【名前】麒麟(きりん)
【性別】不明
【所属】魔術/科学
【能力】『五麟闊歩』
【能力説明】
五行を象徴する『五麟』に変貌する魔術。それぞれ『木』の聳孤(しょうこ)、『火』の炎駒(えんく)、『土』の麒麟、『金』の索冥(さくめい)、『水』の角端(かくたん)。
中国神話において麒麟は高位の霊獣とされており、四神相応では青龍(『木』)・朱雀(『火』)・白虎(『金』)・玄武(『水』)ら四神を統べる中央の神である黄竜(『土』)と同一視される、または黄竜に代わって四神の長に据えられる程である。
『五麟闊歩』は四神相応(黄竜含めて『五神』)に五行思想を当て嵌める事により、中国神話における最高格の守護神たる『五神』の力を振るう魔術である。
『五麟』に『五神』を当て嵌め、強大なる五行属性魔術を自在に扱う。特に、『土』の時は地脈・龍脈のエネルギーを用いて莫大な土属性魔術を行使できる。
但し、『守護』の神と『五麟』を適合させた為に上記の強大魔術は原則『反撃時』に限定している。麒麟の方から仕掛ける場合は途端に扱える魔術のレベルも力も大きく減衰する。これは殺生を嫌う霊獣麒麟としての避けられない特性でもある。
しかし、負担の大きい『五神』の力を振るう機会を『反撃時』に限定したからこそ今日まで寿命が不安定な魔術生命体としての体を保てているとも言える。もし減衰制約を取っ払いながら(制約を取っ払えるのは『全力時』のみ)自ら仕掛け、『五神』の力全てを解放すれば一定時間経過後魔獣麒麟は“必ず”死ぬ。
また、他の特性として(今は陰りが見え隠れするが)霊装を通じて他の魔獣達への力(=魔力)を供給する程生命力に富んでいる、人間の夢の中に侵入し当人へ一定期間幸運を齎す、物理的な罠はもちろんの事魔術的な罠も看破する『心眼』を持つ等がある。
【概要】
唱和園高校に巣食う四体の魔獣『四霊装獣』の長。とある魔術結社に所属する四人の魔術師の内の1人が作り出した魔術生命体の一体。
主人の性格は冷静沈着で仲間思いだった半面女子供でも敵なら全く容赦せず皆殺しにする極端な性格であった。麒麟の性格も主人をベースにしているが魔獣独自の思考として麒麟は敵対する相手であっても殺生を好まない。
それは主人も理解していたようで、麒麟を積極的に戦闘で用いる事はしなかった。それは脆い特徴を持つ魔術生命体である麒麟を慮っての事でもあった。
本気で『五神』の力全てを解放すれば特性として頑強な体を持つ麒麟でも崩壊してしまう可能性が高く、『一神』としての力を全力で出した時は必ずメンテナンスを行っていた。
故に、自分達を滅ぼした魔術結社に麒麟を使わず逃がした―『五神』の力全てを解放すれば勝機は確かに存在した―のも全ては我が子麒麟への愛情故であった。
麒麟は主人の思いを全て悟りながら、それでも殺生を嫌う己の在り様に従うまま主人を見捨てる形で他の魔獣達と共に逃走し、紆余曲折を経て唱和園に腰を据える事となった。

唱和園に都市伝説が蔓延るようになった事については内心申し訳無く思ってはいるものの、逆に都市伝説を楽しむ人間達を眺めて「人間とはかくも順応性に長けた種族か」と驚かされもした。
存在意義をくすぐる『御伽噺』に溢れた現在の生活を心地良く思っており、いつか寿命を迎えるその時まで自分達に安住の場を提供してくれる形となった唱和園高校生達に何かしらのお礼をしたいと常々考えている。生徒達の夢に侵入し幸運を齎しているのも麒麟なりに考えた感謝を示す一例である。
逆に自分達を脅かす者達には、例えそれが唱和園高校生相手であっても強く警戒する。必要とあらば殺生も辞さない覚悟で対処に臨む。
過去に自らの在り様で愛する主人を失った悲しみは今もなお麒麟の胸に存在する。『四霊装獣』の長として命を賭して絶対に仲間を守りぬいてみせる…それが霊獣麒麟の矜持にして新たな在り様となっている。

主人から世界中の魔術知識を教授されており、特に麒麟が持つ力五行と関わりが深い道教や陰陽道については博識である。
よって、唱和園高校近隣にある『懐菓子堂』店主にして陰陽師である心見葛葉や彼女の殺害を企む他の陰陽師は元より、今年唱和園高校へ入学してきた祓塚巫呼を守護する祓塚巫嗚の式神小烏童子の存在も察知している。
最近では『唱和園の七不思議』の1つに数えられるようになった『呪いの栞』を拡散した唱和園高校生譜瀬秘篇の行動のせいで、イギリス清教『必要悪の教会』所属の魔術師までがこの地へ来訪し肝を冷やした。
『創作魔法陣』と反枕の『流転境界』の併用効果で現在のところいずれの魔術勢力にも勘付かれてはいないが、ますます警戒を強める麒麟は唱和園高校内や夢の中で、誰もが予期しない新たな問題行動を起こしそうな人物と目している祓塚巫呼へ秘かに干渉を始めている。
【特徴】
霊獣麒麟の姿そのまま。大きさは体高2m半を優に越える。聳孤は青、炎駒は赤、麒麟は黄、索冥は白、角端は黒色の毛並みとなる。
『五麟』は単体時でも次々に変貌する事は勿論可能だが、最大5体までその身を分身させ、それぞれ聳孤・炎駒・麒麟・索冥・角端として各々が力を振るうのが『五麟闊歩』の真骨頂である。
実は主人がオッパイ星人だった事が影響してか、麒麟が幸運を齎す生徒の多くが胸の大きな女の子である。麒麟本人は頑なに否定しているが、その辺を千変万化の悪女を筆頭に他の魔獣達からもよく突っ込まれている。
【台詞】一人称「我」。二人称「貴様」「そなた」。高位の霊獣を元に作られたせいか基本偉そうな口調。
「済まん…!!済まん……我が主よ…!!!我は…我はそなたの愛に最期まで報いる事ができなんだ…!!!許せ…許……許して…く、れ……!!!」
「貴様等…!何度言えばわかる!特に獏!!確かに我は、今は亡き主の嗜好も我を形作る基幹に置いている。だが、我は人間の女子の胸に些かの興味も無い!あのような脂肪の塊に霊獣麒麟が翻弄される事などある筈が無い!!わかったか!?」
「のう式神。貴様や貴様を通して『視ておる』彼方の魔術師には我の姿や声は届いておらんだろうが……覚えておくがいい。我等『四霊装獣』を脅かすような行動を起こせばどうなるか…重々承知の上、身の振り方を熟慮するがよい」
「何とも明るく、それでいて逞しき女子よな。魔術師とその式神の正体に気付かずとも、オカルトを否定する学園都市において能力者として生きながら守護霊を発見すべく迷わず己が人生を歩む生き様…臆病者である我からすれば羨むものがあれど…故にこそ危うい。こやつの周囲を秘かにうろつく口承文芸集団と関わる事でどのような化学反応を起こすか……やはり警戒するに越した事はない」
「その眼にとくと焼き付けるがいい。その心に深く刻み付けるがいい。我も、我等が仲間も…今は亡き我が主も……そう誰も………終ぞ知り得なかった霊獣麒麟が今初めて振るおうとする本気を!!『五神』たる『五麟』の力の全貌を!!」
【SS使用条件】
特になし

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最終更新:2015年11月29日 01:21