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魔王のくせになまいきだ

「……しかし、どうしようか」

俺こと大崎年光は歩いていた。
さっきの奴がどうなったのか気になりつつもただ歩いていた。
先ほどから人と全然会わない。
65人もいるのだから会ってもおかしくはないだろう。
しかしながら、誰とも会えないのであった。

「まぁ……そのうち会えるだろうな」

それが敵かもしれないが、誰とも会えずに詰まるよりは幾分マシだ。
とりあえず人に会いたいと思っていた時だった。
前から男が来るのが見えた。
刀を持った、少しガタイがいい男だ。
見た目からして時になにもなさそうだ。
と、その時まではそう思っていた。
だが、男はこっちを見つけると猛スピードで走ってきた。

「……なっ!」

男は俺に襲いかかってきた。
なんとかグラディウスで受け止めれたが、その男はどんどん攻撃を繰り出してくる。
受け止めるだけで精一杯である。
こちらから攻撃する余地など、一切ない。
相手は異常なほどの動きをしているのに、疲れを見せない。
こちらの体力は着実に削られている。
このままでは確実に自分が殺されてしまう。
だが、もう死ぬのはごめんである。

「……うおおおお!?なんか戦ってる!やべぇ!超やべぇ!マジやべぇ!」

…………何か声が聞こえてきた。
なんかスゲェイラついた。
いや、助けるなりなんかしろよと思うが今は突っ込んでる余裕はない。
今攻撃を受け止めるだけで精いっぱいなのだ。

「あっちのが簡単に殺せそうだな」

と、そう思った時だった。
俺と戦っていた男が俺の横を横切った。
そして、後ろの声を上げた奴のところに向かっている。

「って、うおおおおおおお!!こっち来たあああああああ!!」

男は、なんと言うのだろうか。
どう見てもただのおっさんだった。
チリチリな感じの頭髪にTシャツに下はジャージである。
Tシャツには「まおー」と書いてあった。
正直センスを疑った。
いや、そんな事を言っている場合ではない。
相手は化物だ、あのただの男がどうにかできるレベルの奴ではない。

「オッサン!逃げろ!!」

俺は叫んだが、オッサンは逆に男を迎え撃っていた。
刀を避け、拳を腹部に叩き込む。
男は怯みもせずに刀で斬りつけようとする。
だが、オッサンはそれも避けて男の顔を蹴りつけた。
男はそのまま吹っ飛んで動かなくなった。

「ハァ……ハァ……魔王ナめんじゃねえぞ!バーカバーカ!!あ、俺元魔王だった」

一瞬格好いいほどスムーズな戦いだと思ったが、頭は残念なようだ。
いや、それよりもだ。
あいつは今何と言った。
『魔王』と言ったはずだ。
そんな職業はこの世には存在しないはずだ。
いや――――あいつの妄言だろう。
そう思っていると、男はこっちに近づいてきた。

「大丈夫だったか?君、あの男と戦ってたけど」
「なんとか、助かったぜ……アンタが来なかったら死んでたかもしれない」
「ははは、正直とか目じゃない化物がうろうろといるからね、あの世界」
「あの世界……?」
「うん、少し前まで魔王やってたんだよ……化物勇者が多すぎて心折れてやめたけど」

魔王と言うのはそんなに気軽に辞めれるのかよ。
どんな簡単な職業だよ。
1円企業とかそういうレベルじゃないだろうこれ。

「あー、そういえば自己紹介してなかったな……俺はニュートルだ、元魔王、今はニートな」
「ニートなのかよ!?……俺は大崎年光だ、よろしくなニュートルさん……ん?」
「どうした?」

ふと思ったが、さっき詳細名簿にこんなやついたか?
少なくとも、印象的な名前だからあったら頭に残っているはずなのに。

「あー、そういえば名簿載って無かったんだよ、俺の名前……印刷ミスかよって」
「――――ああ、なるほどな」

当人も載ってない事には気づいていたらしい。
偶然にしては出来すぎている気がするが、そう考えるのが妥当だろう。
首輪も付けているところを見ると参加者であることには変わりはないようだ。
主催側が用意した敵ではないようだ。

「よし、よろしくな大崎君!それじゃあ行こうか!」
「ああ……そうだな」

そう言ってニュートルさんが振り向いて歩き出そうとしたときだった。
気づいていなかった、いや……気付けなかった。
ニュートルさんの目の前には先ほどの男がいた。
急な事でニュートルさんも対応できなかったのか、刀が彼の体を貫通した。

「ニュートルさんっ!!」
「ぐ、ッ――――逃げろ!大崎君!ここは俺に任せろ……あれ、今死亡フラグ言ったぞ俺」
「そんな事……出来る訳が……」
「時間稼ぎくらいは出来る、それに……これはマジで無理だし……もう無理だ」

背中から出ている血の量は服の上からでもわかる。
急速な措置を行えば助かるかもしれないが、今それができる状況ではない。
歯がゆいが、今は逃げることしかできなさそうだった。

「ごめん、ニュートルさん……ありがとう」

その状況に背を向けて、俺は走りだした。
助けれなかった、その思いを心に抱えて。

【D-3/平地/一日目/朝】


【大崎年光@俺のオリキャラでバトルロワイアル】
[状態]:身体的疲労(大)、精神的疲労(中)
[服装]:特筆事項無し
[装備]:グラディウス@現実
[道具]:基本支給品一式、詳細名簿@オリジナル、不明支給品0~1
[思考]
基本:脱出する、そのために仲間を探す
0:……ごめん、ニュートルさん
1:仲間探しのためにうろつく
2:山本さんと合流したい
3:須牙襲禅新藤真紀は最大級の注意及び警戒
[備考]
※俺オリロワ死亡後からの参戦です。
香坂幹葦野村和也の外見のみ記憶しました。


◆       ◆


「……逃げられたか」

彼の傍には男の死体が転がっていた。
普通、あのまま動けなくてもおかしくない状態でこの男は戦った。
出血状態のまま、数十分間ずっとだ。
だがニュートルは魔王である。
普通の人間とは、体のでき方が違う。
だが、それも死にかけの状況であっては勝てる物も勝てない。
ニュートルの敗因はただ一つ。
野村和也を倒したと錯覚していた事だ。

「……だが、一人だ…………まだまだ斬るぞ」

男はふらふらと歩き始めた。
死体に目をくれることなく、ただ前を見ていた。


【ニュートル@DOLバトルロワイアル2nd 死亡】


【D-3/平地/一日目/朝】


【野村和也@需要なし、むしろ-の自己満足ロワ】
[状態]:腹部、右足太腿に小さな銃創、精神被支配(妖刀村正)、D-3方面へ移動中
[服装]:若干血が付着
[装備]:妖刀村正
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2
[思考]
基本:獲物を探し、斬る。
[備考]
※需要なし、むしろ-の自己満足ロワ死亡後からの参戦です。
※妖刀村正により精神が支配されています。
守谷彩子の顔は知っていますが名前を把握していません。
紆余曲折、大崎年光の外見のみ記憶しました。
※大崎年光とは離れた位置にいます。


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003:繋ぎ止めた答えが緩やかに転げ散る 野村和也 050:神戯-DEBUG PROGRAM-
016:悪人シボウデス 大崎年光 046:Downfall
GAME START ニュートル GAME OVER

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最終更新:2012年05月07日 01:40