ハルヒと親父 @ wiki
保健室へ行こうエピローグ
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haruhioyaji
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保健室へ行こう6から
「ふ、ふぁふぁははは」
「ハルヒ、嬉しいのは分かるが、悪の首領笑いはよせ」
「これが笑わずに居られる? 卒業で学校とはおさらば、あんたとは生徒と教師の関係は解消、あんたの訳の分からない自主規制も消滅、はれて恋人同士、しかも新婚初夜よ! 溜まりまくったあんたが、どんな野獣に変わるか、それ考えると笑いが止まらないわ」
「どうやったら、おまえの破天荒な期待に添えるか分からんが、最初だし、熟れ切ったカップルがマンネリを打破するのにやるようなハードな展開は多分ないぞ」
「え、そうなの?」
「どんな想像で未知の領域を埋めてるんだ、おまえは。大航海時代のオランダの地図職人か? セックスなんてのはな、好きな者同士、相手に合わせてやれば、普通に十分気持ちいいもんなんだ。でなきゃ人類なんてとっくに滅んでる」
「ハルヒ、嬉しいのは分かるが、悪の首領笑いはよせ」
「これが笑わずに居られる? 卒業で学校とはおさらば、あんたとは生徒と教師の関係は解消、あんたの訳の分からない自主規制も消滅、はれて恋人同士、しかも新婚初夜よ! 溜まりまくったあんたが、どんな野獣に変わるか、それ考えると笑いが止まらないわ」
「どうやったら、おまえの破天荒な期待に添えるか分からんが、最初だし、熟れ切ったカップルがマンネリを打破するのにやるようなハードな展開は多分ないぞ」
「え、そうなの?」
「どんな想像で未知の領域を埋めてるんだ、おまえは。大航海時代のオランダの地図職人か? セックスなんてのはな、好きな者同士、相手に合わせてやれば、普通に十分気持ちいいもんなんだ。でなきゃ人類なんてとっくに滅んでる」
● ● ●
「ち、ち、ちょっと、キョン! 話が違う!」
「手で触ってるだけだぞ。しかも、まだ上半身」
「わ、わ、わかってるわよ! でも、す、すごいのよ! 手に何か仕込んでんの?」
「そんなことするか。キスの度に抱きしめてたからな。上半身限定で、おまえの弱いとこが、なんとなく分かるだけだ」
「なによ、自分だけ無駄な経験値積んで!」
「無駄じゃない。アリとキリギリスだな、ハルヒ」
「うううわ、わ、ね、ねえ、いやあ、あ、ああ!」
「我慢したりせずに、イクんだぞ。堪えると余計に負担になる」
「な、なんで、あんたはそんなに事務的なのよ! あん、だめ!」
「触る方に神経を使ってるんだ。喋る方まで気が回らん」
「うう、こんなに気持ちいいのに、こんなアホな会話のままイキたくないよお」
「ジュテーム、とか言えばいいのか?」
「あんた、殺す! ……だめぇ、やめないで。 うう、絶対、あとで殺すからね!」
「手で触ってるだけだぞ。しかも、まだ上半身」
「わ、わ、わかってるわよ! でも、す、すごいのよ! 手に何か仕込んでんの?」
「そんなことするか。キスの度に抱きしめてたからな。上半身限定で、おまえの弱いとこが、なんとなく分かるだけだ」
「なによ、自分だけ無駄な経験値積んで!」
「無駄じゃない。アリとキリギリスだな、ハルヒ」
「うううわ、わ、ね、ねえ、いやあ、あ、ああ!」
「我慢したりせずに、イクんだぞ。堪えると余計に負担になる」
「な、なんで、あんたはそんなに事務的なのよ! あん、だめ!」
「触る方に神経を使ってるんだ。喋る方まで気が回らん」
「うう、こんなに気持ちいいのに、こんなアホな会話のままイキたくないよお」
「ジュテーム、とか言えばいいのか?」
「あんた、殺す! ……だめぇ、やめないで。 うう、絶対、あとで殺すからね!」
「ハルヒ、大丈夫か?」
「見ての通りよ! へたってるわよ!! ……つまり、あたしだけが一方的に気持ちいいってのが敗因よね。あんたは余裕ありすぎて、つまんないことばかり言うし、あたしは悔しいのに、そっちの方へ持っていかれちゃうし。というわけで、次は本番いくわよ。……ちょっと待って。あたしがあんたをイカすんだから、自由に動ける体位がいいわ。あたしが上になるから、あんた横になりなさい」
「やめとけ。多分、うまくいかない」
「なんでよ?」
「始めてだから、相手のモノと自分のモノの相対位置を体感でつかんでないだろ。無免許の奴が車庫入れに失敗するようなもんだ」
「車庫入れって。あんた、ここまでムードの欠いた奴ははじめてよ! ……まあ、すること自体、始めてなんだけど」
「すまん。俺が悪かった。これでも余裕なくてな、がさつな地が出ちまった。あやまる」
「余裕ないって、余裕の固まりだったわよ、あんた。……がさつな地ってのは、その通りだけど」
「余裕ある振りするのに、いっぱいいっぱいだったんだ」
「いっぱいいっぱいって、あんた体験あるんでしょ?」
「あるにはあるが、別に豊富って訳じゃない。年下で新妻ってのは、はじめてのシチュエーションだしな。……あー、つまりだ、俺にも苦手なものがあってな」
「何よ?」
「痛いのが苦手なんだ。あと、人が痛がってるのを見るとか」
「……処女だって痛いとは限らないわよ。……そんなこと怖がってたら、先に進めないし。それに! 少なくとも、あたしにとっては、あんたのキスは何も考えられなくなるくらいうっとりするし、あんたの触り方だって、めんどくさげでいい加減なのに、どういう訳か、あたしには極上ものよ。……痛みなんか忘れるくらい気持ちよくしてよ」
「最初からそのつもりだけどな。確かにどっちかが素に近いってのは、不公平だな。同じスタート地点から、仕切りなおすか。……まず息がつづくかぎりのキスな」
「そうこなくっちゃ。あんたの無駄なおしゃべりも止まるしね」
「見ての通りよ! へたってるわよ!! ……つまり、あたしだけが一方的に気持ちいいってのが敗因よね。あんたは余裕ありすぎて、つまんないことばかり言うし、あたしは悔しいのに、そっちの方へ持っていかれちゃうし。というわけで、次は本番いくわよ。……ちょっと待って。あたしがあんたをイカすんだから、自由に動ける体位がいいわ。あたしが上になるから、あんた横になりなさい」
「やめとけ。多分、うまくいかない」
「なんでよ?」
「始めてだから、相手のモノと自分のモノの相対位置を体感でつかんでないだろ。無免許の奴が車庫入れに失敗するようなもんだ」
「車庫入れって。あんた、ここまでムードの欠いた奴ははじめてよ! ……まあ、すること自体、始めてなんだけど」
「すまん。俺が悪かった。これでも余裕なくてな、がさつな地が出ちまった。あやまる」
「余裕ないって、余裕の固まりだったわよ、あんた。……がさつな地ってのは、その通りだけど」
「余裕ある振りするのに、いっぱいいっぱいだったんだ」
「いっぱいいっぱいって、あんた体験あるんでしょ?」
「あるにはあるが、別に豊富って訳じゃない。年下で新妻ってのは、はじめてのシチュエーションだしな。……あー、つまりだ、俺にも苦手なものがあってな」
「何よ?」
「痛いのが苦手なんだ。あと、人が痛がってるのを見るとか」
「……処女だって痛いとは限らないわよ。……そんなこと怖がってたら、先に進めないし。それに! 少なくとも、あたしにとっては、あんたのキスは何も考えられなくなるくらいうっとりするし、あんたの触り方だって、めんどくさげでいい加減なのに、どういう訳か、あたしには極上ものよ。……痛みなんか忘れるくらい気持ちよくしてよ」
「最初からそのつもりだけどな。確かにどっちかが素に近いってのは、不公平だな。同じスタート地点から、仕切りなおすか。……まず息がつづくかぎりのキスな」
「そうこなくっちゃ。あんたの無駄なおしゃべりも止まるしね」
しゃべれなくなるのは、こいつだけじゃなかった。
あたしの口から漏れるのも、吐息とも嬌声ともつかない息の音だけになった。
さっきまで気付かなかったのは何故だろう? あたしに触れるこいつの指が、舌が、今は気持ちいいだけじゃなく、燃えるように熱い。そしてそれに応えるあたしの体も。
体の自由が効かない。自分の意思じゃどうにもならないのに、こいつの指先があたしの肌をすべるのに合わせて、跳ね上がる。あたしの手も、こいつの肌に吸いついて、同じことをしているようだ。目なんか開けていられない。けれど、こいつがいま感じている快感が、そのまま指に、掌に、合わせた肌に、跳ね返ってくる。お互いにぶつかりながら、上へ、上へと駆け上がっていく。
二人の声も触覚も思いもかき回されて、互いに入り混じるよう。さっきまでとは、まるで違う。こいつに触れられるのだって、自分で触れるのとは雲泥の差だった。それでもまだその延長線上にあった。今はお互いをお互いとして感じない。元からひとつだったように、ううん、そんな明確な輪郭さえ持たないシロモノみたいに、感じるのはひとつになった動きと粘性と快感だけ。
途中、こいつがあたしを呼び、あたしはうなずいて、こいつにしがみついた気がする。覚えているのは、記憶にある切れ目があるとすれば、それだけだ。すぐまた、あたしたちは、またひとつのシロモノになったらしい。
多分、そのどこかで、あいつがあたしの中に入ってきたんだだろう。それすら定かでなくなるほどのものを、こいつはあたしに与えてくれたのだろう。あたしもそれ相応なものを返せたのだと思いたい。こいつが、あたしをまた抱きたくなればいいな、と何度目かに果てた後、胸でかろうじて息をしながら、そう思った。
あたしの口から漏れるのも、吐息とも嬌声ともつかない息の音だけになった。
さっきまで気付かなかったのは何故だろう? あたしに触れるこいつの指が、舌が、今は気持ちいいだけじゃなく、燃えるように熱い。そしてそれに応えるあたしの体も。
体の自由が効かない。自分の意思じゃどうにもならないのに、こいつの指先があたしの肌をすべるのに合わせて、跳ね上がる。あたしの手も、こいつの肌に吸いついて、同じことをしているようだ。目なんか開けていられない。けれど、こいつがいま感じている快感が、そのまま指に、掌に、合わせた肌に、跳ね返ってくる。お互いにぶつかりながら、上へ、上へと駆け上がっていく。
二人の声も触覚も思いもかき回されて、互いに入り混じるよう。さっきまでとは、まるで違う。こいつに触れられるのだって、自分で触れるのとは雲泥の差だった。それでもまだその延長線上にあった。今はお互いをお互いとして感じない。元からひとつだったように、ううん、そんな明確な輪郭さえ持たないシロモノみたいに、感じるのはひとつになった動きと粘性と快感だけ。
途中、こいつがあたしを呼び、あたしはうなずいて、こいつにしがみついた気がする。覚えているのは、記憶にある切れ目があるとすれば、それだけだ。すぐまた、あたしたちは、またひとつのシロモノになったらしい。
多分、そのどこかで、あいつがあたしの中に入ってきたんだだろう。それすら定かでなくなるほどのものを、こいつはあたしに与えてくれたのだろう。あたしもそれ相応なものを返せたのだと思いたい。こいつが、あたしをまた抱きたくなればいいな、と何度目かに果てた後、胸でかろうじて息をしながら、そう思った。
「……ねえ、キョン?」
「お、気が付いたか。具合……ってのは変だな、調子はどうだ?」
「よく……わからないわ。意識は戻ってきたけど、体の方はまだみたい。……どれくらい経ったの?」
「ん、時間か? 3時間ぐらいだな」
「そう。……宇宙が何度生まれ変わったんだろうって思ったんだけどね」
「そいつは豪勢だな。……いや、似たようなこと、思ったけどな」
「いつも、こんなにすごいの?」
「まさか。いや、おれははじめてだな」
「あたしも、もちろんそうよ」
「……どれだけ夢中になっても、どこかでそれを眺めてる『素の自分』がいるもんだが……というか、おれはそういう奴なんだが」
「うん」
「見事に消えてたな。いっそ清々しいくらいだが。だから、何をどうしたとか、具体的な質問には答えられんぞ。養護教諭のくせに、とか言われそうだが」
「言わないわよ。あんたがあたしと同じか、ものすごく似てる体験をしたってだけで、お腹いっぱいよ。……お腹といえば、まだあんたが中にいるみたい」
「痛むか?」
「気にすればね。でも、気にならない程度よ。それより『いる』って感覚の方がはっきりしてる。あんたの大きさが、今でも計れそうなくらい」
「計るなよ」
「男って、くだらないこと、気にするわね」
「まったくだ」
「それと、遺伝子に操られてるみたいで、そこはちょっとだけ嫌だけど、あんたのこと、また好きになったみたい」
「右に同じ、だ」
「自分の言葉で語りなさい」
「また、ヤリたい」
「またアホになったんじゃないの? このエロキョン。なに、その言葉の貧しさは?」
「体験が凌駕すると、言葉なんてどうでもよくなるんだよ」
「言い訳だけは、いつもの調子じゃないの」
「最初に会った時から、おれはおまえに夢中だ。歯止めは、外のものも内のものも、もう取っ払ったし取っ払われたぞ。これからは、いつ襲いかかるかわからんから、都合の悪いときや、気分が乗らないときは、投げ飛ばすなりして、物理的に防いでくれ」
「電話中とか、電車の中とか、試着室とかは、駄目よ」
「その発想は、何をソースにしてるんだ?」
「あと、料理中もね。刃物持ってるときに、背後から近づかないこと」
「どこのデューク東郷だ?」
「あと……あとね、もし、あんたが、その、駄目じゃなかったら……今からは駄目?」
「やれやれ。俺を殺す気か? 今の顔で、そんなこと言われてうなずかない奴は、首から上がない奴か、腰から下がない奴だけだ」
「あ、ほんとに死んじゃ駄目だからね。死んだら私刑の上に死刑だから」
「お、気が付いたか。具合……ってのは変だな、調子はどうだ?」
「よく……わからないわ。意識は戻ってきたけど、体の方はまだみたい。……どれくらい経ったの?」
「ん、時間か? 3時間ぐらいだな」
「そう。……宇宙が何度生まれ変わったんだろうって思ったんだけどね」
「そいつは豪勢だな。……いや、似たようなこと、思ったけどな」
「いつも、こんなにすごいの?」
「まさか。いや、おれははじめてだな」
「あたしも、もちろんそうよ」
「……どれだけ夢中になっても、どこかでそれを眺めてる『素の自分』がいるもんだが……というか、おれはそういう奴なんだが」
「うん」
「見事に消えてたな。いっそ清々しいくらいだが。だから、何をどうしたとか、具体的な質問には答えられんぞ。養護教諭のくせに、とか言われそうだが」
「言わないわよ。あんたがあたしと同じか、ものすごく似てる体験をしたってだけで、お腹いっぱいよ。……お腹といえば、まだあんたが中にいるみたい」
「痛むか?」
「気にすればね。でも、気にならない程度よ。それより『いる』って感覚の方がはっきりしてる。あんたの大きさが、今でも計れそうなくらい」
「計るなよ」
「男って、くだらないこと、気にするわね」
「まったくだ」
「それと、遺伝子に操られてるみたいで、そこはちょっとだけ嫌だけど、あんたのこと、また好きになったみたい」
「右に同じ、だ」
「自分の言葉で語りなさい」
「また、ヤリたい」
「またアホになったんじゃないの? このエロキョン。なに、その言葉の貧しさは?」
「体験が凌駕すると、言葉なんてどうでもよくなるんだよ」
「言い訳だけは、いつもの調子じゃないの」
「最初に会った時から、おれはおまえに夢中だ。歯止めは、外のものも内のものも、もう取っ払ったし取っ払われたぞ。これからは、いつ襲いかかるかわからんから、都合の悪いときや、気分が乗らないときは、投げ飛ばすなりして、物理的に防いでくれ」
「電話中とか、電車の中とか、試着室とかは、駄目よ」
「その発想は、何をソースにしてるんだ?」
「あと、料理中もね。刃物持ってるときに、背後から近づかないこと」
「どこのデューク東郷だ?」
「あと……あとね、もし、あんたが、その、駄目じゃなかったら……今からは駄目?」
「やれやれ。俺を殺す気か? 今の顔で、そんなこと言われてうなずかない奴は、首から上がない奴か、腰から下がない奴だけだ」
「あ、ほんとに死んじゃ駄目だからね。死んだら私刑の上に死刑だから」