●ここはこのレギュの独自設定を記録する場所です。ここに書かれているものはGMをする時やCCをする時、また、キャラクタークリエイト等に自由に使ってください。もちろん、この設定を使用するかどうかは自由です。
●神族に伝わる神話(SIX作)
初めに、意思持たぬ世界が在った。 それが常世の闇であれ、前世からの引継ぎであれ、荒れ果てた天と地は荒涼とした舞台でしかなかった。 地は埃に覆われ、闇は空を覆い、数多の命の出来損ないである何かが大地より生まれては消えていた。 そのような出来損ないである不浄のものたちの中に、稀に「個」と呼べる四肢を持った者が 幾度か生まれては、そのたび周りの不浄のものに食われる。 そんな陰鬱な光景が、我らが住まう世の原初であった。 やがて、四肢を持ったものたちは、生まれ出で、すぐに死するたびに願いを持つようになった。 一つ一つの「生」への願いは、やがて数百、数千のものとなり、その願いはやがて寄り添い、結合し、 その願い自体が高次元の存在として凝縮されていった。 凝縮された願いは、それ以後生まれ出る「個」に翼を与え、不浄のものを避ける道を作り、 はるか遠くへと飛ぶための力をお与えになり、「個」の望むまま、不浄のものの存在しない 地域をお創りになられた。これこそが聖地たる今のレムリアである。 ”願い”は、さらにそこに住まう者の糧―家畜、這うもの、地の獣、七種の穀物、魚・・・それらを産み、 明かりと熱としての炎、雨を運ぶための風を生成された。 ”願い”は言われた、「不浄は魔と位置づけ地の奥底に」不浄のものたちの半分は地底へと 退けられた。 次に、”願い”は水源を現出させ、不浄の者たちが住まう影さす大きな谷や渓谷に水を注ぎ、 不浄の者たちを追い払うと共に豊穣のための植物の種を水辺に生み出した。 注がれた水は海を作り、それは不浄の者たちの住まう大地とこちらの大地を分け隔てる壁となった。 しかし不浄の者たちの四分の一は水にも適応してしまい、”願い”が適応をやめさせるために塩を 生み出し、それを水に混ぜられるも、その忌まわしい異形の力でそれを受け入れ、進化を遂げていった。 また、一部は大地にも上がり、その姿かたちを変え、我らが祖先を脅かし始めた。 ”願い”はそのため、不浄の者を駆逐するための金属を生成された。 願いに導かれし「個」・・・すなわち我々の祖先は、我々自身が生みだせし高次元の”願い”、それを、 感嘆と畏敬、そして生み出した我々自身の祖への憧憬をこめ、「レムリア」と呼んだ。 我々の正しき願いが元となり生まれ出でし、我々の神。 我らが祖先は、その神からの初めてのお言葉を待ち、ひれ伏し、待った。 ・・・七日七晩、日が昇り、沈み、夜になろうと、紺碧の空には星が瞬いていた。 あたかも地上に光のない時は存在しないのだと伝え聞かせるように。 そして神は言われた。 「魔とは真の闇にのみ住まうもの、この大地を照らす光から生まれた影は闇に非ず。 不浄の者は地に堕ちるべし。 一切の地上をあまねく光り照らすレムリアたるものこそ、永久にこの地を統べるべき存在なり」 言葉をいただいた我らが祖先は、この地はあまねくレムリアのものであり、光から生まれし影もまた 神の牧場であり、魔の存在する場所はこの地上の一分の隙間にもないのだと悟り、それを称えた。