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「コーヒーでも飲まないかい?」

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heikoie

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だれでも歓迎! 編集
_ゴリッ、ゴリ、ゴッ。
目の前でコーヒーを作るこの少年は、一体何者なのだろうか。
『ヒーロー』はそんな内心を欠片も出さずに、それでも困惑せざるを得なかった。
突如として現れた、蒼と銀のパーカーを着た10代前半当たりの子どもだろうか。
もっとも、声はまるで似つかわしくない30代物の声帯だったが。
人々が自らの格好を避けていく中、そんな子が俺を近くの店へと案内してくれた。
曰く、店主には金を渡して貸し切りにしてもらったそうだ。
…金(かね)、では無く金(きん)と言っていたのが気になったが。

「よっ、と…やっぱりルブランの様には行かないか、いやぁ彼には頭が上がらないな。」

そうして何処からともなく取り出したコーヒーミル相手に苦戦しながら、二杯分のコーヒーを作っていく。
無論、後ろでジュラルミンケースを抱えて喜んでいる店主の分では無いだろう。
少しして、目の前にコーヒーと角砂糖、ミルクがそれぞれ入ったカップが差し出される。

「さて、出来上がったよ。甘さはお好みでどうぞ。」

そう言う彼は無糖のままコーヒーを煽るように飲み…少しして、砂糖とミルクを追加していた。
その顔には、苦悶とも言うべき表情が浮かんでいる。
…どうして最初から入れなかったのか、不思議でならなかった。

「おっと、そんな目で見ないでくれよ?初対面なんだ格好の一つでも…あぁ、これ以上は野暮か。」

何か言い訳するような言動を見せかけた後、諦めたように肩を竦めた。
そんな動作を子どもが行っているのに、声も合わさってまるで様になっているものだから可笑しくてたまらない。
堪える側にもなって欲しいという内心は、喉元まで出掛かっていた。

「ま、僕も男を口説く趣味は無いんだ。単刀直入に聞こうか?」

そうして話は本題に移る。

「君、この世界の住民じゃないだろう?」

…やはり、というべきか。
この世界、なんて言葉が出てくる以上、間違いない。
彼もまた、外の世界からの来訪者であった。
こんな子どもでさえ、アイツが呼び寄せたのだろうか。
そう思うだけでらしくもない義憤が湧いてきて、しかしこの子なら大丈夫だろうという謎の確信が湧き上がる感情の全てを鎮火させていた。

「やっぱり、なら僕と同じだ。話が速くて助かるよ、あ―…自己紹介がまだだったね?」

そう言って残ったコーヒーを飲み干す少年。
何処かマイペースな雰囲気を感じる男。

「僕の名はアビィ・ダイブ。アビィと呼んでくれたまえ。君は?」

アビィからそう問われて、漸く自分の名前を思い出せない事を打ち明けられた。

「参ったな、名無しの権兵衛だとは…ジョン・ドゥとでも名乗るかい?」

それでは名無しと同じだろうと、クスリと笑いがこみ上げる。
そんな様子を見たからか、アビィが微笑する。

「まったく、漸く良い顔をするようになったじゃないか。さ、コーヒーも飲むと良いよ。」

勧められる様にコーヒーを今一度差し出される。
程よい暖かさにまで冷めていた黒いコーヒーには、さっきまでとは違うような自分が写っていて。


次の瞬間には、迸る逆光が写し出されていた。

「!!?」

瞬間、椅子を押し退ける勢いで立ち上がり、臨戦態勢を取る。
吹き飛ばされた椅子が壁に当たるまでには、既に構えは出来ていた
これは罠か、と思ったが、この光はコーヒーからのものでは無いと気付く。
アビィを見れば、店の外…ランドマークタワーの屋上を向いていた。
逆光は、光の源はそこから…そこに立つ者から迸っていた。
あぁ、見間違いようも無い。
あの力は、あの姿は、あの偉業は。

「ルイ・サイファー…!」

【D-2・繁華街/ザ・ヒーロー(真・女神転生)/一日目・午前0:25】
【D-2・繁華街/アビィ・ダイブ(トビィアカフジシリーズ)/一日目・午前0:25】


「はぁん、やっぱりね。一筋縄じゃ行かなそうだな。」
「だからこそ楽しめるってもんだ。なぁ、禍草薙?」

男は嗤う、異質な剣を携えて。

【A-1/ブレイン大師(オリジナル)/一日目・午前0:25】




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