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福島で「チェルノブイリで起こった甲状腺がんの増加」が起こらないと推測できる理由
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福島で「チェルノブイリで起こった甲状腺がんの増加」が起こらないと推測できる理由
関連:下記関連ページも御覧ください。
放射能による甲状腺癌・甲状腺への影響・甲状腺調査
放射能による甲状腺癌・甲状腺への影響・甲状腺調査
チェルノブイリ事故で甲状腺癌が増えた理由:放射性ヨウ素による内部被曝
チェルノブイリ事故で甲状腺癌が増えた理由は、事故直後、食品(特に牛乳に関して)内部被曝の対策がとられず、周辺住民が放射性ヨウ素に数千ベクレル/kg以上の牛乳を飲んでしまったため、内陸部の周辺住民が慢性的に体内のヨウ素不足だったことも手伝い、甲状腺に放射性ヨウ素が蓄積してしまい、結果癌が増えたということです。
1000mSv (1Sv)で年間0.03%増える甲状腺ガン
年間0.02または0.03%の甲状腺ガン発症を上乗せするとされているのは1Sv(=1000mSv)。
チェルノブイリでは数Sv(数千mSv)だったが、福島の飯館などの調査で子供の等価線量が最大で30mSvと推定されているので全く違うレベル。
チェルノブイリでは数Sv(数千mSv)だったが、福島の飯館などの調査で子供の等価線量が最大で30mSvと推定されているので全く違うレベル。
甲状腺被曝(等価線量)は最大で約30mSv程度
福島の甲状腺等価線量はチェルノブイリとは桁が違う
早野龍五氏の推定は飯館などの1080人のデータから最大で30mSvと推定。弘前大学のグループは最大で33mSvと推定。
くわしくはこちら http://www47.atwiki.jp/info_fukushima/pages/283.html
くわしくはこちら http://www47.atwiki.jp/info_fukushima/pages/283.html
チェルノブイリで分かった甲状腺ガン発症リスクと比べてみる
チェルノブイリでの解析結果:甲状腺等価線量が1000mSvで甲状腺ガン発症リスクが年間、1万に2人か3人上乗せ。
福島の飯館や浪江町では、甲状腺等価線量 最大で30mSv程度。(平均、中央値はさらに低い)
福島の飯館や浪江町では、甲状腺等価線量 最大で30mSv程度。(平均、中央値はさらに低い)
チェルノブイリ事故の解析結果に依れば、甲状腺が1Svの被ばくを受けた場合(つまり、甲状腺等価線量が1Svの場合)、甲状腺ガン発症のリスクが、年間、1 万人あたり 2ないし3 名上乗せされるとなっています。(文献;P. Jacob et al., Thyroid cancer risk to children calculated、Nature 392, 31 (1998)。)
教訓を生かして、日本は対策をした
日本ではその教訓が生かされ、事故直後の放射性ヨウ素対策は取られました。(詳細は後述)また、同様な甲状腺がんが増えないと推測される根拠は以下のとおりです。
1)日本では事故後ただちに福島周辺で生産される牛乳を出荷停止とした。さらにその後出荷された牛乳は放射性ヨウ素を検査してもほとんど検出下限値以下であった。これはチェルノブイリの数千ベクレル/kgのレベルと違う。
日本での牛乳に関する対策
日本での牛乳に関する対策
2)チェルノブイリ事故時の周辺住民は内陸部であったために慢性的に(放射性でない)ヨウ素不足で、放射性ヨウ素が甲状腺にたまりやすい環境にあった。しかし日本人は昆布やワカメなどから(放射性でない)ヨウ素を海産物などから摂取しているために、甲状腺には(放射性でない)ヨウ素がすでに充分あったために放射性ヨウ素が蓄積される量が少ないと推測される。
3)放射性ヨウ素の半減期は8日であるために2ヶ月後にはほぼゼロになる。なので事故直後に放射性ヨウ素で内部被曝していない限り影響は考えられない。また、現在、放射性ヨウ素が有意に原発から放出されてはいない。※被曝を検討するならば、第一にセシウムからの被曝を検討するべき。
甲状腺がん(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E7%8A%B6%E8%85%BA%E7%99%8C
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E7%8A%B6%E8%85%BA%E7%99%8C
※チェルノブイリ事故と比べて今回の原発事故が同等以上とする人がいるのですが、実際にチェルノブイリ事故の実際については、無用に不安を煽る独自解釈の自称専門家の言説ではなく、責任をもってまとめられた学者の論文を調べたほうがいいです。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-03-01-13
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-03-01-13
事故直後以降、有意に放射性物質が出ていない根拠など
ナンセンスだが、不安なら牛乳や乳製品は避ければいい。
※もちろん、現在でも科学的にありえない危険性も排除したい。というのは構わないと思います。どこに住むのも何を食べるのも自由ですので。また、放射性ヨウ素が怖い。牛乳を飲みたくない。飲ませたくない。という人は自分の考えで対策すれば良いと思います。
ただし、神経質になりすぎる余り、栄養不足で健康を害しないように。現在の科学では低線量被曝よりも野菜不足や飲酒や喫煙、またはストレスのほうが健康リスクがあるとされています。