アンリエッタ・天秤座 - 崩壊学園wiki

キャラの基本情報

• 身長　141cm
• 体重　35kg
• 3サイズ　69/52/71
• 趣味　創作

• 親ページ　アンリエッタ

ナンバーOS-09-FBの空想神格。
『星座の旅人』では、12人の旅人の中で最も人助けが得意な「ミス天秤座」として知られている。映画の脚本を書いていたことが知られると、「天秤座先生」という別名を持つようになる。
演出や登場人物への魂注入、創作や心の中の物語を書くこと……「ミス天秤座」にとって、これらはどれも命を授ける営みなのだ。

絆ストーリー

ミス天秤座

「もし、みんなの役に立てたら……」
人気上映中の映画『星座の旅人』の「ミス天秤座」は自身の全エネルギーを費やして首都をまるごと救った。その代償として、彼女は肉体のほとんどを失い、合金で作られた機械の手足によって命を保つしかなくなった。

「ミス天秤座、涙が止まらないよ！！」

公開初日の映画館では、ファンたちが大河のように涙を流し続けていた。

「みんな、気に入ってくれてありがとう。この気持ちがみんなに届きますように……」

ミス天秤座は感謝の言葉を繰り返し述べると同時に、「でも、映画で体を傷つけていたシーンは絶対にまねしないでね……」と何度も忠告していた。
感謝会の雰囲気が最高潮に達した時、スタッフが急にやって来て、小声で「天秤座先生、もう行きましょう！」と催促した。

「どういうこと？」
「えっ？まだ写真もちょっとしか撮ってないのに——」
「きっと何か急用でもできたのね……」
ミス天秤座はファンに何も説明しなかった。彼女はただ謝り続けながら、ファンの叫び声が響く会場を慌ただしく後にした。

天秤座先生

「続きまして、『星座の旅人』の脚本家Arbil氏による同名小説のサイン会です——」
『星座の旅人』の脚本家であり、表舞台に姿を見せたことがないと言われるArbil氏が、初めて観客たちの前に姿を見せた——彼女の顔立ちはそれほど整っておらず、やや微妙なバランスでまとめられていた。彼女は人と交流したくないかのように、ずっと下を向き、「サフィール……きっと大丈夫……」とブツブツつぶやいているだけだった。
会場では、待ちわびたファンたちが興奮し始めていた。
「Arbilさん、あなたの作品が大好きです。サインしてください！」
Arbilが皆の本にサインをしていく。
「Arbilさん、握手してもらえますか！？」
Arbilは手を伸ばし、ファン立ちと握手を交わした。
「どうしてだろう？このひんやりとした手触り、金属のような触り心地、よく知っているような……」
手のひらからかすかな震えが伝わってくる。
「まさかこの人は——ミス天秤座！？」
メイクの塗料が炭素生物のやや湿った手によって徐々に剥がれ落ち、光沢のある金属の表面が見えた。

「えーっ！？——」

翌朝、「ミス天秤座と脚本家のArbilは同一人物だった」という報道が新聞の一面に載った。

「だから言ったのに。あんなメイク塗料、液体に触れたらすぐに落ちちゃうって」
「┌（。Д。）┐あ～あ、本人が行くべきじゃないって言ったのに。タルレントも止めないから～」
「だって、『こうやってファンの気持ちに応えた方が誠実でしょ』って言うから。まあ、これはこれでいいんじゃない？ただ……しばらく忙しくなりそうね」

臨時脚本家

うわさによると、ミス天秤座の脚本家としてのキャリアは、『星座の旅人』の製作チームが最大の危機を迎えたことから始まったそうだ——
本来の脚本家が急に逃げ出し、制作期間もとてもタイトだったため、誰も引き継ごうとはせず、制作が完全にストップしてしまったのだ。
「あの、アンリエッタは物書きの経験があるから、手伝いが必要なら、出演パートを完了させると同時に、脚本を書く仕事もできるけど……」とアンリエッタが言った。
その瞬間、周囲のスタッフは救世主を見るような目で彼女を見つめ、その手を強く握りしめた。そのとき、アンリエッタは事の重大性に気付いていなかった。
プロの脚本家を採用するまでの数日間、ピンチヒッターの脚本家として代理を務めるだけだと思っていたのだ。アンリエッタは、『星座の旅人』の未完成の脚本を次の脚本家にスムーズに引き継げるようにするため、昼間は役者として出演し、夜は脚本の手直しを行った。そして、そのような日々が続いた……。
——すると、そのまま『星座の旅人』のエンディングまで書き続けてしまった。
映画公開から数カ月後、
「聞いた？『星座の旅人』の続編が出るみたいだよ……」
「わぁ、なんとしても続編も天秤座先生に脚本を書いてもらわないとね～」
「お願い、ミス天秤座～」

両手の創作

うわさでは、ミス天秤座が左手で執筆を行うと、書き上げられた物語はテンポがよくエネルギーに満ちあふれているそうだ。
別のうわさでは、ミス天秤座が右手で執筆を行うと、その物語は繊細な感情をより多彩に表現できるそうだ。
この2つのうわさはどちらも真実である。
机の前に座った少女は右手で夢中になって執筆を行う。
しばらくすると、今度は左手を伸ばし、先ほど書いた原稿に修正を加える……。
金属を多く使った右手で本格派の物語を書き、セラミックを多く使った左手で文学的な物語を書く。ならば両手で書くとどのような物語が生まれるのだろうか？
きっと愛に満ちた物語だろう。
通信デバイスの画面が点滅する。

アンリエッタ：[送信済み]『会長様に愛されて』.txt
アンリエッタ：[送信済み]ヨーコさんに頼まれていた短編がやっと書き終わったよ。読んで気に入ってもらえるといいけど。
ヨーコ：[受信済み]ありがとう！やっぱり天秤座先生は最高ね！！
……たしかに「愛」に満ちた物語だ。

刃物戦争

聞くところによると、ミス天秤座が脚本家を兼ねていることが知られてからほどなくして、彼女の家に怪しげな小包が届いたそうだ。
何重にもくるまれた包みを開けると、中に入っていたのは金属製の刃物だった。

「こ、これは刃物……」ミス天秤座は凍りついた。「どういうこと？荷物を受け取ったとき、スタッフは調べていなかったの？」と取り乱すアンリエッタを見て、シミンが近づいてきて「過激なファンが脚本家に気持ちをぶつけるための表現方法よ。大丈夫、アンリエッタ」と声をかけた。

この事件のうわさは人づてに広がっていき、ファンを二分して激しい論争が繰り広げられることになった。一方のグループは、ミス天秤座を脅迫するのは度を越していると主張し、もう一方のグループは、ユーモラスな愛情表現だと主張し、刃物を送ってミス天秤座の樹を引いたことをうらやむ者すらいた。
数日後、グレイがミス天秤座のマンションへやって来た。
「最近、ナイフの材料を買い足したんだけど、住所を書き間違えたみたいで……ここに送ってしまったの」
「ええっ————」
ネット上で大騒ぎを引き起こした刃物は、グレイが宛先を間違えた暗殺用ナイフだった。
真相が明らかになった後、二派に分かれていたファンたちは仲直りした。
あるファンが「そう言えば、セラミック合金製の刃物って、特別なミス天秤座のシンボルなんじゃない？」と言った。
それ以来、刃物、セラミック合金製の刃物はミス天秤座限定の特別な応援グッズとなった。
——握手会場への持ち込みは認められていないが。