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二人の過去

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
  走っていた どこに向かっているのかは誰にもわからない。
  それでも ただ走っていた。
  背中に伝わるのは冷たくも優しい存在。
(何で……何でこんなことに)
  私は先ほどまでの惨劇が頭から離れず、不安という重りと悲しみという足枷を感じていた。
  考えもしなかった、考えたくもなかった。
  私と姉は双子で、主と共に平和だけど楽しい毎日を送っていたというのに。
『虎目石……置石……逃げなさい……』
  それが主から聞いた最後の言葉だった。
  私は姉を背負い、ただひたすらに逃げてきたのだ。
  このまま主の死という現実からも逃げたかった。
  それでも、服や体にこびりついた彼の血はまだ生暖かい。
  実感する度に、普段は絶対見せない涙が零れ出そうになった。
  主は本を読むのが好きだった。それに感化されて私もよく読むようになった。
  姉はよくさまざまな可愛い悪戯をして、気を引こうとしていた。
  でももうその主は 私たちの前にはいない。

  森の中で一軒の家を見つけた。
  その家には自分たちと同じような人たちがいて、その人たちはとても優しかった。
  いろいろあって共に生活することにはなっているが、どこか私たちはまだ何か一歩引いてしまっている気がする。
  自分たちの主はただ一人だけ。まだ生き続けていると信じている。

  だから私はもっとたくさん本を読んで、いつか主に会ったときに話すんだ。
  だから姉も、悪戯の腕を磨き続けているのだろう。
  いつか、また止めに来てくれることを信じて。

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