ハルカトル・ジハード・イスラミとは、パキスタンやアラブ首長国連邦のドバイを拠点に活動するイスラム組織。アルカイダと関係があるとされる。ハルカトゥル・ジハーダル・イスラミ、イスラム聖戦運動とも。
<インド連続爆弾テロ>「含水爆薬」使われたと断定(2007/08/27)
【ニューデリー栗田慎一】
インド南部ハイデラバードで25日に起きた連続爆弾テロで、地元警察は回収した約20個の不発弾の鑑定から、耐水性があって扱いやすい「含水爆薬」が使われたと断定した。インド南部はモンスーンの季節のため、含水爆弾の使用で確実な殺傷を狙ったとみられる。今回と同様に複数の場所に大量に爆弾が仕掛けられた事件としては、
バングラデシュで05年に起きた爆弾テロがあり、インド治安当局は関連に注目している。
含水爆薬は5~10%の水分を含み、安定性の高い爆薬。持ち運びが容易なことから、テロに使用される危険性が指摘されていた。
バングラデシュでは05年8月、約400個の手製小型爆弾が連続爆発し、子ども2人が死亡、非合法のイスラム武装組織「
ジャマトル・ムジャヒディン」(JM)が犯行声明を出した。今回のテロで警察当局は、JMや、パキスタン側カシミール地方を拠点とするイスラム過激派勢力と連携関係にあるバングラデシュのイスラム武装組織「
ハルカトル・ジハード・イスラミ」による犯行の可能性を指摘したが、証拠には言及していない。
一方、今年5月にハイデラバードのモスク(イスラム礼拝堂)「メッカ・マスジッド」で起きた爆発事件ではTNT爆薬が使われており、今回のテロとの関連は薄いとみられている。
米記者殺害関与の組織? モスク籠城 内部で学生に指示(2007/07/09)
【バンコク=岩田智雄】パキスタンの首都イスラマバードで続くモスク(イスラム教礼拝所)籠城(ろうじょう)事件で、同国の治安当局者は8日、フランス通信(AFP)に、国際テロ組織アルカーイダと関係のあるイスラム過激組織、ハルカトル・ジハード・イスラミ(イスラム聖戦運動)の司令官2人がモスク内でマドラサ(イスラム神学校)の学生らに指示を出していると明らかにした。
同組織は
カシミール地方の分離・独立を求める勢力で、
アフガニスタンのイスラム武装勢力
タリバンとの関係も深いとされる。2002年に起きた米紙ウォールストリート・ジャーナルの記者ダニエル・パール氏の殺害事件にも関与した。一方、モスク内にいるのは別のカシミールのイスラム過激組織、ジェイシモハメドとの情報もある。
モスク周辺では8日も治安部隊と学生らの銃撃戦が続き、特殊部隊の司令官1人が死亡した。
パキスタン当局は8日夜(日本時間9日未明)、現場周辺に敷かれている報道機関の立ち入り禁止区域を拡大するなどの取材規制を敷いた。早ければ8日夜から9日未明にかけ、モスクへの強行突入が行われるとの観測も流れている。
イスラム組織が犯行声明/米施設襲撃、死者は5人に(2002/01/23)
【ニューデリー22日共同】インド東部コルカタの米政府施設前で22日朝起きた銃撃事件で、西ベンガル州のバタチャリ州首相は同日、イスラム組織「ハルカトル・ジハード・イスラミ」が犯行声明を出したことを明らかにした。地元テレビによると、銃撃で重傷を負った警察官1人が死亡、死者は計5人となった。同州首相によると、同組織はパキスタンやアラブ首長国連邦のドバイを拠点に活動。昨年コルカタで企業家を誘拐する事件も起こしている。昨年12月の国会襲撃事件後、パキスタンへの対決姿勢を強めているインドが、さらにパキスタンへの圧力を強める可能性がある。しかし、パキスタン側の自由カシミール州からの報道によると、同組織のスポークスマンは犯行への関与を全面否定した。(了)
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最終更新:2013年12月14日 06:42