庭に咲いている紫陽花。いつもより雨模様が穏やかなこの日、雲母ちゃんは傘を片手にその花を見つめていました。
「雲母ちゃん、何を見ているの?」
その視線は、どうも花を見ている様子ではありません。
「……こいつだ」
「はぁ……あ、カタツムリですね」
特徴的な螺旋状の殻。殻に閉じこもったカタツムリが、紫陽花の葉の上にいました。
「こいつ、目玉を出さない」
そう言って、カタツムリの殻をつつく雲母ちゃん。
「つんつんしたら出てこないよ?」
「む、そんなに度胸のない奴なのか」
「度胸あるなしの問題じゃない気も……とにかく、優しく見守ってあげましょう」
雲母ちゃんの手を握り、一緒にカタツムリを眺めます。いつになったら頭を出すと、尋ねてきそうな雲母ちゃんの顔。でも、カタツムリはすぐに頭を出して、葉の上を動き出しました。
「おぉ」
その姿を凝視する雲母ちゃん。カタツムリと目を合わせ、にらめっこをしているような……。
「つつかれたぐらいで頭を引っ込めるとは、度胸がないぞ」
「だからそういう問題じゃ……」
「もっと強くなれ。私は知ってるぞ、お前より強い奴を」
確かに、カタツムリより強い生き物はいっぱいいると思いますが……。
と、近くにあった木の枝をつかんで、カタツムリの前に……ひっ!
「こいつはお前と一緒なのに殻がないぞ。裸でよく頑張ってる」
「き、きき、雲母ちゃんっ、それはカタツムリじゃっ……」
殻がないだけで、どうしても苦手な生き物になってしまうそれ……ナメクジ。果たしてこの生き物はカタツムリと同種なのでしょうか。
「お前もそんな重々しい殻を捨てて、こいつのように……黒曜石、どうした?」
「わ、わわ、私っ、お洗濯物がありますからっ」
「あ……まぁいい。それよりカタツムリ、お前ももっとこいつを……」
その後、雲母ちゃんのカタツムリに対する説教は小一時間ほど続いたみたいです。
「雲母ちゃん、何を見ているの?」
その視線は、どうも花を見ている様子ではありません。
「……こいつだ」
「はぁ……あ、カタツムリですね」
特徴的な螺旋状の殻。殻に閉じこもったカタツムリが、紫陽花の葉の上にいました。
「こいつ、目玉を出さない」
そう言って、カタツムリの殻をつつく雲母ちゃん。
「つんつんしたら出てこないよ?」
「む、そんなに度胸のない奴なのか」
「度胸あるなしの問題じゃない気も……とにかく、優しく見守ってあげましょう」
雲母ちゃんの手を握り、一緒にカタツムリを眺めます。いつになったら頭を出すと、尋ねてきそうな雲母ちゃんの顔。でも、カタツムリはすぐに頭を出して、葉の上を動き出しました。
「おぉ」
その姿を凝視する雲母ちゃん。カタツムリと目を合わせ、にらめっこをしているような……。
「つつかれたぐらいで頭を引っ込めるとは、度胸がないぞ」
「だからそういう問題じゃ……」
「もっと強くなれ。私は知ってるぞ、お前より強い奴を」
確かに、カタツムリより強い生き物はいっぱいいると思いますが……。
と、近くにあった木の枝をつかんで、カタツムリの前に……ひっ!
「こいつはお前と一緒なのに殻がないぞ。裸でよく頑張ってる」
「き、きき、雲母ちゃんっ、それはカタツムリじゃっ……」
殻がないだけで、どうしても苦手な生き物になってしまうそれ……ナメクジ。果たしてこの生き物はカタツムリと同種なのでしょうか。
「お前もそんな重々しい殻を捨てて、こいつのように……黒曜石、どうした?」
「わ、わわ、私っ、お洗濯物がありますからっ」
「あ……まぁいい。それよりカタツムリ、お前ももっとこいつを……」
その後、雲母ちゃんのカタツムリに対する説教は小一時間ほど続いたみたいです。
「ナメクジは殻のないカタツムリと思っていいよ。でもどうしてそんなこと聞くの?」
「え、はい……まぁ……とにかく、ありがとうございます」
「うん、どういたしまして。でも不思議だよね、殻がなくなるだけで苦手な人が増えて……」
「そ、その話はちょっと……」
「え、はい……まぁ……とにかく、ありがとうございます」
「うん、どういたしまして。でも不思議だよね、殻がなくなるだけで苦手な人が増えて……」
「そ、その話はちょっと……」