いつものように私は珊瑚の家を訪れていた。姿を消してもバレるので最近は堂々と訪問している。
マスターには快く思われていないらしく、とうとう文句を言われるようになった。
「大体、お前にもマスターがいるだろうに。何だって珊瑚をつけ狙う?主人が嫌いなのか?」
「まさか、そんなはずはあるまい。毎日一緒に寝ているし、それ以上の事もしたことがある。」
とまぁ、ほんの冗談のつもりだったんだ。さっさと珊瑚に会いたいから正直言えば
その珊瑚の保護者には用が無いのである。…でもお義父さんという事になるのかもしれない。
とにかく、今の私の発言は冗談だったんだ。精神的ショックを受けるとばっかり思っていたのだが
如何せん、効果が強すぎた。ショックが多すぎて気が狂ってしまわれた。
「まだ俺もそんな事してないのに!」
とか、まぁ、きっと幻聴だろう。普段真面目で温厚な天河石のマスターがまさか
そんな不埒な事を考えているハズがない。うん、何かの間違いだ。
しかし本気にしているのは事実である。今更冗談と言えるはずもなく
しばらくそこに立ち尽くしていた。ううむ、どうにかせねばならない。
「…非常に言いにくいんだが。その反応、もしや天河石や珊瑚に似たような事がしたいのではあるまいな?」
…うっかりトドメを刺してしまった。顔を紅潮させて転がりまわっている天河石のマスター。
いい大人が何をやっているんだろうか、もう私には対処しきれない。
諦めて珊瑚の部屋に突入する。こんにちはマイハニー。今日も元気かな?
メシリ。
元気がいい挨拶ありがとう。うん、すごく痛いです。
「何を怒っているのかな?うん、元気が余るほどあるのはいいと思うけど。」
「主を治せ、話はそれからだ。」
追い出されてしまった。見れば天河石は死にそう、というか死んでいるマスターを心配そうに見ている。
…しかし直せと言われてもどうすればよいのやら、死人は蘇る事なんかないのだが。
でも珊瑚のご命令とあれば死人であっても蘇らせて見せよう。
「天河石。」
「なぁに?」
「マスターは好きか?」
「うん、大好きだよ?」
「ならキスぐらいできるな?ほっぺにちゅーしてやればすぐに元気になるよ。」
「ほんと!?」
目を輝かせてマスターの頬に迫る天河石。あ、写真写真。
かくして完成した逆白雪姫。がんばれ天河石。成功すればプリンをたらふく食べさせてあげよう。
しかしなかなか起き上がらない。これは計算違いだ。
「珊瑚ー。君の主を助けるには珊瑚の力が必要だー。」
「自分でやった事は自分で片付けんか。」
「じゃあ私がもらうねー。好き勝手試すから。」
斧で首を斬られそうになったが何とか珊瑚を動員する事ができた。
流石に自分の主は大切と見える。うん、そこがかわいいんだけどね。
「見ての通り逆白雪姫作戦は失敗している。そこで次だ、珊瑚の愛情が主を救う!」
「具体的にどうすればいいんだ?」
「知らないかな。ええと、メイド服を着て、耳元でごしゅじんさま…と呟けばきっと元気になる。」
これは立派な医療行為なんだ。萌えは世界を救うハズ。
「手打ちにするぞ?」
「やりたくない?それは残念。では代わりに私が…。」
メキョ。
いい音が響く。痛い。いいパンチだ。これが愛の形というものか。
そもそも絶対鳴ってはいけない音だと思う。愛が多すぎて痛いよマイハニー。
「お主にやらせるぐらいならば私がやる。早くメイド服とやらを貸さんか!」
私からメイド服をかっさらうと躊躇なく着替え始める。
これはいいメイドさんだ。うん、かわいい。鼻血が止まらない。
流石は私のお嫁さん。何を着せても似合う。
バキ。
心を読まないでいただけますか。
私を殴って決心がついたのか、マスターの耳元まで近づき、ご主人様と呟く珊瑚。
うん、いい構図だ。この写真は家宝にしよう。
ガバと起き上がるマスター。作戦成功だ。やはり萌えは世界を救うんだ。
「…珊瑚?どうした…な、そ、それは…メイド服…?」
「あ…主をこの格好で起こせば必ず起きると試金石が言ったからやっただけだ!他意は無い!」
言わなくてもいい事を。これではまるで私が悪者ではないか。
無言でつかつかと私に歩み寄るマスター。殴られる、と身構えたのだが
痛みは一向に襲ってこない。目を開くとそこには、涙を流しながら握手を求めるマスターの姿が。
「人生で一番輝いたものが見れました。」
…それはよかった。
マスターには快く思われていないらしく、とうとう文句を言われるようになった。
「大体、お前にもマスターがいるだろうに。何だって珊瑚をつけ狙う?主人が嫌いなのか?」
「まさか、そんなはずはあるまい。毎日一緒に寝ているし、それ以上の事もしたことがある。」
とまぁ、ほんの冗談のつもりだったんだ。さっさと珊瑚に会いたいから正直言えば
その珊瑚の保護者には用が無いのである。…でもお義父さんという事になるのかもしれない。
とにかく、今の私の発言は冗談だったんだ。精神的ショックを受けるとばっかり思っていたのだが
如何せん、効果が強すぎた。ショックが多すぎて気が狂ってしまわれた。
「まだ俺もそんな事してないのに!」
とか、まぁ、きっと幻聴だろう。普段真面目で温厚な天河石のマスターがまさか
そんな不埒な事を考えているハズがない。うん、何かの間違いだ。
しかし本気にしているのは事実である。今更冗談と言えるはずもなく
しばらくそこに立ち尽くしていた。ううむ、どうにかせねばならない。
「…非常に言いにくいんだが。その反応、もしや天河石や珊瑚に似たような事がしたいのではあるまいな?」
…うっかりトドメを刺してしまった。顔を紅潮させて転がりまわっている天河石のマスター。
いい大人が何をやっているんだろうか、もう私には対処しきれない。
諦めて珊瑚の部屋に突入する。こんにちはマイハニー。今日も元気かな?
メシリ。
元気がいい挨拶ありがとう。うん、すごく痛いです。
「何を怒っているのかな?うん、元気が余るほどあるのはいいと思うけど。」
「主を治せ、話はそれからだ。」
追い出されてしまった。見れば天河石は死にそう、というか死んでいるマスターを心配そうに見ている。
…しかし直せと言われてもどうすればよいのやら、死人は蘇る事なんかないのだが。
でも珊瑚のご命令とあれば死人であっても蘇らせて見せよう。
「天河石。」
「なぁに?」
「マスターは好きか?」
「うん、大好きだよ?」
「ならキスぐらいできるな?ほっぺにちゅーしてやればすぐに元気になるよ。」
「ほんと!?」
目を輝かせてマスターの頬に迫る天河石。あ、写真写真。
かくして完成した逆白雪姫。がんばれ天河石。成功すればプリンをたらふく食べさせてあげよう。
しかしなかなか起き上がらない。これは計算違いだ。
「珊瑚ー。君の主を助けるには珊瑚の力が必要だー。」
「自分でやった事は自分で片付けんか。」
「じゃあ私がもらうねー。好き勝手試すから。」
斧で首を斬られそうになったが何とか珊瑚を動員する事ができた。
流石に自分の主は大切と見える。うん、そこがかわいいんだけどね。
「見ての通り逆白雪姫作戦は失敗している。そこで次だ、珊瑚の愛情が主を救う!」
「具体的にどうすればいいんだ?」
「知らないかな。ええと、メイド服を着て、耳元でごしゅじんさま…と呟けばきっと元気になる。」
これは立派な医療行為なんだ。萌えは世界を救うハズ。
「手打ちにするぞ?」
「やりたくない?それは残念。では代わりに私が…。」
メキョ。
いい音が響く。痛い。いいパンチだ。これが愛の形というものか。
そもそも絶対鳴ってはいけない音だと思う。愛が多すぎて痛いよマイハニー。
「お主にやらせるぐらいならば私がやる。早くメイド服とやらを貸さんか!」
私からメイド服をかっさらうと躊躇なく着替え始める。
これはいいメイドさんだ。うん、かわいい。鼻血が止まらない。
流石は私のお嫁さん。何を着せても似合う。
バキ。
心を読まないでいただけますか。
私を殴って決心がついたのか、マスターの耳元まで近づき、ご主人様と呟く珊瑚。
うん、いい構図だ。この写真は家宝にしよう。
ガバと起き上がるマスター。作戦成功だ。やはり萌えは世界を救うんだ。
「…珊瑚?どうした…な、そ、それは…メイド服…?」
「あ…主をこの格好で起こせば必ず起きると試金石が言ったからやっただけだ!他意は無い!」
言わなくてもいい事を。これではまるで私が悪者ではないか。
無言でつかつかと私に歩み寄るマスター。殴られる、と身構えたのだが
痛みは一向に襲ってこない。目を開くとそこには、涙を流しながら握手を求めるマスターの姿が。
「人生で一番輝いたものが見れました。」
…それはよかった。