ンジニュイ - 幻想用語データベース @ ウィキ

ンジニュイ／Njinyi

　カメルーンのバムム族が信仰する神。
　ンジニュイは人間を力強く健康に創ったため、彼らが何故死ぬのか理解できなかった。そこで「死」に聞くと、人間が自ら死を望んだのだと答え、「死」はそのことを証明できると言った。ンジニュイはバナナの生垣に隠れ、「死」は路傍に腰を下ろした。そこを最初に通りかかったのは年老いた奴隷で、自分の運を嘆き悲しみ、「死者は幸運だ! 私は生まれることがなければよかったのに」と言うと、突然倒れて死んだ。次に来たのは老女で、人生の厄介事や不平不満を述べるやいなや倒れて死んでしまった。ンジニュイは「死」の言葉を認め、悲しんで立ち去った。

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参考文献

• 山北篤著『西洋神名事典』新紀元社
• アーサー・コッテル著/左近司祥子,宮元啓一,瀬戸井厚子,伊藤克巳,山口拓夢,左近司彩子訳『世界神話辞典』柏書房