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第四章二部

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第四章

~交錯~ 二部



闇・・・。

深い・・・闇。

気持ち悪い・・・

ゆっくりと目を開ける。

目の前には黒いバイザーがあった。

私は体を起こすと、頭から大きなヘルメットにバイザーをつけたような、大掛かりな接続デバイスをはずす。

部屋を照らす、電灯の明かりが少しまぶしい。

「ふう・・・」

すこし・・・疲れた。

体を動かすわけじゃないから体が疲れるってわけじゃないけど・・・

長時間あちら側にいたからかな・・・少し頭が重い。

顔を洗おうと、ベットから飛び下りる。

自分の部屋をでて突き当たりにある洗面所に向かう

洗面台の前に立ち、蛇口をひねり、バシャバシャと顔を洗った。

思考がクリアになってく。

二~三回バシャバシャと洗って顔を上げる。

洗面台の鏡に私のぬれた顔が映る。

「・・・やっぱり私ってちっちゃい」

鏡に映った自分自身に声を賭ける。

鏡には私の顔と肩辺りまでしか映ってない。

私の身長が足りないだけだけど・・・見ているとなんとなくむかつく。

「どうやったらもっと身長伸びるのかなぁ・・・ハァ」

ため息をひとつ吐くと、洗面台にあるタオルで顔を拭いて、洗面所から自分の部屋に戻る。

頭をすっきりさせた後は、私のイスに掛けてある白衣に袖を通す。

よく理科の先生たちやお医者さんが羽織ってるあの白衣。

愛用の白衣に袖を通すと気分が落ちつく。

そして、さっきまで私が横たわっていたベットのそばにいく。

軽くピョンっとジャンプして、ベットの上に座った。

ベットの端から脚を出してプラプラさせながら、今日の出来事を振り返ってみる。

今日であったあの不思議な人・・・。

「レオン・・・不思議な人」

名前を口にしてみる。

どうして彼は・・・私の言ってほしいことがわかるんだろう?

いままで、誰かにそういってほしいって思ったことはないけど・・・。

彼がそういったとき・・・私は誰かにそういってほしかったんだって、わかった。

「私は・・・私らしく」

自分らしくしていいって・・・無理することないよって優しく言ってくれた・・・

『敬語なんて使えなくても全然変じゃないさ』

彼の言った言葉を反芻してみる。少しだけ顔が熱くなった。

「レオン・・・レオン」

何度か彼の名前を口にしてみる。

名前を呼ぶたびに顔が・・・少しずつ熱くなっていくの、わかる。

『また・・・会いたいな』

去り際に彼の言った言葉・・・それを思い返すと自然と笑みがこぼれた。

ひとつのゲームが与えてくれた・・・ひとつの出会い。

きっかけになったのはネットゲームの中で流れていた噂。

私は、これでも科学者なの。

みんなが私のことを天才天才という。

まぁ・・そりゃ私だってちょっと位他の人より頭がいいかなって思うけど・・・

天才って言うのは言いすぎだと思う。

私は好きなことをして賞をもらったんだから、そんなにすごいことじゃない。

9歳でソフトウェア部門最高の賞をもらった。

それだけでみんなは私のことを特別に扱った。

「瑠璃・・・戻っていたのですね。どうでしたか??」

部屋には私しかいないのに、どこからか私に声を掛けてくる人がいる。

「ただいま、Runa」

私は、自分の机の上にあるパソコンに向かって返事を返す。

パソコンのディスプレイには長髪の女の人が映っている。

この子が私の研究の産物なの。

自分で考え行動する人工知能。

学会で発表したのは受け答えをする程度のものだったけど、彼女は違う。自分で物事を考えて行動する。人間と同じように怒ったり悲しんだりする。

そして・・・私が唯一私の言葉でしゃべれる相手。

外では、不慣れな敬語を使ってしゃべらないとダメだから・・・

家族と話すときだって、敬語ではなさいとダメ。

お母様もお父様も私に敬語を使えという。

そんな中で私が私の言葉でしゃべれる相手が彼女。

「帰ってきていたのなら、声くらいかけてくれてもいいじゃないですか?」

Runaはパソコンの中ですねたようにそっぽを向いた。

「ごめんごめん、今日ね・・・不思議な人に出会ったの」

私は今日のことを掻い摘んでRunaに説明した。

「レオンという方、気に入ったようですねw?」

話の途中でRunaが急にそんなこと言ってきた。

「えっ!?なななななんでそんな!!!」

「さっきからその方の話をそんなに楽しそうにしていますからw」

私があわてているのが楽しいのか少し意地悪そうな顔するRuna。

私・・・そんなに楽しそうに話してたかなぁ・・・なんか恥ずかしくなってきちゃったよ~~~~。

恥ずかしさのあまりおもいっきり顔を隠した。

自分でも顔が真っ赤になってるのがわかる。

「私・・・そんなに楽しそうに話してたかな?」

恐る恐る顔を上げてルRunaにたずねてみた。

「それは・・・もうw」

ボッと顔がさらに赤くなって・・・もう!!

「あらあら・・顔が茹でタコのようw」

「もう!Runaのバカ!!!」

私が恥ずかしがってるのがそんなに楽しいの!?

私はベットを飛び降りてパソコンに駆け寄ると、おもいっきり電源を落としてやった。

ブチン!

キュゥゥゥゥゥン

パソコンの駆動音がなくなって部屋は静かになった。

「・・・まだ顔が熱いよ~///」

私はベットに戻ると、気を落ち着かせるために深呼吸をひとつする。

それでも・・・まったく落ち着かなかったけど・・・いやな気分はしなかった。

「・・・・レオン」

もう一度名前を口にしてみる。

顔はのぼせそうなくらい熱くなったけど、なんか・・・落ち着く。

「・・・・いいですねぇ、青春ってw」

いつの間にか再起動をしたRunaが私を見てニヤニヤといたずらな笑みを浮かべてた。

「バカ~~~~~~~~!!!!」

私は、手元にあった枕やぬいぐるみを手当たりしだいディスプレイに向かって投げつけた!

「わわわ!瑠璃やめてください!やめて・・・!!!」

「もうしらな~~~~い!!!!」




私があのゲームを始めたのは、あるネットゲームの中で噂を耳にしたからなの。

その日、私はRunaの調整終わらせたし、研究することもないから今人気の出ているあるネットゲームをプレイしてみた。

ゲームをプレイする上でお金がかからなかったのはラッキーだと思った。

"レイン"と"ミレナ"という国のどちらかに所属して、戦争をするゲームだった。

ゲームの出来も悪くないし、人気が出るのもわかる気がした。

私はレインに所属して、キャラクターを作った。

名前はあの子からとってルナ。

ルナ・エスタリウス

新たな研究対象も見つけられなかったから、私は一日の四分の一程度をそのゲームに費やした。

世間的に言えば廃人というのかな^^;

ネットゲームをはじめてから一ヶ月たったある日のこと。

私は、不思議な噂を耳にした。

〔今やっているこのネットゲームはあるゲームをプレイヤーにやりやすいものにした。


不思議だったのは、その噂をほとんどの廃ユーザーが知ってたということなの。

しかも、内容はどれも似てて、ほとんど噂の食い違いがなかった。

この明らかに不自然な噂に興味を持った私は、その伝説のゲームについて調査を開始した。

まず手始めに、噂のことについて調べてみた。

調べてみると、このゲームの有名な掲示板にそのことが乗っているらしい。

早速、除いてみることにした。

〔いまちまたで人気が急上昇してるこのネトゲーだけど、実はある伝説のゲームのデチューン番だとかもっぱらの噂だ!そのゲームは機材、登録に莫大な労力が必要で、一部の大金持ちなんかだけがプレイできるゲームだとか〕

これがその内容。

正直・・・うさんくさい・・・

そもそも、そんなゲームのプレイやーがいれば話をするはずだし、そんな大掛かりな装置を購入すればいやでも噂になりそうなもの

それに、今そのゲームをやっている人が書き込みしそうなものだけど・・・

そんな書き込み、一切なかった。

ためしに関連のサイトを調査したけど、それをやっているという書き込みはひとつもなかった。

「まったく・・・なんなのよ・・・やっぱりただの噂なのかなぁ」

私があきらめかけたころ、ある掲示板で気になる書き込みを見つけた。

見つけたというのは間違いかもしれないけど、その書き込みにとても引かれた

〔伝説のネットゲームについて〕

「みつけた~!」

私は早速その内容を確認するべく、ツリーを開いた。

〔この記事は削除されています〕

私が見たとき、すでにその書き込みは消去されてた。

「も~~~!期待させてこれ~?」

すでにあきらめかけていた私に追い討ちをかける。

「もういや!」

私は調べるのをあきらめてサイトを閉じようとする。

その時、ある情報が私の手を止めた。

それは、掲載日時と書き込み削除日時。

〔掲載7/27 10:23:21〕

〔削除7/27 10:23:21〕

掲載された時間と削除された時間がまったく同じだった。

「うそ・・・これどういうこと?」

あまりにも不自然なこの情報に私はひどく興味を持った。

「Runa。この書き込み復元できる?」

私は、Runaに書き込みの復元をしてもらうことにした。

「まぁ・・・やってみますけど期待はしないでくださいね?」

Runaはすこし嫌そうな顔した。

「これでダメならあきらめる」

「ふう・・・わかりました。でもダメだったら本当にあきらめてくださいね」

Runaは疲たみたいなあきれたみたいな顔して書き込みの復元をはじめた。

「・・・・終わりました」

数秒ほどでRunaから返事が帰ってきた。

「どうだった?」

私は期待に胸躍らせながらRunaの返事を待った。

「復元内容を表示します」

復元に成功したみたいで、書き込みの内容が青白いディスプレイに表示された。

〔伝説のネットゲーム。体感型次世代オンラインゲーム。プレイヤーは戦争状態の二つの国のいずれかに所属して戦争をする。自らがその世界の中に入って戦いを行うゲーム。命の惜しくないものは下のリンクをクリックせよ。〕

「ビンゴ~!これだわ!まちがいないRunaありがとうw」

私は喜びのあまり立ち上がりくるくると回った。

「それで・・・先に進むんですか?」

「もっちろんw」

私は即答して、立ったままリンクをクリック。

〔このページはブロックされています。〕

リンクはブロックされたページにつながってた。

「瑠璃・・・ブロックされていますね」

期待していただけにブロックされているという結果は・・・少し落ち込んだ。

私は机に突っ伏して、脱力。

「・・・Runa突破するよ」

「え!?ちょっと瑠璃・・・!」

私はRunaの返事を待たないでセキュリティの解除をはじめた。

「すごい・・・なんてセキュリティ・・」
一般のサイトなんて比較にならないほどの強力なセキュリティがそのページには施されてた。

各国の機密情報に接続する位困難な作業になりそう・・・

「瑠璃、サポートします」

あまり乗り気でなかったRunaが私のサポートを始めた。

「Runa、あんまり無理しないでよ」

「わかっています、瑠璃こそミスしないでくださいね」

声を掛け合いながら強固なセキュリティにチャレンジ。

解除ツールや、ウィルスすらも使ってひたすらにセキュリティを突破してく。

解除ツールや手動で突破できるものは時間を掛けてでも解除する。

どうしても無理な場合はウィルスを使ってセキュリティデータそのものを書き換える。

ウィルスを送り込むたびにそれにあわせたワクチンプログラムで駆除してくるし、手動で突破するのもセキュリティの方式がころころ変わるから思った以上に時間がかかる。

正直、私一人じゃとても突破は出来ないくらい強固なセキュリティだった。

解除を始めて・・・どれくらいの時間がたったかな?

私は最後のセキュリティを解除して、サイトに接続した。

そのサイトには、その伝説のゲームのプレイの仕方が書かれてた。

「これが・・・伝説のネットゲーム」

その後私は、必要な機材を集めてそのゲームをやってみることにした。

驚いたのは私が今までやってたネットゲームのデータが使えたこと。

そして、そのゲームは本当に体感型ネットゲームだったこと。

私の意識が、私の作ったキャラに乗り移ったって表現がわかりやすいかな。

デバイスを頭に接続して始めると、私の体は睡眠状態になって、そのあいだキャラクターのほうに意識が飛んでいるって感じかな

私はキャラクターの視点で見て、キャラクターの手足で行動する。

はじめは驚き、戸惑ったけど。

今ではすっかり慣れて、自在にキャラクターを扱えるようになった。

そして・・・私は出会う。

あの人と・・・。

不思議なあの人と・・・

体中傷だらけにしたて、残骸に体を預けてる。

見て、すぐミレナだってわかった。

わかってたけど・・・ほっておけなかった。

レインの人たちはみんなミレナを毛嫌いしてた。

ミレナはレインを見つければすぐに切りかかってくる野蛮人だって。

怖くて、怖くて・・・

でも私は恐る恐る彼に声を掛けた。

不慣れな敬語を使って・・・。

「あ・・・あの・・・大丈夫・・・ですか?」


次回予告



「いったいここはどこなんだ?」

まよいこんでしまったここは?

「レオン!どうしたの!?」

「コロセ・・・コロセ・・・コロセ」

僕は・・・ルナを・・・殺そうとしている?!

「イタイ・・・タスケテ・・・タタカイタクナイ・・・モウネムラセテ」

僕は・・・救いたいんだ・・・

見てしまった真実。

変えられる未来。

だったら・・・僕は・・・

次回 第五章~決意~

ご期待ください。

あとがき

第四章二部完成しました~!
まったく戦闘も動きもないです!
大半が会話で終わってしまった~~~~!
さて、今回の主役は瑠璃ちゃんです。
みんなも彼女がだれだかわかったかなぁ?
もうわかってるよねw
それじゃ次回はまた主役はレオン君に戻ります。
彼の決意を見てやってください!
でわ!

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