一万回と二千回以上は死んでいる。
八千回過ぎた頃から考えるのをやめた。
一億回と二千回後も死んでいるだろう。

と思っていたが、そうはならなかった。
あのジョルノ・ジョバァーナのゴールド・エクスペリエンス・レクイエムに殺された後、
ディアボロは延々と死に続けた。「死ぬ」という結果に辿り着けないディアボロは「死ねない」。
誰もが恐れる「死」を、ディアボロは永遠に続ける事になっていたのだが……

いつもと様子が違うと思ったら、荒木と名乗る人物に殺し合いをするように告げられる。
訳もわからぬうちに、ディアボロはまた別の場所に飛ばされた。

「……ここはどこだ? 今度はどこから攻撃が来るんだ!?」

「?」

いつまで待っても攻撃はこない。
もしかしたら、ディアボロはあの無間地獄から抜け出したのかもしれない。

試しにキング・クリムゾンを発現させてみた。
随分久しぶりに自分のスタンドを見て、ディアボロは感動すらしてしまった。

「これは……チャンスなのか? もう一度やりなおせるのか!?」

この殺戮の場に呼ばれて、ディアボロは非常に幸福な気持ちだった。

もし、今死んだら自分はどうなるんだろうか?
またレクイエムの力に飲み込まれるのか?
それとも、もしかして……あるべき結果に収まる事ができるのだろうか?


ディアボロはこの場所を知っている。
トリッシュを殺し損ねた、サン・ジョルジョ・マジョーレ島の教会だ。

「行こう……真の幸福を目指してッ!

 ……いや、慎重になるべきだ」

有頂天だったディアボロは冷静になるよう、自らの心を戒める。

さきほどの部屋で……娘、トリッシュの気配を感じた。
この会場のどこかに、確かに「居るッ!」彼女は私を恨んでいるだろう。
恐らくは…な。

デイバッグから名簿を取り出し、やはり忌々しい名前が載っているのを確認する。
J・P・ポルナレフ、ジョルノ・ジョバァーナ、ブローノ・ブチャラティ、グイード・ミスタ、レオーネ・アバッキオパンナコッタ・フーゴトリッシュ・ウナ
サーレーホルマジオプロシュート、ペッシ、ギアッチョ、リゾット・ネエロティッツァーノチョコラータ、ディアボロ

思いっきり自分の名前が載っている。
これでは偽名も使えないではないか!

荒木の言っていた支給品を確認してみたが、奇妙な紙の中にピッツァしか入っていなかった。
他にも必要な物はあるようだが、自分はジョルノ達から逃げ切れるのか!?


何はともあれ、ボスの不思議な冒険はこうして幕を上げた。


ディアボロはネアポリスのピッツァを食べた!
ディアボロの満腹度が104に上がった!

【E-9 サン・ジョルジョ・マジョーレ島の教会/1日目 深夜】

【ディアボロ】
[時間軸]:レクイエムジョルノに殺された後
[状態]:満腹度(104)、ものすごく嬉しいけど不安
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本行動方針:とにかく生き残る。
1.ジョルノには絶対殺されたくない。
2.5部のメンバー全員とポルナレフに会いたくない。
3.危険そうならなんとしても逃げる。
4.絶対に無理はしない。
5.普通に死ねるならそれでもいいや。

※満腹度云々はジョークです。
※支給品はネアポリスのピッツァでした。他にはありません。

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ディアボロ 28:過去が来る!

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最終更新:2008年06月21日 19:05