882 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (01/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:17:06 ID:???
シャクティ「ウッソ…どうしても駄目なの?」
ウッソ「ゴメン、シャクティ。こればかりは幾ら君の頼みでも…」
シャクティ「…そう、判ったわ……」
ウッソ「……」


これが全ての始まりだった。

真夏の太陽が容赦なく照りつける中、早朝の畑仕事を終わらせたシャクティは
涼を取るために駅前デパートへとやってきた。
電気代節約の為、家にクーラーを置かない彼女は夏になるとほとんど毎日此処に通いつめていた。
開店から閉店まであちこちをうろつきまわり本屋で立ち読みをし、地下食料品売り場の試食コーナーで昼食を済ませ、
マッサージチェア体験コーナーで畑仕事の疲れを取り、システムオーディオフロアで音楽を聞きながら昼寝をするのが
一日の主なスケジュールだった。
ウッソとのデートがある日はそれに加え一階の化粧品売り場で無料コスメ指導を受けたりもする。

頭の中で今日一日のスケジュールを組み立てながらデパートの入口をくぐろうとしたシャクティは
ふと入口の直ぐ横にある案内板の前に見知った顔を見つけ足を止める。
シャクティ「ティファさんと……ディアナ様?」
ディアナ「あら、シャクティさん。ごきげんよう」


883 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (02/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:18:42 ID:???
ティファ「……(ペコリ)」
なにやら難しい顔でデパートの案内表示を見ていたディアナはほっとした表情で
シャクティに優雅に挨拶をする。
隣にポーっと立っていたティファも小さく会釈をする。
シャクティ「どうなさったんです?こんなところで…ハリーさんは一緒じゃないんですか?」
いつもならディアナが外出するときはハリーか、でなければロランが一緒なのが普通なのだが、
今日はディアナ一人きりのようだ。
シャクティ「それにティファさんも…今日ガロードさんは?」
ティファ「…今日、ガロードはバイトが入っているので…私一人できました」
ティファは蚊の鳴くような声でシャクティに答える。
ディアナ「つい先ほどここでティファさんとお会いしまして、話を聞いたら偶然目的も同じなのでそれならば、
     とご一緒することにしましたの」
コクコクと頷くティファ。
シャクティは改めてこの珍妙な二人連れをしげしげと眺める。
女王様と天然NT…およそ何か事を為すのにこれほど向いてないコンビも珍しい。
シャクティ「で、合流したのはよかったけど肝心要の目的地がよくわからず案内板を穴が開くほど眺めていた…とか?」
ディアナ「お恥ずかしい限りですわ。何しろこういうことはすべてハリー=オードに任せきりなものですから」
とそうは言いながらも別に恥ずかしそうでもなんでもないディアナの言葉を聞きながら、
シャクティは大事なことを聞き忘れてることに気づいた。
シャクティ「ところで、お二人は何を探しにデパートへ?」
ディアナ、シャクティ「水着ですわ」「水着です…」


884 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (03/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:20:23 ID:???
シャクティ「…女性用水着なら丁度昨日から八階の特設会場でフェアーをしていますよ。
      よろしかったら私がご案内しましょうか?」
ディアナは嬉しそうに微笑みながらシャクティの両手を握り締めて言う。
ディアナ「まぁ、シャクティさんはなんと親切なのでしょう。このディアナ=ソレル、感激いたしましたわ」
ディアナの大仰な喜びにシャクティはやや顔を引きつらせながらも、入口のドアを開けディアナとティファを促す。
シャクティ「ではディアナ様、ティファさん。こちらへ」
そういいながらシャクティはデパートの中へと入っていく。
シャクティ「水着をお買いになる…ということはどこかへお出かけになるんですか?」
ディアナ「毎年夏は静養をかねて南の島にバカンスへ参りますの。ただ何もないところなのが少々退屈で」
シャクティ「南の島ですか…きっとステキなところなんでしょうねぇ」
シャクティは夢見るように瞳を輝かせてうっとりし、ティファも小さく同意の頷きをする。
そんな二人の様子を不思議そうに眺めていたディアナは、ふと何かを思いついたようにぽんと手を叩くと
笑顔で話し出す。
ディアナ「そう、そうですわ!シャクティさん。ティファさん。よろしければ私と一緒に南の島にバカンスに行きませんか?」
シャクティはビックリしたようにディアナの顔見るとしばらく考え込み、そしてある考えにたどり着いた。
シャクティ「ディアナ様。そのお申し出はとても嬉しいのですが…私たちだけがそんな光栄に浴するのは恐れ多くて…」
ディアナ「そんな事…お気になさらなくてもよろしいですのに」
ディアナは困ったように小首をかしげる。
シャクティ「ですが…私たちの知り合いも同行できるとなれば、町内慰安旅行として気兼ねなくおじゃますることが
      出来るではないかな、と…勿論幾ばくかの滞在費は払わさせていただきますが…」



885 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (04/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:22:59 ID:???ディアナ「そのような事なら大丈夫ですのよ。シャクティさんのお好きなだけお連れいただいても
泊まるところなら用意できますわ。それに大勢の方が賑やかできっと楽しいにちがいありません。
後、お金のことは気になさらないで。私こうみえても女王なのですから」
どこからどう見ても女王以外には見えそうもないディアナはそういいながらえっへんと小さく胸を張る。
シャクティ「それを聞いて安心しました。では水着を選びながら日程などを詰めていきましょう」
シャクティの口調が途中からビジネスライクなそれに替わってきているのを
付き合いの長いティファは敏感に感じ取っていた。
ティファ「………(なんとなく嫌な予感がするのは何故…?)」
シャクティ「ティファさん。ぼけーっとしてると迷子になりますよ?」
ティファ「はい…」


886 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (05/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:25:04 ID:???
  • そんなやりとりがあった一週間後-
ロラン「アムロ兄さん。予定通り明日から一週間住み込みでディアナ様の別荘へお手伝いに行ってきますね」
夕食のカツカレーを卓袱台に並べながらロランがそうアムロにきりだす。
アムロ「ああ、判ってる。ディアナ様に宜しく伝えておいてくれよ」
ロランはこの時期になるとディアナのバカンスに合わせて彼女の身の回りの世話をするために同行するのが年中行事となっていた。
ガロード「もうそんな時期か…最近なんだからやたらと時間が経つのが早く感じるぜ」
ジュドー「ホントホント。もう夏休みも半分しか残ってないモンね」
ヒイロ「毎日毎日夜更かし朝寝坊していれば時間が経つのが早く感じて当然だ」
アムロ「まぁ、そういうなヒイロ。学生時代の夏休みなんてそんなもんだ。そして社会人になって初めて後悔するのさ。
    『もっと有意義に夏休みを過ごしておけばよかった』、とな」
ガロード&ジュドー「「い…嫌なこと言うね、アムロ兄さん」」
アムロ「第一たいした努力もせずに40日ものまとまった休みを12年間も貰えるなんてホントは凄いことなんだぞ」
アムロは笑いながら両隣にいるアルとシュウトの頭をなでてやる。
アムロ「だからアル、シュウト。お前達は悔いの残らないようにいまからしっかり休みをすごさなきゃな」
アル「うん、兄さん。僕、今年の夏はPGザクIIをしっかりと完成させるんだ」
シュウト「僕はキャプテンと一緒にこの町の歴史について調べるんだよ」
ドモン「まったくアルとシュウトはしっかりしているな。それに比べてお前達と来たら…」
ドモンはジロリとガロード、ジュドーを睨め付ける。
二人は視線を逸らしてわざとらしく口笛を吹いてとぼける。
ロランはそんな兄弟達をにこやかに見守りながらアムロに尋ねる。


887 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (06/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:27:09 ID:???
ロラン「アムロ兄さん。僕が居ない間、家のことを宜しくお願いしますね。」
その言葉を聞いてアムロは急に申し訳なさそうな顔になる。
アムロ「それなんだが…あさってから急な出張がはいってな。しばらく家を空けなきゃいけない事になった」
ロラン「えー?!そんな急に…」
アムロはロランに手を合わせ頭を下げる。
アムロ「ホントに申し訳ない。フォン=ブラウン支社でトラブルがあってな。どうしてもオレが行かなきゃいけないんだよ」
ロラン「じゃあシロー兄さんに…」
シロー「おk!家の事はすべてオレに任せてくれ。ついでにこいつ等のたるんだ生活もビシバシと指導してやるぜ!」
シローは妙に張り切った様子でロランに大見得を切る。
ウッソ「シロー兄さんってばいつもにもまして暑苦しくない?」
シーブック「なんでも予定してたアイナさんとの温泉旅行が駄目になったそうだよ」
コウ「どうやらギニアスさんがあちこちに手を回したらしいんだけどね」
シロー「そこ!何か言いたいことがあったらハッキリ言ったらどうだ?」
コウ「はい!自分は明日から大学のラグビー部の合宿があるのでもう寝ます!おやすみなさ~い」
コウはそう叫ぶと脱兎のごとく自分の部屋へと逃げ出した。
シン「聞いてた?コウ兄さんが合宿にいくって」
カミーユ「さぁ?俺はコウ兄さんの予定なんて興味ないし」
カミーユはせっせとスプーンを口には込みながら興味なさげに答える。
ドモン「俺もそろそろ寝る。明日からギアナ高地で師匠と修行があるしな」
いつの間にか大盛りカレーをたいらげていたドモンも自分の部屋へ戻っていく。


888 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (07/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:30:00 ID:???
アムロ「シロー、気持ちは判るがそう気張らなくて良いぞ。アルとシュウトの面倒さえしっかり
    見てくれればいい。後は無駄に生活力の高い奴ばかりだからほっといてもどうにでもなるしな」
キャプテン「私もアルとシュウトには細心の注意を払います。アムロは気兼ねなく仕事に専念してください」
アムロ「ありがとう、キャプテン」

そして次の日に予定通りロランとドモンそしてコウが、その次の日にはアムロが家を離れた。
キラも臨時のバイトが入ったといってアスランの家に泊まりこむことになり、カミーユはロランがいないなら、とさっさと家から逃げ出してしまった。
シーブックはカロッゾの店に特訓のために拉致され、ヒイロはいつの間にか姿を消していて、結局家に残ったのはシローとアルとシュウト。
…そして問題児四人組。
シン、ガロード、ジュドー「「「誰が問題児だよ誰が!」」」
シロー「ん?そういやウッソはどうしたんだ?」
シン「さぁ?なんか一昨日からハンガーに篭ってゴソゴソやってるみたいだけど、ナニやってるか教えてくれないんだよなぁ」
その頃ウッソは地下のハンガーにおいてあるV2ガンダムにアサルトバスター装備を装着している真っ最中だった。
ウッソ「南の島、綺麗なお姉さん達、水着、海、宴会、温泉…これはどう考えたって覗きに行くしかないじゃないかっ!!」


リィナ「うわ~ほんとに南の島だぁ!!」
プル「すごい!すごーい!!」
プルツー「あまりはしゃぐな。みっともない」
タラップから南の島へ降り立ったリィナとプル&プルツーは嬉しさを全身で表現しながら回りを見回す。


889 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (08/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:32:22 ID:???
アイナ「きれいな海ねぇ…でも、ちょっと日差しが強いかしら?」
レイン「そうね。私たちには日焼け止めが欠かせなさそうね。でも…とてもいい風だわ」
互いに日傘、長手袋、サングラスで完全武装したレインとアイナは大人の女の余裕を見せながらゆっくりとタラップを降りていく。
ルナマリア「すごいわ~まるで別世界みたい!!あこがれていたのよね~こういう所に旅行するの」
メイリン「しかもタダで一週間宿泊できるんだもんね!この機会に一生分遊んでおこうね、お姉ちゃん」
ルナマリアとメイリンは感激のあまり目に涙を浮かべながら抱き合っている。
フレイ「あとがつかえてるんだからさっさと降りなさいよこの馬鹿姉妹!なによ、これくらいのリゾート地だったら
    私だってパパになんども連れてきて貰ったんだから!」
プリプリ怒りながら馬鹿でかい旅行かばんを重そうに引きずるフレイもやはり楽しさを隠せないようだ。
その後ろにティファとシャクティが続く。
ティファ「綺麗な所…ガロードにも見せてあげたい…」
シャクティ「そうねぇ、でも今回は女性だけでのんびりすごして親睦を深めようってのが目的ですから
      …たまにはティファさんも男の人の目を気にせずに大いに羽目を外して楽しんでみたらどうです?」
ティファ「羽目を…外す?」
ティファにはその言葉にピンと来ないようだった。
シャクティ「ふむ…きっとティファさんはガロードさんといつも熱々ラブラブだから
      一人になってのんびり羽根を伸ばしたいとか思ったことないんでしょうね」
ティファはシャクティのストレートな言葉に頬を紅く染めると下を向いてしまう。
ティファ「ラブラブかどうかはわかりませんが…私はガロードと一緒にいるととても心が安らぎます。
     ガロードの声を聞いているだけで、心の中に何か暖かいもので満たされる気持ちになれます…」
シャクティ「ふむふむ…じゃあガロードさんと離れてしまった今は寂しい?」
シャクティの言葉にティファはゆっくりと首を横に振る。



890 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (09/34)投稿日:2007/08/05(日) 21:34:44 ID:???
ティファ「どれだけ距離が離れていても私にはガロードを感じられるから寂しくない…シャクティは違うの?」
シャクティ「私とウッソはまだそこまでの関係じゃないし、ウッソは私以外にも気になる人がたくさんいますから……」
シャクティはそういいながら後ろから転がりながらついてくるハロを捕まえる。
ハロ「シャクティゲンキナイ シャクティノウハミダレテル」
シャクティの後を転がりながらついて来たハロが目をピカピカさせながら機械合成音で話し出す。
ティファ「ハロちゃん…こんにちは」
ハロ「ティファゲンキ ティファゲンキ ティファキョウモキレイ」
ハロはシャクティの手から逃れるとティファの周りを跳ね回る。
シャクティ「このハロも作ったウッソと同じですぐにきれいな女の人の所にいっちゃうんだから」
ハロ「ディアナゲンキカ ディアナアツクナイカ ディアナアシモトキヲツケロ」
ハロはそのまま最後にタラップを降りてくるディアナの近くへと飛んでいってしまった。
呆れたように肩をすくめるシャクティ。
シャクティ「…ま、ウッソがその気なら私にも考えがあるんですけどね」
ディアナにまとわりつくハロをジッと見つめながら小さく呟くシャクティ。
ティファはほの暗いオーラを漂わせる彼女の後ろ姿を見つめながらこのシャクティ発案の慰安旅行が
ただでは済みそうにない予感を感じ取っていた。
ティファ(ガロード…どうか私を守って…)

893 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (10/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:05:22 ID:???
ガロード「…ティファアアアア!?」
珍しく自分の部屋で机に向かって勉強していたガロードがいきなり大声を上げて立ち上がったので、
同じ部屋でTVゲームに熱中してたジュドーとシンはびっくりしてガロードの方を振り向く。
シン「なんだよガロード!いきなりデカイ声で叫びだすんじゃねーよ」
ジュドー「そうだそうだ。びっくりしてコーヒー噴いちゃったよ!」
ガロード「いや…なんか今ティファの声が聞こえたような気がしたんだよ」
シン「空耳だろ。第一、ティファさんは旅行に出かけてるってお前がいったんだろうが」
ジュドー「だいたいティファさんがNTでもノーマルなお前に思念を届けるなんてできっこないさ。
     仮にできたとしたらそれはもう超能力者だぜ」
ガロードは二人に頭ごなしに否定されちょっと不貞腐れたように唇を尖らす。
ガロード「確かに聞こえた気がするんだけどなぁ…」
ジュドーとシンはそんなガロードをほおっておいてゲームを再開する。
シン「そういやティファさんが旅行に行ったのって南の島だろ?ディアナ様の」
ガロード「ん~確かそういってた。慰安旅行で行くんだってさ」
シン「しかし何時もティファさんにべったりのお前がよく彼女の旅行についていかなかったな」
ガロード「ホントは俺だってついていきたかったけど、今回の旅行は女性だけの慰安旅行だそうだから
      しょうがないさ」
シン「確か今回の慰安旅行…発案者はシャクティちゃんだって聞いたぜ」
ジュドー「へー…そうなんだ。誰から聞いた?」
シン「ルナマリアから。あいつメイリンと一緒に誘われたって嬉しそうに言ってたぜ。
     …それにしても南の島かぁ~いいなぁ~こんなんなら俺も女に生まれたかった」
シンは羨ましそうに天井を仰ぐ。扇風機が回ってるだけの室内は窓やドアを開けっ放しにしても
やたらとムシ暑い。



894 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (11/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:07:05 ID:???
ガロード「…なぁ、その旅行ホントに大丈夫なのか?」
シン「ディアナ様の島なんだろ?この世界で一番安全な所のひとつじゃね?」
ジュドー「俺もそう思うぜ。しかも女性ばかりの旅行だから悪い虫がつく心配もないしな」
ガロード「馬鹿。獅子身中の虫は企画者のシャクティちゃんだよ!ある意味あの子が一番危険なんだって」
ジュドー「ハハハ…そういやお前、あの子にこっぴどくむしられたことがあったけ」
ガロード「笑い事じゃないって。あの後俺がどれほど苦労して借金返済したことか…」
あのときの悪夢を思い出してブルーになるガロード。
シン「へー…そんなことがあったのか」
ジュドー「そういやあの頃はまだシンは家に来てなかったんだっけ。あの事件以降
     『シャクティちゃんには気をつけろ』が家の家訓のひとつに付け加えられたのさ」
そこまで言ってジュドーはあることに思い至った。
ジュドー「そういや…リィナもプルやプルツーと一緒に慰安旅行に参加するっていってたな。…なんか急に心配になってきたぞ」
ジュドーまで難しい顔をして考え込む。
シン「おいおい二人とも考えすぎだって。ディアナ様の島でなんかやらかしたらそれこそ洒落になんねーよ」
ガロードとジュドーはそんなシンの言葉も耳に入らない様子で立ち上がる。
ガロード「ディアナ様の水着姿の写真って高く売れそうだからな…」
ジュドー「もし露天風呂に入ってる写真が取れたら…10万は下らないよな」
ガロードとジュドーはお互いに顔を見合わせる。
ガロード「でも、もしそれがティファのだったら…50万は下らないぜ!」
ジュドー「いーやリィナのなら100万は下らないね!!」
シン「何変なことで張り合ってんだおまえら」


895 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (12/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:08:36 ID:???
ガロードとジュドーはおもむろにシンの両肩を捕まえるとずんずんと部屋からでて歩き出す。
シン「お、お前らどこにいくんだよ!」
ガロード「ハンガーだよ!」ジュドー「シャクティちゃんを止めないとな」
シン「…まさかMSで乗り込むつもりか?不法侵入で撃墜されるのがオチだっての!」
ガロード「炎のMS乗りに不可能はないぜ!」
ジュドー「NTの意地で潜り抜けてみせるさ」
シン「つか、なんで俺まで道連れな感じになってんだよ!!」


ロラン「いらっしゃいませディアナ様。お待ちしておりました。」
ロランは一日先乗りでディアナの宿泊する別荘に乗り込んで、準備を整えていたのだった。
ディアナ「ありがとうロラン。毎年世話をかけますね。」
ロラン「いえ、ディアナ様の為に尽くすのが僕の使命ですから」
リィナ&プル「わぁ!ロラン兄ちゃんだぁ~」
プルツー「ロラン…世話になる」
アイナ「ロラン君、よろしくね」
レイン「何か手伝えることがあったら遠慮せずにいってね」
ルナマリア「よろしく~。…ところで貴方男だよね?なんでメイド服なんて着てるの?」
メイリン「いいじゃないお姉ちゃん。すごく似合ってるんだし」
フレイ「逆に男の癖に似合いすぎてなんかムカついてくるんだけど」
ティファ「……(ペコリ)」
シャクティ「こんにちはロランさん。とてもお似合いですよ。(わざわざ用意した甲斐がありました)」
ロラン「あはははは…(好きで着てるわけではなくて、この服しかなかったからなんですけどね…)」


896 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (13/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:11:45 ID:???
そのときディアナは別荘の入り口からやってきた二人の男達に気がついた。
ディアナ「あら…貴方達は?」
シャギア「シャギア=フロストです。お待ちしておりました。ディアナ様、お嬢様方」
オルバ「オルバ=フロストです。皆様、お荷物をお預かりいたします」
この炎天下の中、一部の隙も無い執事服姿で決めてるフロスト兄弟がそこに居た。
シャクティ「私がお願いしたんです。この大人数だとロランさん一人では何かと大変だと思いまして」
ディアナ「流石ね、シャクティさん」
ルナマリア「ねぇねぇメイリン。あの背の高いほうの人カッコよくない?」
メイリン「私はどっちかというとオルバさんっての方がタイプだなぁ。なんか綺麗な顔立ちだし」
フレイ「ふーん…二人とも85点ぐらいかな。でもなかなかいい感じかも」
ロランはディアナを、シャギアは他の女性陣をエスコートし、オルバは彼女たちの山のよう荷物を自走カートに載せてあとに続く。
オルバ(さすがに南の島でこの格好だとあついね、兄さん)
シャギア(オルバよ、我慢しよう。心頭滅却すれば火もまた涼しともいうからな)
オルバ(そうだね、兄さん。ここで頑張らないと今月の家賃も払えないからね)
シャギア(依頼は完璧に遂行する。それが我等の美学だからな)
オルバ(この格好も美学なんだね、兄さん)
シャギア(そうだ、オルバよ。この依頼を成功させる秘訣は役になりきることだ。それにはまず形から入らねばな)
オルバ(それにしても暑いね、兄さん)
シャギア(オルバよ…それを言うなというのに)


897 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (14/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:14:01 ID:???

ガロードとジュドーが嫌がるシンを引きずってハンガーまで降りてくると、そこにはすでに先客が居た。
ガロード「ん?…ウッソ、お前何やってんだよ?」
ウッソ「見れば判るでしょ。V2のメンテナンスですよ」
ウッソはコックピットの中で最終調整をしてる真っ最中だった。
ジュドー「ちょうどよかったぜ。ウッソ、お前にも付き合って貰うぞ」
ウッソ「ジュドー兄さん、何処に何しに行くのか知らないけど僕はこれから用事があるんで…」
ガロード「いいや、駄目だ。お前には付き合う義務がある。シャクティちゃんはお前の管轄なんだからな」
ウッソ「シャクティが?なんだかぜんぜん話が見えないんですけど…」
かくかくしかじかとガロードとジュドーに説明されたウッソは二つ返事で同行を了承する。
ウッソ「判りました。シャクティの責任は僕の責任でもありますしね」
ガロード「よく言った、ウッソ」
ジュドー「それでこそ男だぜ」
ウッソ(この二人を囮にすればより僕の計画成功の可能性が高まるだろうからね…戦いは常に二手三手先を読まないと)
ウッソの内心の考えなど知らない二人はそれぞれ自分のガンダムの起動準備を始めだす。
シン「なぁ…ここまで連れてきておいて俺の存在は無視…か?」
ガロード「なんだシン。まだいたのか?」
ジュドー「ここからは男の仕事だからな。腕に覚えのないやつは足手まといになるだけだし」
ウッソ「チキンはひっこんでろって感じですかねぇ、シン兄さんがそうだとは思いませんけどね」
シン「あぁ?いってくれるじゃねーの。よーし判った、俺の超絶MS操縦テクを披露してやるぜ!」
シンはそう叫ぶと自分のMSのところへと駆け出していく。
ウッソ(これで手駒は三人…と。直接覗く計画の成功は間違いなしってところかな)
コックピット内でこっそりとほくそえむウッソだった。


898 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (15/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:15:37 ID:???

別荘内に入った一行は早速着替えて眼前に広がる真っ白な砂浜へと繰り出す。
プル「うわぁ…砂がフワフワだよぉ」
リィナ「ほんとだ…日本の砂浜とはずいぶん違うんだね」
プルツー「砂の粒のきめが細かいみたいだが…いい感触だな」
レイン「きめが細かいだけじゃないのよ、プルツー。砂を手にとってよく御覧なさい」
プルツーはレインに言われたとおり砂を掬うと顔を近づけてまじまじと眺めてみる」
プルツー「砂の粒が星の形をしてる…面白い」
レイン「これは星の砂というんだけど正確にいうと砂ではないのよ」
リィナ「じゃあなんなんですか?」
いつの間にか側によってきていたリィナが興味津々な様子で尋ねてくる。
アイナ「確か…小さな生物の死骸なんでしたっけ?それが長い長い年月をかけてたくさん集まって今の砂浜のような形になった、と」
レイン「ご名答。有孔虫の一種『バキュロジプスナ』の死骸が打ち上げられ乾いたものを一般に星の砂とよんでいるのよ。」
レインの説明を真剣な顔で聞いていたリィナはプルとプルツーに向かって一つの提案をした。
リィナ「ねぇ、せっかく滅多に来られないところに来てるんだから遊ぶついでにいろんな珍しいモノを集めてみない?」
プル「それ面白そー!やろうやろう」
プルツー「ふん。只集めるだけでなく、種類を調べて分類をすれば夏の自由研究にもなるしな」
リィナ&プル「「プルツーちゃん、あったまいい!!」」
三人はきゃいきゃい楽しそうに話しながら波打ち際へと駆け出していく。


899 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (16/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:18:00 ID:???
それを眩しそうに眺めながらレインは羨ましげに笑う。
レイン「若いっていいわね。海水で髪が痛むのも肌が焼けるのも気にしなくても思いっきり遊べるんだから」
アイナ「そうね。では、私たちは私たちで大人の楽しみを見つけましょうか」
レイン「さっき、あっちのプールサイドで感じのいい屋外バーを見つけたんだけど…いってみない?」
アイナ「いいですわね。いろいろ話したいこともありますし…」
そういいながらレインとアイナは連れ立ってプールのほうへと歩き出す。

ルナマリア「うわ…フレイ、その水着ちょっと大胆すぎない?」
メイリン「なんか紐が巻きつけてあるだけにしか見えないんだけど…もしかしてフレイって露出狂?(引」
フレイ「失礼ね。これオートクチュールの特注品なんだから」
フレイは布面積の極端に少ない水着で包んだ抜群のプロポーションを誇示するようにセクシーポーズをとってみたりする。
フレイ「まぁ、買ってはみたもののちょっと過激すぎて着るチャンスが無かったのは確かなんだけどね」
ルナマリア「ここなら男の人達たちの目も気にならないもんね。でも意外だったなぁ。
      てっきりキラさんを悩殺するのにでも使ってるかと思ったのに」
フレイ「流石の私もあんまりやりすぎると男はひくってことを学習したの…経験からね」
メイリン「あははは…」
ハロ「フレイジシンモテ フレイチョウビジン フレイチョウキレイ」
いつの間にか三人の近く寄ってきていたハロが三人の周りをゆっくりと転がりながら喋り出す。
フレイ「あら!ロボットでも私の美しさが理解できるのね」
フレイはかがみ込んでハロをツンツンする。
ルナマリア「なんか見れば見るほどいろんな所からいろんなモノがはみ出してる水着よねぇ」
メイリン「とても18歳未満にはお見せできないよね」


900 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (17/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:20:29 ID:???
パクパクムシャムシャ
シャクティ「やっぱり夏の海では粉っぽカレーと具の少ない焼きそばが一番ですね。後、このやけに水っぽいコーラも」
ティファ「……(もぐもぐ)」
ロラン「この独特の味を再現するのに苦労しましたよ」
シャクティ「やっぱりロランさんの料理の腕前はすごいですね。ご兄弟の皆さんが羨ましいです」
ティファ「……(もぐもぐ)」
ロラン「そんなことはありませんけどね。ティファさんはどうですか?何か他にリクエストがあれば作りますが…」
ティファ「…おぃひぃれふ(もぐもぐ)」
ティファは口の周りをケチャップでべったべたにしながら口一杯にフランクフルトを頬張っている。
ロラン「喜んでいただけて僕も嬉しいです。何時もガロードがティファさんは食が細いと心配してましたからね」
シャクティ(それにしてもなんだかいやらしい光景ですね)
ティファ「ふぁ……(もぐもぐ)?」
ハロ「ティファオイシソウ ティファガンバレ ティファガンバレ」
いつのまにかハロがティファの目の前に来ていた。
シャクティ「ハロも熱心ね…」
シャクティがハロの目の前に顔を寄せると、ハロはすすすっと位置を変えてティファの顔がよく見える
位置に移動する。
シャクティがそちらに顔を寄せるとまたハロはすすすっと転がりながら位置を変えまたフランクフルトを
頬張るティファの顔を捉えようとする。
ロラン「シャクティちゃん…何をやってるんですか?」
シャクティ「いえ…ちょっとした嫌がらせを」
ロラン「はあ…?」


901 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (18/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:24:42 ID:???

シロー「みんなーちょっと早いけど夕飯ができたぞー」
アル「わーい。お腹すいたー」
シュウト「良い匂い。今日はカレーだね♪」
シロー「あれ?他の奴等は?」
アル「シン兄ちゃんとガロード兄ちゃんとジュドー兄ちゃんとウッソ兄ちゃんは地下のハンガーだよ」
シュウト「なんだか忙しいみたいで僕たちが行っても遊んでくれないんだよ」
シロー「なんだ地下にいるのか。まぁいい、先に食べちゃおう」
アル&シュウト「「賛成―!!」」
シロー「今日は人数が少ないから腹いっぱいお替りして良いぞ」
アル&シュウト「「わーい♪♪」」

ガロード「ガロード=ラン、DXいくぜぃ!」
ジュドー「ジュドー=アーシタ、ZZでます!」
ウッソ「ウッソ=エヴィン、V2AB行きます!」
シン「シン=アスカ、ディスティニーガンダムでるぜ!」
夕暮れの空を四機のガンダムが上昇していく。
ZZはGフォートレス状態、V2ABはそのまま、DXとディスティにーは長距離移動用ブースターを装備している。
海に出てからは音速で巡航状態に入る。
目的地までは三時間弱といったところだった。
そのまましばらく飛行していたがシンがおもむろに口を開く
シン「それで、どうやって島に侵入するんだよ?」
ガロード「まぁ、適当でいいんじゃねーの」
シン「お前…なんでそう楽観的なんだよ。ディアナ=ソレルの島なんだぞ!どれだけ防衛システムがあるか…」


902 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (19/34)投稿日:2007/08/05(日) 22:27:24 ID:???
ウッソ「固定の防衛装備は無いはずですよ。なんといっても個人所有のプライベートな島だし
    セキュリティシステムも普通のお金持ちの家と変わらないぐらいじゃないかな」
シン「詳しいな。じゃあ正面から乗り込んじゃってもいいのか…?」
ガロード「でもよ。乗り込む理由はどうするんだよ。まさか本当の事いうわけにもいかねーだろ?」
ウッソ「薄暮にまぎれて太陽を背に進入しましょう。適当なところでMSをおりれば見つからないし問題は無いはずです」
ジュドー「どうやら…そうも行かないみたいだぜ!」
ジュドーがそう言い終わらないうちに強力なビーム光が四機に向かって一直線に伸びる。
あわてて散開する四機のガンダム達。
ガロード「遠距離狙撃か?位置は?」
シン「ビームが来たのは俺たちの進行方向からだが…」
ジュドー「レーダーはミノフスキー粒子が濃くて何も映らないがすごいプレッシャーを感じるぞ…」
ウッソ「それも二つ…また来ます!」
バシュ!バシュ!
ガロード「ビームが正確にこちらを狙ってきやがる!かなりの使い手だぞ」
ウッソー「……そこぉ!」
ウッソがV2ABのメガビームキャノンで応射する。
シン「見えた…スモー・ゴールドタイプと…ターンX!」
ジュドー「ハリー=オードとギム・ギンガナムか!」
ギンガナム「絶好調である!!」
ハリー「ディアナ様の島に無断で侵入しようとはいい度胸だな!ただでは帰さんぞ」
ウッソ「不味いな…ハリーさんが出てくるのは予測してたけど、まさかギンガナムさんまで一緒とは」
ガロード「やい!ギンガナムのおっさん!なんであんたまでこんなところにいるんだよ?!」
ギンガナム「はっはっは驚いたか小僧ども。ある人がなぁ教えてくれたんだよぉ!
       …ここで待ってれば面白い事に出会えるってなぁ!!」



903 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2007/08/05(日) 22:35:57 ID:???支援

904 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (20/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:02:22 ID:???
ターンXのコックピットの中で高笑いするギンガナム。
ハリー「ギンガナム殿。これは遊びではないのだぞ。真面目にやってもらいたいものだな。」
ギンガナム「判っているとも、ハリー=オード。ガンダム使い相手に遊び気分では失礼だからなぁ!」
ガロード「どうするよ?半端な手段じゃ突破できそうもないぜ」
ウッソ「二手に分かれて何とかするしかないでしょう!」
そんなことを言い合っているうちにディスティニーがターンXに向かって吶喊する。
シン「ギンガナムぅうううううううう!!!」
ギンガナム「その声はシンか!」
ターンXの放った三連ワイヤークローをアロンダイトで切り払いながら間合いをつめるディスティニー。
シン「お前に毎回朝飯を奪われて頭に来てるのはキラ兄だけじゃないんだあああああぁ!!」
ギンガナム「朝飯の恨みか…そんな低い志で我輩は倒せぬぞおおお!」
ディスティニーのアロンダイトをガッチリとシャイニングフィンガーで受け止めるターンX。
そのまま鍔迫り合いをしながら海面へと降下していく。
ガロード「…ターンXはシン兄に任せてよさそうだな」
ジュドー「じゃあ俺はハリーさんのスモーを足止めるぜ。その隙にガロードとウッソは先に行ってくれ。」
ガロード「悪いな。リィナの事は俺に任せてくれ」
ウッソ「ジュドー兄さん、お気をつけて」
DXとV2ABはビームライフルでスモーに対して牽制射撃をしながら両脇をすり抜けていく。
ハリー「ここは通さんといった筈だぞ!」
スモーが振り返りざまに左手を突き出しIFブースターで二機の動きを止めようとする。
ジュドー「ハリーさん…あんたの相手はこの俺ってね!」
そこへ間髪をいれず背後からZZがハイパービームサーベルで切りかかる。
ハリー「くっ!?卑怯だぞジュドー君!」
かろうじてヒートファンで受け止めるがバランスを崩してしまうスモー



905 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (21/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:05:51 ID:???
DXとV2ABはその隙に戦闘圏内から離脱していく。
ガロード(待ってろよ、ティファ!)
ウッソ(これなら食後の露天風呂タイムにギリギリ間に合うかも?)


ディアナ「皆様、飲み物は行き渡りましたでしょうか?」
旅行参加者全員「は~い!!」
ディアナ「では…乾杯!」
旅行参加者全員「乾・杯!!」
慰安旅行一日目の夕食はディアナの意向で50畳程の純和風の畳敷き部屋で宴会と相成った。
フレイ「何よ、せっかくカクテルドレス持ってきたのに意味ないじゃないの(呆」
今夜は全員がおなじ浴衣を身に纏っての大宴会だ。
ルナマリア「いいじゃないの。堅苦しいパーティーよりあたしはこういうのの方が好きだな」
メイリン「あーお姉ちゃんビール飲んでるー!」
ルナマリア「ぷはー!無礼講よ、無礼講。さぁフレイも飲んで飲んで」
ルナマリアはフレイのコップにビールを注ぐ。
フレイ「わ、私はビールなんて…」
メイリン「私にも私にもー」
メイリンの差し出すコップにもなみなみとビールを注いでやるルナマリア。
ルナ「ほら、フレイ、メイリン飲み比べ勝負よー!」
そういいながらコップのビールをキューっと飲み干すルナ。
メイリンが負けじと飲み干すのにつられてフレイも目をつぶって一気にビールを飲み干す。
ルナ「ぷはー!…さぁさぁ、次いくよー」
ルナはそういいながらまた三人のコップにビールを注ぎ始める。


906 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (22/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:08:16 ID:???
レイン「シローさんって国家公務員なんですよね。羨ましいわ」
アイナ「この間TVでやってた無差別格闘大会でドモンさんが優勝したの見ましたよ。
    強い男の人ってかっこいいですわねぇ」
レインはウォッカをアイナはウイスキーを互いに注ぎあいながら、
あーでもないこーでもないと自分の彼氏についての話をしている。
二人とも昼間、バーでカクテルを結構飲んでいたわりにはハイペースな飲みっぷりだ。
プル「プルツー~これうまく取れないよ~」
プルは茹蟹に殻が剥けずに悪戦苦闘している。
プルツー「しょうがないやつだな。これはここをこうしてこうやれば…ほら取れた」
プル「ありがと~!!」
プルは大喜びで蟹の脚にかぶりつく。
リィナ「ふふ…なんだかんだいってもプルツーはプルにやさしいよね」
そう言われたプルツーは照れたようにそっぽを向いてしまう。
シャクティ「ティファさん楽しんでますか?あ、これ美味しいですよ」
ティファ「はい…大勢で一緒に食事するなんてひさしぶりだから…楽しい」
シャクティはティファのコップにウーロン茶をついであげながら微笑む。
シャクティ「よかった。ティファさんはガロードさんといるとき以外はいつも独りみたいだし、
      賑やかなのは苦手だとおもってましたよ」
ティファ「昔はとても苦手でした…でもガロードに出会ってこれじゃいけないんだって思うようになったの。
     ガロードは明るくて楽しくて友達がいっぱいいて、そんなガロードが好きになった私も
     いつか彼のようになりたいって…」
一生懸命しゃべるティファをシャクティは愛おしそうに見つめてうんうんと頷く。
シャクティ「恋は少女を変えるんですね」
真っ赤になって顔を俯けるティファの肩をシャクティがポンポンと叩く。


907 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (23/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:12:53 ID:???
シャクティ「わかりました!そんなティファさんがさらに明るくなる訓練にちょうどいいものがあります」
背後から紙袋を二つ取り出してニンマリと微笑むシャクティ。
ティファ「………それは(汗?」

その少し前、ハリーとギンガナムを回避し島まであと一歩のところまで来ていたガロードとウッソは
フロスト兄弟のヴァサーゴCBとアシュタロンHCに捕捉されていた。
シャギア「再び君と戦えてるなんてとても嬉しいよ、ガロード君」
オルバ「なんといっても君は僕たちの永遠のライバルなんだからね」
フロスト兄弟の二機は見事なコンビネーションでガロードのDXを翻弄する。
ガロード「クソ!こいつら前よりさらに手強くなってやがる!」
ガロードはDXに小刻みに回避運動をさせながらバスターライフルを連射するが、
ヴァサーゴCBを載せたアシュタロンHCはヒラリヒラリと軽やかにかわしていく。
そしてお返しとばかりに二機がクロービーム砲とシザーズビーム砲計4門で痛烈な砲撃を開始する。
DXはかわし切れずに何発か被弾してしまう。
ガロード「うわゎっ…と、でもこれくらいDXには屁でもないぜ!」
オルバ(ガロードは相変わらず機体性能に頼りきりだね、兄さん)
シャギア(こんな様ではガロードにはこれ以上の成長は望めないだろう。少々お灸をすえてやらねばな、オルバよ)
オルバ(わかったよ、兄さん)
ヴァサーゴCBが離れると同時にアシュタロンHCが猛スピードでDXに襲い掛かる。
ガロード「その程度の攻撃で!」
DXはハイパービームソードで斬りつけようとするが一瞬早くアシュタロンHCのギガンティックシザーズに殴り飛ばされてしまう。


908 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (24/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:14:48 ID:???
ガロード「ちぃ!前より速く……な!?」
DXの飛ばされた先にはすでにヴァサーゴCBがトリプルメガソニック砲の発射体制をとって待ち構えていた。
シャギア「これでチェックメイトだ、ガロード君…」
拡散モードに設定された三基のメガソニック砲がDXに向かって火を噴く。
が、間一髪で射線上に割り込むのが間に合ったV2ABがメガビームシールドを展開してこれを防ぐ。
シャギア「ほう…あれがV2のアサルトバスター装備というやつか」
オルバ「なんだかDXより強そうだね、兄さん」
ウッソ「メガ粒子砲が拡散モードだから防げたけど…ガロード兄さんなにやってんですか!」
ガロード「お前こそ今の今までなにやってたんだよ!?」
ウッソ「いや…兄さんの宿命のライバルだから僕がでなくてもいいかなぁ…と」
ガロード「そんなわけあるかああああああ」


宴会が始まって時がたつにつれ宴会場はカオスな雰囲気に包まれつつあった。
ロラン「ディアナ様、どうぞ…」
ディアナ「ロラン、よしなに」
ディアナだけは宴会開始当初と変わらずに女将姿のロランを横にはべらせ
日本酒をちびちびと飲んでいたのだが…。
レイン「だいたいねぇ…格闘家世界一つってもぶっちゃけプーなのよプー。わかるぅ?
    年金だってかけてないし保険は入れないしどうせ結婚資金なんてろくに貯まってないんでしょうに。
    何時まであんな不安定な事やってるのかしらねぇ…あの馬鹿は!」


909 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (25/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:18:00 ID:???
アイナ「あの甘ちゃんってばいつまでたってもプロポーズしてくれないのよね。
     こちとらいつでも準備おkだっつーのに。
     この私が名門サハリン家を捨てて男兄弟が14人もいる貧乏公務員に嫁いでやろうというのにっ!」
レインとアイナは浴衣がはだけるのもかまわずにがっつり胡坐をかいて一升瓶をゴンゴンとラッパ飲みしている。
普段は物分りのよいおしとやかな大人の女の二人だが、やはり心の奥底には鬱憤がたまっていたようだ。
むしろ根が優しくて空気が読めるだけに色々と貯めやすいたちなのかもしれない。

フレイ「いぃやあきゅうう~す~る~なら~こういう具合にやらしゃんせ~」
ルナマリア「な~げたら~こう打ってぇ~打っ~たな~ら~こう受けて~」
フレイ&ルナマリア「アウト セーフ よよいのよい!」
フレイが”ちょき”。ルナマリアが”ぱー”
フレイ「いぇすいぇすいぇーす!私のかち~♪」
ルナマリア「くそ~まけた~ぁ」
ルナマリアは地団太を踏んで悔しがりながら背中に両手を回すとホックを外し、黒のレース縁取りのブラジャーを外してほうりなげる。
フレイ「所詮はコーディー。地球伝来の古式野球拳の敵ではないわ」
ルナマリア「おのれおのれおのれー!私は絶対負けない!必ずメイリンの敵をとって見せるわ!」
ビシっとルナマリアが指差す先にはすでにまっ裸にひん剥かれ酔いつぶれているメイリンの姿があった。
フレイはパステルピンクのブラとパンツ姿で仁王立ちをし右手の中指を立てる。
フレイ「ふはははは!次で終わりにしてあげるわ!!」
そして二人は再び野球拳音頭を踊り始める。


910 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (26/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:20:51 ID:???
プル「まだかなぁ」リィナ「まだかなぁ」
プルツー「わ、私は別に期待してなんかいないんだからな」
三人は宴会場の上座にすえられた大きなステージの前に並んで体育座りをして
特別カラオケショーの開始を今か今かと待っていた。
隣にはハロもちょこんと座っている。
舞台上の照明が落とされ大音響でプリティでキュアなあのイントロが流れ出す
プリ○ュア!プリ○ュア!
???&???「「プリ○ュア プリキュア プリ○ュア プリ○ュア」」
そう歌いながら舞台の両袖から出てきたのは…やはりシャクティとティファであった。
しかもシャクティはキュ○ブラック、ティファはキュ○ホワイトのコスプレ衣装を身に纏っての登場であった。
シャクティ黒「プリ○ュア♪プリ○ュア♪プリ○ュア♪プリ○ュア♪」
ティファ白「プリ○ィで キュ○ キュ○ ふったりっは」
シャクティ黒&ティファ白「「プリ○ュア~♪」」
シャクティ黒はいい顔で自信満々に、ティファ白は顔をうなじまで真っ赤にしておずおずと決めポーズをとる。
プル「シャクティかっこいいー!」
リィナ「ティファさんかわいい~♪」
プルツー「むう…キュア○ワイトの決めポーズにイマイチキレがないな。しかなかなかしいい歌声だ」
いつの間にかステージ前に集まってい来たほかのメンバーもやんややんやの歓声と拍手を送る。
ディアナ「ロラン。あの二人が着ている衣装はなんですか?」
ロラン「…確かちょっと前にやっていた小さい女の子向けのTVアニメの主役が着てたコスチュームかと」
ディアナ「とても可愛いですわね…ロランさっそくそのTVアニメとやらのDVDを全巻集めなさい」



911 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (27/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:23:17 ID:???
レイン「次は私たちが歌うわよ~、アイナ!」
アイナ「おk!やっぱりピンクレディーで決まりよね、レイン!」
二人は浴衣の前を全開のままペッパー警部の振り付けを合わせ始める。
ルナマリア「こうやってみるとシャクティもティファもなかなかの美少女よねぇ」
フレイ「そうね…いつも地味な格好してるから目立たないだけで、ダイヤの原石なのかもね」
メイリン「zzz……zzz……」
シャクティ黒「ティファ!ばっちりウケけてるわよ♪次は秋の文化祭でM○X HEA○Tやるわよ~w!!」
ティファ白「はずかしぃ…もう勘弁してくださぃ……(涙」
シャクティ黒「アンコールいくよーーー!!!」


月が中天に大きく輝くころになって四人はようやく再合流し、島に上陸を果たしていた。
シン「ギンガナムのおっさんってめちゃめちゃ強いんだな。ディスティニーがボロボロになっちまったよ」
ガロード「よくあのおっさんを振り切れたな」
シン「途中で腹が減ったとかいって島に帰っちまったよ」
ウッソ「ハリーさんは?」
ジュドー「時間がかかりそうだったからやられたふりして海にもぐって逃げてきたよ…シン兄が手伝いもせずにさっさといっちまうからさ」
シン「しょうがないだろ。こっちも限界に近かったし…」
ジュドー「ターンXあいてに正面から格闘戦に持ち込むなんてシン兄はセンスがないんだよ」
シン「んだとぉ!?」
ウッソ「こんなところで兄弟げんかはやめてよ。誰かにきづかれちゃうでしょ」
ガロード「こっちはこっちでフロスト兄弟に捕まって大変だったんだぜ」



912 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (28/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:26:58 ID:???
ジュドー「へー。で、倒せたのか?」
ガロード「いや、つい今さっきまでやりあってたんだけど、急に『バイトの拘束時間を過ぎたから帰る』とかいって戻っていったよ。」
シン「あいつらここでバイトしてんのか?」
ウッソ「シィ!静かに…」
ウッソは三人が話してるのを遮ると、足音を殺して脇道へとはいっていく。
ジュドー「なんだよ?」
ウッソ「こっちから水音が聞こえてきます。どうやら露天風呂に誰か入ってるみたいですね」
シン&ガロード&ジュドー「「「なんだって!!」」」


シャクティ「…ふぅ~~生き返るわぁ~~」
シャクティは肩まで湯につかり大きく伸びをしながら満天の星空を仰ぎ見る。
ティファ「いいお湯…気持ちいい」
ティファも髪を結い上げ湯船の縁に頭を預けリラックスしたように体の力を抜く。
未だカオス極まりない宴会場を離れ二人は入浴タイム中だった。
二人が入ってる露天風呂は大浴場からちょっと離れたところにあり、周囲を竹垣で囲まれた
こじんまりとしたものであった。
シャクティ「カラオケ、ちょっと張り切りすぎましたかね」
ティファ「楽しかった…けど恥ずかったです…」
シャクティ「もう少しがんばればその恥ずかしさが快感に変わってきますよ」
ティファはぶんぶんと首を振って断固拒否のポーズだ。
シャクティ「まぁ、いいでしょう(これからじっくりと調教してあげますから…そしてゆくゆくは二人でアイドルデビューを…)」


913 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (29/34)投稿日:2007/08/05(日) 23:29:17 ID:???
シャクティの意味ありげな笑顔に何かを感じ取ったのかティファはすすすっとシャクティから離れる。
シャクティ「…なぜ逃げるんです?」
ティファ「な、なんとなく…」


ガロード(おい、何か見えるか?)
ウッソ(湯煙が邪魔でよく見えないけど…女の人なのは間違いないですね)
シン(やめとけって誰かに見つかったらどうすんだよ)
ジュドー(そうだぞ。…おいウッソ、それは無茶だって)
竹垣に手を書け登り始めるウッソ。
シンはウッソの服を引っ張って下ろそうとする。
ガロード(あ、お前だけずるいぞ、ウッソ。)
そういいながらガロードもよじ登り始める。
ジュドー(おい、ガロード兄まで!もしティファさんとかに見られたらやばいだろ?)
ガロード(大丈夫だって。ちょっとだけ、ちょっと見るだけ、ちょっとでいいんだ)
ギシギシ、ギシギシと二人の体重に竹垣がたわみ始める。


シャクティ「ティファさんって肌きれいですよね。何か手入れしてるんですか?」
シャクティはティファの背中を石鹸をつけたスポンジで流しながら尋ねる。
ティファの肌は抜けるように白く、触ると吸い付くように滑らかであった。
ティファ「特には…なにも…」
シャクティ「それでこの肌は反則ですねぇ…」
つつつっとティファの背中に指を這わせるシャクティ

916 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (30/34)投稿日:2007/08/06(月) 00:08:47 ID:???
ティファ「ひゃん!」
びくんと仰け反るティファ。
シャクティ「感度も良い…ガロードさんに独り占めさせておくのはもったいない気がしますね」
ティファ「……はぅう」
シャクティはそのまま両手を回してティファの豊かではない胸の双丘を掴む。
ティファ「はふ…シャクティさん…何を…」
もむもむもみもみ
シャクティはその感触を楽しむかのようにわきわきと指を動かし始める。
シャクティ「他人に揉んでもらうと大きくなると聞いたので実践してみようかなぁ、と。あ、後で私の胸もお願いしますね」
シャクティはこともなげに言いながらティファの胸をさらにまさぐる。
ティファ「そんな…あぅ…」
シャクティ「さっきの宴会中に思ったんですけど、レインさんもアイナさんもフレイさんもルナマリアさんもメイリンさんもやたらと胸が大きいですよね」
ティファ「ふぁ…」
シャクティ「あれって絶対他人に揉んで貰って大きくなったと思うんですよ」
ティファ「ぁぅ…」
シャクティ「だからこの際恥を忍んでお互いに協力して揉み合ったほうが良いと思うんですよね」
そういうシャクティには微塵も恥ずかしそうな雰囲気はないのだが。
ティファ「判りま…した…だから…もうとめ…」
ティファが太腿をもじもじさせながらそういったとき…
バリバリバリバリっと大きな音を立てて洗い場の横の竹垣が倒れてきた。

ガロード「あいてて」ウッソ「うわわわ」ジュドー「だから言っただろ!」シン「これ誰が弁償するんだよ」
ティファ「…………ひ?!」
シャクティ「…あら?ガンダム家の皆さん。いつこちらにおいでになったんですか?」

918 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (31/34)投稿日:2007/08/06(月) 00:11:37 ID:???
目ざとくガロードたちを認識したシャクティは平然とした様子で彼らに声をかける。
声をかけられたガロード達はようやく露天風呂に入ってたのがティファと
シャクティだということに気がついた。
ガロード&ジュドー&ウッソ&シン「「「「!?!?」」」」」
ガロードは生まれたままの姿のティファがこれまた生まれたままの姿のシャクティに
後ろから胸を揉まてれているという予想だにしなかった刺激的な光景に言葉を失ってしまう。
シャクティ「もしよろしければ竹垣を元通りに直していただけませんか?誰かに見られたら
       恥ずかしいですので」
あわててジュドーとシンが竹垣を直し始める。
ウッソ「シャクティ…何…してるの?」
シャクティ「乙女の秘密です。そっちこそ何をしてるの?」
ウッソ「いや…その…」
ガロード「てぃティファ…その…俺…」
ようやく金縛り状態から逃れたガロードは目線をそらしながらもごもごと何事か言い始める。
ティファは固まったまま動かない。
シャクティ「竹垣を直し終えたら出て行ってくださいね。ここは女湯ですので」
とりあえず竹垣を立て掛け直したジュドーとシンは慌てて女湯から出て行こうとする。
ティファ「……き」
ガロード「…ティファ…あの」
ティファ「きぃやぁああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁ!!!」
ティファはいきなり一時停止状態が解けたように大声で悲鳴を上げ、蹲ってしまう。
シャクティ「あらあら」



919 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (32/34)投稿日:2007/08/06(月) 00:15:37 ID:???
ガロードはあたふたしながら何か言おうとするが口をパクパクするだけで殆ど言葉にならない。
ガロード「て、ティファ!ちちち違うんだ…俺はただ…いやそのあの…」
ティファ「ガロードのえっちいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」
ブン…
その瞬間、島の最終防衛ラインとして配備されていた12機のFX-9000-D Gビットが一斉に起動し、
次々と地面から飛び立っていく。
12機のGビットは一糸乱れぬ機動で島の上空に舞い上がるとティファたちのいる露天風呂を中心に
円を描くように包囲陣を形成する。
そのままサテライトキャノンを展開すると砲口をこちらに向け発射体勢をとる。
ウッソ「あ…」ジュドー「げ…」シン「まさか…」
程なく中天に輝く月から12条の照準用レーザーが糸を引くようにそれぞれのGビットへと吸い込まれていく。
シャクティ「まぁ、綺麗ですねぇ」
そしてマイクロウェーブが降り注ぐ。
ウッソ「あああの数のサテライトキャノンが撃たれたらこんな島あとかたもなく消し飛びますよ!?」
ジュドー「敵に回るとこんなに恐いものだったんだな…サテライトシステムって」
シン「おいおい…冷静に解説している場合かよ?ガロード、お前ティファちゃんを止めて…」
ガロード「ティファニエッチッテイワレタティファニキラワレタティファニエッチッテイワレタティファニキラワレタ」
ジュドー「駄目だな、完全に壊れてる」
シン「ならこのまま死ぬしかないのかよ!?」
シャクティ「そうかもしれませんね」
ウッソ「シャクティ…どうして君は何時もそう落ち着いていられるんだよ!?」
髪を掻きむしりながら怒鳴るウッソにシャクティは微笑みかける。
シャクティ「ウッソ…私、あなたとなら何時死んでもいいって思ってるのよ」

921 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (33/34)投稿日:2007/08/06(月) 00:19:14 ID:???
ウッソ「え?シャクティ…それって」
シャクティ「…なんていったら、信じるw?」
その瞬間12基のサテライトキャノンが圧倒的破壊力を秘めた光を一斉に解き放った。



アル「ねぇねぇ…それでどうなったの?」
シュウト「島は?島は消しとんじゃったの?」
アルとシュウトは勢い込んでロランに話の続きをせがむ。
ロラン「大丈夫じゃなかったら僕も今ここには居ませんよ」
ロランは微笑みながらアルとシュウトに紅茶とケーキを出してあげる。
アル「そっかぁ、そうだよね~」
シュウト「じゃあ、サテライトキャノンはどうなっちゃったの?」
ロラン「止めたんですよ。僕の∀とギンガナムさんのターンXのダブル月光蝶でね」
あの時∀とターンXが月光蝶で島を覆っていなければ、島が地図から消えていたことは疑いようがなかった。
アル「へーやっぱり∀とターンXって凄いんだね!」
とはいえ流石のターンタイプ二機も12機ものGビットサテライトキャノンを吸収無力化するのは骨だったようで
今は繭状態で休眠状態になっていた。
シュウト「成る程~で、兄ちゃん達はどうしちゃったの?」
シン「海怖い女怖い南の島怖い海怖い女怖い南の島怖い海怖い女怖い南の島怖い海怖い」
ガロード「ティファニキラワレタティファニエッチッテイワレタティファニキラワレタティファニエッチッテイワレタティファニキラワレタ」
ジュドー「止めて助けて海水が息が出来ない電波がもうしませんおねがいだれかへるぷみー」
シュウトは部屋の隅で膝を抱えて身体を前後に揺すりながらブツブツと何事か呟いている三人を指さす。
ロランはちょっと困った顔でうつろな表情の弟達を見る。
ロラン「まぁ…色々あったんですよ」


922 名前:ドキ!女だらけの慰安旅行 (34/34)投稿日:2007/08/06(月) 00:23:43 ID:???
ロランはあの後、覗きが発覚した四人にディアナと女性陣が下した筆舌尽くしがたいお仕置きについて
決して口外することはなかった。

ウッソ「ああぁああああ僕の秘蔵コレクションがああああぁああ!!!!!!!」
実はウッソは慰安旅行に行くシャクティに護身用だと言って渡したハロに内緒で様々な盗撮機能を満載させていたのだった。
しかし、そのことに最初から気づいていたシャクティはあらかじめキラに作成を依頼しておいた
特製ウィルスプログラムを注入してウッソへ返却したのだった。
ウッソはそれを知らずにうかうかとハロのウィルス入りデータを自分のパソコンに移してしまい、
結果ウィルスにより全てのHDD内の秘蔵盗撮画像、動画は二度と見られないように削除されてしまった。
そして残ったのは新たにHDDに記録として上書きされたシャクティのイメージビデオ10時間分と
シャクティが被写体となっている1500枚以上の画像だった。

シャクティ「ふふ…まぁこれも愛情表現の一つよねw」
ウッソ「不器用すぎるよ、その愛は(涙目!!!」

その後、ウッソが盗撮行為を控えるようになったかどうかは定かではない。
ただ一つ言える事があるとすればウッソが悔い改めない限り、シャクティの「愛」は再びまた炸裂するであろう、と。



                                                                   【終】




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最終更新:2019年04月22日 10:37