セガサターン

SEGA SATURN

開発元:セガ・エンタープライゼス
発売元:セガ・エンタープライゼス
発売年:1994

概要

セガ・エンタープライゼスが発売した32ビットの家庭用ゲーム機。
セガの6番目の家庭用ハードであることから第六惑星の土星にちなんで命名され、略称は表記では「SS」、呼称は「サターン」。

使用音源はCD再生によるCD-DAおよび、YAMAHA製カスタムプロセッサによるPCM音源32ch。
PCMは4chを1音分にオペレートして最大8chのFM音源としても使用可能な設計であったが、FM音源のエミュレートが不完全であったため使用したソフトはほとんどない*1
本体の設計段階ではエミュレートが不完全であることは予想しておらず、FM音源をメインに活用することを想定してサウンドメモリの容量を512KBとしたため、無圧縮PCMを採用しながらサンプリングメモリ不足で音質を下げる等の労力を要するアンバランスな仕様となってしまった*2

音源の使用傾向としては、CDアクセスの頻度が高めで曲数も多い「RPG」「アドベンチャー」「シミュレーション」等はPCM音源が、アーケード移植も多かった「アクション」「シューティング」といったジャンルではCD-DAによるBGMが使われるケースが多い。

セガサターンの起動音を作曲したのは、当時セガに在籍していた新田勝貴氏。
音屋として最初の仕事であり「新人にこんなことやらせていいの?」と思いながら作ったという。
セガの偉いさんにコンセプトを尋ねられた際には「新しくて何か正体が分からないもの」と答えたとのこと。
Roland D50のプリセットで作られており*3、出だしの部分は「AKAI CD-3000のおまけサンプルネタ」CDの中の音を使用している。
新田氏は『ワールドアドバンスド大戦略 鋼鉄の戦風』や『完全中継プロ野球グレイテストナイン』『グレイテストナイン'96』等のBGMのほか、セガサターンのたいていのゲームに組み込まれたという「演奏データ圧縮ツールとそのデータをサターンの中で展開するルーチンのプログラム」も手掛けている。

参考

  • NiGHTS into dreams...(プレイ状況に合わせて内蔵音源の再生パートがシームレスに変化)
  • デイトナUSA(AC版では分割サンプリングで疑似的に歌唱していたが、CD-DAにより実際に歌唱したものに)
  • ときめきメモリアル(理論上PSの半分しかない音のメモリを工夫したと語られている*4
  • スーパーロボット大戦F(音源の実行性能で勝るPS版よりも、SS版のBGMの方が評価が高い)


収録曲

曲名 作曲・編曲 補足 順位
セガサターン起動音 新田勝貴

サウンドトラック

GO SEGA -60th ANNIVERSARY Album-


セガサターン起動音を収録

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最終更新:2023年09月04日 00:06

*1 『ファルコムクラシックス』がFM音源でオリジナル版BGMを再現すると発表していたが、結局PCM音源によるアレンジ版となった

*2 競合機種のプレイステーションもサウンドメモリは512KBだが、圧縮が効くADPCMであるため実質的なメモリはSSの2倍(参考:九十九百太郎氏・トークライブ

*3 プレイステーションの起動音も同じくD50のプリセットで作られている

*4 「ときめきメモリアル オリジナル・ゲーム・サントラ2」 ライナーノーツより