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0 プロローグ - (2024/03/14 (木) 16:23:35) のソース
セシリア はぁ……。 時雨綺羅 キアナのことが心配でしょうか? あまり心配そうな顔をしていると顔にシワができて「お姉様」から「おばさま」にジョブチェンジしま—— セシリア うふふ、綺羅ってば冗談が相変わらず上手ね。私はまだ17歳だから「お姉様」って呼んでちょうだいね? 時雨綺羅 子どもと同じ年齢の母親がどこの世界にいるんですか……。 セシリア ふふ、冗談よ。本当は18歳よ。 時雨綺羅 1歳でキアナが誕生したんですか?すごいですね。 セシリア それよりキアナのことよ!あの子ったらヴァルキリーになったばかりだっていうのに、どうすれば早くS級ヴァルキリーになれるのって四六時中、私に聞いてくるのよ。 時雨綺羅 キアナらしいじゃないですか。 セシリア あの子は小さい頃から、[[ジークフリート]]にくっついて訓練してたから自分は凄いんだって勘違いしているの。普段は訓練をサボってばかりなのに……はぁ、どうしたものかしら。 あぁ、あの子の将来が心配だわ。 時雨綺羅 お姉様の望みはキアナにちゃんと訓練をさせて、着実に自分を高めてほしいんですか?それなら、その鼻をへし折ることができる任務を和ええてみてはどうでしょうか? セシリア でも、キアナには早く力をつけてほしいと思っていることも確かなの。それには一歩ずつ前に進んで強くなる方法じゃダメなのよ。 この方法じゃ、天命によって聖女に任命される運命から逃れることはできないわ。あの人たちからすれば、キアナはそのために生まれてきたようなものだもの。 できれば、私と同じ道を歩んでほしくないのよ。キアナの人生はキアナのものよ。自由に好きなことをして生きてほしいわ。 時雨綺羅 お姉様……。 セシリア 天命にとってヴァルキリーは結局どれほどの価値があるのか……。 時雨綺羅 私は命を救ってくれたお姉様のためにここまできました。天命が崩壊に対してヴァルキリー捨て駒にしようと関係ありません。私はお姉様についていくだけです。 セシリア この話になると真剣になるのよね。でも、頼りにしてるわ。綺羅には安心してキアナを預けられるわね。 時雨綺羅 えっ!? セシリア 今後、綺羅がキアナを指導してくれたらって考えてるの。まだ、世の中のことをなにもわかってないのよ。それに……もし、私に万が一のことがあれば……。 時雨綺羅 お姉様は最強です!万が一なんて絶対にあり得ません! セシリア ……そうね。私にカッコいいセリフは似合わないかしら? 時雨綺羅 とにかく、わかりました。キアナのことは私に任せてください。しっかり鍛えてもっと強くしてみせます。 セシリア ええ、お願いね。でも、考えてみれば基礎も重要ね。やっぱり日頃の訓練を積ませて基礎がしっかりしてからよね。 だけど、どうやったらキアナが真面目に訓練してくれるかしら。[[ジークフリート]]と一緒で人のいうことを簡単に聞いてくれないのよね……はぁ、親って本当に大変だわ。 時雨綺羅 私に考えがあります。この後、任務で例の場所へ行くことになっていますので、キアナを連れて行きます。