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懐中電灯の定番

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jewelry_maiden

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だれでも歓迎! 編集
 台風の風が窓を揺らす夜。
「水、食料、懐中電灯……」
「もう何度目の確認よぉ。どうせ大丈夫だから早く寝ちゃおうよー」
 どうもこの姉は防災意識が乏しい。まぁ、きっと台風をネタに新しいイタズラを思いつく方が早いと思う。
 ……足りないものはない。これでいつ家が飛んでも大丈……。
「あ」
 突然目の前が暗くなる。今まで見えていた防災グッズも、視界から消える。
「あー……停電だねー」
 置石がのんきにつぶやく。まぁ、それほど慌てることでないのは事実だ。それに私も虎の名前を持つ乙女、夜目は利く。
 と、さっそく暗闇に慣れてくる目。そして、置石の動きもだいたいは把握できた。懐中電灯に手を伸ばそうとしている。
「あれぇ、ここに懐中電灯なかったっけー?」
 確かに、先ほどまでそこに懐中電灯を置いていた。見つからないのは当然だ、今は私の手にある。
 ……置石の悪い病気がうつってしまったらしい。どうしてもあることがしたくてたまらない。
「置石」
「ん、なーにー?」
 私の方を振りむく置石。そこでさっそく、先ほど手に取った懐中電灯を……。
「ばぁ」
 あごの下から顔に向けて……っ!!!
「いやああぁぁぁーっ!!」
「くぁwせdfrtgyふじこlp;:@」

 それからまもなく、停電は復旧した。
 しかし……暗闇に慣れた目に、あの懐中時計の灯りは強烈だった。まさかあそこまでまぶしいとは……天罰か。
「うっ、うぅっ……虎目のばかぁー」
 そして、そんなに怖かったのか。置石は泣いていた、珍しく。
「もう、やらない……ごめん」
 今回は、素直に謝る。
 置石のためにも、自分のためにも、もうこんなことはしないでおこう……絶対。


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