ゆっくり抜くということ

ゆっくり抜けという注意をよく聞く。
序破急を大事にしろとも言う。

もちろん稽古上のことである。

早く抜こうとすると右手で抜きがちになると言うこと、
身体全体を動かして抜くことを覚えなければならないと言うこと。

単純にゆっくり抜くだけでは意味がない。
早抜きで最大の斬撃力を出すためには身体全体で抜く訓練をする必要があると言うことだと思う。

武術は全般的にそうであると思うが、いざという時に最大の力を瞬間的に出すことが肝要、
その時に法則通りに刀が使えるように普段の稽古では刀の使い方の法則、身体の使い方の法則を覚える。



    初学には 調子を習へ 兎に角に
    早きに まさる 兵法はなし

  居合の抜付け一本にて勝つの教えゆえに、
  初学より先ず調子を習うが専一である。
  初めより、三調子に習わすこと肝要なり。
  それより二調子に、次に一調子に抜かすこと。
  この一調子は「ハナレの至極」という。
  初学よりは一調子にゆかぬ故、三調子、二調子の場より習わすことが肝要なり。

田宮流伝書「口伝」
※妻木正麟著 詳解田宮流居合
http://1a1nok0t0.blog.fc2.com/blog-entry-29.html より

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最終更新:2011年08月25日 02:02