479 :
光の翼番外編 日登町防衛戦(7) 1/62016/01/29(金) 19:56:34.05 ID:Mk4VBFr10
ヒイロはウイングゼロを駆ってプリべンターの面々とともに町を回っていた。
「何がどうなってんだよ、これは!?」
立ちふさがるゾロアットを両断しながら、デュオが声を上げる。
最近、街で不穏な動きをしている一団がいるという情報を手に入れたプリべンターは、秘密裏にその調査にあたっていた。
ようやく
Gジェネ社の輸送船襲撃事件との関係が見えてきたというところで、モノクロカラーのMSが大量に出現して街を攻撃し始めたのである。
突然の事態にプリベンターの
ガンダムパイロットたちは急ぎ集合、こうして街の混乱の収拾にあたっていた。
町民と彼らの奮闘の甲斐もあり、最初は町を埋め尽くす勢いだった敵の数もまばらになっている。
「敵の数もだいぶ減ってきたな…警官隊も動き出したようだ」
「これだけ倒したからね。被害もあまり出てないみたいで何よりだよ」
サンドロックのレーダーが、前方に二体のMSの影をとらえた。
「警察の方ですか? プリベンター所属の
カトル・ラバーバ・ウィナーです! 状況を!」
「プリベンターか!? こちら、ネオガンダムのトキオ・ランドール巡査長だ!
味方が何機かやられた! あいつ、普通じゃない!」
「なんですって――」
すぐさま敵を視界にとらえると、全身を黒く塗装されたトールギスの姿があった。
「黒いトールギス…ブラックトールギスってとこか?」
「トレーズやゼクス以上とは思えないが」
デュオと五飛が口々に感想を述べる。見ると、目標の機体を見るとあちこちに焦げ跡や破損の跡が見られた。
「プリベンターか! ちょうどいい、警察どもじゃ物足りなくなってきたところだったんだよ!」
頭に響くような大声と一緒に、パイロットの映像が送られてくる。その顔にカトル達は覚えがあった。
「クラーツ・シェルビィ!」
MO-V事件に加担していたとされる、OZプライズ社のMSパイロットのうちの一人である。
乗っていたガンダムバーンレプオスに搭載されたPXシステムが暴走し精神が崩壊したということで、罰を受けることなく療養していたはずだ。
「あいつ、気が触れたんじゃなかったのか?」
「シェルビィ家は名門だから…」
「金と権力で精神鑑定をごまかしたということか」
「だからと言って正気というわけでもないようだ」
「そうさ、俺だ! みんな、みぃぃぃんな俺だ! ひゃーっはははははは!」
「あんな奴に負けたのかよ…大丈夫か、警察」
「仕方ないよなあ、俺のが強いんだ! ひひひひ! Gジェネ社もずるいよなぁ…こんなイイモン使って――」
クラーツの話は、ヘビーアームズから放たれた大量のミサイルと銃弾の発射音でかき消された。
「戦場での無駄話は死につながる」
「あれだけ喰らえば、どれだけ頑丈だろうと動けんだろうな」
「話の途中で撃つかね…」
480 : 光の翼番外編 日登町防衛戦(7) 2/62016/01/29(金) 19:57:21.39 ID:Mk4VBFr10
「獲物を前に舌なめずりは三流のすることだと、知人の軍曹が言っていた」
「ま、いいか。警察を手こずらせるっていうから、もっと強いかと――」
「ひ、ひひゃひひひひ…!」
「…なに?」
目標はまだ立っていた。穴だらけになり、フレームや内部部品を晒して。
「無駄なンだよォ! 俺は強い! 強いんだからさぁ! あーっひゃひゃひゃひゃひゃ!」
クラーツの哄笑。一同があっけにとられていると機体に空いた穴がみるみる塞がっていき、やがて元通りとなった。
「おいおい…マジかよ」
「何の手品か知らないが、攻撃しても攻撃してもすぐに再生するんだ。Gバードを五発も撃ちこんだのにピンピンしてる」
「それ、もっと早く言ってほしかったな…」
ちょっとした絶望を含んだデュオの声が、やけに一同の耳に残った。
「食らえェ!」
「腕のほうは大したことないな」
突撃してくるブラックトールギスをかるくいなして、トロワが呟いた。
「トレーズやゼクスの足元にも及ばんな。奴らなら今の一撃で仕損じることはありえない」
そもそも常人に扱うことが難しいトールギスである。パイロットとしては二流のクラーツにうまく使いこなせるわけがない。
仕掛けてくるのはサーベルを使った単調な突進攻撃ばかりで、避けるのも難しくなかった。ブラックトールギスが今度はデスサイズに向かう。
「へっ、トロすぎてあくびが出るぜ!」
突撃してくるブラックトールギスを余裕で避けて、デュオが軽口をたたいた。
「くそっ、くそっ、くそっ! どいつもこいつも俺を馬鹿にしやがって! 俺を認めろォ! 俺は強いんだァ!」
「とはいえ厄介なのは、あの再生能力か」
どれだけダメージを与えてもすぐに修復されてしまうのだ。持久戦に持ち込まれればエネルギー切れでこちらが倒れることになるだろう。
「どうするよ。いつもみたいにダルマにしてオシマイってわけにはいかなそうだぜ」
「あれがDG細胞由来の再生能力だとしたら、シャッフル同盟の力を借りるしかないと思うけど」
シャッフルの紋章の力を使ったDG細胞感染者の浄化は、本来であれば命がけの作業となる。
しかし一年前にオリジナルの
デビルガンダムが消滅したことでDG細胞の力がかなり弱体化しており、紋章と命をかける必要がなくなっている。
「ヒイロ、お前の兄貴は?」
「スタジアムに行っているはずだが、この状況で大人しくしているはずがない」
「…だよな」
「しかし、あいつを野放しにするわけにはいかない」
相手は不死身の化け物である。正気を失っているパイロットは操縦技術こそお粗末だが、何をしでかすかわからない怖さがあった。
「…シャッフル同盟の援護が来るまで、奴をここにひきつけるよ」
「それしかない、か…!」
481 : 光の翼番外編 日登町防衛戦(7) 3/62016/01/29(金) 19:58:15.36 ID:Mk4VBFr10
戦いが始まってかなりの時間が経ったが、プリべンターの面々は危なげもなく攻撃を避け続けていた。
トキオはこの場をプリべンターに任せ、各所のフォローに回っている。
「しかし…こいつが主犯ってのもおかしくねえか?」
デュオが聞いた。今や仲間と会話しながらブラックトールギスをあしらうことすらできている。
「確かに。そもそもあのMS、どうやって手に入れた?」
「まさか、ほかに黒幕がいるってこと…」
「馬鹿を言うな! 全部俺がやったんだよ! あいつじゃねえ、俺が、この力でやったんだ!」
「あいつ?」
「この時のためにずっと匿ってやったんだ! 匿ってやらなきゃ今頃あいつは警察行き! "あいつら"に口利きしたのも金をやったのも俺だ!
俺はこの事件の黒幕! 犯人なんだよお! だから強ぇ! 強いクラーツ・シェルビィは永遠に歴史に名を遺すんだぁ!」
「何言ってんだ、こいつは!」
「言っていることの半分以上は理解できんが、この狂人が言う"あいつ"とやらが、今回の黒幕なのだろうな」
突然怒り出したクラーツに若干引いているデュオを無視し、五飛が冷静に分析する。
「まだ言うか! 俺のが強いんだよ! 証明してやる! 俺のが強いってことを!」
クラーツが叫ぶとブラックトールギスに異変が起きた。ブラックトールギスのフェイスカバーが開いてリーオーに似た顔が露出。
放熱とシステムの発動によって全身がピンク色に発光し、先ほどとは段違いのスピードで動き始めた。
「あの光、バーサーカーシステム!?」
「みんな、気を付けて!」
「キェェェェェェッヒャハァぁァぁァ! てめェラ全員粉ミジンだァぁァぁ!」
先ほどと段違いの素早さで迫るブラックトールギスを相手に軽口を叩く余裕はなくなったが、いまだプリべンターの面々は無傷だった。
というのも、動きが早すぎてクラーツ自身も制御しきれていないのだ。素早く動いてはそこらのビルや壁に激突していた。
「あれほど性能が上がるとは…普通のバーサーカーシステムではないのか?」
五飛が呟く。バーサーカーシステムの力は戦闘記録を見て知っていたが、ここまで性能が向上するものではなかったはずだ。
「隙ありっ!」
デスサイズのビームシザースがブラックトールギスを腰から真っ二つに両断し、すぐさま距離をとる。
しかし切り口から伸びたコードが体をつなぎ、ブラックトールギスはすぐに元に戻った。
「ったく、インチキじみた再生能力だぜ!」
「次ハ、俺ノ番だァァァァ!」
再生を終えたブラックトールギスが再び動きだす。
ビーム・サーベルを手に驚異的なスピードでデスサイズに肉薄したがわずかに届かず、そのまま横をすり抜けて行く。
「げはっ! ひ、ひヒひヒヒ…痛イ、死ヌほド痛イ。痛ェ痛ェ痛ェ痛ェェェェェェ気持チイイィィィィィヒィィィィ!」
「まったく、イカれてるぜ…!」
加速による強烈なGで吐血でもしたのか。声にごぼごぼとした水音が混じっている。しかし苦しむどころか狂喜している。
通信機から聞こえる甲高い声に、デュオは戦慄した。
482 : 光の翼番外編 日登町防衛戦(7) 4/62016/01/29(金) 19:59:23.84 ID:Mk4VBFr10
「次ハ、オ前ェ!」
次はヘビーアームズに向けて直進してくる相手に対し、トロワは特に恐れることもなく回避行動を取る。
どうせ曲がれないような直線的な攻撃だ。ギリギリまでひきつけて避けてやればいい。
「PXシステム起動!」
そう考えていたトロワの耳に聞こえたのはクラーツの声。同時に、突進してくるブラックトールギスがさらにスピードを上げた。
「なに――!?」
予想外の急加速に対応できず、ブラックトールギスのビーム・サーベルがヘビーアームズの胸部に突き刺さる。
少しの時間を置いて、ヘビーアームズが爆散した。
「トロワ!」
「やられたのか!?」
「奴なら脱出している、問題ない!」
慌てるカトルとデュオに対し、五飛はトロワが脱出していることを確認していた。
「あのマシンを作った男、パイロットのことなど毛ほどにも考えていないらしいな…!」
五飛が吐き捨てるように言った。元が"殺人的"と揶揄されるほどの加速力を持つトールギスにバーサーカーシステムとPXシステムを詰め込んでいるのだ。
DG細胞で無理やり維持しなければ、おそらく動かすこともままならないであろう。
「と、トロワがやられるなんて…」
そんな折、絶望にあふれたカトルの呟きが通信機を通して聞こえてきた。
「奴はとっくに脱出したぞ、何を馬鹿なことを言っている!」
「ダメだ…ダメなんだ…」
五飛が頭を抱えるカトルに声をかけたが、サンドロックは停止したまま動かない。
「怖いか! 怖いだろ!? 俺は強ェ! 強ェから怖ェ! 違うか!? 違わねェよなひゃあーッははははは! だが許さねェ!
てめえら全員皆殺しにするまでェ、許さねェんだァぁァ! 俺ヲ見ろ!シェルビィ家の跡取り息子なドではナい、俺を!
俺はクラーツ・シェルビィ! ひゃーっはっはっはっはァ! だカら、俺ガ勝つ! 勝つンダヨォ!」
それを好機と見たか、ブラックトールギスが動きを止めたサンドロックに向かって突っ込んでいく。
あまりの負荷に機体がきしみを上げ、いたるところにヒビが現れるがそのたびにDG細胞の力で修復される。
「避けろカトル!」
「何をやっている!?」
かばおうにも、今からでは間に合わない。ブラックトールギスがサンドロックの目の前へと迫る。
「食らえェ…!?」
ブラックトールギスがビーム・サーベルを振りぬいたところで、クラーツがあることに気が付いた。
サンドロックのコックピットが開き、パイロットが消えていることに。
「今だよ、ヒイロ」
「任務了解」
483 : 光の翼番外編 日登町防衛戦(7) 5/62016/01/29(金) 20:00:53.57 ID:Mk4VBFr10
通信機から、先ほどの様子から打って変わり元の調子に戻ったカトルと、先ほどから口を開いていなかったヒイロの声が聞こえた。
サンドロックの真上に浮かぶウイングゼロが、ブラックトールギスに向けてツインバスターライフルを構えていた。
「なに――ッ!?」
「ツインバスターライフル…最大出力。ターゲットを破壊する!」
ツインバスターライフルから放たれた光が、転倒したブラックトールギスを飲み込んだ。
「どうにかなったね。トロワがやられた時はちょっと焦ったけど…」
カトルの声。サンドロックから聞こえてきたと思っていたが、実はウイングゼロから聞こえてきたものだった。
すべてはカトル発案による芝居。ヘビーアームズが攻撃されている間にウイングゼロに乗り移り、ヘビーアームズがやられて
戦意を喪失したと見せかけてサンドロックに攻撃を誘導、最後はツインバスターライフルで敵を吹き飛ばすという作戦だった。
「さて…」
光が止む。セーフティーシャッター付きのコックピットとわずかな部品のみを残してブラックトールギスは消滅していた。
「…芝居には乗ったけどよ、本当にこれで何とかなるのか?」
「大丈夫だよ」
デュオの問いに、カトルが自信たっぷりに答えた。
「バぁァぁカ…」
地獄の底から響くような声が聞こえた。クラーツの声だ。
残ったセーフティーシャッター付きのコックピットとわずかな部品が不気味に蠢き、合体。再びトールギスの形を作った。
「どンダけ撃っても無駄ダってノがまァダわかンネえのカァ?」
「やっぱダメか…!?」
「いや、それでいい」
デュオの言葉に、今度はヒイロが答える。顔はいつもの無表情だったが、今回はどこか自信が感じられた。
「ア…? マシンが、動かねえ…?」
再生はしたものの、ブラックトールギスは微動だにしなかった。
「いくら迅速に機体を再生しても、システムの再起動が追いつかなければマシンは動けない」
MSは精密機器の塊である。いくら外側を素早く修復しても、内臓されたソフトが動かなければ意味がない。
部分的な損傷ならともかく、今回はツインバスターライフルで機体のほとんどを吹き飛ばされたのだ。
ソフトの再起動に時間がかかるのは当然だった。
「その通り。つまり今は隙だらけというわけだ。…みんな、よくやったな。あとは俺が終わらせる」
近くから通信が入った。プリべンターの誰の声でも、ましてやクラーツの声でもない。
「この声は…!」
「ドモンさん!」
視線の先では、夕日を背に全身を金色に輝かせたゴッドガンダムが仁王立ちしていた。
「爆熱!ゴッド・フィンガァァァァァァァァ!」
そして飛び込んできたゴッドガンダムの右腕が、いまだ動けないブラックトールギスの体に突き刺さった。
「が、あ…ア…ッ! 負けるわけがない…お、俺はァ…クラーツだぞ…最強の、クラーツ・シェ――!」
「ヒート・エンドッ!」
そして爆発。ブラックトールギスは機体に巣食うDG細胞ごと消滅した。
484 : 光の翼番外編 日登町防衛戦(7) 6/62016/01/29(金) 20:01:55.31 ID:Mk4VBFr10
同時刻。備え付けられたテレビでは、日登町を襲ったテロリストたちが鎮圧されたというニュースが流れていた。
「鎮圧されたか。意外と速かったな」
戦艦グランシャリオ。オートパイロットで火星への航路を取る船の中で、特に感慨もなく老人、ドクター・ペルゲが呟いた。
街が壊滅しようとあの連中が全滅しようとどうでもいい。データは十分にとれたのだから。
――この一連の事件、すべてはこの男の企みだった。目的はただ一つ、最強のMSを作るためのデータ収集である。
ミノフスキードライブ技術を奪った後、Gジェネ社でザンスパインを作らせた後
それをクラーツの仲介で知り合った"彼ら"に奪わせて町で暴れさせることで戦闘データを手に入れたのだ。
「次は…また適当な偽名を使って火星あたりにでも亡命してみようかの」
なぜなら自分は死んだことになっているのだから。コーディネイターの国や、まだ見ぬ世界が広がる火星。
自分のの知らぬ技術がまだあるかもしれない。ほくそ笑んでいると、唐突に通信が入った。
「勝利に酔っているところ、申し訳ないが」
「君に敗北のお届けものだよ」
「だ、誰だ!?」
グランシャリオの前方に、砲台のようなものに乗った一機のMSがいる――サテライトランチャーをこちらに向けた、ガンダムヴァサーゴ。
「私は
シャギア・フロスト」
「僕は
オルバ・フロスト」
返事が返ってくる。その名に覚えはなかった。
「さて。これは挨拶代わりだ。受け取ってほしい」
サテライトランチャーが発射される。軌道はグランシャリオをそれたが、わずかに触れたエンジン部分が吹き飛んだ。
異常を察知してエンジンが停止する。
「くっ…! そいつらがわしに何の用だ!?」
厄介なことになった。グランシャリオに積んでいたMDをすべて起動させ、目前のMSへと向かわせる。
「大したことじゃないよ。僕らの遊び場で好き勝手してくれたお礼をしに来たんだ」
「少々、品のない遊び方をしてくれたようなのでね」
「ふ、ふん…たかが二人で何ができる。この戦艦には百を超えるモビルドールが…」
「モビルドール?」
「もしや、貴艦の周囲に浮かんでいるスクラップのことかね」
「なっ――」
慌ててレーダーを確認すると、モビルドールの反応がすべて消えていた。
そしてさらなる通信が入ってきた。
「退職届を出すのがまだですよ、ゲッペル…いえ、ペルゲ」
「あと五十年くらい若くてイケメンだったら許したかもしれないのに、残念ねえ…」
「無駄に硬くて数が多いくせに見返りは少ねえ。相変わらずのゴミだな、モビルドールってのはよォ!」
「アクエリアスのアンチMDウイルスがこんなに役に立つなんて、初めてのことじゃない?」
「ご自慢のモビルドールは俺たちが全部ぶっ壊してやった。…お前はおしまいだ」
その艦体にはGジェネ社のロゴが書かれた数隻の戦艦を背に、多数のMSとMAが展開していた。
彼らがMDを全滅させたようだった。
485 : 光の翼番外編 日登町防衛戦(7) 7/62016/01/29(金) 20:02:46.59 ID:Mk4VBFr10
「ぐ、ぐぐぐぐッ…! ならば、自爆装置を…」
グランシャリオの自爆装置に手を伸ばす。自爆のギリギリでうまく脱出できるように計算された脱出ポッドも完備されている。
MO-Vの時もこれを使って逃げ延びたのだ。しかし伸ばした手は横から飛び出してきた何者かにひねりあげられた。
「がァッ…!?」
「よォ、ペルゲ」
「き、貴様、ヴァスキ…!?」
秘密捜査官ヴァスキ――ヤザン・ゲーブルだった。
「お前さんがお話に夢中になっててくれて助かったぜ。おかげで簡単に入り込めた」
「ぐ、ぐぬううううう…!」
「ドクターペルゲ、逮捕する」
ヴァスキの手錠がペルゲの手にかかる。黒幕の逮捕と各地で暴走していたMS達の鎮圧。
これにより、光の翼に端を発したもう一つの事件は完全に終息したのであった。
486 : 光の翼あとがき2016/01/29(金) 20:04:20.42 ID:Mk4VBFr10
すみません、コマ数数え間違えました。
本編・番外編ともに長ったらしく続いたこの物語、これにて完結となります。
稚拙な文章・独自設定全開のネタでしたが、書きたいもの書けたので満足しております。
出てない・活躍の少ない兄弟もいますが、たぶん書いてないところで何かしらやってるはずです。
便乗や設定利用大歓迎ですので、勝手に書いたり妄想したりしてくれてもいいのよ?
後半ちょっと駆け足気味となりましたが、最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました。
490 : 通常の名無しさんの3倍2016/01/30(土) 02:15:21.92 ID:uvBQv/u80
ヴァルダー・ファーキル「何故だ!クラーツやペルゲが出たのに何故私が出てこない!?解せぬ・・・・・・。
貴様もそう思うだろう、トレーズ!」
トレーズ「誰だね君は?いきなり人の部屋に入ってきて大声を上げるとはエレガントではないな。」
レディ「確か、『
暗黒の破壊将軍(笑)』だったかと。」
ヴァルダー「(笑)を付けるなぁーーッ!!!」
最終更新:2017年05月24日 21:14