 55期・若かったあの日 |
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150キロを超える直球に豊富なスタミナ、威圧感ある佇まいで高い評価を受けた横山は、読売巨人からドラフト1位指名を受け、鳴り物入りで入団した。しかし入団当日にたくみお姉さんの降板、新お姉さんが発表されるというショッキングな門出となった。もう30近いししゃーない 新人王候補として1年目のシーズンを迎えた横山だったが、開幕直後から調子が上がらず投げるたび相手打線にブンバボーンされる。NHKには「さいてょ二世やんけ」と抗議の電話がかかり、うんこみたいなシーズンを送った。全試合消化後に負け越し数をかぞえてんぐするとその数なんと15。無事ゆかちゃん賞を獲得し、プロ野球人生の始まりを飾った 余談だが、制球軽視で非三振系変化球という能力は、似たような能力で殿堂入りを果たした某投手を参考にしている |
 56期・どうようの2年目 |
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散々な成績に終わったルーキーイヤーの反省を踏まえ、キャンプで制球の強化に取り組んだ横山。四死球からの自滅を防いで少しでも防御率を改善しようと試みる。昨季の大乱調は能力のせいではなくたまたま運が悪かっただけという可能性もあるので、「2年目のジンクス」の逆パターンを期待したい と思ったものの、我々が目にしたのは昨季を上回るハイペースで黒星を積み上げていく横山だった。前半戦成績は1勝12敗、防御率9.05。まさかここまで酷いとは……。あの誰もが知る名投手、熊原健人が打ち立てたシーズン23敗の記録を射程圏内に捉えてしまい、さすがにボクのこころのかたちもトゲトゲに。どこかの野球評論家にも「本当どうしようもない球団」と言われ、そのどうしようもなさの大部分を担っている横山も反省しきり しかし後半戦になると人が変わったような快刀乱麻のピッチングを見せる。勝ち星こそ伸びなかったが負け投手になることも少なくなり、前半戦で11の借金をこさえつつも最終的には15の負け越しに留めた(それでも2年連続ゆかちゃん賞だが)。前半戦の防御率9点から後半戦で6点にまで良化させたということは、後半戦の防御率は3点前後と考えられる。これは来季の飛躍を予感させる |
 57期・一躍勝ち頭に |
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今季は早くも勝負のシーズンとなる。昨季後半戦で見せた好投、腕がよく振れる感覚を思い出せず「なんだっけ?!」とナーニくん化して打ち込まれてしまうような年にはしたくない。調整にも熱が入る。コントロールもCになった その効果が出たのか、昨季前半のような炎上がほとんど見られなかった。調子が良ければスタミナの限界まで相手打線を零封、悪い時でもなんとか3,4失点程度に収める投球を見せ、一時は防御率が2点台に突入。きらめくかぜにのってくるくると三振を奪っていく。勝ち星も前半戦こそ伸びなかったが、巨人打線が徐々に調子を上げていくと横山の勝ちも4つ5つと増えていった 最終的に、10桁には届かないものの9勝をマーク。奪三振も100を超えた。おめでとうを100回言いたい。しかし「数字の9はなぁに? おたまじゃくし♪」と歌われるように、まだまだカエルにはなれていない横山。来季は対戦する打者が手も足も出ないと思ってしまうようなピッチングをできるか |
 58期・10勝しても… |
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2年目までのメタメタに打ち込まれる横山から、きっちり試合を作るニュー横山へ。3年目の昨季は飛躍のシーズンとなり、年俸も2800万から4300万の1.5倍増。それだけに横山の左肩には責任の二文字がのしかかる。昨季の躍進が覚醒なのか確変だったのか、今シーズンはその真相が白日の下に晒される 目指すは自身初の10勝、そして防御率2点台と目標を掲げて序盤戦から張り切る横山。チームの8連勝を止めるなどお茶目な一面をのぞかせながらも、前半戦は3点台中盤にまとめ6勝6敗と勝率5割をキープ。10勝ペースにしっかり乗せた。しかし後半戦、チームが優勝争いに絡む勢いで勝ち進む中、横山の調子はどんどん落ちていく。ドンスカパンパンおうえんだんの声も届かず、最終的に防御率は4点台に突入。11勝を挙げたもののそれ以上に負けるというピリッとしない成績を残してしまった。3年目の好投が覚醒か確変かの議論は来季に持ち越しか 11勝という数字は自身キャリアハイだが、納得のいくシーズンではなかった。チームの勝利に貢献できたといえば聞こえはいいが、これはひだりてニャーゴで援護を呼んだ結果。打線におんぶだっこではなく、自ら勝ちを引き寄せられる投球を見せたいところ。それがチームの優勝をも引き寄せることになる |
 59期・さらば東京 |
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唯一の変化球であるSスライダーに磨きをかけ、連続2ケタ勝利に向け抜かりない横山。球速、スタミナ、コントロール、全ての面で成長を見せており、開幕が楽しみになる。昨季は入団から3年続いた最下位から見事脱出、Aクラスに食い込む躍進を見せた。Aクラスに留まり優勝を狙うにはこの横山の好投が必要不可欠と言っていい しかし蓋を開けてみれば昨季を下回る散々な結果に。威圧感を放っているとは到底思えないほど、ポコポコポコポコと打ち返される横山の全力ピッチ。前半戦終了時点で4勝8敗とダブルスコアで借金を稼いだと思えば、後半戦はまさかの1勝止まり。5.33、5勝13敗という成績に終わり、北風小僧の寒太郎が横山の首を涼しくさせた。いよいよ2年前のピッチングが確変臭くなり、うばぐるまのあかちゃんからおじいちゃんおばあちゃんまでみんなが横山を野次った。助けてくれ シーズン終了後、やぎさんが運んできた手紙でソフトバンクへのトレードを通告される。ファミリーコンサート兼入団会見は福岡サンパレスホールで行われ、新天地での活躍を誓った。喧嘩したって泣きべそかいたって試合をぶっ壊したって明日になったら忘れるような寛容さをもって見守ってほしい |
 60期・福岡ファミリーコンサート |
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セの暗黒球団読売からパの強豪球団ソフトバンクへ。オフのトレードで横山を取り巻く環境が大きく変わり、ピッチングにも影響が出ることは間違いない。それが果たしていい結果を生むのか、それとも昨季以上に燃えてしまうのか、それは投げてみないと分からない。それにしても変化球が伸びないのが気がかり チームとしては優勝を、個人としては10勝を。奪回するという共通の目標を持って臨んだ6年目のシーズンだったが、なかなか考えるほど上手くはいかないもの。まず横山だが、目標としていた10勝にはなんとか届かせた。しかしそれを上回る12の敗戦、防御率は昨季より良化したとはいえ4.36とリーグ平均より悪い数値。援護に助けられてなんとか10勝させてもらったという格好だ。2ケタ連敗はデビュー以来6年連続となり、長いもぐらトンネルに入り込んだよう そしてチームはロッテ、日本ハム、オリックスの3球団に食われ、まさかのBクラスに沈んだ。チーム先発陣で最多の負け数・借金数を叩き出した横山もこれには反省。悲願の優勝に向けてごきげんげんきな無敵のピッチングを披露したい |
 61期・うたれたかずだけてをたたこ |
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満足できないシーズンが続く横山。昨季はチームのAクラス陥落の一因となってしまったが、今季こそ優勝を目指すチームの原動力となりたい。這い上がるべく連日の投げ込みを敢行した横山。低い体勢で幼児を追いかける下半身強化トレーニングにも精を出し、球速は自己最速の155キロに到達した。さらに打たれ強くなり大幅にぱわわぷ。ソフトバンクでの2年目、遂にベールを脱ぐか と意気込んでいた横山だったが、待っていたのはベールを脱ぐどころか1枚着こむような結果だった。もうすぐ春だというのに首筋が寒くて仕方ないらしい。昨季は防御率が4点台、リーグ平均より下だ下だと言って不満げな表情を見せていた横山だったが、今季はそこから1点近く悪化。防御率5.27は先発投手としては失格もいいところで、そんな投手に157イニングも任せてしまったソフトバンクも案の定低迷。最下位に沈んでしまった。15も黒星を稼ぎ通算100敗まであと2つと迫った横山、立派なA級戦犯である。白星と黒星をすりかえチェンジしてほしい 2年契約を結びなおした横山。来季のソフトバンクはリリーフ4人中2人が名無しなので、先発投手がより長いイニングを抑えることが要求される。豊富なスタミナで完投したとしても1・2・3・4・5・6・7・8・9ときゅうかいぎゃくてんされてしまっては意味がない。ファンの方々から叩かれるような情けないピッチングと決別したい |
 62期・○ |
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スタミナが上昇し8年目にしてようやくAに到達。制球はいまだCながらだいぶ見栄えが良くなった。ここ数期は2ケタ勝利と1ケタ勝利のシーズンが交互に訪れており、そのジンクスに当てはめると今年は2ケタの年だがどうなるか。しかしジンクスに頼るようではまだ子供、歌のおにいさんおねえさんたるもの自分の実力で勝ちを手繰り寄せなければ。たいようのスポットライトを浴びて輝くシーズンにしたい 前年最下位に終わったチーム、今季も補強に成功したとはいえず、優勝を狙えるかと言われれば厳しいものがある。しかしそれは頑張らない理由にはならない。投手の並び順でたまたま先頭になり、名目上のエース(?)となった横山は前半戦からあるく、すすむ、はねる。自慢の直球は唸りをあげオールスター前までで7勝と今までにないペースで勝ち星を量産した。後半戦もこの調子でおどる、はずむ、まわると行きたかったが残念ながら回ったのは打者のバットではなく横山の目。フル回転した前半戦のツケがやってきたかガクッと調子を落とし、最終的に11勝に落ち着いた。しかしこれでも自己最多タイの勝利数だ。さらに負けを10で留めることに成功、プロ8年目にして初めて貯金を作ることができた横山。これにはやっぱりおめでとうを100回言いたい 果たしてこれを飛躍の年だとかブレイクの年と言っていいのかどうか分からない。防御率は4点台で、2ケタ敗戦もデビューから連続8年に伸びた。しかし初めて貯金を作ることができたというのは横山にとって大きな進歩であり、糧となるだろう。後半戦での失速が残念だったので、来季は前半戦の勢いを1年間通して維持できるかどうかが課題。それをクリアできればいよいよエースへの階段を一段も二段も上ることになる |
 63期・200万円足りないピッチャー |
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今季年俸は1億円にわずか届かない9800万円。1億円プレーヤーにはまだ足りないものがあるという首脳陣からのメッセージに答えを出すべく、契約最終年の横山は張り切った。昨季は防御率こそ4点台の平凡な数字だったが自身初の貯金を作り、チームへの貢献度合いはまずまずといったところ。今季は3点台でローテを守り貯金を5つ作りたい。そのつもりでキャンプに臨み、制球とスタミナに磨きをかけた しかし一体どうしたことか、開幕から今一つ腕が振れない横山。さすがに15敗を喫した2年前よりはマシだが、期待したような球が投げられず、結果もなかなかついてこない。勝負のシーズンと自らに言い聞かせキャリアハイの成績を残そうと頑張ったのに、昨季の良い感覚が思い出せないよナーニくん。ほら、ほら、あれあれ!なんだっけ?! 最終的に10勝10敗の5分に落ち着いた横山。借金を作らなかっただけまだ進歩したとも思えるが、昨季から後退してしまってはどうにもならない。10勝しても10敗する投手はいらないとどこかの球団のフロントも言っていた シーズン終了後1億円をねだりに球団本部まで行ったところ、トレード要員として数えられていることが判明。そのまま話はトントン拍子で進んでいき、あっという間に中日とのトレードが本決まりになった。4年間歌い続けた福岡サンパレスホールに別れを告げると、羽を広げておしりフリフリしながら日本ガイシホールにひとっとび。精力的にリハーサルを行った。実り多きソフトバンクでの4年間を礎にして新天地で輝けるか |
 64期・移籍初年度クオリティスタート |
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ソフトバンクから中日への移籍1年目のシーズン。4年ぶりのセ・リーグ復帰となり、見知った打者が並ぶ中でかつての自分とは違うんだということをアピールしたい。タップ・ステップ・タタタップと小気味良くアウトを奪い、セの打者に一泡吹かせたい ドラゴンズブルーのユニフォームで迎えた10年目は、3年連続2ケタ勝利、そして入団以来9年続いた2ケタ敗戦を止める使命を帯びていた。特に連続2ケタ敗戦に関しては珍記録・迷記録のページにあるSAITHO、熊原健人の記録に並んでいる。デビュー以来10年連続10敗という前人未踏の記録はさすがに要らない。不名誉の殿堂を避けるべく、横山は必死に腕を振った。……すると結果は自然についてきた。横山は前半戦を3点台前半、白星7つの好成績で折り返すことに成功した。昨季もキャンプから入念に調整を行い、がむしゃらに腕を振ったつもりだったが、環境の変化とある種の吹っ切れがいい方向に向いてくれたか。好投に援護がついてきてくれた。後半戦はいつものように調子を崩し、やはりいつもの横山かと思われたが、負けてたまるかという意地が黒星を1ケタで押しとどめてくれた。最終成績11勝8敗、自身初の1ケタ敗戦だった キャリア初の敗戦数1ケタ、自身最多タイの勝ち星11で貯金3。移籍1年目は上々のシーズンだった。心残りがあるとすればトレード相手のKIBIT投手の成績(2.87 15勝8敗)を上回れなかったこと、防御率が3点台後半だったこと。そしてチームが最下位に沈んでしまったことだろうか。中日は今オフ補強を成功させ、不動の1番打者姉歯建築士も現役最終年を迎える。セ界はとっても広いから夢は大きいほうがいい、更なる飛躍を見せ最下位から3年ぶりのあいうえ王座を獲りにいく |
 65期・数えられたら鼻高い |
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移籍1年目の昨季は上々のシーズンで、負け数少なく勝ち数多く、チームになかなかの貢献ができたのではないか。しかし11勝という数字、横山基準では最高の数字だが決して優秀というほどの成績でないのもまた事実。ここからさらに上積みするためには何が必要か、横山は考えた。そして導き出した答えは変化球。キャンプでは決め球として並レベルだったSスライダーのキレを向上させるべく研究を重ね、強力な武器として磨き上げた。さらに失投をストライクゾーンの外に散らせる技術を習得、これにより昨季25だった被弾数が減り、防御率の改善に繋がることが期待できる。さあどう結果に現れるか 今シーズンは開幕直後から完封完封で絶好調のスタートを切った横山。序盤は防御率2点台中盤で安定感ある投球を見せ、8勝をマーク。これは70試合終了時点での自己最多記録だ。さらに防御率はセ・リーグ先発投手30人のうち3位。自身初のオールスター出場を果たし、ビッグネームが並ぶ強力全パ打線を5回1失点に抑える好投を見せた。これにはソフトバンクファンも安心だろう しかし前半戦調子が良くても後半戦で失速するのがいつものパターン。なんとかそれを避けてあわよくばタイトル争いにも絡みたい横山であったが、例に漏れず今年も失速してしまう。しかしなんとか5勝を挙げて勝利数を13まで伸ばした。11より大きい数字を数えられる幸せがここにある。防御率も2点台に惜しくも届かず3.00だったが、自己最高の成績、チームの先発陣でもトップであった。また、被弾数は18と大幅改善が見られ、この違いがそのままシーズン成績の違いに繋がったと考えられる。来季は後半戦での失速をミーニャかったことにして、ぜひ両手に片足を使っても数えられないほどの白星を稼ぎたい。それだけ数えられたら鼻が高い |
 66期・ジャガイモの花言葉は恩恵 |
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最下位から3位に躍進した前季。いよいよ優勝を狙えるだけの戦力が整った……と思いきや、引退・FAなどでなんと7人が流出。前年の9番打者が3番を打ち5番手投手がエースを張るというまさかの事態に見舞われた。さらに守備面でもエラー持ち名無しが3人加入。深沢、角田、落合というお荷物を背負って開幕を迎えることとなった。リリーフ陣だけはそのまま残ってくれたが、果たしてこの戦力でどれだけ戦えるのか。個人成績はいったいどうなるのか。大きな不安が残る中、横山の決め球Sスライダーはさらに鋭さを増していた といっても既に十分なキレを誇るスライダーがちょっと良くなった程度で勝てるほど野球は甘くない。開幕の出だしからずっこけ11連敗を喫したチームは、そのまま最下位ロードを驀進していった。横山も例外ではなく、戦力ダウンによる援護不足と守備力の低下でみるみるうちに防御率が悪化。被弾数、四死球数ともに昨季よりやや良化してはいたが、三振を多く奪うタイプの投手でないことが災いしたか。チームの悪い影響をもろに受けてしまった。ポコポコ打たれてポッテイト、大きなナゴドに横山の球が浮いていた しかし今季は、いつもなら調子を崩すはずの後半戦で気を吐いた。防御率4点台で折り返した横山、例年ならこのままずるずる打ち込まれ5点台に乗せてしまうところを、意地のピッチングで押しとどめる。この時点でチームは最下位当確であったが、そのまま右肩上がりの調子で3点台まで良化させると、今季中には無理と思われた通算100勝を150敗より先に達成。前半戦で3割程度だったチーム勝率も.345まで上昇した。結果的に9勝12敗と勝ち星こそ伸び悩んだが、今までの悪いパターンであった後半戦での失速癖をいったん克服した横山。チームとしてもどん底を見たシーズンだったが来季への明るい兆しだけは見つけることができた。めげない・へこまない・あきらめないV字復活でしあわせのかねを鳴らしたい |
 67期・ほしがふえた |
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昨季は3年ぶりの2桁敗戦、5年ぶりの借金。数字だけを見れば中日移籍後最悪の成績だったが、横山はそれなりの手ごたえを感じていた。まず、昨季は不本意な出来ではあったが被弾数や四死球数に悪化が見られず、悪いなりに丁寧なピッチングができたこと。そして夏場から失速する悪い癖が現れなかったことだ。チームの戦力も昨季よりアップし、横山も調整に余念がない。もちろん反省は不可欠だが、それよりも次のシーズンへの希望で満ちていた。しっかりと調子を整え、終盤でも体力を切らさず投げぬくことができれば、またひとつ自分の殻を破れるかもしれない。また、横山は自身の武器であるSスライダーにも手ごたえを感じていた。昨季はさして機能しなかったが、今回のキャンプでついにレベル7に到達。名実ともに球界を代表する切れ味を会得した横山は、安定感ある投球をテーマに掲げてキャリアハイの更新を目指す スライダーを極めた効果はすぐ結果に現れた。開幕直後から好調な滑り出しを見せ、投げるたびスコアボードにたこやきを並べる横山。防御率は2点台前半をキープし、予告先発として名前が出ると有り難いことに他球団は勝負を避けるようになった。これはキャリアハイの2年目を彷彿とさせる出来である。7月まではその調子を維持し、防御率リーグ2位・勝利数リーグ1位タイでターン。2度目のオールスターにも選出された。私がオールスターに出た日にほしがまたひとつふえた しかし問題はここからである。奪三振と勝率でのタイトルは厳しいが防御率と勝利数では十分に狙えるこの状況、みすみす逃してしまってはもったいない。調子をキープしたまま後半戦も投げぬき、ぜひぜひタイトルに手を伸ばしたい……横山は奮起した。普段なら3点台中盤あたりまでずるずると打ち込まれ引きずり込まれてしまう防御率も、2点台中盤で堪える成長ぶりを見せる。打たせて取る省エネピッチングで、イニングをパクパクのコケッコー。自らの背中でもって中日投手陣を引っ張った。しかしなんということか、ここにきて援護が微妙に足りない。前半戦に貰いすぎたか、それとも横山が何かしら顰蹙を買う言動をとったか、勝ち星がなかなか伸びなくなった。白星はするりと手から零れ落ち、やっとのことで拾い上げたと思ったら黒星だったりする情けないピッチングが続く。そんなこんなで横山の貯金はみるみるうちに減っていき、黒いほしがまたひとつふえた。13勝11敗、納得のいかない数字である そしてタイトルに引っ掛かることもなかった。防御率は一応リーグ2位にはなれたが1位の座を中継ぎに攫われ、勝利数は4つ差の5位タイと遠く及ばず。今までの横山を考えるとタイトル争いに絡めただけでも上出来と言っていいのだろうが、前半戦が良かっただけに悔やむべきものがある。来季はこれ以上の成績を、そして今以上の援護を。みんながみんながつながって、みんなだれかがすきになるような野球をしたい。そして最下位脱出を……、なんだかいつもBクラスであえいでいる気がするが |
 68期・ありがとうの花 |
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今日は3月31日。いよいよたくみおねえさんが卒業する。2008年春、大学生の立場であったころから8年間(うたのおねえさんとしては最長)にわたって子供たちと一緒に歌い続けたたくみおねえさんが卒業する。いつものように何事もなく始まり、ぞうさんとアイアイを歌う。ここまではいつものスタジオ。その後、こちらも最終回を迎えたポコポッテイトへと続き、ムテ吉の両親が船で帰ってくるという一話で物語が締められる。パントやめ~しゃしんかんなどお馴染みのコーナーで番組が進行していく め~しゃしんかんのテーマもカメラだった。自らの仕事道具をお題にするとはなかなかいい最終回ではないだろうか。(余談だが、前日放送されたかぞえてんぐも感動的な終わり方だった。いつも手ぶらで現れる天狗が花を持って登場。いつもより多めの8本の花を数える。そして普段はミーニャのことを「ネコちゃん」としか呼ばない天狗が、初めて「ミーニャ」と名前を呼び、感謝の言葉とともに花をプレゼント。いつものように去る天狗に「また数えようね」と言って終わり……。ポコポッテイトが終わるということは、かぞえてんぐやめ~しゃしんかんも終わるということなのだなあと今更ながら思う。ちなみに火曜日のすりかえかめんは普段通りだったので、これからも続くのではないかと推測される。年度末にしっかりブンバボーンをいじくったすりかえかめん、流石)。カメラを片手におねえさんに寄るメーコブと、笑顔でピースを作るたくみおねえさん。この何気ないツーショットももう見納めとなると、やはり寂しい…… そして番組の終わりには、スタジオで現行のおにいさんおねえさん4人が並び、たくみおねえさん卒業のあいさつが行われた。新しくうたのおねえさんを務めることになるあつこおねえさんも呼ばれ、全員で歌うのは「ありがとうの花」……いつもとは違った響きのある歌声に、いよいよ卒業するのだという感慨、時代の移り変わりを思う。晴れの日も雨の日も、暑い夏も寒い冬もテレビをつければそこにいたたくみおねえさん。8年間にわたって日本中の子供たちと笑顔で歌い続けたたくみおねえさん。たくみおねえさんは来週からはうたのおねえさんではなくなる。だが、みんなの友達であり続ける。「たくみお姉さんも、いつまでも、ずっと友達だよ」とだいすけおにいさんが言っていたように 今季の横山は結構頑張って14勝したけど防御率が悪化した、来年はちゃんと投げてほしい (追記。かぞえてんぐ続投決定しました) |
 69期・無責任投手 |
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昨年は補強が実り6年ぶりの優勝を果たした中日ドラゴンズ。リーグを制した勢いそのままに日本シリーズに乗り込み、4勝2敗で見事日本一に輝いた。キャリア14年のうちAクラスわずか3回、最下位8回という疫病神の横山にとっては初の優勝・日本一で、勝利数も自己最多記録を更新する14をマークした。しかし、たくみおねえさん卒業のシーズンに初優勝とはなんたる奇跡か。よいはなむけになったことと思う。横山だいすけ(三谷たくみ)はこれから横山だいすけ(小野あつこ)になるが、もちろんたくみおねえさんのことを忘れるなどということはない。たくみおねえさんはいつまでもみんなのおねえさんなのだ そんなこんなで迎えた15年目シーズンだが、徐々に体力面での劣化が見られるようになった。実際のところ昨シーズンからすでに衰えつつあったのだが、156キロが出なくなったのは今期に入ってから。球速が落ちてくるといよいよ引退が近づいてきたのだと感じる。まあ順調にいけばあと7年くらい現役を続けることになるが。しかし磨きに磨いたSスライダーのキレはまだまだ健在、打者を手玉に取り内野ゴロの山を量産する体制は整っている。尻上がりも取得し、落ちつつあるスタミナをカバー。終盤は巧みな投球術で凌いでいきたい。今季の目標としてははまずリーグ連覇と日本一、それに向けて全力投球すること。そうすれば個人成績は自ずとついてくるだろう。胴上げ投手にもなってみたいが、先発3番手ではどうやっても無理だった そんなこんなで始まった15年目のシーズンだったが、横山はどこかピリッとしない。昨季も14勝を挙げたとはいえ投球内容は決していいとは言えず、打線の援護に恵まれての好結果だったので、戦力が落ちた今期も同じような投球をしていれば2桁勝利すら怪しくなるだろう。できれば2年前、自身初かつ唯一の2点台を記録したシーズンのような投球を見せてほしいものだが、脂が乗りきった全盛期の投球を今も求めるというのは虫のいい話。衰えたなら衰えたなりにそれをカバーするピッチングで、勝ちの手綱を引き寄せなければ。しかし勝ちも負けもつかない微妙なピッチングが目立つようになった横山は、前半戦を2勝4敗という中継ぎのような成績で折り返した。責任投手になったのは投げた試合の半分以下という、まさに無責任なピッチングである。そして後半戦になっても調子を上げることはなく、6勝8敗でシーズン終了。6勝という数字は巨人を出てから最低の記録だった チームも昨季の優勝ムードはどこへやら、また最下位に沈んでしまう。なぜこうも簡単に暗黒に戻ってしまうのか。というかそもそも昨季の優勝自体がまぐれでずっと暗黒の中にいたのではないか。そこで横山ができることとはいったい何なのか。考えても考えても、考えてもよく分からない。仕方がないので最後はおなべのふたでシンバルジャン!シンバル~ジャン!(やけくそ) |
 70期・責任投手 |
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6勝8敗という成績はやはり今見てもありえない。スタミナAは飾りなのかと、雌雄が決するまでマウンドを降りるなと言いたくなるような無責任っぷりに呆れていたらあっという間に次のシーズンがやってきた。たとえ勝ち星が6つでも負けがかさんでいれば、(チームとしては迷惑極まりないが)強力打線に逃げずに挑んだ向こう傷だと思える。あとネタにもなる。しかし勝ち負け合わせて14、もう半分の14試合は試合の行方をリリーフ陣に丸投げしたのだ。これは無責任極まりない……という昨シーズンの反省はここらへんにして、問題は今季をどう戦うか。プロ野球人生で初めて年俸が減る屈辱を味わい、16年目にかける思いは強い 昨シーズンは打線が奮起したものの投手陣がガタガタで、チーム防御率はセ唯一の5点台という明らかな投壊を見せた。さらに絶対的守護神であった絶対的守護神がFA移籍したため、今年も名有り投手4人(うち新人1人)で戦うことになった。一方で昨季頑張った打撃陣にはドラフトで獲得した新人一人が加わり、さらに層が厚くなる。戦力流出もないため、昨季程度の成績は残してくれそうだ。となるとやはり投手陣がどれだけ頑張れるかが順位に大きく響いてくる。昨季情けないピッチングばかりが目立った横山にはプレッシャーがかかる 投手陣最年長の37歳、既にベテランということでキャンプでのマイペース調整を許されている横山。しかし今年は休日返上で投げ込みに勤しんだ。少しずつではあるが衰えていくスタミナ、制球、自慢の直球。少しでも全盛期に近づけ、取り戻すよう必死に腕を振る。残りのどうしようもない部分は、威圧感とか打たれ強さとかそういうわくわくきゅーんとした部分で埋めたい(胸の星が輝く) そのような心持ちで臨んだ開幕一発目の登板で、横山は見事にノックアウトされた。どうも衰えが隠し切れない様子で、ボールに力がない……しかし横山はこの負けで目が覚めた。次の登板で勝ちをもぎ取ると、どうにかこうにか勝率5割ペースでシーズンをひた走っていく。そして確実にイニングを食えなくなってきているのだが、昨季のように中継ぎに試合を投げたりはしない。そんな強い意志が感じられる横山は、前半戦で昨季に並ぶ6勝をマーク。防御率は4点台中盤でお世辞にも良いとは言えないが、これが今の横山にできる100%の投球である 当然のことながらタイトル争いに絡むことはできない。チームもBクラスに沈み、優勝戦線からは早々と離脱。しかしそれでも横山は投げなくてはいけない。納得のいく球が投げられずとも、納得のいく投球をしなければならない。横山は歯を食いしばって投げた。すると徐々に徐々に、打線の援護が増えてきた。セリーグ屈指の打線が横山の背中を押してくれた。勝ちが1つ2つと舞い込み、あっという間に2桁10勝を突破。負けもそれなりにかさんだが、最終的には4点台ながら13勝を挙げることができた。打撃陣に感謝。おろろーん・・・ 古巣読売と横浜の熾烈な優勝争いのさなか、残りの4球団で3位を争うことになったセリーグ。最終的に中日は0.5ゲーム差で阪神に敗れ、Bクラスに甘んじた。しかし4位なので最下位脱出という最低限のノルマは達成できた。戦力の上積みがほとんどない状態で戦った第70回シーズンだったがなかなかの健闘を見せた中日ドラゴンズ。来季はさらに上を目指すための投手陣補強が急務である。しかしそれがうまくいかなかった場合、誰が今以上に頑張らなければならないか? もちろん横山を含めた全投手である。横山も本来の力を取り戻すことができれば、この程度の成績で落ち着くこともない。いよいよ引退もちらつく年齢だが、もう上を目指せないということはない。通算150勝を景気づけとして、中日での8年目に臨みたい |
 71期・8年目という節目 |
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大卒17年目の38歳というのは、俺ペナ選手にとっては岐路となる年齢だ。この年のオフが契約を結べる最後の年になるため、一つ間違えると現役生活が1,2年ほど短くなる。気力や体力面の衰えからか、21年完走を目指さずこのシーズンを終えたところで引退する選手も見られる。横山はよほどのことがない限り42歳の契約満了まで続けるつもりではあるが、このシーズンがあまりに酷いものになるようであれば、そのあたりも考える必要がある。現役生活最後4年をやるのかやらないのかというのも選択ポイントのひとつになる。……しかし横山、まだまだ老け込むつもりはない。おさむおにいさんだって40までうたのおにいさんとして活躍していたのだ。野球選手で同じことができない はずがない。とり あえず今季は4年ぶりの防御率4点台切り、そして2ケタ勝利を達成してチームの勝利に貢献したい。打線・先発の補強をしたドラゴンズ、優勝は読売の出来に大きく左右されそうだが、少なくとも最下位に沈むようなチームではなくなったはずだ 横山は昨季同様にシーズン初登板で打ち込まれた。次の試合も、またその次も。チームは打線好調、不安視されていた投手陣も頑張りを見せる中で勝ちがつかず不甲斐ない投球を続けていた横山に、引退の2文字がよぎる。しかしここで立ち止まるわけにはいかない。たとえ今年で引退するという決断をしたとしても、チームに迷惑をかけて優勝戦線から離脱させたうえで逃げるというのは投手生活17年の終わりとしてはあまりに情けない。辞めるにしても辞めないにし ても、今季しっかりと投げぬいて、それから考えなければいけない。横山は奮起した。奮起して思い切り投げた。悩みながら磨いたスライダーはいまだキレは球界トップクラス。球速も落ちたとはいえまだ150キロを投げられる。そう、横山はまだまだできる。そう考えることができたおかげか、調子が上向きになり自然と結果がついてきた。防御率3.45、6勝3敗の成績で前半戦を終える。チームは5.5差の首位。独走だった しかしこのゲーム差は決してセーフティリードなどではない。10ゲーム差離しても逆転されるときは逆転される。後半戦も制球に最新の注意を払って投げていった。横山ももう38歳だが、横山の後半へばる癖はまだときどき顔をのぞかせる。今季もその悪い癖によって一時防御率は4点台に突入 、3年ぶりの優勝に向けて邁進するチームの足を引っ張ってしまうのではないかと不安が募る。しかしここで踏ん張れるのがベテランになった横山の強み、経験の勝利である。防御率を3点台に乗せて勝数を2桁に乗せた。チームも5.5差を縮められることなく、横浜、広島の追撃をかわしていく。そして、最終的に6.5のゲーム差をもってセリーグを制した。横山は173.2回を投げ防御率3.83の成績。なんとかなんとか、足を引っ張らずに済んだようだ。日本シリーズの相手は古巣ソフトバンクに決定。8年前のメンツがどれだけ残っているかはわからないが、青い空の下あおうよ! かくして迎えた日本シリーズ。横山はシーズン同様に3番手で待機。前も書いたがこの順番だとどうやっても胴上げ投手にはなれないが、まあ仕方ない。1勝1敗で迎えた第3戦、8年ぶりにヤフードームのマウンドに上がった横山。ホークス時代から進化したのか退化したのかわからないが、満員の観客の声援を受けて投げられるということはとにかく幸せだった。横山は毎回のようにヒットやフォアボールで走者を出しながらもスコアボードにドーナツを並べていく。ところで、ドーナツどうして穴がある?8回には3安打を浴び二死満塁の大ピンチを迎えるも、後続を三振に切って取りホッと一息。大量8点の援護をもらってのびのびと投げ、見事ホークス打線を9回零封。勝利投手になった。その後中日とソフトバンク一進一退の攻防が続き、7戦目までもつれた末に中日の勝利で決着。日本一に輝いた 歓喜の輪の中で、きらきらっと笑顔の優勝パレードの中で、横山は考えた。今年で中日のユニフォームに袖を通して8年になる。たくみおねえさんも8年間うたのおねえさんの仕事を全うした。そんな節目の年に完全優勝を果たした。これはもう、中日でできる仕事はもうないのではないかと。かといって、引退するほど気力・体力の衰えはない。まだまだ4年は投げられる。そこで横山は決断をした。最後また新天地で、4着目のユニフォームに袖を通して終わろうと。4といえばだが、だいすけおにいさんはぐ~チョコランタンから始まりモノランモノラン、ポコポッテイト、そしてガラピコぷ~と4種類の人形劇と共におにいさんの仕事をしてきた。この人形を球団マスコットに置き換えるとあら不思議、なんと数奇なる運命か 横山が新天地として選んだのはロッテだった。理由としてはちょうどロッテから中日にメヒア投手がFA入団したこと、そしてファミリーコンサートに来ていたお客さんがポツリと漏らした「ロッテはもう先発とか中継ぎとかいう概念が壊れてる」という言葉にある。最後4年という短い期間だが精いっぱい歌って踊りたい。森のホール21と千葉中の親子が待っている |
 72期・おんぶぐみの出発 |
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中日での8年間のキャリアに日本一という形で幕を下ろし、野球人生最後の4年間を過ごす場所として千葉を選んだ横山。移籍の理由としては先に述べた通りメヒア投手の移籍やとある人の言葉などがあるが、実はもう一つ大きな要素がある。それはここ千葉が横山の故郷であるということだ。千葉県千葉市で生を受けた横山は国立音楽大学から巨人、ソフトバンク、中日を経て、ここ千葉に戻ってきた。選択肢の中で最長である4年の契約を結び、横山が掲げたテーマはずばり「故郷へ錦を飾る」こと。今まで横山は(ソフトバンク在籍時の4シーズンを除いて)ほとんどロッテ――地元である千葉と関わりを持たずにプレーしてきた。しかしもうすぐ40を迎えようとしている横山がこ こまで戦っ てこられたのはひとえに地元の応援あってのこと。打たれに打たれた巨人時代、ロッテの敵として立ちはだかったソフトバンク時代、円熟期に入り2度の優勝を経験した中日時代。恩はこれから迎えるロッテでの4年間で返したい ロッテは昨季Bクラスの4位に終わった。得点力の面では上位3チームに大きく水をあけられ、投手力は悪くないものの中継ぎ投手が全員規定到達し1人が200イニング登板するなど、分業制が半ば崩壊している状況。名無し投手3人がローテに入り、その穴を中継ぎ陣が埋める格好となっていた。つまり先発投手の補強が急務であり、横山の加入はチームの弱点を的確に埋める補強になるのではないか。しかしそれは横山がしっかりと活躍しローテを守った前提での話、衰えに負け打ち込まれ る試合が続くようなことがあれば、横山は名古屋から着払いで届いたただの荷物に成り下がる。打撃陣は補強に成功しており援護が期待できるので、恩に報いる投球で貯金を作りたい かくして新天地でのシーズンが始まった。ロッテは開幕ダッシュに成功し、首位を狙えるチームであることを早い段階で立証。西武とのデッドヒートに入っていく。いっぽう横山は今季もエンジンのかかりが遅い。若手時代は後半失速する癖に悩まされたが年を取ってからは開幕で調子が出ない傾向がある。しかし横山の直球もSスライダーもまだ老け込んではいないので、調子が上がりさえすれば昨季程度には投げられるだろう。開幕後しばらくは打撃陣のお世話になった横山だったが、やはり今季も試合を重ねるごとにボール のキレが増していく。四死球も多少目立つものの、崩れそうで崩れないいつもの投球ができるようになってきた。前半戦終了時の防御率は3.83で去年と同じ。名有り先発投手4人の中では最下位だが貯金は作ったので許してほしい 後半戦になるとロッテは一気に首位争いから抜け出し、早々に優勝を決めた。チーム打率・得点率・防御率のすべてで頭一つ抜けた巨大戦艦千葉ロッテ。そのなかで横山は何ができたのか。横山の最終成績は13勝6敗、防御率3.95だった。援護を貰って勝ち星を伸ばすことができたが、この防御率はいただけない。他の有人先発投手3人は軒並み3点前後で揃えているのに対し、横山はほぼ4点。さらにわずかな差ではあるが他投手に比べイニングも食えていない。たまたまそうなったとはいえ先発陣の頭、10番にいる投手がこの成績でいいのだろうか?衰えの進んだ39歳とはいえ1つ下の投手が20勝を挙げている。日シリはおいといて現時点で通算成績は171勝198敗、どうせなら200敗より先に200勝を達成してやるんだと、そのぐらいの気迫を持って臨みた い。選手の大幅な入れ替えがあったマリーンズの来季はどうなるか予測が難しい。いい意味で横山らしからぬ安定した投球を見せて、勝ちを計算できる40歳になりたい。あとあきひろおにいさんは何やってんねん |
 73期・サイキョーの直球 |
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40歳にしてストレートの伸びがよくなった横山。今まで内野ゴロ、内野フライを打たせる投球で戦ってきたが、直球の強化によって要所要所で三振を奪える投球が可能に。この年齢でのモデルチェンジに不安がないわけではないが、ここから成績を伸ばしていくためには必要なことだと考えた。やや攻撃力が低下したロッテで2桁勝つには、昨季と同じようなだっこ組のピッチングのままではいけない。新たな武器をもって連覇を目指すチームの力になる 精力的に取り組んだストレート強化の効果は、開幕後すぐ現れる。まず、ここ数年の傾向としてあった開幕直後のKO劇が今季はなかった。シーズンが始まって負けるより先に勝ち投手になるのはいったい何年ぶりだったか。そ の後も多少打たれるもののなんとか負けずに堪えるピッチングが続く。普段はゴロを打たせながらも、ピンチではギアを上げて三振を狙うスタイルを確立し、ピッチングもだいぶ楽になった。しかし2敗を喫したため、200敗より先に200勝するという目標は断念。そもそもできると思っていなかったが 5つの貯金を作りつつも例年並みの防御率で前半戦を終えた横山。これでも調子はなかなか良いほうだったが、後半戦になるとそこからさらに追い上げを見せた。衰えによるコントロールの悪化で四死球はかさんだが、走者を出しても返さなければいいと開き直る。加速するストレートと伝家の宝刀Sスライダーのコンビネーションが冴えわたり、防御率をどんどん下げていった。チームはソフトバンクとの激しい首 位争いに入る。ソフトバンク有利でシーズン最終盤を迎えたが、ロッテはなんとか追いすがる。最後の西武戦で3連勝したことが決め手となり、見事連覇を達成した。横山もチームトップの13勝を挙げ、先発陣の柱として活躍。ストレートの質の向上がこの結果を呼び込んだ 日本シリーズではヤクルトを4連勝で破り今季こそ日本一に輝いた千葉ロッテ。ソフトバンクにもロッテにも勝てるサイキョーのチームができあがったことで泣き虫神さまも赤や黄色の涙を流して喜んだが、激震のオフが待っていた。主力級選手5人のFA流出という未曽有の事態に見舞われたロッテ。抜群の破壊力を誇った打撃陣はわずか3人を残して無人になり、投手も6人と不足気味。首位だったということで新人もおらず、残った選手たちも引退間際か若手化の両極端。来期以降はかなり厳しいシーズンになることが予想される。しかし何度も劣勢を背負って投げてきた横山、この程度の戦力ダウンでビビる男ではない。自分の直球を信じてただ腕を振るだけだ。残り2年、燃え尽きるまで投げたい |
 74期・41歳の今 |
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優勝後によくみられる大量流出により、大幅に戦力を落とした千葉ロッテ。連覇の原動力となった打線がスカスカになり、今季厳しいシーズンになることは間違いない。しかし野手陣に比べればまだ投手力は健在と言える。打ち勝てないなら守り勝てばいい、キュリオさんのようにあの手この手を使って勝ちにこだわりたい。横山も年々劣化が激しくなっているが、昨季直球を磨いたことで活路を見出した。たまたまそうなったとはいえ10番を背負った男、ここで踏ん張らずしてどうするか。奇跡的にキレを維持しているSスライダーを武器に、なんとか戦っていく シーズン前から分かっていたことだが、やはり辛いシーズンが待っていた。開幕直後からずるずると負け続け、 あっという 間に最下位ロードを驀進。一時勝率3割を切るなど今までの強かったロッテはどこに行ったのかと言いたいほどの出来。名無し名無しで埋められた打線は全く機能せず、それに引きずられるかのように投手も軒並み調子を崩した。もちろん横山も例外ではなく、昨季防御率3点でローテを守った男は5点台に乗せないよう必死こいて投げる日々が続いた。しかし横山にはサイキョーの直球がある。キレキレの変化球もある。苦しみながらも大崩れしないピッチングを続け、しっかりとイニングを稼いだ。勝率3割前半のチームで14試合投げて6勝6敗は十分合格点ではないか 前半戦最後の登板を完封で締めた横山は、オールスターが明けるといよいよ調子が上げていく。全盛期を彷彿とさせる快刀乱麻のピッチングを見 せ、4戦4勝で一気に勝ち星を2桁に乗せた。防御率は3点台前半まで良化し、それに伴ってチームも上昇気流に乗る。日本ハムを追い抜いて5位に上がると、ぐんぐんとゲーム差を広げていく。圧倒的最下位候補のチームが見せた底力だった。しかし41の老体には堪えたか、横山が急失速。4連勝からの7連敗で一気に借金3に転落すると、防御率も瞬く間に4点台へ逆戻り。チームも(横山以外の)投手を中心に奮闘を見せるものの、力及ばず最下位に沈んだ。敗因はやはり野手の大量流出による得点力の低下と、ほぼダブルスコアをつけてぶっちぎった失策数の多さ。それと横山のガス欠か。それにしたって7連敗フィニッシュすることはないだろう こうして横山の20年目のシーズンが終わった。チームは最下位、自身も7連敗とあまり良いシーズンではなかったように思えるが、前半戦から後半戦前半にかけての踏ん張りなど収穫もあった。20年の間、種まきと収穫と反省を繰り返してここまでやってきた。そして未だに課題は山積みのままで、引退までにすべて消化しきれるかと聞かれれば無理だと答えるしかない。キャリアの半分は最下位で勝ちの喜びより負けの悔しさを味わうことのほうが多かったし、タイトルだって1つも取れそうにない。そして名球会にも手は届きそうにない。横山の投手人生は失敗続きだった。だが、投手人生そのものが失敗だというわけではない。優勝もしたし、エース(?)も張った、自分語りもした。そしてまだクライマックスの1年を残している。まだ横山には明日がある。最後の21年目を最高のシーズンにすべく、横山は前を向く。200勝と2000奪三振を両手に抱えて、堂々と野球人生のフィナーレを飾りたい |
 75期・引退~メダルあげます~ |
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横山の最後のシーズン。2勝17敗のルーキーイヤーから9年連続の10敗を経て、2桁勝利を計算できる投手に。直球一本槍のスタイルから、変化球を上手く使って打たせて取るスタイルへ。セの巨人からソフトバンク、中日を経てロッテへ。ここまで歩いてきた道のりを思い返すとそれはもう負け続けの野球人生だったことが分かる。途中でたくみおねえさんとの別れも経験した。それでも21年目までやってきて、いよいよ選手としての天寿を全うしようかというところ。大輪でなくても良いから、最後に横山なりの花を咲かせて堂々たる引退のシーズンとしたい。150キロが出なくなりスタミナもCまで落ちるなど衰えは激しいが、今季1年投げるくらいは大丈夫だろう。そして結局最後までSスライダーは切れ味が落ちなかった。 6回1失点の好投で幕を開けたこのシーズン。2試合目も無失点の好投で勝利を挙げるなど快調な滑り出しを見せた。しかしここから調子を崩して3連敗。既に現役選手として戦えるだけの体力はないのではないかと危惧された。40を越えても現役で戦っている選手は稀であるから、仕方ないといえば仕方ないが。だが横山、ここで死ぬ男ではない。人生の半分をプロの世界での戦いに身を投じてきたような男が、このまま朽ちるようなことがあってはならない。横山は自らの左腕を、これまでの実績を、そしてバックを信じて必死で投げ込んだ。イニングはあまり食えなくなってきているが、それでも自分に課せられた使命を全うする。2000奪三振の花束を抱えて、横山は最後の前半戦を走り抜けた。成績は防御率3.43、4勝5敗だった。 チームは4位につけている。この時点で優勝は絶望的になっていた。しかしいつどんな場面でも全力で戦ってきたのが横山という投手。今回も手を抜くつもりなど毛頭ない。やはり歳による体力の低下か、多少へばることもあったが、最後の最後ファンに情けない姿を見せてはいけないという覚悟が横山を奮い立たせてくれた。勝ち星をひとつひとつ集めていく。黒星も多少混じったが、できる限りより分けていく。いよいよ迫っていた通算200勝を達成し、横山の両手は花束で塞がった。 9勝7敗で迎えた楽天戦が最後の登板となった。ここで勝てば10勝を挙げて綺麗に引退することができる。あわよくば完封を……と挑んだ試合だったが、初回にいきなり連打にエラーも絡んで3失点。厳しい立ち上がりとなった。2回にも制球が乱れ押し出しで4点目を献上する。その後チームは松本走りのタイムリー、幼女あつめの3ランで同点に追いすがるも、5回に再び横山が乱れ、後続も流れを断つことができずずるずると3失点。雌雄は決した。最後の登板は4回2/3を6失点(自責2)、責任投球回の5回すら持たず降板という苦いピッチング。むろん敗戦投手になり10勝の夢は潰えた。しかし今まで乱調に乱調を繰り返してきた横山のこと、これはこれで彼らしい引退試合だったのかもしれない。ちなみに今シーズンは105の四死球を与えた。さすがにこれはリーグ1位だろうと思って確認したところなんと3位、生涯ノンタイトルの男はこんなところでもタイトルの神に嫌われていた。 防御率は4点台だし、200勝を挙げるのがやっと。所属したチームはだいたいBクラス。それでもこう言ってほしい。よくやったよ、と。横山さんに"メダルあげます"!
よこやまさんメダルあげます あなたはきょうも ぼくらをてらしてくれました
よこやまさん メダルあげます あなたはきょうも かちぼししろぼしはこびました
みえないでしょうでもここにある まんまるえがおの ハイ! ニッコニコメダル
よこやまさん メダルあげます あなたはきょうも いっぱいえがおくれました
よこやまさん メダルあげます あなたはきょうも みんなをろくいにはこびました
みえないでしょう でもひかってる キラキラえがおの ハイ! ピッカピカメダル
よこやまさん メダルあげます あなたはきょうも みんなのためになげました
メダルあげます メダルあげます ハイ! どうぞ
読売時代の大炎上が、ソフトバンク時代の踏ん張りが、中日時代の栄光が、そしてロッテ時代に打線の援護を受けながらチームに勝利を呼んだ経験が、横山の今を作っている。このうちどれが欠けていても横山がこの横山としてあることはなかったろう。地元千葉のファンの声援を背に受け引退のスピーチをする横山、この男が今最も幸せな野球選手だということはわざわざ言うまでもない。これから横山は新たなステージへと歩んでいくことになるが、そこでも苦難は待ち受けているだろう。しかし打たれても打たれても投げ続けたように、なんど転んでも立ち上がる、そういう生き方を貫いていけたらいい。横山、今までありがとう。そしてさようなら |