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次の日も三人で

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だれでも歓迎! 編集
  周りは先ほどまでのにぎやかな雰囲気も落ち着き、皆自分の時間を過ごしている。
  しかし俺は何でか知らんが、エプロン身につけてあちこちを……あぁくそ、あまり料理食ってない。
  それもこれも、向こうで手伝いをしている珊瑚に巻き込まれたせい。ちっくしょーっ、あの女のマスターさんに話しかけたかった! いつの間にかいないし!!
「くそぉ、珊瑚の奴……人のことこき使いやがって」
  何なんだろうな、最近。どうも珊瑚がいじめてくるような感覚を覚えてしまう。
  だがまぁ、昔のどこか他人行儀なのよりはいいのかもしれないけど。
「マスタぁー、はいっ」
「ん、何だ……お、ケーキか。取っておいてくれたのかー」
「うんっ」
  皿とフォークを受け取り、さっそく一口……んーっ、黒曜石ちゃん天才!
「黒曜石お姉ちゃんのケーキ、おいしいよねー」
「あぁ、美味いな。さすがだよ」
  といっても、褒める相手は現在台所だけどさ。
「そういや今何時……うわ、もうこんな時間かよ」
「そうねだいたいね~♪」
「……天河石、それ誰に教えてもらった?」
「置石お姉ちゃんっ」
  何だ、置石ってサザン好きなのか……?
  まぁそれはどうでもいい。そろそろ帰らないといけないのではないか?
「なぁ天河石、眠くないか?」
「にゅ? そんなことないよぉ。ちょっとふわふわするだけー」
  それを眠いっていうんだよ……ったく。
「そうか。じゃあそろそろ帰ろう。もう遅いぞ」
「えー、天河石まだいるぅ……んにゅ」
「人の肩で居眠りしようとしてる奴の言うことか……ほら、帰るぞ。サンタさんだってどこにプレゼント置けばいいか分からんだろうが」
「んー……サンタさん……くぅ」
  ……ったく、寝ちまったか。
  仕方ない、どうせ軽いしおぶって帰るか。
  とりあえず床に寝かせておいて珊瑚を……そのまま寝させるわけにもいかないから、ジャケットぐらいはかけておくか。

「主、寒くないか?」
「平気」
  とは言ったものの、実際かなり寒い。
  冬空の下、俺はおぶった天河石にジャケットをかけてやったままだ。当然といえば当然。
「寒中の修行と思えばどーってこと……ぶぇっくしょいっ」
「ふふ、修行か。成果があるといいな」
「おう、そのうち夏着でランニングしてきてやる」
  いや、ごめん。言っておいて何だが絶対嫌だ。
「そうか。じゃあそのときは某も付き合おう」
「いやいやいや、やらないから」
「何故だ?  寒さに強くなればいままでできなかったこともできるかもしれぬぞ。外でアイスを食べるとか」
「やらないしいらない」
「それは残念だ」
  ったく、お前は冗談を言うキャラかと……。
「楽しかったか? 手伝いばかりしてた気がするけど」
「ああ、楽しかったぞ」
  当然といわんばかりの反応。
「みんな笑っていたんだ、楽しくないはずないだろう」
「そんなモンか?」
「ああ、そんなものさ」
  そう言って、珊瑚は笑って見せた。
  なるほどな。笑うってことは、本当に楽しかったんだ。
「ふーん……んっ」
  鼻先に当たる冷たい感触。
  見上げてみると、空から小さな雪が降り始めていた。
「雪、か。珍しいな」
  珊瑚が小さく呟く。
「積もりそうにはねぇけどな。あー、雪だるま作りてぇ」
「主にしては珍しいな、そんなことを言うとは」
「俺南の育ちだから雪珍しいんだよ」
「そうか。だがこれでは積もりそうにないな。朝には溶けてしまうだろう」
  そうか、残念だな……。
「……また、降るさ。冬はまだ続く」
「それもそっか」
「そのときは天河石と三人で雪遊びができるといいな」
「あー、いいな。きっと天河石も喜ぶなぁ」
  冬はまだ続く……か。
「さて、早く帰るぞ。俺寒くて死にそう」
「修行じゃなかったのか?」
「ちげーよ。あーさむ……」
  のんきに背中で眠る天河石。
  人が寒がっているのを笑顔で見つめてくる珊瑚。
  そしてくしゃみを空高く響かせる、騒音公害な俺。
  ……そんな生活も、まだ続いていく。
  次の日も、その次も、来年のクリスマスも。
「帰ったら温かい飲み物を入れよう。主、何がいい?」
「甘いココア」
「本当に甘い物が好きになったんだな。分かった、とびきり甘いのを用意しよう」
「おう」
  その言葉に、寒さで固まりそうな俺の足取りも軽くなる。
  早く帰ろう。そんでもって風呂に入ってプレゼント用意して寝る。それで今日は終了。
  ほんの少し、欠伸が漏れた。


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