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家路 ~桃~

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jewelry_maiden

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だれでも歓迎! 編集
  今日はあちこちのマスターのところへお邪魔してきた。
  どの家庭も艶やかで賑やかで楽しかった。
  ペリドットと二人、家路を急ぐ。
「どこも賑やかで楽しかったよ。年頃の乙女が多いからかな、マスターたちもそれぞれ大変そうだったね」
「ええ、そうですね。みんな、『お年頃』ですから。マスターの視線や顔色に敏感なんです。みんな、それぞれのマスターが大好きなんですよ」
「お内裏様が三人官女や五人囃子の中にいてもいいね。本人もまんざらじゃないみたいだし」
「そうですね。でも、私のマスターの隣は、私だけですよぉ」
「そうありたいね。僕のことより、きみのほうが心配だよ」
「??? なぜですか?」
「『春の苑紅(くれない)匂ふ桃の花下照る道に出(い)で立つ少女(をとめ)』
 あなたが美しすぎるから……。僕は……ときどきだけど不安になるんですよ」
  僕の言葉を聞くとペリドットはにっこり笑って言うのだった。
「不安にさせてしまうのは、私がいたらないからですね。ふふっ、明日から覚悟してくださいね」

  そして、桃の枝を一振り差し出した。
「マスターにはこれを。枝垂桃です。私はこっち。普通の桃です」
「桃の花か。花言葉は“チャーミング”だ! あれ? 枝垂桃ってなんだっけ?」
「ふふっ。ないしょです」
  微笑みながら足早に逃げるペリドット。
  えーっと、枝垂桃……枝垂桃……枝垂桃……枝垂桃……。
「あーっ! こいつの花言葉は――」


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