ジョン・ケリーとは
アメリカの民主党の政治家である。
【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】押し寄せる中国漁船(2013/05/06)
4月12~15日、韓国、中国、日本を歴訪したケリー国務長官は北京で興奮気味にこう語った。
「期待したよりもずっと多くの分野で、ほとんどの分野で、いや全ての分野で、不同意よりも同意が実現した」「(米中という)世界最強の2カ国、世界最強の2大経済国、2大エネルギー消費国、国連安保理の2大国が、国際社会の隅々にまで目配りするとき、相乗作用が生じるのです」
米中協調を国益とする二大国主義(G2)への転換を思わせる発言だった。
人民日報傘下の「環球時報」は4月15日、米国の「より優しい対応」を受けてこう書いた。「米中の競合関係を利用して戦略的利益をもくろむ国々が存在するが、競合の微妙な変化が米国に与(くみ)するか中国に与するかの決定をより困難にするだろう」
【主張】ケリー氏来日 「対中観」を聞きたかった(2013/04/16 産経新聞)
米国のケリー国務長官が安倍晋三首相、岸田文雄外相と会談、東アジア歴訪を締めくくった。
対
北朝鮮政策、
尖閣諸島、普天間移設、さらには
シリア、中東情勢など同盟国らしい幅広い分野に議題が及んだ。
半面、初の東アジア歴訪にしては、米国が中国との関係でどのような構想を描いているのか、将来の日米同盟関係にも関連する「大きな青写真」がほとんど見えてこなかったのは残念だ。
両外相は先週、ロンドンでのG8(主要8カ国)外相会合の機会にも会っている。短期間での2度の会談は、東アジア歴訪を欧州・中東歴訪より後回しにしたことへの米側の配慮が感じられる。
外相会談では、北朝鮮の核・ミサイルへの厳しい認識を共有、核開発阻止のための高官協議開催で合意した。米側は普天間飛行場移設の埋め立て申請を評価した。
サイバー攻撃対策の対話開催で合意し、気候変動に関する共同文書も発表した。同盟関係の「深化」につながる動きであり、前政権時代に危機にひんした両国関係復活の一歩と歓迎したい。
ケリー氏は来日に先立って中国、韓国を訪問し、やはり北朝鮮問題などを協議している。
平壌に圧力をかけることでは一致したようだが、カギを握る中国側がどのような具体的な方策に触れたのか、日本側との会談で多くは明らかにされなかった。
何より気になるのは、一連の会談を通じて、米国の最大のライバルに躍り出た中国に関する言及そのものが少なかったことだ。
ケリー氏は東京工業大学での講演で、「アジア太平洋でプレゼンスを構築し続ける」と表明した。国防費削減を余儀なくされている中で、どう具体化するのか。
南シナ海での中国の動きへの対抗手段など緊急、具体的な課題にも触れられなかった。経済の結びつきを重視するゆえの中国への配慮ではないことを願いたい。
尖閣問題に関しては、「日本の施政下にある。一方的に現状を変更するいかなる行動にも反対する」と強調した。中国公船による尖閣での領海侵犯などが相次いでいる中、今後もこの認識を維持してほしい。
ケリー氏は首相との会談で、中国の動きへの懸念を表明したが、対中政策については、これからも日本との緊密な協議が必要だ。
中国、米国のアジア太平洋政策を評価(2013/04/16 China Radio International.CRI.)
アメリカのケリー国務長官が、東京での演説でアジア太平洋におけるリバランス(再均衡)政策を発表したことを受けて、中国外務省の華春瑩報道官は16日北京での記者会見で、「アメリカ側と共にこの地域の平和、安定と繁栄を確保していきたい」との姿勢を表明しました。
華報道官は「恒久的な平和、共同の繁栄はアジア太平洋諸国の共通の願いだ。中国は開放、包容、共栄という理念を掲げており、アメリカがこの地域のことに建設的に取り組むことを歓迎する。また、アメリカ側と連携して、この地域の平和、安定と繁栄を確保していきたい」と述べました。(鵬)
李克強総理「中米関係の発展は大勢に沿い世界にプラス」(2013/04/14 人民網)
李克強総理は13日、米国のケリー国務長官と中南海の紫光閣で会談し、中米協力の深化および世界や地域の焦点である共通関心事について意見交換した。
李総理は「中米関係の40年余りの発展は、両国の共通利益が溝をはるかに上回っており、将来利益の融合がさらに深まっていくことを証明している。米側と共に互いを尊重し合い、相互信頼を強化し、溝を適切に処理し、協力を拡大し、新しいタイプの大国間関係の構築を模索したい」と表明。
「地域の平和・安定を維持するには、関係各国がいずれも責任を担い、結果を引き受けなければならない。朝鮮半島およびこの地域で厄介な事態を引き起し、騒ぎを起せば、各国の利益が損なわれる。これは石を持ち上げて自分の足の上に落としてしまうことに等しい」と指摘した。
李総理はまた「二大経済大国である中米の協力は潮流に沿っており、世界にとってプラスだ。双方は協力の幅と深み、質とレベルにおいて新たな突破口を開き、企業の公平な競争や合法的権益の保護の面で一層の努力をし、協力の目玉をつくるべきだ。米側が対中ハイテク製品輸出規制の緩和において具体的行動を取ることを希望する。中米は開放、透明、包容の精神でアジア太平洋地域の経済統合プロセスに参加し、推進すべきだ」と指摘した。
ケリー長官は「米中は世界に影響を与える大国だ。米中協力は双方にとってプラスで、世界にも重要な影響をもたらす。米側は米中関係を強く重視しており、中国側と共に努力して、協力制度を一段と整備し、意志疎通と調整を強化し、互恵協力を拡大し、グローバルな試練や地域の焦点となる問題に共同で対処し、米中協力に一段と実り豊かな成果をもたらすことを望んでいる」と表明した。
米国務長官が訪中、北朝鮮への対応で連携確認(2013/04/14)
北京(CNN) ケリー米国務長官は13日、中国を訪問し、習近平(シーチンピン)国家主席、李克強(リーコーチアン)首相らと会談した。北京での記者会見で、米中両国が北朝鮮に自制を求めていくことで一致したと述べた。
ケリー長官は同時に、両国とも北朝鮮問題との間で脅しの応酬ではなく、平和的解決に的を絞る方針だと強調した。
習主席との会談では朝鮮半島情勢をはじめ、イランの核問題、シリア内戦や中東情勢、世界経済など、困難な課題が重なる重大局面であることを強調し、中国側の協力を求めた。両国は、地域と世界の安定には朝鮮半島の非核化が非常に重要であるとの認識で一致し、その目標の実現に向けて行動していくことで合意したという。
中国側は、北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の再開に努め、北朝鮮に合意の順守を求めていく立場を改めて表明した。
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最終更新:2013年06月01日 21:00