「変ったねぇ……。」
もう、いつからここに来るようになったか忘れた。ふわふわと漂っているうちにここにたどり着いた。
高くて見晴らしが良かったから。ただそれだけでここにいた。
もう、いつからここに来るようになったか忘れた。ふわふわと漂っているうちにここにたどり着いた。
高くて見晴らしが良かったから。ただそれだけでここにいた。
「見晴らし、悪くなったなぁ……。」
背の高い建物がどんどん増えてきて、見える景色もずいぶん変った。
晴れた日には冠雪をいただいた山も見えたのに……。
背の高い建物がどんどん増えてきて、見える景色もずいぶん変った。
晴れた日には冠雪をいただいた山も見えたのに……。
下で、男の人が話してる……廃業……取毀し……マンション……。
そっかぁ。とうとうここも無くなるのかぁ。
あーあ、次はどこに行くかなぁ……。
そっかぁ。とうとうここも無くなるのかぁ。
あーあ、次はどこに行くかなぁ……。
今日は下が賑わってる。ここが賑わうのも久しぶりね……。
「お月様……見えないなぁ……。」
「お月様……見えないなぁ……。」
住人が引っ越していった。あのお爺さん、家族と同居して大丈夫かな……。
あれから数日、この煙突が温まることは もう無い。熱気が抜けて冷たい墓標のよう になってしまった。
「あたしのお墓にちょうどいいかな……。」
あれ、人が集まってきた……。お風呂屋さんは終わったのに……。うわぁ、大きい機械。
そっか、とうとう……。
「あたしのお墓にちょうどいいかな……。」
あれ、人が集まってきた……。お風呂屋さんは終わったのに……。うわぁ、大きい機械。
そっか、とうとう……。
あたしのお墓は20分で跡形もなくなってしまった。
あっけないこと……。
「余韻くらい味合わせてよね。」
あっけないこと……。
「余韻くらい味合わせてよね。」
変わらない私。変わる街。
でも、変わらないと思っているのは私だけで、本当は私も変わっているのかなぁ。
でも、変わらないと思っているのは私だけで、本当は私も変わっているのかなぁ。
移り行く時代、私たちも時代に合わせて変化していってるのかもね。気が付かないうちに。
さて、今日もつれない想い人のところへ行こうか。
さて、今日もつれない想い人のところへ行こうか。