるのも致し方ない事だろうと思ってしまう。

だがそれでも見捨てないのは、ひとえに最初の恩があるからだ。
この星に来て不安だった私を支えてくれたれいむ達。
今だって問題はあるが、あくまでもれいむ達自身には悪意はないのだ。・・・多分。
そして望む望まざるに関わらず、命を預かってしまった以上私には守る義務と責任がある。
なのでいとも簡単に、邪魔だからさようなら。などと言えるほど薄情にはなれないのだ。

 ・・・とは言うが、最近は流石に度が過ぎている。
他のゆっくりからも苦情がちらほら出てきてるのだ。
流石にあからさまには表に出さないが、なんとなく全体の雰囲気から伝わってくる物がある。
このままではいけない。れいむに態度を正す気がないのなら、こちらも対策を考えなければ・・・

れいむ達をめーりん達から少し離しながら、私は深刻な問題として、考え込んでいた。

現在のゆっくり
ちぇん、30匹。ぱちゅりー、1匹。みょん、30匹。めーりん、15匹。そして、れいむが20匹。




~脱出計画20日目~


「きょうはこれくらいだね。ちょっとつかれたよ~」
「みょんたちはもうすこしだいじょうぶそうだみょん」
「ぱちぇはこういうところ、くらくておちつくわ~」
あれからも回収は進み、とうとう残すところ、あと五つとなった。
今日は洞窟に来ている。
薄暗く足元に不安があったものの大した仕掛けや障害は無く、おおむね順調に調査、回収が終わった。

そして・・・
「ぐずめーりんのせいでれいむがおみずさんにおっこちちゃったよ!」
「はやくしんじゃったれいむにあやまってね!!あやまれないならどれいになってね!!」
「じゃおぉぉん・・・・・」
れいむも相変わらずだ。今日もめーりんいじめに精を出している。
ちなみについ先程小さな池に落ちて死んでしまったのもめーりんに一切責任は無く、単なるれいむの不注意だ。
そりゃそこら辺を考え無しに跳ね回っていれば池にも落ちるだろう。
勿論自分から助けようとして死にに行く無謀なゆっくりはいない。

が、れいむ達はそうは思っていない。
むしろ最近は悪い事は全部めーりんのせいと思い始めている節がある。
本来ならば早く止めなければならないのだが
「おやめなさい。死んでしまったのはあのれいむのふちゅういでしょうに」
それは私の仕事ではなさそうだ。

「なに?さとりも「べつにだれかの味方というわけではありませんが、今回はれいむに非があります」ゆっ!?」
「どぼじで「むしろいわれもない罪でせめたてるあなたたちの方がよっぽどひどいと思いますが」ゆがあぁ゛ぁ゛!」
次々とれいむ達の言うことを先読みして、的確な意見を出すあのゆっくりは、さとりと言う。
目の様なアクセサリーをつけていて、死んだ魚のような目をしている彼女は礼儀正しく、そして少しばかり毒を吐く。
どうやら人、ゆっくりに関わらず心を読むことができるらしい、恐るべきゆっくりだ。

「めーりんたちも、もう心配はいりませんよ。え?いえいえ、おれいなどいりません」
「じゃおおん。じゃおぉぉん」
心を読むためにめーりんの言うこともわかるらしく、とても気に入られているようだ。
他のゆっくり達の心に隠された不安を取り除く、カウンセラーのようなことをやっている。
流暢に話せて頭もいいので、ぱちゅりーや私の話し相手にももってこいだ。

つい二日ほど前。倒れていたところを偶然発見して、救出したのが出会いだった。
話を聞いてみると、どうやら姉妹を探して各地を回っているそうな。
私達がこの星を飛び回っていることを知ると、連れていってくれと頼んできた。
理由は言わずもがな、姉妹の探索である。
こちらもまだ搭乗数に余裕はあるし、本人も何かしらの役には立つと言っているので迎えたのだ。
実際は上記のとおりに活躍してくれている。特にめーりんのことに関しては本当にありがたい。

余談ではあるが、“姉妹”と言う事は、ゆっくりにも性別があるのだろうか?と、ふと思った。
思えばれいぱーも性器のような物を持っていたし、それなら一括りに“彼ら”で纏めるのは失礼ではないのか?
以上の疑問をぱちゅりーにぶつけたところ、
「ゆっくりにそういうのはないわ。
 あとすっきりーっにも、えっと・・・あかちゃん?
 とにかくそんなものきいたこともないわ。ゆっくりはあいさつされるとじめんからでてきて、
 すっきりーっはきもちいいけどやりすぎるとしんじゃうもの。っていうことしかしらないの」
と言うことらしい。博識なぱちゅりーが知らないということは、本当に無いのだろう。
しかし、それなのに姉妹という概念はあるのは不自然だと思うが・・・まあ気にしないでおこう。

ともあれさとりは非常に抑止力、またはカウンセラーとして役立ってくれている。
ただ・・・
「さとりはだまっててね!あとちかよらないでね!!!」
「こころをよむなんてきもちわるいよ!かわいいれいむのかんがえてることよまないでね!!」
「ろこつにちかよってくるなんていやらしいよ!くずめーりんとおにあいだね!!」
「どぼじでぞんなひどいごど言うんでずがああぁぁ゛ぁ゛!!?」
問題は、彼女自身が打たれ弱いことか。

淡々と毒を吐いたりするのでてっきり神経が図太いと思っていたが、
意外にさとりはガラスのハートの持ち主だった。
嫌味や遠まわしな悪口であればあるほど的確に倍返ししてくるのだが、
率直且つ単純な拒絶の言葉をぶつけられると簡単に傷ついてしまう。
よって語彙も遠慮もなく、ズケズケと自分の意見を通してくるれいむはさとりにとって天敵だったようだ。

「わだじだっでずぎでこころをよんでるわげじゃないでず・・・
 も゛ういっぞあのこのように目をとじでじまいだい・・・・・・」
あぁ。またなにやら失意のあまりえらい事になりそうになっている。
止めなければ。ぱちゅりー!!
「わかってるわ!!えーっと、さとり!れいむのいうことをまにうけちゃだめよ!!
 ことばがたりないせいでああいうしかなかったの!わるぎはないのよ!!」
ああ。悪気がないのは本当だ。・・・だからなお悪いのだが。
最近思えてきたのだが、悪気もなくあそこまで自分勝手にボロクソ言えるのも一種の才能ではないだろうか。
羨ましいとは全く思わないが。

「・・・そうですね、ありがとうございます。もう少しがんばってみようとおもいます」
「むきゅん、それがいいわ。くじけちゃだめよ!!」
考えているうちに説得が完了したようだ。毎度の事ながらぱちゅりーも頑張るな。
「むきゅ~、さとりはかしこいからことばにきをつけないといけないの。・・・つかれるわ」
確かに大変だろう。説得役は私と交代でやっているのだが、だからこそぱちゅりーの苦労はわかる。

まあ、おかげでさとりも大丈夫だろう。それにしても・・・
「さとりをやっつけてやったよ!やっぱりれいむがいちばんだね!!」
(なんでほかのゆっくりをいじめてよろこんでるの?わからないよ~・・・)
「いちばんゆっくりできるのはれいむなのになんでにんげんさんはやさしくしてくれないんだろうね!!」
(めーりんにはくずくずいってやさしくしないくせに、よくいうみょん・・・)
「きっとにんげんさんのめがふしあななんだよ!あんなよわいぱちゅりーといっしょにいるんだもん!!」
(ぱちぇはたしかにからだがよわいけどあなたたちとくらべても、そうちがいはないはずだわ・・・)
 ・・・どうしたものか。もう他のゆっくりも敵意を隠しきれていない。

れいむ達は鈍いから気付いていないが、このままではそう遠くないうちに不満が爆発する。
できればやりたくはなかったが、このまま和が壊れる前にれいむを捨てるしかないのか・・・
頭を抱えて私はれいむをじっと見つめた。
「ゆっ?どうしたのにんげんさん。・・・れいむにみとれてるの?」
「やっとれいむのみりょくにきづいたんだね!!かわいくてごめんね!!!」
暢気なものだ。どういう扱いになるかもわからないのに、それも知らずにこんな事を本気で言っているのだから。
もはや救えないか。

仕方ないと、溜息をついて裁決を下そうとした瞬間、洞窟の奥から声が聞こえた。
「・・ぅー・・・」
声はどんどん大きくなっていき、やがて何者かの姿が見える。
「うっうー☆こっちからおおきなこえがしたどぉ~」
「う~♪あまあまがいっぱいあるどぉ~!!いただきま~すだどぉ~!!」
「えらびほうだいたべほうだいだどぉ!きっとかわいいれみぃへのごほうびねぇ~ん☆」
声の主は膨れた顔と体の・・・女の子!?馬鹿な!この星に、しかもこんな洞窟にどうして人間が!!
なにやら少し、こう、ズレたセンスの帽子と服を着ていた。

計十人ほどいる女の子はゆっくり達を見ながら、笑いながら頭の悪そうな話し方で物騒なことを言っている。
これはどういう事なのか、ぱちゅりーに聞こうとすると・・・ぱちゅりーは震えて、固まっていた。
他のゆっくりも同じだ。あのみょんまでもが女の子を睨みつけたまま動かない。
そして「「「「「れ、れみりゃだぁぁぁ!!」」」」」れいむの一言が合図になった。

れいむは真っ先に逃げ、それに反応したようにれみりゃと呼ばれた女の子が一人襲い掛かった。
「ゆ、ゆっ!?やめてね!はなしてね!!あ゛っあ゛っ!あんごずわな・・い・・・で・・・」
そして逃げ惑うれいむの内、一匹に噛み付くと見る見るうちにれいむと中身を吸い尽くす。
「ぼ・・っど・・・ゆっぐ・・り・・・・・・」
「うー☆でりぃしゃすなんだどぉ!まだまだたりないからおなかいっぱいたべるんだどぉ!!」
ペラペラのカラカラになって、苦悶の表情を貼り付けたまま絶命するれいむ。
女の子はれいむのミイラを放り捨て、すぐに別のれいむを捕まえて、また躊躇なく中身を吸い始めた。
このままではれいむが全滅してしまうぞ!

そうしてるうちに、女の子は手当たり次第にゆっくりを襲い始めた。
「うっう~♪はやくつかまるんだどぉ~」
「ちぇんはそうかんたんにつかまらないんだよ!あきらめてねー!!・・・に゛ゃ!!?」
ちぇんは必死に紙一重で逃げ回っている。が、そのうちに捕まり、中身を吸われ始めた。

「・・・れみりゃあいてじゃさくせんはむだだみょん!
 とにかくたくさんでおそいかかってだれかがつかまったらかまわずそのすきをつくんだみょん!!」
「「「「「ちーんぽ!!」」」」」
「うぅ゛~っ。いだいんだどぉ!なまいきなんだどぉ!!
 れみぃのすぴあ☆ざ☆ぐんぐにるをくらうんだどぉ!!」
「ぢ、ぢーんぼぉ!!」 「み゛ょん゛!!」 「さとりたちはさがってるみょん!!」
「大丈夫ですか!?」「じゃ、じゃお!?じゃおぉん!!」
みょんたちもさとりとめーりんたちを守りながら必死に応戦しているが、
女の子が持っている木の棒で払われて潰されていく。

そしてこっちにも一人、ゆっくりとやってきた。
ぱちゅりーも固まってる場合ではないぞ!一体あの子達はなんなんだ!!
「・・はっ!ごめんなさい、おにいさん!!
 あれはにんげんさんじゃないわ!ゆっくりよ!」
あれがゆっくり!?しかし体が・・・
「れみりゃは“どうつき”のゆっくりなのよ!
 しかも“ほしょくしゅ”だから、なんとかしないとみんなたべられちゃうわ!!」
ほしゅくしゅ?・・・捕食種か!!よく見れば背中からコウモリの羽のような物が生えている。人間ではない様だ。
確かに、今の状況を見ていると他のゆっくりに比べて圧倒的だ。動きは遅いのに、手足があるだけでこうも違うのか。
今は数でなんとか押せているけど、そのうちどんどん不利になっていく。何とかせねば・・・しかしどうやって!?

「う~☆やっとあまあまたべれるどぉ♪いただきますだどぉ!」
「う゛ぎゅっ!?ぢ、ぢ、ぢーんぼぉ・・・!」
「みょん!・・・いまのうちにかかるみょん!みょんのぎせいをむだにするなみょん!」
「ぶぎぃっ!?いだいぃぃ!!でびぃのぷりちーなおかおがあ゛ぁぁ゛ぁ゛!!!」

「ぜーっ、ぜーっ・・・もう、うごけない・・・に゛ゃ!?」
「つかまえたどぉ♪れみぃのかりしゅまがあればこんなもんだどぉ☆」
「ちぇーん!!・・・ちぇんをはなすんだよ!わかってに゛ゃん!!」
「うるさいんだどぉ!かわいいれみぃにたべられるのをこーえーにおもうんだどぉ☆」
「に゛ゃ・・・に゛ゃ・・・わが・・・ら・・・な゛・・い・・・」
「「「「「ちぇぇぇーん!!!」」」」」

「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・がわいいでいぶ・・・ゆ・・っぐり・・・」
「ここはほかとちがってかんたんにたべられるんだどぉ♪
 ・・・でもちょっとまじゅいんだどぉ」
「あ゛あ゛あ゛!!でいぶぅ!ゆっぐりじでよぉぉ!!!」
「や、やめてね!たべるなられいむを・・・ゆ゛あぁぁ゛ぁ゛!!やっばりやべでぇぇぇ!!!」
「うっう~☆うあ☆うあ☆」


やはり押されてきたか・・・!
「ぶぎゃ!?・・・どぼじで・・でびぃ・・が・・・・」
私の頭の上のぱちゅりーを狙った奴を潰して、予想どおりの展開に思わず舌打ちした。
奴らは私が相手なら、そうたいしたものでもない。が、ゆっくりが相手ではそれどころではない。
私がカバーに入っても、とても全部は無理だ。どうする?いっそ何も考えずに片っ端から・・・

「「「「「じゃぉぉぉぉん!!じゃおおぉぉぉぉん!!!」」」」」
とうとうみょん達に守られていためーりんたちが泣き叫び始めた。
当たり前だ。元々臆病なめーりんたちがこの状況に耐え切れるわけがない。
だが、それが災いしたのか―――
「うぅ~?あそこにもないてるゆっくりがいるどぉ!あれならかんたんにたべれるどぉ!!」
「ほんとだどぉ!しゃしゅがれみぃはいいことかんがえつくんだどぉ!!てんさいなんだどぉ!!」
痺れを切らした二匹のれみりゃが、泣き声に気付いてめーりん達に一斉に群がった。

「「いっただっきまーすだどぉ!!」」
二匹は口を広げてめーりんに噛み付く。駄目だ、間に合わない!
「「「「うー!!ゆっくりしね!!!」」」」
「「うっう~?なんなん、ぶぼぉ!!?」」

しかし突如横から、というかどこからともなくやってきた赤い物体が、高速でれみりゃを弾き飛ばした。
「じゃお、じゃおぉぉん!!」
「めーりんをいじめるやつはどいつもこいつもみんなゆっくりしね!!」
謎の物体の正体は四人の、赤い服を着た金髪の女の子。
体型とかがれみりゃに似ているところを見ると、おそらくゆっくりだろう。
「「「「「ふ、ふりゃんだぁぁぁ!!」」」」」
「「「「「うわぁぁぁぁ!!ふらんだぁぁぁぁ!!!」」」」」
今度はれいむだけでなく、れみりゃまでが慌てて逃げ出した。
ふらんと呼ばれたゆっくりはれいむやちぇんたちには目もくれず、れみりゃにだけ襲い掛かる。
「ぶえぇぇぇ!!いだい!だずげでざぐやぁぁぁ!!」
「うー!!くらえ、れーばていん!!」
「でびぃはこーまかんのおじょーざまなんだどぉ!いうごどぎがないどざぐやが・・・ぶぎぃ!!」
「うるさい!ゆっくりせずにしね!!」

のそのそと逃げるれみりゃたちとは対象的に、ふらんたちは非常に俊敏だ。
いとも簡単に追いついて持っている木の棒で頭を刺したり、徹底的に顔を殴りつけて潰したりしている。
「ど、どういうことだみょん?なんでふらんが・・・」
「こんなみょんなことはみたこともないみょん!」
「とにかくたすけてくれるんだね!ありがたいよー!!」
「・・・あとでたべられたりしないよねー?」
「たすけてね!れいむはおいしくないよ!!」
一部を除いて、今の状況に困惑気味だ。どうやらこれは異常な光景らしい。

「じゃおん!じゃおおぉん!!」
「なるほど・・・少し前におともだちになったゆっくりだったんですね」
「むきゅ!?そういえばまえにといってもつよいおともだちがいるっていってたわね。
 まさかふらんのことだっただなんておもわなかったわ」
どうやらあのふらんはめーりんの友達のようだ。ならば味方ということでかまわないのだろうか。
「たしかにふらんとめーりんはなかがいいこともあるらしいけど・・・」

今や戦況は一変していた。
あれだけ好き放題やっていたれみりゃは数で勝っているにもかかわらず、
戦う気も起こさずに逃げ回り、ふらんに狩られてどんどんその数を減らしてゆく。
「う゛・・・う゛っうぅ・・・なんででびぃがこんなべに・・・」
「だまってゆっくりしね!!」グシャ
そうしてる内に、とうとう最後のれみりゃを潰し終えた。
私とみょんたちが潰した数を差し引いても、実に八匹ものれみりゃを片付けたことになる。
そして、れみりゃの死骸を蹴り飛ばしたふらんたちはこちらに向かって歩いてきた。
一瞬身を固くする、めーりん以外のゆっくりたち。
それもそのはず。ぱちゅりーが言うにはふらんも捕食種らしいのだ。
あの速さが相手となれば、脅威は先ほどのれみりゃの比ではない。一応気は引き締めておかないと・・・

「じゃおおぉぉぉん!!」
「うー、だいじょうぶ?だれかゆっくりしちゃってない?」
「じゃおん!!」
が、一向にこちらを襲う素振りは見せない。どうやら大丈夫そうだが・・・?

「う~?これがめーりんのいってたにんげんさん?」
「ゆっくりもたくさんいる!ゆっくりし・・・なせちゃだめなんだよね」
「じゃお!?じゃおおぉぉん!!」
「うー。わかってる・・・めーりんのおともだちならふらんにとってもおともだちだもんね」

反応を見る限りこちらに対しても敵意はないようだ。
その事に少し安心すると、ふらんたちは一斉にこちらに振り向いた。
「めーりんがぶじでよかったね。ついでにほかのゆっくりも」
 ・・・あぁ、ぱちゅりーではなく私に言っているのか。
いや、確かに助かった。しかし何故急にこんな所に?
「うー・・・ふらんたち、れみりゃいじめてあそんでたの。そういえばここどこだろ?」
「そしたらめーりんのゆっくりできないこえがきこえたからたすけにきたの」

なるほど。遊んでたら遠くまで・・・
と言うか、知らないところまで来てしまうほど熱中していたのか。
「それじゃそろそろかえろっか・・・うー、ここどこなの?」
「さあ?どこかわかんないけどきっとなんとかなるよ」
「うぅ~・・・・・・」
用は済んだとばかりに引き返そうとしたふらんたちだが、
一匹だけがめーりんたちを見たまま動かない。
「うー、どうしたの?」
「じゃお?」
「・・・・・・やっぱりふらん、めーりんたちについてく!!」
「「「うー!?なにいってるの!!?」」」

突然の提案に他のふらんは驚いている。
それはふらんだけではない、私達もだ。
「このままじゃしんぱいだよ!またれみりゃがきちゃうかも!!」
まあ確かにこれから先、奴らに遭う可能性は決して低くないだろうが。
「ふらんがひとりでもいればあいつらみんなにげてくよ!だから・・・」

言いたい事はわかる。しかしふらんは捕食種だ。
他のゆっくりがなんと言うか・・・めーりんはどうして欲しいのだろう。
「じゃぉ・・・じゃおぉぉん!!」
「他のゆっくりをいじめないならついてきてくれるとうれしい、だそうです」
当たり前というか、最低限の条件だな。ふらんは守れるのだろうか?
「うー・・・でもおなかすいちゃうし、ゆっくりたべないとふらんがしんじゃうよ!」

困ったものだ。まさか饅頭であるゆっくりにも、食欲がある者がいるとは・・・
正直、私としては居てもらえると非常に助かる。しかし他のゆっくりを死なせるわけにもいかない。
生贄に捧げるようで気が進まないのだ。当然だろう。
頭を悩ませる私を不安げに見上げるめーりんたち。ふらんもじっと見つめている。
「むきゅ・・・どうしましょう、おにーさん」
「みかただとこころづよいけど、さすがに吸われちゃうのはゆっくりできないですね・・・」
「ちぇんもこのふらんはこわくないけど、しんじゃうのはやだよー」
「たたかいのなかでしぬことこそぶしのほんかいだみょん!そんなしにかたはいやだみょん!」
「う~、どうするの?ふらん。はやくきめてよ」
「うぅ~・・・・・・」

皆、ふらん自体が嫌なわけではないが、食われるのは御免のようだ。
「ふらんもれいむをゆっくりさせてくれるの?れいむはだいにんきだね!!」
「ついでにじゃまなくずめーりんたちもたべちゃってね!」
「さっさとしてね!ふらんだからってぐずはきらいだよ!!」
「ほしょくしゅもとりこにしちゃうれいむのみりょくはすごいね!」
「「「「「ゆっゆ~ん、かわいくてごめーんね!!!」」」」
ただ一種族を除いて。

れいむ達は、ふらんが敵ではない事を確認すると逃げ惑うことをパッタリとやめてしまった。
それどころか他のゆっくりのように自分のために働いてくれると思い込んでしまったようだ。
実際はまだ味方になったわけではないのに、のんきなものである。
味方どころかふらんは友達のめーりんを馬鹿にされたことでイラッとしているというのに。
「・・・ごはん、ねぇ」
「じゃまなゆっくり・・・だみょん」
「ゆっくりごろしはゆっくりできないけど・・・」
「・・・めーりんばかにしたな・・・!!」

いや、ふらんだけではない。他のゆっくりの目までが妖しく輝いている。まさか・・・
「ええ、そのまさかでしょう。
“殺さなければいい”だそうですよ。・・・私もどういけんですが」
やっぱり。だめだ!れいむを生贄にするなんて・・・
「じゃあほかにほうほうがあるのかみょん!?もうみょんはげんかいだみょん!」
私の制止の声を聴いて、みょんが怒りをあらわにした。ここまで怒ったところは見たことがない。
そしてそれに続いて堰を切ったように他のゆっくりも不満をぶちまけ始めた。
「そうだよ!なんでれいむだけいっつもなんにもしないのに、あんなにえらそうなの!?」
「めーりんやさとりをいじめてよろこぶなんてゆっくりできないよー!!」
「おうたかなにかしらないけどうるさくてしゅうちゅうできないみょん!!」
「じゃ・・・じゃお?じゃお?」
あまりの勢いに、唯一この場で悪意を持たないめーりんは混乱している。

「だいじょうぶよ。ちゃんとすいきらなきゃしなないわ」
「しばらくほうっておけばなおるよ。わかってねー」
「いままですきかってやってきたぶんのつけをはらうんだみょん。とうぜんだみょん」
いや、しかし殺さないからと言って・・・
「どうするおつもりですか?もうみんなこれいじょうはがまんはできませんよ。
 折角のふらんのもうしでをことわれるほどの余裕もありません。
 それになによりもみんなが怒っているのは、あなたの事です」
私の・・・?どういうことだ。
「あいつのせいでおにいさんはちっともゆっくりできてないみょん!」
「ゆっくりさせるなんていいながらじゃまばっかりしてるよ!!わかれよー!!」
「いくらわるぎがなくても、おにいさんがもうそろそろげんかいだってことぐらいきづくべきだわ!
 それができないなら・・・せめてできるはんいでやくにたつべきよ」

なんという事だ。私の悩みは、みんなにバレていたのか。
「まああれだけれいむのほうを見ながらため息ばかりついてれば、だれだってわかりますよ」
自分ではそこそこ隠し事ができるほうだと思っていたのに・・・
「それはもういいわ、おにいさん。それよりもれいむのことよ」
「おにいさんもあまり時間がないんでしょう?このさいぜいたくは言ってられないと思いますが」
確かにさとりの言う通りだ。これから更に困難になっていくと思われる以上、もう時間に余裕はない。

 ・・・・・・本当に殺したりはしないんだな?食べても死なないんだな?
「うー。がまんするからたぶんだいじょうぶ・・・だとおもう」
「じゃお!?じゃ、じゃおぉん!!」
「やさしいのですね・・・でもいけませんよ、めーりん。もう決まったことなのです」
「・・・ほんとはだれもすきでこんなことはしたくないみょん」
「でもれいむのせいでゆっくりできないのはもういやなんだよ。わかってね・・・」
「じゃあ、ふらん。たべてもいいわよ。・・・ぜったいにぜんぶすっちゃだめだからね」
「うー、わかってる」

ついて来ると言ったふらん以外は、話がまとまると別れの言葉を残して去っていった。
そして早速、ふらんは離れた所で騒いでいるれいむ達の元にゆっくりと歩み寄る。
「ゆ?なんなの?ようがないならあっちいってね!」
「あんまりふらんがちかくにいるとゆっくりできないよ!どっかいっててね!」
「でもぐずのめーりんよりかわいいれいむのそばにいたいっていうきもちはよくわかるよ!」
「・・・まためーりんばかにした!」

れいむの言葉で、とうとうふらんの堪忍袋の緒が切れたようだ。
ふらんはれいむを一匹だけ持ち上げて
「ゆっ!?おそらをとんでる―――」
「ゆっくりいただきます!!!」
「―――ゆぎぇっ!!」
噛み付いた。

「「「「「で、で、でいぶぅぅぅぅ!!!」」」」」
「どぼじでいぎなりだべぢゃうのぉぉぉ!!?」
「ふらんはでいぶたちのどれいじゃなかったのぉぉぉ!!?」
「うわ゛ぁぁぁ゛ぁ゛!!!でいぶがぁぁぁ゛ぁ゛!!ゆっぐりじでぇぇぇ゛ぇ゛!!!」

「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・あ゛っやべでっ、ずわないっでっ!!」
「うー。うー。ごちそうさまでした。・・・あんまりおいしくなかった」
「じっんじゃうっ。でいっぶ、じっんじゃっう」
ふらんの食事が終わった頃には、れいむはげっそりした痛々しい姿になっていた。

「ゆぁぁぁ・・・どぼじででいぶが・・・」
「ごんなのゆっぐりでぎないよぉぉ!」
「にんげんざん、どういうごどなのぉ!!?なんででいぶだちをゆっぐりさせでぐれないのぉ!!?」
私に向かって、何故、どうして、と口々に訴えかけるれいむたち。
それに答える言葉を私は持ち合わせていない。せめて好きなだけ言わせてやろう・・・と思ったのだが。

「れいむがはたらかないからわるいんだよ」ボソッ
「・・・ちぇん?いまなんていったの?」
「れいむがなんにもしないからわるいんだよ!」
れいむたちの声に答えたのは、ちぇんの怒りの声だった。
それを皮切りにして、みょんたちも次々と今まで溜めていたものをれいむにぶつけ始める。

「いっつもへんなおうたばっかりうたってなんにもしなかったよ!!」
「それどころかおにいさんのいうこときかないし、なんでもほかのだれかのせいにするし!!」
「れ、れいむはにんげんさんをゆっくり」
「おにいさんはぜんぜんゆっくりできてなかったよ!そんなことにもきづかなかったの?ばかなの?しぬの!?」
「ちがうよ!れいむはほかのゆっくりよりも!」
「なんだみょん!?れいむがほかのゆっくりよりもすごいところといったら、
 ほかのゆっくりのわるぐちいってゆっくりできなくすることだけだったみょん!!」
「おまけにどれだけおこってもじぶんはわるくないってぜんぜんはんせいしなかったみょん!
 そんなれいむのどこがゆっくりできるんだみょん?ゆっくりできるのはれいむたちだけだみょん!」
「めーりんのほうがよっぽどゆっくりできるみょん!
 きがよわいめーりんのやさしさにつけこんですきほうだいいうれいむよりはみょん!!」
「「「「「う・・・うぅ・・・」」」」」

全員から責められて何も言えなくなったれいむたちの前に、さとりとぱちゅりーが出てきた。
「かわいそうだとは思います。あなたたちには心から悪気がないことも私にはわかっています。
 でも、あなたたちはやりすぎました。もう少しはやくきづくべきでした」
「はたらくきがないいじょうここでおわかれするか、なにかやくにたってもらうしかないわ。
 ・・・いまのあなたたちにできることはふらんをゆっくりさせることだけよ。
 ときどきなかみをすわれるいがいはなにもしなくていいの。それくらいはがまんしてちょうだい」
「い、いやだぁ・・・」
「ゆっぐりさせでよぉ・・・」
「でいぶたべられたくないよぉ。にんげんさん・・・」

無情に告げられたれいむ達は、今度は助けを求めるかのようにこちらを見た。
しかし、それに答えるための言葉も私は持ち合わせていなかった。思わずれいむたちから目を逸らす。
 ・・・行こう。
「いつまたれみりゃがくるかわからないみょん。さっさとかえるみょん」
「ふらんもこれからよろしくねー!!」
「うー、よろしくね」
「じゃおぉん・・・」
「行きましょう、めーりん。もう決まったことですから」
「ごほっごほっ。ひさしぶりにたくさんはなしたからつかれちゃったわ」

れいむたちを放っておいて、私たちはシャーク号まで帰ることにした。
誰一人としてれいむたちがいる方には目を向けない。
そしてれいむたちはと言うと、しばらく静かに泣いていたが
だれもかまってくれないことがわかると急いで後をついて来た。
本当にこれでよかったのだろうか・・・?


現在のゆっくり
ちぇん、20匹。みょん、15匹。めーりん、15匹。ぱちゅりー、さとり、ふらん、1匹。ふらんのお弁当、4匹。




~脱出計画25日目~


ようやく・・・ようやくここまで来た。
目の前には(だれが作ったのかは知らないが)何故か大きな橋と、その先には最後となる部品が転がっている。
とうとう最後となったこの地域にはそれこそこれまでとは比べ物にならないほどに苛酷な環境が待っていた。
尺の都合上詳細は省くことにするが、とにかくみんなの力を合わせてここまで来たのだ。

「これでさいごかみょん・・・」
流石に疲れた様子でみょんが呟く。
彼らに限らず、私も含めた皆が満身創痍だ。
巧妙な罠や仕掛け。そして相次ぐゲスゆっくりやれいぱーたちとの連戦で随分数も減ってしまった。

ここまで残ったのは、ほとんどが出会った当時からずっと一緒にいるゆっくりばかりだ。
経験がモノを言ったのだろうと思う。

「けほっ。あとは、はこぶだけね。めーりん。つかれてるでしょうけど・・・」
「じゃおぉぉぉん!!」
「ここまでみんなのおかげで休めたからだいじょうぶ、だそうです」
「がんばろうね、めーりん!」
「「「「「・・・・・・」」」」」
皆が楽しそうに話す中、れいむたちだけが少し離れたところで黙り込んでいる。
この前までの、あの騒ぎようが嘘のようだ。

れいむがふらんの食糧となってから数日間。
皮肉にも皆の言う通りにしてれいむが大人しくなってから、私達の作業効率は大幅に上がってしまった。
今までのように迂闊にめーりんたちを馬鹿にすれば、機嫌が悪くなったふらんに食べられる。
言うことをきかずに好き勝手すれば、作業が長引いた分だけ空腹になったふらんに食べられる。

他にも、生意気を言えば食べられる。目が合うと食べられる。おやつ代わりに食べられる。
暇潰しに食べられる。地面から出た瞬間に食べられる。とにかく食べられるなど、数え上げればきりがない。
しかも確かに死ぬまで吸われることはないのだが、基本的に吸われた後はほったらかしである。
元々他のゆっくりとは基礎能力に差がある上に、体力が風前の灯となったれいむが進行について来れるだろうか?
そんなわけがない。吸われたれいむのほとんどが、体力が戻る前に息絶えてしまっていた。
いくられいむでも吸われる事が間接的な死因となってしまうことは流石に理解している。
よってふらんに目をつけられないように、自分に出来る限り空気を読むことにしたようだ。

私もできれば助けてやりたいのだが、それは他のゆっくりに止められてしまった。
あれから以来、れいむに対するみんなの風当たりがとても強くなっていたのだ。
“れいむはあれがお仕事。あれだけしかできないんだから気を使ってあげる必要はない。”
“皆だってお仕事中に死んじゃうことがあるのに、なんでれいむだけ助けるの?”
などと、そんなことまで言われてしまっては流石に手を貸すわけにはいかなかった。

だがそのおかげで効率がグンと上がり、ふらんの助けもあってとうとうここまで来ることができた。
目の前ではめーりんたちが懸命に部品を持ち上げている。
最後だけあってかなり大きいのだが、彼らならきっと問題ないだろう。
さあ、帰ろう。そして・・・

 ・
 ・
 ・

帰り道。ほとんどのゆっくりが運搬に数を割かれている中、残った数少ないゆっくりと私は話していた。
残ったゆっくりは皆、始めてその種族にあった当初からついてきてくれている数少ない生き残り。
言わば最古参とも言うべき存在である。
ゆっくりは引き抜いた直後にある程度情報をリンクさせるらしいので
皆それなりに私に友好的なのだが、やはりこうも付き合いが長いと特別というか、愛着が湧く。

右手に絶壁、左手に少し底が深めの溝がある道を通っていたところで、皆が唐突に口を開き始めた。
「よかったね、おにーさん!これでやっとゆっくりできるね!!」
「みょんたちもがんばったかいがあったみょん!」
「これまでいろいろあったわね。・・・でも、もうおしまいね」
「じゃぉん・・・」
ぱちゅりーの一言で、場の空気が沈む。
そう。これで最後ということは、後は私が脱出するだけ。そして彼らとは・・・
わかっていたことだが、やはり少し気分が落ち込む。想像以上に、私は彼らが気に入っていたらしい。

だが、こうして沈んでいても仕方ない。
幸いリミットまでにはまだ時間がある。一日くらい時間をとってゆっくりしてもいいだろう。
この星に来て、初めての休暇だ。せめて思いっきり楽しい時間を・・・
「そこまでよ!!」
「ここでとまってね!!」

またか!今度はなんだ?考え事をするといつも邪魔が入る!少しは場の・・・でかいな、オィ。
「どすにむかってえらそうだよ!にんげんのくせに!!」
「さっさとはなしをききなさい!むきゃきゃきゃきゃ!!」
声のした方をみると、そこには二匹のゆっくりが目の前に立ち塞がって大声を出していた。
なんだか気持ち悪い笑い方のぱちゅりーと、とんでもなく大きいまりさだ。
まりさの帽子の上に、ぱちゅりーが乗っている。

ぱちゅりーの方は単にゲスっぽいで済ませられるのだが、まりさの方は・・・色々と規格外だ。
とにかくでかい。私の身長の約三倍はある。道を埋め尽くすほどの大きさだ。
それにしても何の用だろうか?生憎と、もう助けは必要ないのだが・・・
「なにいってるの!なんでゆっくりをいじめるにんげんをたすけなきゃいけないの?」
「むきゃ!どすがにんげんのいいなりになるとおもったらおおまちがいよ!」

虐める・・・?どういう事だ。
「とぼけてもだめだよ!みんなにぴかぴかさんをはこばせたり、れいぱーとたたかわせたり、
 ふらんにれいむをたべさせたりしてたでしょ!どすはぜんぶみてたんだよ!!」
ああ、そういうことか。れいむはともかく、他の子はみんな善意で・・・
「だまってね!もうにんげんなんかにすきかってさせないよ!!
 どすがみんなをつれてくからね!それでとってもゆっくりしたむれをつくるからね!!」

怒っているのはわかるが、いまいち話の要領がつかめない。
連れて行く?群れ?なにがなんだかサッパリだ。
「むきゅ!まさかどすがいるなんておもわなかったわ!
 どすはゆっくりのむれのおさになるべきゆっくりなのよ。
 ゆっくりをゆっくりさせるのがおしごとなんだって。ぱちぇもみたのははじめてだけど」
なるほど。リーダー種か。名前はドスまりさとでもしておこう。

しかし、これは調度よかったのではないか?
私がいなくなった後の引き取り手が見つかってよかったとも言える。
ぱちゅりーの言う通りならきっと悪いようにはしないだろうし・・・
まあ最後の部品を運び終わったら、引き取ってもらってもかまわない。
「なにいってるの?どすはいまほしいからいまからつれてくよ!
 ついでにそのぴかぴかさんもどすのたからものとしてもらっていくよ!!」

なんだと?それは困る!
「しらないよ!げすにんげんはかってにひとりでのたれじんでね!
 さあみんなそのぴかぴかさんもってついてきてね!
 そこのげすにんげんなんかよりもたくさんどすがゆっくりさせてあげるよ!」
ドスは自信満々に呼びかける。私の言葉など全く聞いていない。どうしたものか・・・

「やったー!!どすがきてくれたよ!!」
「これでやっとゆっくりできるよ!!」
私が頭を捻っていると、一部のゆっくりが飛び出して、ドスの下へと駆け寄った。
 ・・・れいむだ。
「よろしくね!どす!!れいむたちをゆっくりさせてね!!」
「やっとこれからゆっくりできるよ!!もうあんなところにいたくないよ!!」
「ゆゆ~ん♪やっぱりかわいいれいむがさいごにはかつんだね!!」
「・・・よろしくね。れいむ」

私の下にいたれいむが軒並みあちらに移ったようだ。
理由は聞かなくてもわかるが・・・ドスがあまり嬉しそうじゃないのは何故だろう。
「あのにんげんぜんぜんれいむたちにやさしくしてくれなかったよ!」
「せっかくゆっくりさせてあげたのにおれいもいわなかったよ!」
「ゆっくりさせてあげたんだからゆっくりさせてくれるのがあたりまえなのにね!」
「そうだね!おまけにふらんにかわいいれいむたちをたべさせるなんてさいてーのげすにんげんだよ!!」

次々と出てくるれいむたちの不満。まさかここまで恨まれていたとは・・・身に覚えがないのがほとんどだが。
それにしてもれいむがみんな行ってしまったという事は、
「さあ、ほかのゆっくりもみんなこっちにきてね!!
 どすがしあわせーっ!!にしてあげるよ!!さっさとこっちきてね!!」
他の皆も行ってしまうかもしれないという事だ。

ふと様子を見ると、皆はうつむいて考え込んでるようだった。
「そんなげすにんげんなんかほっといてはやくこっちきてね!
 むれをつくってどすがだいすきなゆっくりぷれいすにしようね!!」
 ・・・正直、ここまで来て諦めきれないというのが本音だ。
しかし、もうここらへんで終わりかもしれないな。
ゆっくりの長と、偉そうに命令するだけの人間じゃ差は歴然だ。だれだって前者について行きたくなる。

「さっさとしてね!かんがえなくてもわかるでしょ?
 そんなえらそうなだけのやくたたずよりもどすのほうがえらいんだよ!!」
「むきゃ!しかもこっちにはそんなのうなしぱちゅりーじゃなくて
 このもりのけんじゃのぱちゅりーさまがいるのよ!こっちにきたほうがいいにきまってるわ!!」
 ・・・奴らの言っていることは非常に腹が立つが、私にはどうしようもない。
あんなに大きなゆっくりを倒す方法も思いつかないし、せっかく彼らが平和に暮らせるチャンスを・・・

「おことわりだよー」
 ・・・なんだって?
「どすのところにはいかないよ!ちぇんたちはおにいさんといっしょにいるよ!」
「みょんたちもどすのところにはいかないみょん!ゆっくりぷれいすなんかいらないみょん!!」
「ぱちぇもやめておくわ。のうなしっていわれたのもきにいらないし」
「じゃおおぉぉん!!」
「行かない、だそうですよ。私もけっこうです。だって、あなたたち・・・」
「うー!めーりんたちがいかないならふらんもいかない!!」

私のそばにいるゆっくり達が、一斉にドスに向かってお断りの返事を言い始めた。
いや、そばにいる者だけではない。運搬中の者達も、荷物を下ろして一斉に騒いでいる。
「ど、どぼじでぇぇぇ!!?どずがゆっぐりさせであげるっていっでるのにぃぃぃ!!」
その通りだ。このままついて行けば仲良く、平穏に暮らせるというのに。
「それでもおことわりだみょん!」
「おにいさんのこともよくしらないのにわるくいうどすなんかといっしょにいきたくないみょん!!」
「どすなんかいなくてもちぇんたちはゆっくりできてるんだよ!わかるねー?」
「じゃぉぉぉん!!じゃおおぉぉぉん!!!」
「そうですね。めーりんのいうとおりです。
 いきなり出てきてすきほうだい言っているあなたたちよりも、
 私たちはおにいさんをえらびます。そもそもいじめられてなどいませんしね」
「つまりあなたたちよりもおにいさんといっしょにいたいのよ。
 いっしょにいれるじかんがあとちょっとしかなくてもぱちぇたちはおにいさんといっしょにいるわ!」

まさかここまで慕われていたとは。不覚にも少し感動してしまった。
しかしそれではドスたちは・・・
「ゆぐっぐぐぐぐ・・・・!!どういうことなのぱちゅりー!
 いってたこととぜんぜんちがうよ!!」
「むきゃ!?そ、そんなことないわ!!かしこいぱちぇのかんぺきなさくせんが・・・ぱちぇのせいじゃないわ!!」
「なにいってるの!ぜんぶぱちゅりーがいいだしたんでしょ!?
 どすがでてきてにんげんさんをばかにすればみんなあきれてついてくるっていったじゃない!!
 にんげんさんがそだてたゆうしゅうなゆっくりでどすのかんっぺきっなむれをつくろうとしたのにぃ・・・」

なるほど、そういうことか・・・
それにしても随分と勝手にペラペラとばらすものだ。これでは語るに落ちるとも言えない。
「・・・まあそういうことです。あのドスたち、ずっとそのことばかり考えてましたよ」
しかもモロバレだったらしい。そりゃついて行かないか。
「いえ。それはあくまでも私だからわかったことです。
 みんなは本当に心からドスよりもあなたをえらんだのですよ。にんきものですね。
 ああ。もちろん私だってしらなくてもあなたをえらんでましたので。かんちがいしないでくださいね?」
そう言われるとどうにもむず痒くなる。だが、悪い気はしない。

「ど、どうしたの?どす。ゆっくりできてないよ?」
「あんなゆっくりがいなくてもかわいいれいむたちがいるよ!!しんぱいしないでね!!」
「ぐぞぉぉぉ!!こんなやくたたずでもなにかのやくにたつとおもったのにぃぃぃ!!
 おまえたちなんかいらないよ!ドスがほしいのはゆーのーなゆっくりだよ!!さっさとどっかいってね!」
「「「「「ゆがーん!!!」」」」」
れいむはおまけ扱いか。流石にここまで来ると可哀想だな・・・
それにしても、結局奴らはどうするのだろう。
あそこを退いてもらわないと帰るに帰れないのだが。

「う゛う゛う゛う゛・・・もうゆるさないよ!
 こんなどすのすごさがわからないゆっくりなんていらないよ!!
 にんげんといっしょにどすすぱーくでころしてやる!!」
「むきゃ!!やっちゃえ、どす!ぱちぇのおもいどおりにならないゆっくりなんていらないわ!!」
「いくよ!むーしゃむーしゃ・・・」

とうとうドスが逆上した。言ってる事はまるで子供の我侭だが、あのサイズでは暢気にしていられない。
そしてドスが何かを食べるような動作をすると、徐々にドスの口内が光りだす。なんだ、あれは!
「むきゅっ!?いけないわ。あれはどすすぱーくよ!!」
どすすぱーく!?・・・なにやらまずそうな雰囲気がプンプンするが、やっぱり危険なのか?
「とってもあついひかりをだす、どすのゆっさつわざよ!
 おおきないわもこわせるくらいにすごいの!こんなせまいみちじゃにげられないわ!」
熱光線!?そんな馬鹿な!!熱光線が出せる生物なんか・・・いや、もう気にするのはやめよう。それこそ今更だ。

それよりもどうする。ぱちゅりーの言うことを信じるならば、到底防ぎきれる物ではない。
当然逃げ場もないし、このままでは全滅してしまう。
右の崖はとても登れそうにない。左の溝は・・・駄目だ、深すぎる。一度入ると這い上がる方法がない。
しかも溝の底には、少しだけだが水が流れている。それだけでも時間がかかればゆっくりにとっては致命的になる。
ふらん!ドスを何とかできないか!
「うー・・・たぶんむり。かてないわけじゃないけどじかんかかる」
ですよね!なら説得は・・・
「ほうふぐうへるひょ!ひんあひはごおひはよ!!ひゅっひゅっひゅっひゅ!!!」
「むきゃきゃきゃきゃ!!おばかなぱちゅりーといっしょにゆっくりできなくなっちゃいなさい!!」
ああ、なんだか駄目っぽい。口が開いて何を言っているのかは解らないが、絶対ろくな事じゃない。
ならこの際部品を盾に・・・だめだ。とても全員は隠れられない!
まったくいい案が思いつかない。この星に来てからずっとこうだ!
「やべでぇぇぇ!でいぶなんにもしでないよぉぉぉ!!」
「どすはゆっくりさせてくれるんじゃなかったの!?しにたくないぃぃぃ!!」
「たすけてね!!たすけてよぉ!!にんげんさんでもいいからかわいいでいぶをたすけてぇぇぇ!!」

そうしてるうちにどんどん光は強くなっていく。
「ひふひょ!ほふふはーく!!!」
くそっ、こうなったら一か八か溝に飛び込んで―――
「そんなことしちゃだめだよ!!ゆっくりやめてね!!」
「ぎゅっ!!?」
『ボン!!!!』
「むぎゃっ!!」

全員に飛び込むように告げるために振り返った矢先に、ドスの方から巨大な爆発音が聞こえた。
「ゆ゛っ・・・ぎゅ・・・どぼ・・じ・・・でぇ・・・」
「な゛に゛が・・・がじごいばぢぇ・・・ゆっ・・ぐり・・・」
何事かと見てみると、ドスは口の中が爆発したようにえぐれて片目が飛び出ている。
頭上のゲスぱちゅりーも何かに潰されたようにへこんで、クリームを吐いていた。何が起きたのだ?
「あ゛っあ゛っ・・・おぢるぅぅぅ!!」 「むぎゃあ゛っ!!?」
そしてバランスを崩して溝に落ちた。あ、ついでにぱちゅりーが下敷きになって死んだ。

 ・・・よく分からないが、これは助かったのか。
状況がつかめないのでイマイチ実感が湧かない。一体あれからどうやって?
「おねえちゃーん!!」
「こいし・・・こんなところにいたんですね!」
急に聞き覚えが無い声が聞こえたのでそちらに向くと、
見知らぬゆっくりがさとりと体をくっつけている所だった。いつの間に!?
 ・・・よく見ると身に着けているものや雰囲気がどことなくさとりに似ているが、まさか・・・
「はい。この子がさがしていた、いもうとのこいしです」
「おにーさん!あぶないところだったね!!」

彼女が例の・・・さとりと比べると随分快活な印象を受けるな。
ん?今の物言いだとまるで君が助けてくれたように聞こえるのだが・・・
「そうだよ!かべのうえからあのあやしいどすをみてたんだけど、
 おねえちゃんがあぶないところだったから、かべからとびおりてどすのあたまにぶつかったの!」
なんとも危ない真似をするものだ。一歩間違えれば地面に激突して死んでいたというのに。

しかしこれで合点がいった。ドスは頭からぶつかられた拍子に口を閉じてしまったんだな。
後は発射口を塞がれたまま暴発して・・・あの様というわけだ。ぱちゅりーはその余波を食らったのだろう。
「こいしは“むいしき”でうごけるからほかのゆっくりにもみつからないんだよ!
 これからのじだいは“すてるすこいし”だね!!・・・ね?」
無意識で、か・・・まるで武道の達人のようだ。いや、時代かどうかは聞かれても困るが。

「だ・・・だずげ・・・で・・・」
おお、忘れていた。どうやらまだ溝に落ちたドスが生きていたようだ。
「ごべんなざい・・・ばでぃざがわるがっだでず・・・だがら・・だずげで・・・」
うーむ。・・・済まない、無理だ。
「ど・・・どぼ・・じ・・・で・・・」
私達でも引き上げる方法がないと言っているのに、君のような巨体を引き上げる方法などあるはずがない。
それに、流石に殺そうとしてきた相手を助けようとするほど私はお人好しではないのだ。
時が経てば、そのうち水で溶けて死ぬことができるだろう。
まあそれが何日、何ヶ月かかるかは解らないが・・・頑張ってくれ。
「ぞんな・・たすげで・・・いかないでぇ・・・やだ・・・やだぁ・・・・・・」


さあみんな。随分遅くなったけど、シャーク号へ帰ろう。
「どうなることかとおもったけど、みんなぶじでよかったみょん!」
「もうひとがんばりだよ!がんばろうねー!!」
「じゃおぉぉぉん!!」
「うー♪ふらんもてつだう!!」
「むっきゅん・・・ごめんなさい。すこしやすませてもらってもいいかしら?」

「ねえ、おにーさん。こいしもいっていい?」
ああ、もちろんだ。なんと言っても命の恩人だからな!
「やったー!!これでおねえちゃんといっしょにいられるよ!!」
「そうね。・・・どこをむいしきでふらふらしていたのか、ちゃんときかせてもらうわね」
「お、おねえちゃん、こわい・・・」

みんな思い思いに帰ってゆく。もちろん部品は忘れない。
これで本当に終わりなんだな・・・
「に・・・にんげんさん?」
「れいむたちを・・・わすれないでね?」
そんなとき、れいむたちが恐る恐る話しかけてきた。まだいたのか。
「しょうがないねえ、にんげんさんは・・・」
「ひどいよにんげんさん。れいむをわすれるなんて・・・ふひっ」

れいむたちは仲間にしてほしそうにこちらを見ている。
「にんげんさん。まさかれいむをおいていったりしないよね?」
「かわいいれいむをゆるしてね・・・ごめーんね?」
「すてるわけないよね?つれていってくれるよね?」
なかまにしますか?

お断りします!
あれだけの事を言ったのだ。当然戻ってこれるわけがない。
今回は流石に私も見過ごせないし、もし私が許しても他の者達が絶対に許さないだろう。
「ぞんなぁ・・・だずげでよぉ・・・」
「こんなところにいちゃゆっくりできないよぉ・・・」
確かにここには草木が一本も生えておらず、すべてが岩肌で殺風景な事この上ない。
こんな所では、基礎能力が底辺のれいむたちではまともに生きていけないだろう。

まあしかし、あそこで罵詈雑言を言ったのが運の尽きだ。
このまま戻って他のゆっくりにフクロにされるか、ここで頑張って生きるかの違いなんだから耐えなさい。
「やだ・・・ゆっくりさせてよぉ・・・」
「おねがいします!れいむがわるかったです!あやまりますから・・・だからぁ・・・」
その言葉を、もっと早くに聞きたかったよ。

ずっと謝り続けるれいむたちに背を向けて、私はみんなの後を追いかけた。
 ・・・さよなら、れいむ。
「「「「「い゛やだぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!ゆっぐりざぜでよぉぉ゛ぉ゛!!!」」」」」
もう、私は振り返らなかった。


現在のゆっくり
もう書く必要はない!





~脱出決行。別れの日~


とうとうこの日がやってきた。
私はいつものように防護スーツに身を包み、皆は見送る為にシャーク号の前に集まっている。
「おわかれだね、にんげんさん。わかりたくないよー・・・」
「いろいろとしゅぎょうになったみょん。ゆんせいいっしょうわすれないみょん!」
「じゃぉぉぉん・・・」
「うー、ないちゃだめっていったでしょ?」
「おにいさんのおかげでこいしも見つかりました。ほんとうにありがとうございます」
「もうどこにもいったりしないからだいじょうぶだよ!おにいさんも・・・またあおうね!」
「むきゅ~。でもおにいさん。ほんとうにぱちぇたちここにすんでいいのかしら?」

そう。ぱちゅりーが言う通り、彼らにかつて拠点であった場所である、ここに住むように私が勧めたのだ。
ここにはれみりゃやれいぱーどころかゆっくり自体がいない。よって敵となる者がいない。
彼らの繁殖方法がなんなのかは知らないけれど、思うがまま繁栄できるはずだ。

そしてふらんの食事なのだが、ここには沢山の果実がなっている事に気付いた。
色々と調べてみると、どうやら様々な果物が季節ごとに生るようだ。
ふらんが言うには、別にゆっくりじゃなくても甘いものなら何でもいいとの事なので、
これは使えないか?と思い提案した。
幸いふらんも気に入ったようだ。これでもうゆっくりを襲う事はないだろう。
仲間に会えなくてもめーりんや他のゆっくりがいるから寂しくもないらしい。

気候も落ち着いているし、近くに洞穴があるので多少雨が降っても大丈夫だ。
まさに“ゆっくりプレイス”だと言えよう。
最後にほんの少しだけど、恩返しができて本当に良かった。

 ・・・さて、本当にもう行かないとな。
「おにいさん!たいへんだったけどたのしかったよ!!」
「みょんたちなかよく、げんきでやっていくみょん!しんぱいしないでみょん!!」
「じゃぉぉぉん!!じゃおぉぉぉぉん!!!」
「おともだちたくさんできて、ふらんとってもうれしかった。ありがとう!・・・うぅ~」
「私も、すこしじぶんがすきになれそうです!おせわになりました!」
「こいしはみじかいあいだだったけど、とってもゆっくりできたよ!ありがとね!!」
「おにいさん、ずいぶんあたまがかるくなったでしょ?・・・またのせてね!さようなら!!」
「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」

皆が口々に別れの言葉を告げてゆく。
が、しかし。これが今生の別れではない。
また会おうと思えばいつだって来れるのだ。・・・この防護スーツを纏って。
だから、きっと彼らにはこう言うべきなのだろう。

また会おう、と。





~脱出後。シャーク号船内~



さて。救命信号も発信したし、最悪自力でも近くの補給コロニーまで行ける。もう心配する事はない。

帰ったらこの命がけの、それでいて不思議な冒険を話にまとめよう。
そして・・・まあ信頼できる近しい人間にくらいは見せてもいいだろうか。

だが彼らがいた星の場所に関しては、黙っていようと思う。
あそこは無闇に人が立ち入るような場所ではないように思えたからだ。
人々が彼らの存在を知る事で、邪な余計な考えを持つ者が訪れる必要はない。
彼らが望む事は、ただ自分と誰かが仲良く一緒にゆっくりする事だけなんだから。

私がいなくなった約一ヶ月間、随分世間を騒がせたのだと思う。
きっと帰ってから色々と忙しくなる。
だからせめて、彼らが別れ際に言ったとおりに今だけは思う存分ゆっくり休む事にしよう。
私はシートに身を預けて、この一ヶ月で何度も口にしたあの言葉を思い浮かべて目を閉じる。


ゆっくりしていってね、か・・・
なかなかいい言葉じゃないか。










 ・あとがき
 ようやく書き終わりました。
 かなりズルズル長引くし、正直放り出したくなった問題作です。
 こうやって形にしてもなんだか気に入らないし、正直言って前編あげてなきゃお蔵入りだったでしょう。
 それでも一応形にはしてみたので、読んで下さった方の時間が無駄にならない程度には・・・と思いたいです。

 ちなみに、最近気づいた事ですが、私は通常種が嫌いなのではありませんでした。
 れいむとまりさが嫌いなのです。あとレイパー。
 なので今までもこれからも、とことん奴らを重点的に虐めていこうと改めて思いました。
 最初はみんな好きだったのに、どこでこうなったんだろう・・・



 では、ここまで長い間お付き合い頂いた方々。本当にありがとうございました。
 また他の作品で!!

                                               小五ロリあき


 ・過去作品
 ふたば系ゆっくりいじめ 412 僕と『あの子』とゴミ饅頭と
 ふたば系ゆっくりいじめ 446 俺とゲスと自業自得な餡子脳
 ふたば系ゆっくりいじめ 460 弱虫まりさとほんとの勇気
 ふたば系ゆっくりいじめ 484 ドスと理想と長の資格 前
 ふたば系ゆっくりいじめ 494 ドスと理想と長の資格 後
 ふたば系ゆっくりいじめ 514 僕とさくやとおぜうさま
 ふたば系ゆっくりいじめ 548 てんことれいむとフィーバーナイト 前編
 ふたば系ゆっくりいじめ 559 てんことれいむとフィーバーナイト 後編
 ふたば系ゆっくりいじめ 583 ゆっくりしたけりゃ余所へ行け
 ふたば系ゆっくりいじめ 599 はじめてのくじょ~少女奮闘中~
 ふたば系ゆっくりいじめ 615 お兄さんは静かに暮らしたい
 ふたば系ゆっくりいじめ 659 よくあるお話
 ふたば系ゆっくりいじめ 674 かわいいゆっくりが欲しいなら
 ふたば系ゆっくりいじめ 701 おうちは誰の物?
 ふたば系ゆっくりいじめ 789 ゆめみるれいむときゃっしゅさん
 ふたば系ゆっくりいじめ 790 ユクミン 前



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感想

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  • とてもゆっくりできるおはなしさんなんだよーわかるよーわかるよー -- 2023-02-21 17:10:07
  • れいむは囮です
    それだけしか取り柄は無い -- 2014-08-23 02:47:36
  • さとりとこいしかわいいよー。わかれよー。 -- 2014-08-11 20:44:33
  • ユクミン 続編お願いします -- 2013-08-12 00:25:35
  • とてもゆっくりできました。
    続編書いてくれたら嬉しいなぁ・・・(チラッ)

    あとれいむざまぁwww -- 2013-04-03 04:04:59
  • ↓くいーんちゃっぴーやくはくいーんありすだねー、わかるよー -- 2012-10-01 19:27:14
  • ↓3
    わかるよー
    くいーんちゃっぴーとかあめぼうずにぎゃくさつされるゆっくりがみたいんだねー -- 2012-08-24 00:36:33
  • このSSでここまで主人公とシンクロして読んだ作品は始めて。
    そもそも自分こう言う話に弱いしw -- 2012-08-18 14:06:00
  • すばらしい!!!物凄くゆっくりできたよ!!
    確かに主人公がほぼ傍観に徹してたのは少しもどかしかったかもしれません。
    でも、それをさっ引いても凄くゆっくりできたよ!! -- 2012-03-19 12:52:51
  • ユクミン2編希望! -- 2011-11-03 12:06:56
  • ドスもゲスぱちぇもザマァ!wwww -- 2011-10-23 20:38:02
  • 面白い!
    おにいさんとゆっくり達の友情に感動した。そしてれいむ達とドゲスともりけんざまぁww
    -- 2011-08-23 07:23:40
  • 面白いなー
    俺もやってみたいと思った
    -- 2011-06-09 13:07:20
  • やりたいなーこれ。
    おにいさんはれいむどもの扱いに苦労してたけど、ゲームだったらむしろ進んで殺しまくりたい。れいむの集団を水に投げ込みまくったり、夜に置き去りにして現地生物に無残に殺されるところが見たい。 -- 2011-02-18 13:16:39
  • ユクミン2はまだですか? -- 2011-02-18 11:12:07
  • ↓×5
    だってれみりゃとか頭悪すぎて説得理解できねえし、仲間になったとしてもわがままだし馬鹿すぎて味方食うだろうし、れいむ共と同じくクソ邪魔な汚物にしかなりえんよ。
    れみりゃは可愛くないし冷遇して当然。と思うよ。 -- 2011-02-09 17:48:26
  • 面白かった!! -- 2011-01-07 19:02:36
  • 良い話だなー!
    オ●マーと、ゆっくり達(一部を除き)の友情に乾杯! -- 2010-11-14 20:11:28
  • 好きだね
    -- 2010-10-16 22:09:54
  • 葛藤して、変わって行く、捨てられない主人公がとても良かった。
    ゆっくりで心温まる「対等の異種間の交流」が読めると思わなかったよ!
    ゆっくりに頼りきりの探索行なのに、不安が払拭されて行くのが面白かった。 -- 2010-10-06 20:01:53
最終更新:2010年02月16日 18:17
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