あらしのなかにもえるいのち
概要
舞うは嵐、奏でるは災禍の調べ
わたくしは幾度となく見て
参りました。どんな困難にも
勇気を持って立ち向かい、喝采と
ともに帰ってきた貴方の姿を。
わたくしは信じていますわ、その
勇気に再び村は救われると…。
『モンスターハンターポータブル 3rd』のラスボスである「嵐龍アマツマガツチ」後半戦で流れる音楽。
アマツマガツチの体力を半分近くまで削ると、前半戦の曲「大風に羽衣の舞う」からこの曲に切り替わる。
「大風に羽衣の舞う」が荘厳で物静かながらも不安感を煽る「嵐の前の静けさ」というべき曲調に対し、暴風雨の中赤黒く変色したアマツマガツチの咆哮と共に流れるこの曲は、開幕を告げる管楽器の音色に始まり、中盤の笛の独奏が前半の荘厳な雰囲気を残しているが、終始重厚感と威圧感に満ちたものとなっている。
またこの曲は5拍子→6拍子→5拍子→8拍子という、変拍子と転拍子を織り交ぜた複雑な構成となっている。
これにより、和の趣を持ち厳かながらも畳み掛けていく曲調は、正しく逆鱗に触れられた「天の禍神」というべきものであり、和のテイストを盛り込んだ本作の最終決戦に相応しいものと言える。
これまでのモンハンシリーズではモンスターとの戦闘で流れる曲は基本1種類であり、別の曲に変わる場合は
前作の「
月震/ナバルデウス」のようなエリア移動して変わるパターンと、ラオシャンロン・ジエン・モーラン戦で撃龍槍を命中させた際に「
最終決戦」が流れるパターンくらいしかなかった。
そのため、このアマツマガツチ戦における戦闘中の形態変化に合わせて別曲へ移行する演出は、多くのハンターに強烈な印象を与えることに成功し、『
F』のシャンティエン戦、『
4』のダラ・アマデュラ戦、『
XX』の鏖魔ディアブロス戦といった以降の作品のラスボス級のモンスター戦においてもこの演出は積極的に取り入れられている。
一度は失った命
何を惜しむことがあろうか
我は不倶戴天の龍を討つ
愛する故郷に、陽はまた昇る
破滅の龍神アマツマガツチが
接近している…。討伐しなければ
カムラの里は滅びるであろう。
かつてヨモギとカゲロウの故郷を
奪い去った大いなる災い。我らは
これに打ち克ち、無念を晴らす!
任せたぞ!猛き炎よ!
そして半年以上の期間をおいて、無料タイトルアップデート第5弾において遂にアマツマガツチが降臨。
同時期に公式Twitterで
再掲載されたことからも分かるように、ストーリーはアナザーストーリーvol.4の内容も含んだ濃いものとなっている。
ハードの進化に伴い圧巻のデザインとなったのみならず、暴風に雷まで加わった過去作の比ではない攻撃の数々は、里長フゲンをして
百竜夜行や風神龍、雷神龍を超える大いなる災いとまで言わしめるに値するものであり、カムラの里の一連の物語に関わるモンスターの頂点に君臨するに相応しいものとなった。
ここまでの変化にもかかわらず、戦闘曲は以外にも前回アップデートのイヴェルカーナと同様に原曲をそのまま使用している。
それでもなお壮大で圧倒的な演出を保っているのは、原曲の完成度の高さを裏付けるものだと言えるだろう。
なおこのアマツマガツチ戦は戦闘曲だけではなく、SEまでもが全て『
MHP3』時代のものとなる特別な仕様となっている。
待たせたね!この子に協力して
もらって、奥の手を使うよ!
これだけの強大な相手のため、こちらもウツシ教官と共に師弟で戦うことになるのだが、後半戦においてウツシ教官の手引きで遂に
ヤツまでもが戦場に乱入してくる。
アナザーストーリーどころか、一族が受けた『
モンスターハンターポータブル 3rd』での雪辱すらも果たさんとする、
モンスターハンターシリーズ史上最高クラスに熱い驚愕の展開は、ユクモ村の時代を経験したハンターほど胸に込み上げるものがあるはずである。
クエスト名の「
愛する故郷に、
陽はまた
昇る」。これが全てを語っていたのだろう。
もう一度言わせてくれるかい?
キミは俺の誇りだよ。愛弟子。
過去ランキング順位
サウンドトラック
モンスターハンター 狩猟音楽集III
MONSTER HUNTER 2004-2012[HUNT]
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最終更新:2025年03月15日 09:51