ひょんなことから女の子
ブランクライフ 2
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hyon
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392 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/20(火) 00:10:17.01 ID:mOV/JE7U0
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「……というわけで、そろそろ退院できますよ!」
目の前でヤッタネ!ヨカッタネ!といわんばかりに笑顔で看護士が言った
なんでも、もう社会に出ても問題は無いと判断されたらしい
名前とか、住民登録とか、そんな面倒くさい手続きも終わっていて、僕が回復次第こうなる予定だった、ということだ
「よかったですねぇ」
嬉しそうに笑う看護士のお姉さん
いつも僕の面倒を見てくれていた、まるで家族みたいに接してくれる優しい人だった
「ふふ、ありがとうございます」
我ながら笑顔が上手くなったものだ
心に仮面を被るのは昔から上手かった、今との違いはただその面が笑っているかどうか、だけ
お姉さんゴメンナサイ……
目の前でヤッタネ!ヨカッタネ!といわんばかりに笑顔で看護士が言った
なんでも、もう社会に出ても問題は無いと判断されたらしい
名前とか、住民登録とか、そんな面倒くさい手続きも終わっていて、僕が回復次第こうなる予定だった、ということだ
「よかったですねぇ」
嬉しそうに笑う看護士のお姉さん
いつも僕の面倒を見てくれていた、まるで家族みたいに接してくれる優しい人だった
「ふふ、ありがとうございます」
我ながら笑顔が上手くなったものだ
心に仮面を被るのは昔から上手かった、今との違いはただその面が笑っているかどうか、だけ
お姉さんゴメンナサイ……
393 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/20(火) 00:12:00.70 ID:mOV/JE7U0
どうもこの員長先生は白が好きらしい。院長室一面、机、椅子まで全て白い
「それで、住む所なんですが……」
自分の荷物をまとめて、もうあとは出て行くだけだ
最後に今後について院長先生からのお話
「実は、ある男性がそれなら是非家へ来てくれと言っているのですが……」
喋るたびにおでこの汗を拭う面白い先生
「二人屋根の上に住むというのもあれですので……」
喋るたびに口元にチョビとはやしたお髭が動く
「貴女がそれでよい、というのであればどうでしょう?」
「あ、へ、は、はい!……えーと…もう一度お願いします」
「このたび…」
「あ、はい、思い出しました。……それでその方は一体どういう方ですか?」
「……コホン。……非常に申し上げづらいのですが、先月貴女と接触事故を起こした方です」
「…どうしてそんな人が?」
「いままでの入院費も全てその方が出してくださっておりまして……
『事故を起こして申し訳ない、家族が見つかるまでに必要なことは何でも言ってくれ』と、
だ、だから根はいい人なんですよ。このことも貴女の意志を尊重して、
場合によっては貴女のために一室を借りてもいいと、言ってくださいまして……」
世の中にはそんな役回りをする人がいたものだ……
「それで、住む所なんですが……」
自分の荷物をまとめて、もうあとは出て行くだけだ
最後に今後について院長先生からのお話
「実は、ある男性がそれなら是非家へ来てくれと言っているのですが……」
喋るたびにおでこの汗を拭う面白い先生
「二人屋根の上に住むというのもあれですので……」
喋るたびに口元にチョビとはやしたお髭が動く
「貴女がそれでよい、というのであればどうでしょう?」
「あ、へ、は、はい!……えーと…もう一度お願いします」
「このたび…」
「あ、はい、思い出しました。……それでその方は一体どういう方ですか?」
「……コホン。……非常に申し上げづらいのですが、先月貴女と接触事故を起こした方です」
「…どうしてそんな人が?」
「いままでの入院費も全てその方が出してくださっておりまして……
『事故を起こして申し訳ない、家族が見つかるまでに必要なことは何でも言ってくれ』と、
だ、だから根はいい人なんですよ。このことも貴女の意志を尊重して、
場合によっては貴女のために一室を借りてもいいと、言ってくださいまして……」
世の中にはそんな役回りをする人がいたものだ……
話は20分ほど続いた
394 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/20(火) 00:13:39.48 ID:mOV/JE7U0
どうも僕はこの一ヶ月でものすごい被害を知らぬ誰かに与えてしまっていたらしい
「わかりました。その方の所へ言ってみたいと思います」
これが最善だ、と思いそう告げると、電話番号、住所をメモした紙を渡される
「今日一日は家にいる、ということですから、はい、これタクシー代です」
紙幣、福沢諭吉のプリントされた紙
………
「どうしました?」
「な、何でもありません」
慌ててお辞儀をして、ありがとうございました、と一言いうと、お札をポケットにクシャとしまい込んだ
「多分大丈夫だと思うけど辛くなったら、またきていいんだよ?」
ちょっと心配そうにいったこの言葉が胸に刺さる
部屋の出入り口の所で振り向いて、もう一度、ありがとうございます、と言った
「その笑顔、忘れちゃだめだよぉ~」
廊下にいても聞こえる大きな声
「他の患者さんに迷惑です!」
多分、多分うまれて初めて、大きな声で叫んだ。それも笑顔で
「わかりました。その方の所へ言ってみたいと思います」
これが最善だ、と思いそう告げると、電話番号、住所をメモした紙を渡される
「今日一日は家にいる、ということですから、はい、これタクシー代です」
紙幣、福沢諭吉のプリントされた紙
………
「どうしました?」
「な、何でもありません」
慌ててお辞儀をして、ありがとうございました、と一言いうと、お札をポケットにクシャとしまい込んだ
「多分大丈夫だと思うけど辛くなったら、またきていいんだよ?」
ちょっと心配そうにいったこの言葉が胸に刺さる
部屋の出入り口の所で振り向いて、もう一度、ありがとうございます、と言った
「その笑顔、忘れちゃだめだよぉ~」
廊下にいても聞こえる大きな声
「他の患者さんに迷惑です!」
多分、多分うまれて初めて、大きな声で叫んだ。それも笑顔で
病院では静かに。車いすに乗った、少年に諭された……でも不思議と嫌な感じは受けなかった
395 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/20(火) 00:14:58.75 ID:mOV/JE7U0
ピンポーン
インターホンで「彼」に僕が来たことを告げる
「…………………」
「………………………………」
「……………………………………………」
返事が無い……
ピンポーン……ピンポーン……ピンポーン……
秘技三連打!
インターホンで「彼」に僕が来たことを告げる
「…………………」
「………………………………」
「……………………………………………」
返事が無い……
ピンポーン……ピンポーン……ピンポーン……
秘技三連打!
やはり返事は無い
「ま、待つことには馴れてるから」
未だ冬の寒い廊下に、扉を背もたれに座り込んだ
風邪が吹くたびに凍えたけれど、さっきの話から想像するにこれからの生活はそれなりに温かそうで…
それほど嫌な気分じゃない
未だ冬の寒い廊下に、扉を背もたれに座り込んだ
風邪が吹くたびに凍えたけれど、さっきの話から想像するにこれからの生活はそれなりに温かそうで…
それほど嫌な気分じゃない
はやくこないかな……