コロンゾン

【名前】

• コロンゾン

【スペック】

• 『イギリス清教』の初代『最大主教(アークビショップ)』
• 生命の樹(セフィロト)の10番目のアエティール・ZAX(ザクス)にわだかまる深淵に潜む邪悪な天使
• 長い金髪を衣服の代わりに纏った、女性的な姿
• 本体は、その長い金髪の中に禍々しい悪魔の顔として存在する
• 現在はアレイスターと同じ肉体を共有している

【能力・所持品】

霊媒『ローラ＝スチュアート』

コロンゾンが作り出した、自身の身長よりも長い金髪に、ベージュの修道服を纏う女性の姿をした霊媒(アバター)。
コロンゾンは、自身の「霊媒となる肉体に宿る」ことでその真価を発揮できる。

具体的には以下のような効果を得られる。

• 自身の扱う魔術のスペックが向上する
• 肉体自体の耐久力が大幅に向上する
• 自身の対となる存在(存在しない)でしか殺せない不死能力
• 自身の扱う一部の魔術を『幻想殺し』で無効化されず、その肉体に触れられても自身の存在を打ち消されない
• 相手の存在の格をスケールダウンさせる術式『矮小化』の影響を受けない

ただし、人の身であるが故に別の弱点も生まれる。これについては短所を参照。

ピジョン・ブラッド

烏丸府蘭の頭頂部に埋め込まれていた最高品質のルビー。これを介することで、彼女を霊媒として操っていた。

遠隔制御霊装

インデックスに施された『自動書記』を強制的に起動・制御できる霊装。
ただし、魔道書の原典に内包される毒素による汚染までは防げない。
なお、作中でフィアンマがこれを行使した際は、当初はこの汚染を『聖なる右』で抑え込めていたものの、上条によって弱体化された後は激しい頭痛に襲われていた。しかしコロンゾンの場合は、こういった原典の汚染による被害を受けていない。

クリファパズル545

対アレイスター用に、生命の樹の対となる邪悪の樹(クリフォト)を元に作られた人口悪魔。
構造上、魔道書の原典に似た性質を持っており、地脈・龍脈から魔力を供給される限り、破壊することはできない。
アレイスターに撃破されたのち、一方通行と契約を交わして以降は、一方通行に同行している。

神威混淆(ディバインミクスチャ)

対アレイスター用に、ロンドン各所に秘蔵されていた霊装。
全部で5種類あり、それぞれ形状や効果が異なる。
その真価は、「使用者とこの霊装が融合し、その人物と相手の無理解・不寛容を力に変換するもの」であり、加えて「頭の中で浮かべているものが違っている程に攻撃の自由度が増す」といったものである。
しかし作中では、全5種類の内3種はその正しい使い方がわからないまま使用され、1種は使用前に破壊され、真価を発揮したのは残りの1種のみであった。

以下の5種類が存在する。

• ラー＝ゼウス

発動後の形状は、巨大なオベリスク(石柱)。「溶けた鉄のようなぬめりを持ち、同時に巨大な樹を思わせる」閃光を放つ。

• オシリス＝ハデス

発動後の形状は、全長300mを超える巨大なワニ。

• テヌフト＝アルテミス

発動後の形状は、クレーンか投石器のような形状の飛び道具。真球の巨岩を射出する。

• ワチェット＝レト

発動前の形状は、純金とダイヤで組み上げられたハゲワシの装飾品。使用前に『幻想殺し』で破壊された。

• イシス＝デメーテル

発動前の形状は、純金とダイヤでできたバラの装飾品。作中で唯一正しく使用された霊装。オルソラが使用者となりアレイスターを撃破した。

『黄金夜明』

対アレイスター用に、タロットカードの束という霊装を用いて見た目と人格を再現された『黄金夜明』の魔術師達。
防衛機能特化型の魔道書であり、原典に見られる毒素はない。
クリファパズル545と同様に、地脈・龍脈から魔力を供給される限り破壊できない性質を持つ。

黄金色の爆発

その長い髪から強烈な光を放ち、黄金色の爆発を起こす術式。
『髪留め』によって力を抑えている状態でも、自身につけられた50の拘束具を馬車ごと破壊する程度の威力がある。
宇宙空間での戦闘時には『髪留め』を外した状態で使用しており、この時は複数の爆発を同時に放つとともに無重力状態のネジや瓦礫等を飛ばして攻撃している。

ダモクレスの剣

相手に分厚い剣を放ち、その傷口から爆発的な閃光が発生し周囲を吹き飛ばす術式。
すぐ近くにいた他の人間は外傷もなく吹き飛ばされていることから、閃光そのものは周囲を吹き飛ばすだけで攻撃力自体はないと思われる。

閃光の翼

『A.A.A.』のリペアパーツから魔術的記号を解析して作った、コウモリのような黄金色の翼。
必要に応じて背中から生え、不要になると粒子状に散っていく。
主に空中を高速で移動する手段として使用するが、その勢いを利用して突進する等攻撃に用いることも可能。

遮断の術式

周囲の人間の頭の中を操作し、気絶させる術式。
性質は『人払い』に近く、あちらを「操縦」とするなら「遮断」と言えるものである。

Magick：FLAMING_SWORD

「あらゆる数は等価。我が右の手に蘇生のヌイト、有限の域を越えて広がる数価(かのうせい)を見よ。我が左の手に復讐のハディト、極小点はあらゆる力を収斂・収束して一つの意味を作り出す。すなわちここにラ＝ホール＝クイトの円にて無限の加速から解放されし一撃を現世の表層に顕さん」

「『Magick：FLAMING_SWORD』。セフィラの下降により顕現せし力を浴びよ」

上記の口上を唱えつつ、レイピアを構えるような動きを取ることで発動する、「ホルスの時代」の更に先にあるクロウリー式Magick。
コロンゾンの体から『主神の槍』に匹敵する、標的を確実に断ち切る不可視の力の塊が放出され、相手を粉々に分解する。

なお、上記の口上は「我が右の手に蘇生のヌイト、我が左の手に復讐のハディト、合わせてラ＝ホール＝クイトの円を～」といったように省略することもできる。

アエティール・アバター

「アエティール・アバター。○○なる××」

長い金髪が蠢き文字の綴りをなぞることで、その数字に対応する『化身』(天使の虚像)を作り出し、その化身が象徴する力を行使するホルスの時代の術式。
主に髪を槍のように束ねて相手を直接突き刺す、束ねた髪で相手や物を投げる、巨大な船など非常に重たい物を持ち上げる、髪を何重にも束ねて衝撃を殺していく、巨大な花のつぼみのようなクッションを作り出す等といったことが行える。

概ね上記の口上を述べて発動するが、これは必ずしも必要ではない。
コロンゾンが扱う他の術式と比べて威力は低いものの、他の地脈・龍脈に蓄えた力を溶かすことで、地球上のあらゆる場所から同時多発的に放つことができる。
また、この髪は視覚と聴覚も兼ねているようで、コロンゾンがその場にいなくとも、そこにいる相手の姿を認識したりそのまま会話をすることもできる。

ちなみに、アエティールは全部で30存在し、上述の通り『10なるZAX(ザクス)に対応する天使』がコロンゾンである。

以下が作中で使用した天使の一覧である。

• 1なるLIL(リル)
• 9なるZIP(ズィップ)
• 20なるKHR(クフル)
• 15なるOXO(オクソ)
• 26なるDES(デス)
• 13なるZIM(ズィム)
• 2なるARN(アルン)
• 8なるZID(ズィド)
• 21なるASP(アスプ)
• 25なるVTI(ウティ)
• 7なるDEO(デオ)

18と秘されし1の召喚文

「第○○の召喚文、すなわち××よ。～を表せor従わせよ」

上記の口上を唱えつつ、長い金髪が見えない文字盤を叩くように、虚空に文字を打ち込んでいくことで発動するホルスの時代の術式。
その口上(シークレットコール)に対応する「純粋属性」を、人間には到達不可能な領域である「創造世界」の法則を用いて引き出し自由自在に扱う。
※「創造世界」(オーラムブリアー)とは、「四界」のうち、僅かな不純物も存在しない純物質の世界を指す。なお、この表層世界は「四界」のうち、物質世界(オーラムアッシャー)と呼ぶ。例えば、誰でも扱える「水」を司る『神の力』(ガブリエル)が脅威的な力を持っていたように、同じ四大属性を扱っても、純度が桁違いであればその威力や性質も大幅に異なる。

以下が作中で使用した召喚文の一覧である。

• 「第一の召喚文、すなわちTablet_of_Union_a_Whole、色と名前なき元素よ。統一のタブレット全体を司る言葉の羅列に従い我が前にその本質を表せ」

現世的、即物的な防御の構えを取ったところで確実に貫いて蒸発させる不可視の衝撃波を放ち攻撃する。

• 「第三の召喚文、すなわちIDOIGO、風の中の風よ。同色のタブレットを司る言葉の羅列に従い我が前に不純なき力を表せ」

虚空から鋭い風の刃を取り出し攻撃する。

• 「第六の召喚文、すなわちRZIONR、火の中の火よ。同色のタブレットを司る言葉の羅列に従い我が前に不純なき力を表せ」

虚空から爆発的な炎を取り出し攻撃する。作中では、コロンゾンの掌に集束させて放つといった攻撃の他、
「元素のタブレットの一角、火の文字盤よすでに放たれし我が力に働きかけよ。これより示すは終末の脅威、その源泉。世界の万象は滞りなく自然分解せり、エノキアンマジックは破壊のためにこの炎を増幅する」
という口上を唱え、虚空へ戻るはずだった炎を再度集束し、炎の竜巻として解き放つといった運用も行っている。

• 「第七の召喚文、すなわちLILACZA、風の中の水よ。元素に元素を注入し、もって扱いやすい現世の素として従わせよ」

虚空から取り出した風の刃が、冷たい霧を纏って毒蛇のような軌道で展開される攻撃。異なる二元素を混ぜているため、第三～六の純粋属性と比べると威力はやや落ちる。

• 『記される事のない秘匿された召喚文、すなわち※※※※※。※※※※※…』

人間には発音不能な、秘されし1の召喚文。七色の閃光が噴き出し、対象を切断・蒸発させる。

【短所】

• 肉体は表層世界の制約に縛られる。具体的には、傷を治すといった手入れが必要、宇宙空間だと活動が鈍る、大技を放った後に反動で隙ができる、といった欠点がある。

【備考】

• 他者を操作する、あるいは創造・使役するもの(ピジョン・ブラッド、遠隔制御霊装、神威混淆、クリファパズル545、黄金夜明)は全て禁止。
• ローラの肉体に宿った全盛期で参戦。