子供は、雨も気にせず外で遊ぶ。男の子ならそれでもかまわないけど……。
「ピョンピョーン♪」
さっきから、レインコート姿のソーダが芝生を眺めている。カタツムリでも見つけたのだろうか。いや、それでピョンピョンはないか。というと、雨の中でも元気にピョンピョン……うっ。
「ママー、そっちにピョンピョンっ」
ソーダが振り返る。緑色の芝生に、ソーダが言うピョンピョンの姿は確認できない。でも、きっとアレなんだろうなぁ。アレなんだよねぇ……アレかぁ。
「ピョンピョーン♪」
明るい笑顔のソーダ。とりあえずあたしは芝生からアスファルトの遊歩道に出る。
「お、追いかけないで放っておこう? ピョンピョンさんも捕まったら嫌だ――」
……あ、芝生に手を置いた。そのまま芝生の一部ごと手を持ち上げて、握り手の中身を確認している。
「えへー」
……どーしてそんなに嬉しそうなのかな? で、その笑顔のままこちらに歩み寄ってきて……。
「ママー、ピョンピョンさんだよー。みてぇ」
「ひっ」
……出た、けっこう大きなピョンピョンさん。悲鳴は何とか抑えたが、表情に思いっきり出ているだろう。
「かわいいよぉ。ママもなでなでしよ?」
「い、いいからいいから。早く逃がしてあげなさい」
「えー。ピョンピョンさんなでなでしようよぉ」
ピョンピョンさんを乗せた手を、こちらに近づけてくる。
「そ、ソーダっ、ホントいいから!」
「ピョンピョンさんー」
話を聞かず、近づいてくる手。ダメだ、もうソーダが悪魔の子供にしか見えない。傘を捨ててその場から逃げ出したい。
……悪魔はピョンピョンさんの方だった。
「ふえ?」
ソーダの手を飛び出し、あたしの足に……足の、上に……感触が……感触がぁ……。
「ピョンピョーン♪」
さっきから、レインコート姿のソーダが芝生を眺めている。カタツムリでも見つけたのだろうか。いや、それでピョンピョンはないか。というと、雨の中でも元気にピョンピョン……うっ。
「ママー、そっちにピョンピョンっ」
ソーダが振り返る。緑色の芝生に、ソーダが言うピョンピョンの姿は確認できない。でも、きっとアレなんだろうなぁ。アレなんだよねぇ……アレかぁ。
「ピョンピョーン♪」
明るい笑顔のソーダ。とりあえずあたしは芝生からアスファルトの遊歩道に出る。
「お、追いかけないで放っておこう? ピョンピョンさんも捕まったら嫌だ――」
……あ、芝生に手を置いた。そのまま芝生の一部ごと手を持ち上げて、握り手の中身を確認している。
「えへー」
……どーしてそんなに嬉しそうなのかな? で、その笑顔のままこちらに歩み寄ってきて……。
「ママー、ピョンピョンさんだよー。みてぇ」
「ひっ」
……出た、けっこう大きなピョンピョンさん。悲鳴は何とか抑えたが、表情に思いっきり出ているだろう。
「かわいいよぉ。ママもなでなでしよ?」
「い、いいからいいから。早く逃がしてあげなさい」
「えー。ピョンピョンさんなでなでしようよぉ」
ピョンピョンさんを乗せた手を、こちらに近づけてくる。
「そ、ソーダっ、ホントいいから!」
「ピョンピョンさんー」
話を聞かず、近づいてくる手。ダメだ、もうソーダが悪魔の子供にしか見えない。傘を捨ててその場から逃げ出したい。
……悪魔はピョンピョンさんの方だった。
「ふえ?」
ソーダの手を飛び出し、あたしの足に……足の、上に……感触が……感触がぁ……。
「失神するほど嫌いなのね、カエル」
「はい……」
気づけば、自宅で真珠さんに介抱されていた。
「ママ、ごめんね……」
真珠さんの隣で、ソーダがしょんぼりとしている。まさか目の前で気絶するとは思っていなかったのだろう。
「い、いいよ、うん。でももうピョンピョンさん捕まえちゃダメだよ……」
「はぁい……」
果たして、このことを梅雨のあいだ覚えていてくれるだろうか。今はそれだけを祈るばかり……ホント、もうピョンピョンさんだけは……。
「震えてるわよ」
「ご、ごめんなさい……うぅ」
「はい……」
気づけば、自宅で真珠さんに介抱されていた。
「ママ、ごめんね……」
真珠さんの隣で、ソーダがしょんぼりとしている。まさか目の前で気絶するとは思っていなかったのだろう。
「い、いいよ、うん。でももうピョンピョンさん捕まえちゃダメだよ……」
「はぁい……」
果たして、このことを梅雨のあいだ覚えていてくれるだろうか。今はそれだけを祈るばかり……ホント、もうピョンピョンさんだけは……。
「震えてるわよ」
「ご、ごめんなさい……うぅ」