ナレーション
多くのものが戦った。
多くのものが失われた。
多くのものが涙を流した。
そして、すべてを
無に帰そうとするものがいた。
アルトリウスは、聖剣を手に
メフレイユに立ち向かう。
新たな時代を切りひらくために。
編成前
アルトリウス「メフレイユ!
おとなしくその力を捨てろ!」
メフレイユ「何を言う、すべては
ここから始まるというのに」
アルトリウス「お前が手にしているのは
すべてを終わらせる力だろ!」
メフレイユ「すべてを終わらせようとしたのは
いつだってお前たちではないか!」
「私が、私たちが、
どんな思いをしてきたかなど、
お前たちに分かるものか!」
イグレイン「わかるよ、メフレイユ。
でも、ダメなんだよ、
そんなことしちゃ」
アイギール「妾たちに非がなかったとは言わん」
「だがそれは
お前がやろうとしていることを
肯定する理由にはならん」
マリー「あなたにどんな理由があろうと
私には大切なひとを守るために
戦います」
メフレイユ「よいだろう。やってみせろ」
「お前たちが
私を否定するというのであれば、
私はすべてを肯定しよう」
メフレイユ「闇は、すべてに公平だ。
闇の前では、
あらゆる苦しみなど存在しない」
アルトリウス「絶対に止めてみせる」
「この剣に
俺が交わした
すべての約束にかけて」
シナリオ開始時
ケイ「ブレトワルダの騎士ケイ。セルディックさまの仇、取らせてもらうぞ!」
マーガス「マジになるのは俺の性分じゃないんだが……」
「ここは本気でいかせてもらうぞ!」
セルマ「精霊が振るえている……。先生、僕に力を……!」
サシャ「シャレムに平和を取り戻すため、あなたを倒します!」
マリー「さあ、アルトリウス。戦いをおわらせましょう」
アンセム「諸悪の根源、か。闇を封じた英雄に名を連ねるのも悪くはないな」
アウル「俺にはこの世界でやりたいことがまだあるんでね」
「メフレイユ、お前に勝手なことはさせねえぞ!」
アルハンブラ「うー、しっぽがぴりぴりするねえ。なんていやな気配なんだ」
ルキア「さすがにあれは盗めそうにないなあ」
「ま、戦いを終わらせないと王子さまの剣はもらえそうにないからね」
「ぼくも、頑張るとするかな」
エルマ「聖王に封じられた闇の力か。は、相手にとって不足はねえな!」
アリオス「ああ、これを封じてしまうのはもったいないなあ」
「でも、行き過ぎた力は世界にとって毒だ」
「残念だけど、それは取り上げさせてもらうよ」
イグレイン「3年前だったら、あなたに協力していたかも知れないわ」
「でも、今のレインにはアルトリウスがいるもの」
「あなたのやろうとしていることを許すわけにはいかないの!」
シノ「世界に影響がなければあなたのやることを見過ごしてもいいのだけどね」
アイギール「あんなもの、妾たちでどうにかできるのか……?」
「神よ、ヴェローナの民よ。妾に力を……!」
ユルミナ「そんなものを使っちゃダメですよ~」
シモン「マリーさまのために剣を振るうのもこれで最後かな」
「ヴェローナの騎士の力を見せてやろう!」
イヅナ「難しいことは分からないけど、あなたが悪いことをしようとしてるのは分かるもん!」
ガラハッド「気持ちは分かるが、アンラ教団のためだ。必ずここで止めてみせよう」
アリシア「アルトリウスさま、どうかその光で私たちをお導きください!」
アルベリヒ「メフレイユよ。多くの血を流させたその罪。ともに裁かれようではないか」
シナリオ中
シナリオ終了時
メフレイユ「闇を、否定するというのか……」
アルトリウス「違う。
闇を否定するんじゃない」
「都合が悪いからすべてを塗りつぶす
それじゃだめなんだ。光の力だろう
と闇の力だろうと」
「混じり、相克し、
すべてのものが存在し、
すべてのものを肯定する」
「それが、世界の在り方なんだ」
メフレイユ「そんなの、ただの理想論だ」
アルトリウス「そうかもしれない。
でもそれが、
人を前に進ませる力だ」
「前に進みながらも、
自分を忘れない力だよ」
「眠りの中でも、
目覚めることを忘れない力だよ」
「どんなときでも、
あきらめない力なんだよ」
メフレイユ「ははは、お説教ですか」
アルトリウス「ちがう、俺は」
メフレイユ「すべてのものを肯定する?」
「なるほど、
ならば私も肯定するというのか?」
「闇の力で
世界を眠りにつかせようとした
私を?」
「できないだろう?」
「だとしたら、
お前の言っていることは
やはりただの理想論だ」
アルトリウス「………」
メフレイユ「さあ、行きなさい。
お前は勝者だ」
「光当たる道を行くがよい。
だが、忘れるな」
「光当たるところに
必ず闇ができるということを」
「闇はすべてに平等だ。
かならず、再び訪れるだろう」
「世界を包む、闇が、ね……」
アイギール「アルトリウス、
洞窟が崩れ始めているぞ!
早く来るんじゃ!」
イグレイン「アルトリウス!」
マリー「アルトリウス!」
アルトリウス「俺は肯定するよ、メフレイユ」
「だって、お前がいなければ
俺は俺になれなかったんだから」
(ここまでボイス有)
王国暦383年。
世界を闇の力で覆うとした
アンラ教団の魔術師
メフレイユは倒れ、
大陸全土を巻き込んだ戦争は
終結した。
ブルトワルダ王家最後のひとりと
なったマリーは、教皇アイギールの
名において女王の地位を認められ、
一度は崩壊の危機を迎えた
ブルトワルダ王国は、
ここに復活を遂げた。
そして、
すべてが終わってから数週間……。
アンセム「マリー。
そろそろ私たちは
シャレムに戻ろうと思う」
「シャレムはまだあちこち
荒れていてな」
「1日でも早く、親父の望んだ
平和な国にしたいんだ」
サシャ「私も、若といっしょに
もどります」
「マリーさま、
今までありがとうございました」
マリー「そうですか。
名残惜しいですが、お元気で」
アンセム「なに、どうせまたすぐ
会えるだろう」
サシャ「そうですね。きっと若が
『俺ひとりじゃ無理だ、
助けてくれー!』とか」
「言い出すに違いませんよ」
アンセム「なんだとー!」
アウル「俺はまた山賊稼業に戻るかな」
マリー「アンセムさまに退治されても
知りませんよ?」
アウル「あー、あいつ結構強いんだよなー。
しかたねえ、失業したときのために
畑でも作っておくか……?」
マリー「そういうことでしたら、
いつでも力をお貸ししますよ」
アウル「いや、働く人間なら
いくらでもいるんだ」
「じゃあな、お姫さん。
あんたのことは好きだったぜ」
マリー「コットン、あなたは
どうするのですか?」
コットン「記憶をとりもどす旅にでるよー!」
マリー「あなたさえ良ければ、
ブルトワルダにとどまって
いただいても良いのですよ?」
コットン「ううん、やっぱり自分のことが
分からないと心配だからね!」
マリー「そうですか……ではお気をつけて」
コットン「ばいばーい!」
アルハンブラ「結局、あたしの体を元に戻す方法は
分からなかったし、また旅に
出るとするよ」
マリー「アルハンブラさんがいないと、
寂しくなりますね」
アルハンブラ「はん、何かあったらいつでも
声をかけてくれ。ぶん殴りに
帰ってきてやるからさ」
マリー「はい」
アリオス「おーい、待ってくれー!」
アルハンブラ「あん?」
アリオス「ふう、ふう」
「勝手に旅に出てもらっちゃ困るよ。
きみの体は私が調べると
決めたんだから」
アルハンブラ「あんたが勝手に
言ってるだけだろ!」
アリオス「でも人間の体に
なりたいんでしょ?」
アルハンブラ「うっ」
アリオス「それなら<箱庭>にくるのが、
一番良いよ。なんたって、
あそこは魔術の最先端だからね」
アルハンブラ「確かにそうだけどさ」
アリオス「そんなわけで、まずはこの薬を
飲んでくれないか」
「あー、他に4本あるから、
どれから飲んでも良いよ」
アルハンブラ「本当に効果あんのかなあ」
セルマ「さて、長々ととどまっていては
迷惑になってしまいます」
「ぼくたちはアルメリアへ
戻るとしましょう」
マリー「迷惑だなんてとんでもない」
「セルマのことをそんな風に
思ったことは一度も
ありませんよ」
セルマ「いえ、ぼくのことではなく……」
アリオス「おかしいな、こんな爆発が
おこるはずがないんだが……。
何を間違えたんだろう?」
「なあ、今度はこの薬を
飲んでみてくれないか?」
エルマ「は、俺の勝ちだな。
約束通り財布出せよ」
「あ?
これしか持ってないわけねえだろ!
ジャンプしてみろジャンプ!」
「嘘ついてたら
また痺れさせてやんよ」
セルマ「もうぼくは恥ずかしくて
恥ずかしくて」
「何で封印の洞窟に置いて
こなかったんだろうって……」
マリー「え、えーと」
セルマ「そんなわけで!
今までありがとうございました!」
マリー「その」
セルマ「ほら、帰りますよ!」
アリオス「何だセルマいきなり……
痛い、髪の毛を引っ張らないで
おくれ!」
アルハンブラ「ぎゃあ、
あたしのしっぽをにぎるな!」
「こら、やめろ!」
力が抜けて……だめだって!」
エルマ「おい、セルマ何しやがる!
待てよ、それは俺の財布だぞ!
なに勝手に……って、ああっ!」
マリー「セルマも大変そうですね。
……いえ、楽しそうと
言うべきでしょうか」
シノ「それじゃ、お世話になったわ」
イズナ「お世話になりました~」
マリー「シノさん、イズナさん。いろいろな
お話を聞かせていただいて、
ありがとうございました」
イズナ「路銀もたくさんもらったし、
これでまたしばらく
旅つづけられるね、シノ姉」
シノ「目の前でそういうこと言わないの」
マリー「ふふふ、本当に仲が良いのですね」
シノ「まったく……」
イズナ「それじゃ、マリーさん
ありがとうございました!」
アイギール「今回の件ではいろいろと
世話になったのう」
「もしヴェローナに来るときは
言ってくれ。
国民総出で歓迎しよう」
マリー「そ、総出ですか?」
アイギール「うむ、総出じゃ。
そして三日三晩の宴」
「当然のことじゃが、
欠席は許さんぞ」
マリー(行くときにはお忍びで
にしましょうか……)
アイギール「それと」
マリー「はい!」
アイギール「もしわらわに内緒でヴェローナに
来ている事がわかったら、
10倍返しじゃからな」
「つまり、一月強制宴の刑じゃ」
マリー「返してませんよそれ!」
アイギール「あと」
マリー「は、はい!」
アイギール「あやつに伝えてくれ。
わらわはいついかなる時でも
力になると」
マリー「……はい」
ガラハッド「ではわしもアイギールさまとともに
ヴェローナへ参りますので」
マリー「イグレインは
おいていくのですか?」
ガラハッド「姫さまならひとりでも何とか
なるんじゃないかのう」
「他に頼れるひとも
たくさんいますし」
「わしは、アンラとヴェルンの
橋渡しをしようかと思いまして」
マリー「それはすてきなことですね」
ガラハッド「この老い先短い命で
どれくらいのことができるかは
分かりませんが」
「まああと50年くらいは
生きるつもりですので」
マリー「ご、50年ですか」
ガラハッド「がはは。
それでは姫さまに
よろしくお伝えくだされ」
シモン「マリーさま。あなたを守るために
ブルトワルダに残りたい……
と言いたいところなのですが」
「あなたの騎士はちゃんと
いるようですからね」
「私はアイギールさまとともに、
国へ戻りましょう」
マリー「幼いころから、
ずっと守っていただき
ありがとうございました」
「私は一生、ヴェローナの騎士の姿を
忘れません」
シモン「そういわれると照れますね。
では、お体にお気をつけて」
マリー「ユルミナさんは
どうなさるのですか?」
ユルミナ「私は東方に行って、
ヴェルンの教えを広めようと
おもいます」
「東方にはまだ協会もほとんどないと
聞いていますから」
マリー「そうなのですか!
それは大変でしょう」
ユルミナ「でも協力していただける方が
いらっしゃいますから」
マリー「それは……」
アルベリヒ「さあ、出発の準備はできましたよ、
ユルミナ殿」
マリー「アルベリヒさん、ですか」
ユルミナ「はい!」
アルベリヒ「私は帝国を裏切って
しまいましたから」
「その償いになるかはわかりませんが
せめてこれくらいはしよう、と」
マリー「償いになるかどうかは
あなたが決めることでしょう」
「でも、わたしはとても良いことだと
思いますよ」
アルベリヒ「ブルトワルダの聖女に
そういっていただけるとは心強い」
「では、私たちの名がこの国に
届くことを祈っております」
ユルミナ「まってください、
アルベルトさん~」
アルベリヒ「だから私の名前はアルベリヒだと
何度言ったら……」
マリー「……アルベリヒさんの名が
届くことはあるのでしょうか?」
マーガス「さて、みんな行ってしまいましたが
俺だけはマリーさまのおそばに
いますよ」
マリー「あら、ケイとアリシアさんは」
マーガス「ああ、あのふたりならどこかで
粘着質な時間を過ごしてるんじゃ
ないでしょうかね」
マリー「ね、粘着質?」
マーガス「そう。もうどろどろの
ぐっちゃぐちゃに……」
ケイ「なに馬鹿なことを言ってるんだ、
マーガス!」
アリシア「まったく、本当に頭が悪いな、
お前は!」
マーガス「殴ることはないだろう」
ケイ「ある!」
アリシア「足りないくらいだ!」
マーガス「こんなときばかり息が
ぴったりなんだなあ」
「ところでアリシア、
ケールには戻らないのか?」
アリシア「ああ、荷造りをしていた
ところなんだ」
マーガス「ケイ、お前は?」
ケイ「何を言っている。
私はブルトワルダの騎士なのだぞ」
マーガス「はあああああ。
それで良いのかよふたりとも」
アリシア「な、なにがだ」
ケイ「なにがだよ」
マーガス「ケールもブルトワルダも、
今が大変な時期だ」
「ここで別れたら、次にいつ合えるか
分からないんだぞ?
本当にそれで良いのか?」
ケイ「大変だからこそ、ブルトワルダを
離れるわけにはいかないじゃないか」
マリー「離れてもけっこうですよ、ケイ」
ケイ「……う」
マーガス「アリシアはどうなんだ?」
アリシア「……まあ、父も死に、
まだ私の経験も浅く」
「誰かがそばにいてくれたら心強い、
とは思っている」
「だが、別にそれはケイでなくても
かまわないし、いなくったって
全然平気で……」
ケイ「………」
アリシア「でも、ついてきてくれたら、
嬉しい、と、思う」
ケイ「……分かった。私は、アリシアと
いっしょに、ケールに行こう」
「申し訳ございません、マリーさま」
マリー「いいえ、ケイのしたいように
してくれるのが、
一番嬉しいですよ」
ケイ「……ありがとうございます」
アリシア「では行こうか、ケイ」
マーガス「まったく、困ったやつらですね」
マリー「マーガスは優しいのですね。
あなたはケールに行かなくて
良かったのですか?」
マーガス「ははは、
俺にはマリーさまがいますから」
マリー「あれ、
そういえばルキアはどこに……」
イグレイン「ルキアはアルトリウスの後を
追いかけて行っちゃたよ」
「絶対にスプンタをもらうんだって」
マリー「ルキアはそんなにあの剣が
欲しいのですね……」
イグレイン「おもしろ半分って感じもするけど」
「それで、マリーはどうするの?」
マリー「え?」
イグレイン「追わないの?」
マリー「………」
イグレイン「アルトリウスは馬鹿だから、
本当に行っちゃうよ?」
マリー「いえ、私はここで待っています」
イグレイン「本当にそれで良いの?
もう戻ってこないかも知れないよ?」
「どこかでのたれ死にしちゃうかも
しれないよ?」
マリー「いえ、そんなことは
絶対ありません」
イグレイン「どうしてそんなことが言えるの?」
マリー「約束を、しましたから。
必ず戻ってくる、と」
イグレイン「マリーも馬鹿だね。
そんな約束を信じるなんてさ」
マリー「イグレインは行かないのですか?」
イグレイン「そうしようかと
思ってたんだけど……
頼まれちゃったから」
「あーあ、ひどいよね。
ついていくって言う前に
頼むなんてさ」
マリー「何を、頼まれたのですか?」
イグレイン「マリーが、泣かないように、
だってさ」
マリー「……!!」
「イグレイン、
あなたが、泣かせて、
どうするのですか」
イグレイン「アルトリウスをとったんだもの。
これくらいは当然の
権利でしょう?」
マリー「………」
イグレイン「マリー、女王さまだものね。
みんなの前で泣くわけには
いかないものね」
「だからね、良いよ。
レインの前では
いっぱい泣いても」
マリー「………。
戻ってきますよね?」
イグレイン「ええ、必ず」
マリー「忘れませんよね?」
イグレイン「そんなことあるわけ
ないでしょう?」
マリー「約束、守ってくれますよね?」
イグレイン「当然よ。信じてないの?」
マリー「信じています……。
それが、約束ですから」
かつて、大陸全土を巻き込んだ
大きな戦いがあった。
戦乱により大地は荒れ果て、
人々は嘆き、苦しみが世界を
覆おうとしていた。
だが、奇跡が起こった。
ひとりの青年が光り輝く聖剣を手に、
世界に希望の光を灯したのである。
後の歴史は語る。
ブラヴォードに聖王ありと。
後の人々は言う。
ブラヴォードに約束を
もたらしたものありと。
記憶は流転し、
記録となりて語り継がれる。
その名はアルトリウス、と。
最終更新:2007年09月04日 15:37