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以下のように、学校教育法4条は設置の認可に関する規程となっている。1条で「1条校」が規定されているが、これらの学校は簡単に設置することはできない。これが日本の特徴である。外国では必ずしも日本のように厳格な設置の審査・認可があるわけではない。アメリカなどは、学校の設置は届け出制が原則で、水準確保のための認可はいろいろな「基準協会」に加盟することによってなされている。そういう方式をアクレディテーションという。
しかし、日本では設置基準という法令に従って、国あるいは地方公共団体が審査し、認可をする制度をとっている。
簡単に整理すると、高等教育(大学、高等専門学校)はは文部科学大臣、市町村立の高校、中等教育学校、盲学校、聾学校、養護学校、幼稚園は都道府県教育委員会、私立の小、中、高等学校、盲学校、聾学校、養護学校は知事となっている。
では国立大学や市町村立の小学校、中学校はどうなっているのか。これは、国立の学校はもともと文部科学大臣の責任の下に設置するし、また国会での法律改正が必要であるので、通常の認可という形はとらない。また、義務教育に関する公立学校は、設置基準だけではなく、様々な条件の標準を定めた法律によって規制され、自治体の責任の下に設置されるので、これも通常の認可とは異なる。

このように認可を厳格に定めることについては、メリットとデメリットがあると言える。
メリットはいいかげんな学校、教育水準の低い学校が設置されてしまう危険性が少ないことである。塾などは宣伝文句で入学したが、教員の質が低かったり、まともな教育条件が整っていなかったりすることもあるだろう。しかし、それはその塾を選択した親や子どもの自己責任の部分もある。(すべてとはいえない。)
アメリカのように認可を公的団体が行わない場合、学校の名に値しないような施設が存在することは時々問題となる。
日本では、1条校については、教育条件が劣悪な学校というのは、極めて少ないと言える。これがメリットである。
しかし、教育に対する親や子どもの要求というのは、多様であり、教育の根本が「人間」によるものであることを考えると、必ずしも物質的な教育条件を求めない人もいる。そうすると、法で定められた条件以外のものを重視する教育を望む人たちにとっては、期待する教育を受ける機会が制限されてしまうことになる。


第四条  国立学校、この法律によつて設置義務を負う者の設置する学校及び都道府県の設置する学校(大学及び高等専門学校を除く。)のほか、学校(高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)の通常の課程(以下全日制の課程という。)、夜間その他特別の時間又は時期において授業を行う課程(以下定時制の課程という。)及び通信による教育を行う課程(以下通信制の課程という。)、大学の学部、大学院及び大学院の研究科並びに第六十九条の二第二項の大学の学科についても同様とする。)の設置廃止、設置者の変更その他政令で定める事項は、次の各号に掲げる学校の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める者の認可を受けなければならない。
一  公立又は私立の大学及び高等専門学校 文部科学大臣
二  市町村の設置する高等学校、中等教育学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園 都道府県の教育委員会
三  私立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園 都道府県知事
○2  前項の規定にかかわらず、同項第一号に掲げる学校を設置する者は、次に掲げる事項を行うときは、同項の認可を受けることを要しない。この場合において、当該学校を設置する者は、文部科学大臣の定めるところにより、あらかじめ、文部科学大臣に届け出なければならない。

第五条  学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定のある場合を除いては、その学校の経費を負担する。



この条文はふたつの重要な原則を規定している。それは「設置者管理主義」と「設置者負担主義」といわれる原則である。
学校には設置者が存在する。国立なら「国」であるし、公立なら自治体であり、私学なら学校法人となる。
学校教育法5条は、その設置者が学校を管理し、必要な費用を負担することを規定しているのである。
しかし、問題は単純ではなく、実際にはこのようになっているわけではない。「管理」とは何かという問題にもなるが、実際に国立大学の管理を国(文部科学大臣の責任ということになる。)が行っているわけではなく、学長以下の管理的組織が管理運営している。そして、大学には「大学の自治」があるから、国の関与を軽々しく行うべきではないという憲法的な規定がある。
市立の小中学校でも、市町村教育委員会が管理することになるが、日常的な管理・運営は校長が責任を負っている。しかも、いろいろな側面で都道府県教育委員会の指導・助言を受け、また、教員の任命等については都道府県が管理することになる。
これは、経費負担と関係しており、義務教育の公立学校(市町村立)の教職員は、ほとんどが県費負担教職員と呼ばれ、給与は都道府県が負担している。つまり、設置者負担主義ではないことになる。政令指定都市以外では、義務教育学校の教員は都道府県の教育委員会が採用試験を行い、採用を決定する。
これは明治以降の財政基盤を主に国におき、地方は税収が少なく割り当てられてきたために、教員の給与を払うことができず、都道府県が負担し、国庫補助をするという体制で長い間実施してきた。「義務教育費国庫負担法」という法律による。
しかし、近年地方分権という主張の下に、国庫補助を減少させ、地方の権限を強化しようという動向になっている。その点については、いろいろな意見があり、まだ決着していない。
全国でできるだけ同一の教育条件を保障するのがいいのか、地方の独自性を出せるのがいいのか、という意見の相違がある。
最終更新:2007年02月22日 22:30