殺し合いに参加させられた。
普通ならこういう場合怯え、周りを探索したり、身を隠したりするのが普通だろう。
しかし、俺は『何も出来ない』というのには、語弊があるかもしれないが。
『目が見えない』俺には周りがどんな場所なのかも分からない。
それに下手に動くと危険に晒される畏れもある。だから俺は此処に佇むことにした。
といっても、荷物の確認や、周囲の簡単な確認はしたが。
幸い、俺の愛用品の聴覚補助に用いる杖が、すぐ側にあった為、確認は容易だった。
どうやら、此処は果樹園のような場所なのだろうか。
草木が生い茂っていることがわかるだけなので、定かでは無いが…
そして次に、側にあった荷物の確認をする。バッグの中はごちゃごちゃしていて、手触りだけじゃよく分からないが、
食料のパンやペットボトル、方位磁石のような必要最低限の物しか入っていなかった。
それでも注意深く手探りを続けると、奥に数枚の紙切れがあるのがわかる。
何故、紙が?と不思議に思ったが、罠や何かしらの危険の可能性もあるので、とりあえず紙切れはそのままにしておいた。
一通りの確認をし、周囲に物音や、怪しい気配が無いのを判断し、俺は近くのきりかぶに腰をかけ、
自分の身に起こっている、この異常な状況の整理を始める。
(殺し合い…一人の勝者が決まるまでのデスゲーム。この俺に殺し合いをしろと?…どうかしているあのアラキとかいう奴
恐らく100人規模の人間があの場にいただろう。どういう規準で集められているのかは想像出来ないが、
『あの若い女の母親を呼ぶ叫び声』から察するに、老若男女、様々な人間が参加しているのかもしれない…
そして、『アラキの存在』大人数を一ヶ所に集め、俺れたちの行動を制限できる程の絶対的な力、この首輪もそうだろう…恐らくあいつもスタンド使い…
この殺し合いに何か目的があるのだろうか…、それとも、ただの自分の娯楽の為か…どっちにしろ本当に狂っているな、あの男…)
数分考えたところで、意識を頭の中から外に移し、もう一度耳を澄ませ、身の安全を確認する。
私は目が見えないのだ。『いつ・何処で・誰が』私に殺意を向けているのかもしれない、この状況。
普段よりも注意深くなるのも当然だ。そして再び意識を頭に戻す。
(さて、これからどうするか…、このデスゲーム始まって、まだほんの少ししていないが、
何処か別の場所で殺し合いが発生している可能性は高いだろう。だから必要以上に動くのは危険だ。
まずは身の安全と有力な情報の確保が先だ。
その為には、まず誰かと遭遇することが重要だろう。場合によっては戦闘の覚悟をしておかなければならないが…
しかし俺は動けない、ということは……
今、俺に出来ること、それは、この場で待機することだ。)
これからの行動方針を決めた俺は再三、周囲の様子を確認する…依然問題無し。
(スタンド使いが参加しているということは、あの方…DIO様も此処に来ているのだろうか…
「死ぬのは怖くない、しかしあの人に見捨てられ、殺されるのだけは嫌だ」
もし来ているのなら、DIO様の為に全身全霊を尽そう。
この身朽ち果てるまで…)
【I-7 リンゴォの果樹園前/一日目・深夜】
【
ンドゥール】
【時間軸】:ジョースター一行と戦う直前
【状態】 :健康(目は見えないが、聴覚は常人以上)
【装備】 :聴覚補助に用いる杖
【道具】 :不明支給品1~3
【思考・状況】
1.現在地で待機し、人との遭遇を待つ。
2.身の安全と有力な情報の確保。
3.もしDIOが殺し合いに参加しているのなら、DIOの為に全身全霊を尽す。
【備考】
1.目はスタンドで治療可能です。
2.支給品は他の書き手さんにおまかせします。
3.ジョースター一行の情報は一通り理解しています。
4.
イギーについては何も分かりません。
投下順で読む
時系列順で読む
キャラを追って読む
最終更新:2008年08月13日 13:22