ひょんなことから女の子
ブランクライフ 8
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hyon
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181 :ブランクライフ:2007/03/07(水) 22:35:39.35 ID:UPwR6S9Q0
「500匹……眠れない……」
流石に息苦しくて、300匹辺りで、布団から顔を出したけれど、結局眠くならない
どのくらい時間がたったのか分からないけど、彼はまだ起きているのかな
「あのー、起きてますか?」
横に見えるしきり。その向こう側に彼は寝ている
「もう寝ちゃいましたよねー」
すこし期待を込めて、もう一度言う
「……まだ眠れないのか?」
起きてた!
「なんだか目が覚めちゃって」
「出来る限り寝ておかないと、体力も回復しないぞ?」
「そうなんですけど、目が覚めちゃって」
「おいおい」
呆れられるのも無理はないけど、一日中倒れていたらしい私が睡眠を欲さないのも分からない話じゃない
流石に息苦しくて、300匹辺りで、布団から顔を出したけれど、結局眠くならない
どのくらい時間がたったのか分からないけど、彼はまだ起きているのかな
「あのー、起きてますか?」
横に見えるしきり。その向こう側に彼は寝ている
「もう寝ちゃいましたよねー」
すこし期待を込めて、もう一度言う
「……まだ眠れないのか?」
起きてた!
「なんだか目が覚めちゃって」
「出来る限り寝ておかないと、体力も回復しないぞ?」
「そうなんですけど、目が覚めちゃって」
「おいおい」
呆れられるのも無理はないけど、一日中倒れていたらしい私が睡眠を欲さないのも分からない話じゃない
「あの、一ついいですか?」
「なに?」
「一緒に寝ても、いいですか?」
ゴホッゴホッと咳き込む音。相当に驚いたようで、なかなかとまらない
「ゲホッ……ハァハァ、お、おい本気かぁ!?」
そういわれるのも仕方ない
「ダメ、ですか?」
沈黙は、肯定ととってもいい。病院で読んだ小説から学んだことだ
たまには役に立つ知識もある、ちょっとした教訓
「なに?」
「一緒に寝ても、いいですか?」
ゴホッゴホッと咳き込む音。相当に驚いたようで、なかなかとまらない
「ゲホッ……ハァハァ、お、おい本気かぁ!?」
そういわれるのも仕方ない
「ダメ、ですか?」
沈黙は、肯定ととってもいい。病院で読んだ小説から学んだことだ
たまには役に立つ知識もある、ちょっとした教訓
182 :ブランクライフ:2007/03/07(水) 22:37:04.86 ID:UPwR6S9Q0
ごそごそと彼の布団の方へ近づいていく
「結局来るんだ」
彼は少々、気落ちした声
「まったく、お前さんはこんなに世話のかかる子だったっけ?」
余計なお世話ですよ
でも、憎まれ口を叩いてるけど、きちんと私が入れるように布団を持ち上げてくれている
やっぱり彼は優しい
「ほら、早く入れ入れ」
あと一歩、あと一歩で彼のお布団の中
「結局来るんだ」
彼は少々、気落ちした声
「まったく、お前さんはこんなに世話のかかる子だったっけ?」
余計なお世話ですよ
でも、憎まれ口を叩いてるけど、きちんと私が入れるように布団を持ち上げてくれている
やっぱり彼は優しい
「ほら、早く入れ入れ」
あと一歩、あと一歩で彼のお布団の中
「……なぁ、どうしてなくんだ?」
さあ?わからない。あと一歩が限りなく遠い
「一体何があったか、話してみろ」
近づいてくる彼に対して、私は後ずさる
「本当にどうしたんだよ」
「わからない、なにもわからないの!」
わけのわからない感情の高ぶり
何か見えないものが怖い、怖くて怖くて怖くてたまらない
「もう一人になるのは嫌なの!お願いだから、私のそばにいて」
自分でも変なことを言っているってことは分かってる。全て矛盾してる
自分から逃げているのに、おかしいのは私なのに
「オーケー、ココアでも飲んで落ち着こうじゃないか」
彼はそのまま、キッチンへ歩いていった
さあ?わからない。あと一歩が限りなく遠い
「一体何があったか、話してみろ」
近づいてくる彼に対して、私は後ずさる
「本当にどうしたんだよ」
「わからない、なにもわからないの!」
わけのわからない感情の高ぶり
何か見えないものが怖い、怖くて怖くて怖くてたまらない
「もう一人になるのは嫌なの!お願いだから、私のそばにいて」
自分でも変なことを言っているってことは分かってる。全て矛盾してる
自分から逃げているのに、おかしいのは私なのに
「オーケー、ココアでも飲んで落ち着こうじゃないか」
彼はそのまま、キッチンへ歩いていった
31 :ブランクライフ:2007/03/09(金) 13:09:18.05 ID:+1XCUcJD0
コトン
足下に、ココアののったお盆が置かれた
そのままズズズ、と畳の上を私の方へと押す
「ま、これでも飲んで落ち着け」
彼が飲んでいるのはコーヒー、ココアとはまったく違う苦い香り
「…………」
「…………」
うつむいて、床を見たまま。顔を上げることが出来ない
足下にある、カップが妙に白い
電気はついていないから、月の明かりだけなわけで
それほどはっきりと分かるわけないのに、いやにくっきりと浮かび上がっている
「……怒らないんですか?」
「どうして?」
「……だって、あんなわがまま言ったあげくに、無茶苦茶言って」
「まあ、そういうこともあるさ」
彼は大人だ
年齢だけでなくって、心も自分が虫以下の存在に感じるくらい大きく見える
「とにかく、涙を拭いて、ココアを飲みなさい」
袖で、涙を拭う
自分のその行為が気持ち悪い、吐き気がした
でも、もやもやはココアで流し込んだ
「まだ、お休みできない?」
まるで子どもをあやすような喋り方
「うん。もう少し起きてたい」
「おやおや、宵っ張り娘だこと」
彼はいかにもわざとらしくやれやれ、と肩をすぼめて、にこりと笑った
足下に、ココアののったお盆が置かれた
そのままズズズ、と畳の上を私の方へと押す
「ま、これでも飲んで落ち着け」
彼が飲んでいるのはコーヒー、ココアとはまったく違う苦い香り
「…………」
「…………」
うつむいて、床を見たまま。顔を上げることが出来ない
足下にある、カップが妙に白い
電気はついていないから、月の明かりだけなわけで
それほどはっきりと分かるわけないのに、いやにくっきりと浮かび上がっている
「……怒らないんですか?」
「どうして?」
「……だって、あんなわがまま言ったあげくに、無茶苦茶言って」
「まあ、そういうこともあるさ」
彼は大人だ
年齢だけでなくって、心も自分が虫以下の存在に感じるくらい大きく見える
「とにかく、涙を拭いて、ココアを飲みなさい」
袖で、涙を拭う
自分のその行為が気持ち悪い、吐き気がした
でも、もやもやはココアで流し込んだ
「まだ、お休みできない?」
まるで子どもをあやすような喋り方
「うん。もう少し起きてたい」
「おやおや、宵っ張り娘だこと」
彼はいかにもわざとらしくやれやれ、と肩をすぼめて、にこりと笑った
32 :ブランクライフ:2007/03/09(金) 13:12:06.64 ID:+1XCUcJD0
明けない夜はない
結局、一度もまどろむことなく、日の出がきてしまった
次第に明るくなっていく部屋で、私はずっとうつむいて座っていた
どうして近づいてくる腕が怖いのかずっと考えながら
それでも結局答えは出て来なかったけど
「さあ、朝だ」
伸びをした彼は仰々しく私に手を伸ばす
『お嬢さまは一人で起きられますかな?』
この台詞は執事……かな?
「絶対に離さないでね」
そうとだけ言って彼の手に捕まって一気に立ち上がる
立ち上がってみると何が怖かったのか分からなくなってしまった
「朝ご飯、急いで用意しますね」
しょぼしょぼした目をこすって、乱れた前髪を払って、出来る限り笑顔で
「……女心っていうのか?よう分からん」
彼はそういって苦笑した
結局、一度もまどろむことなく、日の出がきてしまった
次第に明るくなっていく部屋で、私はずっとうつむいて座っていた
どうして近づいてくる腕が怖いのかずっと考えながら
それでも結局答えは出て来なかったけど
「さあ、朝だ」
伸びをした彼は仰々しく私に手を伸ばす
『お嬢さまは一人で起きられますかな?』
この台詞は執事……かな?
「絶対に離さないでね」
そうとだけ言って彼の手に捕まって一気に立ち上がる
立ち上がってみると何が怖かったのか分からなくなってしまった
「朝ご飯、急いで用意しますね」
しょぼしょぼした目をこすって、乱れた前髪を払って、出来る限り笑顔で
「……女心っていうのか?よう分からん」
彼はそういって苦笑した