「人魚になる夢を見たの」
とろとろとまどろみの狭間で、ホープがつぶやく。
「人魚?」
頬にかかった髪を払ってやり、私は聞き返す。
「そう」
小さく笑って、自分の足を抱えるように丸くなる。
「この足がね、虹色の魚の尾びれになって、海を泳いでいたの」
まだ夢の中にいるような眼差しで、私を見上げるホープ。
「船の上にはアメジストがいたわ」
くすくすと笑って腕を伸ばしてくる。
「王子様に抱っこしてもらえたら、私は人間になれるの」
「……私は王子様じゃないよ」
「いいの。ぎゅって、して」
無邪気にねだるホープを抱え、背中を撫でる。私の腕を枕にして、ホープは眠そうに目を閉じた。
柔らかい銀の巻き毛を撫でる。
「……人魚姫の話の続き、知ってる?」
「知ってるわ」
目を閉じて微笑むホープ。
「王子様のことを想いながら、虹色の泡になるの」
――きっとその瞬間、私は一番きれいだったわ。
そう言って、幸せそうに笑う。私は胸が締め付けられるような感覚に襲われた。
「……ホープを一人になんてさせないよ」
返事はない。柔らかく微笑んだまま、ホープは目を閉じている。眠ってしまったのかもしれない。
(海の底でも、君と一緒に行くよ)
私も、訪れた眠りに身を委ねた。
とろとろとまどろみの狭間で、ホープがつぶやく。
「人魚?」
頬にかかった髪を払ってやり、私は聞き返す。
「そう」
小さく笑って、自分の足を抱えるように丸くなる。
「この足がね、虹色の魚の尾びれになって、海を泳いでいたの」
まだ夢の中にいるような眼差しで、私を見上げるホープ。
「船の上にはアメジストがいたわ」
くすくすと笑って腕を伸ばしてくる。
「王子様に抱っこしてもらえたら、私は人間になれるの」
「……私は王子様じゃないよ」
「いいの。ぎゅって、して」
無邪気にねだるホープを抱え、背中を撫でる。私の腕を枕にして、ホープは眠そうに目を閉じた。
柔らかい銀の巻き毛を撫でる。
「……人魚姫の話の続き、知ってる?」
「知ってるわ」
目を閉じて微笑むホープ。
「王子様のことを想いながら、虹色の泡になるの」
――きっとその瞬間、私は一番きれいだったわ。
そう言って、幸せそうに笑う。私は胸が締め付けられるような感覚に襲われた。
「……ホープを一人になんてさせないよ」
返事はない。柔らかく微笑んだまま、ホープは目を閉じている。眠ってしまったのかもしれない。
(海の底でも、君と一緒に行くよ)
私も、訪れた眠りに身を委ねた。
まどろみの中、水の底で二対の尾をひらめかせ、二人の人魚が寄り添う夢を見た。