□ ■ □
ナチスドイツは、欧州から無数の財宝を奪い取った。
金貨を、紙幣を、捕虜の金歯に至るまで、悉く強奪してきた。
その無数の財の中に、所持者不明の骨董品が一つ。
シャブティと呼ばれたそれは、果たして誰から奪われたものなのか。
真相を探られぬまま戦争は終わり、それは他の財宝諸共新天地に持ち去られる。
旗艦デウス・エクス・マキーネ。そこに用意された巨大倉庫。
"最後の大隊"の最後の要塞にして、彼等の夢の終焉の地。
そこでシャブティは、己に導かれるに相応しき者を待ち続けた。
待ち続けて、しまったのだ。
□ ■ □
鼻から息を吸うと、血の臭いが嗅覚を刺激する。
眼を見開いても、視界は依然ぼやけたまま。
夜の路地裏を歩く青年は、満身創痍を絵に描いた様な状態であった。
「……ッ!」
右腕に纏わりつく激痛に、思わず声が漏れかける。
かろうじて繋がっているものの、彼の右腕は最早使い物にならない。
こんな有様では、戦闘の続行など土台無理な話だ。
辺りを見回せば、焼き焦げた屍骸達が目に映る。
かつて浮浪者だったそれらは、無残な姿で息絶えていた。
他でもない、セイバーを追いつめた敵がそうしたのだ。
何の罪もない群衆を、笑いながら殺めていったのである。
「探さ……ないと……あの娘と、一緒に……早っ……く……!」
青年は、剣の英霊――セイバーとして、この聖杯戦争に馳せ参じた。
彼を召喚したマスターは、この街の何処かで身を潜めている。
無力なマスターが戦いに巻き込まれない様にと、セイバーがそう提案したのだ。
近くの敵を倒したら、また此処に戻ってくる。だから静かに待っていてくれないか、と。
だが今となっては、計画は変更せざるを得ない。
無様な話だが、セイバーは返り討ちに遭ってしまったのである。
故に、早く彼女の元に駆け付け、共に戦場を離脱しなければならない。
もしそうしなければ。
あの悪魔が、揚々と命を狩りに来るから。
――フフッ。
その時だった。
小さな笑い声が、セイバーの鼓膜を揺らした。
彼を追いつめた敵が、すぐそこにいる証拠だった。
鼓動が早くなり、恐怖で足が震え始める。
もしアレに見つかれば、その時こそ青年の最期だ。
きっと一切の躊躇も無く、あのサーヴァントは敗者の魂を握り潰す。
浮浪者たちにそうした様に、笑いながら虐殺するつもりでいるに違いない。
――フフ、フフフ、アハハハ。
笑い声が近い。悪魔との距離が狭まりつつある。
人の形を成した悪鬼が、喉を鳴らして迫っている。
どうか見つけないでくれと、セイバーは必至で祈る。
あと少し歩みを進めれば、目的の場所まで辿り着けるのだ。
ほんの僅かでも気力を絞り出せば、マスターと合流できるのである。
どうか無事でいてくれと願いながら、セイバーは満身創痍の身体に鞭打って歩き――。
その時だった。
セイバーの背後から、何かが跳躍してきた。
彼の前方に着地したそれは、強靭な四肢を持つ人間の形をしていた。
人間の形をしているだけで、その全体像は人間のそれを逸脱している。
言うなればそれは、"人"の皮を被った残虐な"怪"物――――即ち、怪人だ。
――ハハ、アハハハッ。
目の前に、奴がいた。
純白の肉体に金色の装飾、漆黒の瞳に四本角。
美しさすら覚える姿を保ったまま、彼はセイバーを見つめ、笑っていた。
まるで子供の様な無邪気さを含んだ、あまりに無垢な笑み。
セイバーは思わず尻餅をつき、怪人から後ずさる。
立っているのもやっとな状態で、これ以上戦える訳が無い。
逃げる体力も残ってない現状では、立ち向かう術など一つとして見当たらない。
白い悪魔が、ゆっくりと近づいてくる。
まるで相手の恐怖を楽しむかの様に、ゆったりとした動きで迫ってくる。
違いを隔てる距離がゼロになった瞬間、セイバーに死が訪れるのだ。
恐れていた事態が現実のものとなってしまった。
今のセイバーは、さながら首に縄をかけられた死刑囚だ。
死の運命は絶対となり、後は最期を待つばかり。
……だが。
その最期の時が、数秒経っても訪れない。
代わりと言わんばかりに、何かを叩き付ける音ばかりが、路地裏に響いている。
見ると、悪魔の真後ろで、何者かが棒を振るっているではないか。
目を凝らしてよく見てみると、それが華奢な体格の幼女である事が分かった。
バールの様なもので悪魔を殴り続ける彼女の顔を、見違える訳が無い。
「やめて!セイバーのお兄ちゃんを、いじめないで!」
悪魔と対峙していたのは、セイバーのマスターだった。
まだ十にも満たない幼女が、敵に決死の抵抗を行っている。
どうしてこんな場所にいるのか、何故此処が分かったのか。
そんな事を考える前に、セイバーの口は既に動いていた。
「逃げろ……君じゃ……勝て、ないっ……!」
悪魔である以前に、奴はサーヴァントなのだ。
たかが人間一人の力だけで、神秘の存在たる彼に勝てる訳が無い。
ましてやただの幼女如きが、悪魔を傷つけられる確率などゼロ同然なのだ。
悪魔は鬱陶しそうに幼女を掴み上げ、セイバーの方向に投げ飛ばす。
二人のサーヴァントに挟まれる形となった少女は、痛みで蹲っていた。
直後、セイバーの目が捉えたのは、右手をこちらに向けるバーサーカーの姿。
「やめろ……その娘は、関係ないんだッ……だから……!」
その少女は、下らないやり直しをたまたま望んだだけなのだ。
ちょっとしたきっかけで聖杯戦争に巻き込まれた、ただの子供でしかない。
偶然シャブティを拾った結果、ゴッサムシティに引き摺りこまれただけなのだ。
持つべき願いもない、哀れな被害者に過ぎない彼女を、これ以上痛めつけないでくれ。
全身を震わせ、掠れた声でセイバーが懇願しても。
怪物が抱える莫大な悪意には、何一つ届かない。
――ハハハッ。
刹那、セイバーの視界が赤に染まる。
彼の目の前で、燃え盛る炎が顕在したから。
炎の中心で泣き叫ぶのは、小さな少女だった。
セイバーが護りたかった筈の、ただの子供だった。
「あ、ァあ……ああァ……!」
夜の街を照らす炎は、ものの数秒で消え失せる。
そこに残されるのは、焼け焦げた肉塊一つだけ。
ほんの数秒前まで息を吸い、声を張り上げた少女は。
目の前に立ち塞がる悪魔に、呆気なく焼き殺された。
焼き焦げた少女の顔は、悲痛の色で染まっていた。
炎が燃え尽きた後も、悪魔は"笑顔"のままだった。
「キ、サ、マァァァァァァァァッッ!」
怒気が急速に膨れ上がり、すぐさま爆裂する。
恐怖で竦んでいた足には、もう何も纏わりついていなかった。
マスターを殺された以上、サーヴァントたるセイバーもいずれ消える。
だが、残された魔力を全て喪い、夜の闇に解け消えるその前に。
あの白い悪魔だけは、何としてでも己が手で討ち取らなければならない。
まだかろうじて使い物になる左手に、剣を顕在させる。
セイバーの宝具であり、悪魔の心臓を穿てる唯一の武器。
力を振り絞って立ち上がり、そのまま悪魔に肉薄する。
敵からの攻撃を度外視した捨て身の一撃だが、最早セイバーには関係ない話だ。
残り僅かな寿命は、この悪魔を打倒する為だけに投げ捨てる。
「貴様だけは!この手で、倒すッ!」
少女の無念を剣に乗せ、叩き込むのは必殺の一撃。
セイバーの怒りを練り込んだ刃は、月の光を浴びて鈍く輝く。
幾つもの邪悪を滅ぼしたその剣は、彼の正義の具現だ。
この身に滾る正義を以て、魔王の心臓を貫く――――!
「…………がっ、ぁ」
貫く、だなんて。
そんなお伽噺の様な奇跡、敗者に起こる訳がない。
セイバーが現界したのは、小綺麗なファンタジーの世界ではなく。
どこまでも人の悪意で汚れ腐った、罪人の都(ゴッサムシティ)なのだ。
最後の剣撃は、怨敵の心臓には届かなかった。
その代わり、手刀がセイバーの心臓を穿っていた。
セイバーの口から、鮮血が吹き零れる。
全身の力が抜け、意識も遠のいていく。
零れ落ちた剣が、アスファルトの上を転がった。
何一つ戦果を上げれず、敵討ちすら果たせずに。
セイバーという英霊は、絶望を抱えたまま消滅する。
――フフッ。
悪魔は、最後まで笑っていた。
□ ■ □
怪人の正体は、れっきとした一騎のサーヴァントだ。
クラスは「バーサーカー」で、悪魔ではなく狂戦士である。
セイバーが完全に消滅したのを確認すると、バーサーカーは元の姿へと戻る。
純白の服を身に纏い、朗らかな笑みを浮かべた青年。
その出で立ちは、狂戦士の称号とはまるで不釣り合いなものだった。
だが、彼は間違いなく狂った戦士であり、それに相応しい歴史を有している。
太古の昔に存在した、「グロンギ」なる戦闘民族。
肉体の構造こそ人類に限りなく近いものの、あまりの残虐さ故に封印された殺戮者達。
そして、その数千年後に「未確認生命体」として人類を殺戮した怪人の軍勢。
その頭領こそが、バーサーカーその人である。
数万もの命を踏み躙った彼の真名は、「
ン・ダグバ・ゼバ」という。
「アッはっはッハっはっ!恐ろしく強いな君は!べらぼうに強い!」
威勢のいい声と、賞賛の意が籠った拍手の音。
バーサーカーが音の方角に目を向けると、そこには一人の男が立っていた。
眼鏡を掛けた肥満体で、性悪臭い笑みを浮かべている。
この肥え太った男こそが、バーサーカーのマスターであった。
「歴史に名を馳せた豪傑がまるでボロ雑巾じゃないか!まさしく君は怪物(ミディアン)だ!おぞましい悪魔(ミディアン)だ!」
ひどく昂ぶった声を出すこの男は、バーサーカーに「少佐」と名乗った。
それが本名なのか、はたまた階級を示す単語なのか、彼には知る由も無い。
もっとも、それに関する知識など、この狂戦士には取るに足らない事でしかないのだが。
「それで、どうだったねバーサーカー?前菜にしてはそれなりのものだと思うが」
「楽しかったよ、とても」
バーサーカーが興味を示すのは、ただの一つだけ。
相手が自分を"笑顔"にしてくれるかどうか、この一点に尽きる。
敵が強ければ強い程、バーサーカーは喜びを覚え、その分頬を釣り上げる。
「でも、クウガはもっと強かった」
そんなバーサーカーが、最も"笑顔"でいられた相手。
それこそが、太古の昔にグロンギを封印し、彼等と同時に現代に蘇った戦士――クウガであった。
吹雪の中で行われた決戦は、今でも鮮明に思い出せる。
究極の力を得たクウガが、自分と対等に渡り合ってくれる歓喜。
肉体を燃やしても斃れず、こちらに前進してくれる悦楽。
恐らくあの瞬間こそが、バーサーカーの人生における絶頂だった。
狂戦士の英霊が求めるのは、その闘争さえ超えた喜び。
聖杯戦争に馳せ参じた豪傑であれば、自分をもっと"笑顔"にしてくれる筈だ。
そんな考えの元、バーサーカーは聖杯の召集に応えたのだ。
言ってしまえば、彼は聖杯戦争という過程こそが願いであり、結果たる聖杯になど微塵も興味が無かった。
「ねえ、本当に君は、僕を笑顔にしてくれるの?」
「勿論だとも。戦争はきっと、凄く楽しいぞ」
「戦争」。
その単語の意味など、バーサーカーは既に把握していた。
リント、もとい人間同士が、何らかの確執で始める殺し合い。
彼等も随分変わったものだと、当初はその程度にしか思わなかった。
召喚されたバーサーカーに対し、少佐はまず戦争の何たるかを説いた。
戦争がいつから始まり、戦争が何人殺し、そして戦争が何を齎したのか。
それらを話し終えた後に、少佐は自分の願いをバーサーカーに打ち明けた。
私は戦争がしたい。この街を戦場に変えたくてたまらない。
君が戦争を見た事が無いと言うのなら、私がその戦争を見せてあげよう、と。
この時バーサーカーは、初めて人間という種に関心を抱いた。
正確に言えば、マスターである人間が始めようとする戦争に興味が沸いた。
そして、彼等が殺し合う戦場に身を投げ出してみたくもなった。
そういう事情もあって、バーサーカーはマスターに隷属している。
彼が創造する戦争を見聞きし、感じ、味わい、"笑顔"になる為に。
「僕達がいない間、本当にリントは変わったんだね」
「我々が変わった?それは違うねバーサーカー、それは愚問というものさ。
君があまりにも人間を知らなさすぎる、ただそれだけの事なんだよ」
そう言って、少佐は口角を釣り上げた。
獲物を見つけた動物に似た下種な笑みは、バーサーカーに同族を想起させる。
まるでグロンギの様な"笑顔"を見せる人間は、少佐が初めてだった。
「君はまだ人間(リント)の何たるかを知らない。
君が犬だ畜生だと嗤ってきた我々(リント)の本性を知らない。
闘争をこよなく愛する狂人(リント)の真髄を知らない!」
さも楽しげに、歌うように少佐は続ける。
戦争の讃美を、殺戮の美徳を、戦勝の栄誉を。
死が咲き誇る路地裏で、奏でられるは闘争への求愛歌(ラブコール)。
「80cm戦車(ドーラ)砲の驚異を知らない!88mm(アハトアハト)の火力を知らない!
英米攻撃機(ヤーボ)の恐怖を、シュマイザーの快感を知らない!
勝利の雄叫びも聞かず、敗戦の絶望すら耳にしないとはなんたる口惜しさか!
大地を焦がす闘争を!湖水を濁らす鉄火を!淑女を輪姦す獣の列を!
君はあまりに知らなさすぎる!戦争を、人間の何たるかをまるで理解していない!」
声高らかに叫ばれる演説が途切れた後、バーサーカーは表情を緩ませる。
殺戮以外でこうも気分が高揚するのは、随分久しぶりだった。
太古の昔、リントとはグロンギの狩りの対象でしかなかった。
彼等は自分達より遥かに劣った種であると、信じて疑わなかった。
しかし、数千年後のリントの子孫達は、その頃とはあまりに違い過ぎていた。
グロンギの殺戮に全力で抵抗し、果てには殺傷さえ躊躇しなくなっている。
挙句の果てに、平然とリント同士で殺し合っていると言うではないか。
思えば、この街の――ゴッサムシティの人間も随分風変りだった。
豪奢な衣装を見せびらかしたと思えば、ボロ切れの様な服の浮浪者もいる。
路地裏に行けば当然の様に犯罪が横行し、守衛はそれをまるで咎めない。
楽しげに笑い、楽しげに殺す。この街はそういう連中で溢れていた。
リントはいつの間にか、グロンギと同列に並んでいるのかもしれない。
そして、その狂ったリントの代表格が、主人として目の前で笑っている。
バーサーカーには、それが何だか愉快でならなかった。
「やっぱり、本当に君は面白いね」
「ああそうだとも、我々はつくづく面白い生き物さ。
暇さえあれば煽り合い、殴り合い、挙句の果てに殺し合う単細胞共さ。
だからこそ戦争が起き、戦争が終わり、また新たな戦争が始まる」
素晴らしい流れだ、と。
満悦気味に少佐がそう語る横で、バーサーカーもほんの僅かだが笑みを見せる。
少なくとも、彼の隣に付き添っていれば、しばらくは退屈せずに済むだろう。
それに、もしも少佐の言う事が正しければ――自分は確実に、願いを叶えられるのだから。
「愉しみにしてるよ。リント」
そう言い残し、バーサーカーの姿は掻き消えた。
殺戮者も消え失せた今、命あるのはマスターたった独りだけ。
彼の周りで横たわるのは、苦悶に歪む屍骸の群れ。
そんな中でも、少佐は"笑顔"を絶やさずにいた。
□ ■ □
聖杯戦争のマスターは、時としてサーヴァントの歴史を夢を通して知るという。
モンティナ・マックス――「少佐」と呼ばれたこの男もまた、己が下僕の記憶を垣間見ていた。
燃え盛る道路、破壊された車両。黒焦げになった死体の山。
無数の死が振り撒かれた街の中心で、白い怪人が笑っていた。
ゴミの様に命が踏み躙られる世界は、まさしく地獄のそれである。
たしかに恐ろしい、狂気を煮詰めた様な光景であった。
だが同時に、狂気を煮詰めた"程度"のものでしかなかった。
紛争地域に足を運べば、あれ以上の地獄を気軽に体験できる。
人が人の尊厳を捨て、獣の様に振る舞う姿の方が、よっぽど地獄らしい。
とどのつまり、バーサーカーの大虐殺は、少佐の心を動かすには至らなかったのだ。
むしろ、彼は召喚されたサーヴァント対し、ある種の失望さえ抱いてしまっている。
たった独りで街を滅ぼせる力を持ちながら、ただの虐殺如きで満足してしまっている。
人間(リント)を玩具としか捉えず、人間を知らずに人間を殺し尽くそうとしている。
それでは駄目だ。あまりに勿体ない話であり、あまりに哀れな話だ。
ならば、あの狂戦士に人間を教えてやろう。
虐殺程度で満たされている彼に、人間の力を教えてあげよう。
戦争という地上最大の娯楽を以て、彼を"笑顔"にしてみせようではないか。
ゴッサムはそれは酷い犯罪都市だが、これでもまだ足りない。
少佐が望む地獄と比べれば、まだまだ平穏そのものものである。
そんな生温い街に投じるべきなのは、戦争という名の劇薬を置いて他にない。
戦いを、一心不乱の大戦争を。ゴッサムを終焉に導く儀式を。
殺戮の王を歓喜させる闘争を。無辜の民に絶望を催す大災を。
ゴッサムに別段恨みなどないが、これもまた王の"笑顔"の為だ。
心臓を穿れた人間の悲痛と恐怖の叫びこそ、怪人の王に相応しき娯楽。
どんな理由で、聖杯がモンティナ・マックスという男を呼んだかは知る由も無い。
満たされたまま生涯を終えた者を、どうして願いの闘争に呼ぶ必要があろうか。
だが、こうして聖杯に選ばれた以上、彼にも聖杯戦争に介入する権利がある。
ならば、この蛇足同然な余生を精一杯楽しませてもらおうではないか。
「まったくお笑いだ。それだけの力を持ちながらたったの3万とは。
"究極の闇"だって?我々(ナチス)はもう当の昔に君の50倍は殺してるんだ」
「地獄を見せてあげようバーサーカー。君に最先端の"ゲゲル"を教えてやろうじゃないか」
【CLASS】バーサーカー
【真名】ン・ダグバ・ゼバ
【出典】仮面ライダークウガ
【属性】混沌・狂
【ステータス】筋力:A+ 耐久:A+ 敏捷:B 魔力:C 幸運:D 宝具:B(怪人態)
【クラス別スキル】
狂化:C
言語能力と理性を代価に、サーヴァントのパラメータを上昇させる。
しかし、元より狂っているバーサーカーは理性の喪失を免れている。
それで意思疎通が出来るかと言うと、それはまた別の話になるのだが。
【固有スキル】
歪笑:A
対象に恐怖と威圧感を与え、ファンブルの確立を上昇させる。
両手を血に染め笑うダグバの姿は、人間にはさぞおぞましく映るだろう。
しかし、当の本人は笑いたいから笑っているだけに過ぎない。
精神汚染:C
同ランクの精神干渉を無効化する。
戦闘民族として人間(リント)とは異なる道を歩んだグロンギは、根本的な部分から人間と思想を違えている。
特にグロンギの長たるダグバの心情を理解するなど、並の狂人でさえ不可能である。
戦闘続行:A
決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。
彼にとって戦いとは至上の歓びであり、それを中断するという選択肢は端から持ち合わせていない。
【宝具】
『白き闇(ギソキジャリ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1個
ダグバを怪人態に変化させるバックルであり、同時に魔力炉としても機能する宝具。
この宝具で怪人態に変身した場合に限り、彼は本来の能力を発揮できる。
また、天候操作や武器の精製を始めとした様々な特殊能力の行使も可能となるが、
狂戦士のクラスとして召喚された現状においては、その多くが制限されてしまっている。
『究極の闇(キュグキョブンジャリ)』
ランク:C 種別:対人類宝具 レンジ:30 最大補足:30000人
バーサーカーが人類の虐殺の際に用いた能力が宝具に昇華されたもの。
物質の原子や分子を操りプラズマ化させ、範囲内の標的を体内から発火させる。
ただし、存在自体が神秘の塊であるサーヴァントに対しては元々効果が薄く、
対象が「対魔力」のスキルを所有している場合、ランクに応じて火力は更に軽減されてしまう。
以上のの欠点から、サーヴァントとの戦闘ではなく人間の虐殺の為にある宝具と言える。
【weapon】
強靭な肉体と発火能力が頼りとなる。
【サーヴァントとしての願い】
もっと笑顔になりたい。
【人物背景】
太古の昔に封印された戦闘民族「グロンギ」の頭領。人間には「未確認生命体第0号」と呼称されている。
人間態は朗らかな笑みを浮かべた白服の青年だが、子供の遊びの様に殺戮を楽しんでおり、
自ら復活させた約200体のグロンギの半数以上を「整理」と称して殺害、更には3万人以上の人間を虐殺している。
最期は、九郎ヶ岳遺跡にてアルティメットフォームとなったクウガとの決戦に臨み、
バックルを破壊され、生身となっても続いた殴り合いの末に失神、駆けつけた一条薫により射殺された。
泣きながら暴力を振るうクウガと対照に、ダグバは最後の瞬間まで笑顔を絶やさなかったという。
【マスター】少佐
【出典】HELLSING
【マスターとしての願い】
あのすばらしい戦争をもう一度。
【weapon】
拳銃を一丁所持しているものの、少佐本人は射撃が極めて苦手であり、生涯で一度しか標的に命中させていない。
【能力・技能】
無数の機械で構築されたサイボーグであるが、特に戦闘に秀でている訳では無い。
【人物背景】
ナチスの残党組織「ミレニアム」のリーダー格。眼鏡をかけた肥満体の小男。
極めつけの戦争狂であり、本人曰く「(戦争の)手段のために目的は選ばない」。
人間を「意思の生き物」と定義しており、如何なる見た目であっても確固たる意思を持つ者は「人間」であるとしており、
その逆の存在である吸血鬼――アーカードを憎悪し、彼を人間として倒すことを人生の目的とした。
最期は怨敵たるアーカードを消滅させる事に成功し、至上の歓喜を胸に秘めたまま、宿敵と認めた女に射殺された。
【方針】
ゴッサムに戦争を持ち込み、バーサーカーに"人間"を見せつける。
その結果自分が聖杯を掴み損ねようが、そんな事は知った事ではない。
手段に「戦争」を選んだ時点で、彼の願いは叶っているのだから。
最終更新:2015年03月29日 03:45