トレンシス「はぁ……はぁ……
あとどれくらいで着く?」
イズール「まだかかるな。あと一階層ってとこか。
ん?」
????「よぉ侵入者ちゃんたちぃ。オレっちたちの縄張りにぃ、なぁんの用だいぃ?」
イズール「お前は誰だ!!」
ジョニィ「この施設の代表ダンサー、ジョニィだぁ。
間違えんなよぉ?ジョニィの終わりは小さいイだからな。」
イズール「覚えておくよ。ジョニー。」
ジョニィ「ジョニィだ!!間違えんな!!
さぁてとぉ、ここまで来てもらって申し訳ないがぁ………
生き埋めになってもらおぉう。」
トレンシス「!?」
イズール「なんだと?」
二人は周囲に警戒をするが、そんな余裕を敵は許さない。
イズール「おい!俺のそばに……」
トレンシス「うわぁ!なにこのモンスター!」
イズール「伏せろトレンシス!はあぁ!!」
モンスターは一撃で退いていったが、これは敵の思惑通りだった。
ジョニィ「かかったな!」
トレンシス「!」
気づくと、トレンシスの頭上では天井が開いており、上から何かが落ちてくるようだった。
イズール「トレンシス!!」
天井から大量の瓦礫が降り注ぎ、トレンシスを覆っていく。
衝撃で地面がへこみ、トレンシスは埋められてしまった。
イズール「トレンシスーー!!!」
ジョニィ「アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!
どうするぅ?こいつを埋めたままぁ、見殺しで走ってくるかぁ?」
イズール「貴様っ!!
待ってろトレンシス、今こいつをどかす!」
ジョニィ「頑張ってここまでぇ、来てぇみるんぅだぁなぁ。
アッヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
イズールが瓦礫をどかそうと押したり、持ち上げようとしてもびくともしない。
イズールの指からは血が流れ、雄叫びが響く。
イズール「トレンシス……
トレンシス……!」
この光景はすでに見たことがある。
イズール「俺はあの日から………何も変わってねぇじゃねえか!!」
助けることの叶わなかった娘の姿が今でも思い起こされる。
その横にトレンシスを浮かべることを、今まで何よりも恐れてきた。
イズール「やめてくれ、もうやめてくれ!
俺に、どれだけの理不尽な試練を課せば気が済むんだ!!」
イズールは見えない誰かと戦う気分だった。
だがその戦いは呆気なく敗北に終わり、もう瓦礫を動かす力など残っていない。
イズール「トレンシス………すまない……
俺には……まだ……」
あとどれくらいで着く?」
イズール「まだかかるな。あと一階層ってとこか。
ん?」
????「よぉ侵入者ちゃんたちぃ。オレっちたちの縄張りにぃ、なぁんの用だいぃ?」
イズール「お前は誰だ!!」
ジョニィ「この施設の代表ダンサー、ジョニィだぁ。
間違えんなよぉ?ジョニィの終わりは小さいイだからな。」
イズール「覚えておくよ。ジョニー。」
ジョニィ「ジョニィだ!!間違えんな!!
さぁてとぉ、ここまで来てもらって申し訳ないがぁ………
生き埋めになってもらおぉう。」
トレンシス「!?」
イズール「なんだと?」
二人は周囲に警戒をするが、そんな余裕を敵は許さない。
イズール「おい!俺のそばに……」
トレンシス「うわぁ!なにこのモンスター!」
イズール「伏せろトレンシス!はあぁ!!」
モンスターは一撃で退いていったが、これは敵の思惑通りだった。
ジョニィ「かかったな!」
トレンシス「!」
気づくと、トレンシスの頭上では天井が開いており、上から何かが落ちてくるようだった。
イズール「トレンシス!!」
天井から大量の瓦礫が降り注ぎ、トレンシスを覆っていく。
衝撃で地面がへこみ、トレンシスは埋められてしまった。
イズール「トレンシスーー!!!」
ジョニィ「アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!
どうするぅ?こいつを埋めたままぁ、見殺しで走ってくるかぁ?」
イズール「貴様っ!!
待ってろトレンシス、今こいつをどかす!」
ジョニィ「頑張ってここまでぇ、来てぇみるんぅだぁなぁ。
アッヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
イズールが瓦礫をどかそうと押したり、持ち上げようとしてもびくともしない。
イズールの指からは血が流れ、雄叫びが響く。
イズール「トレンシス……
トレンシス……!」
この光景はすでに見たことがある。
イズール「俺はあの日から………何も変わってねぇじゃねえか!!」
助けることの叶わなかった娘の姿が今でも思い起こされる。
その横にトレンシスを浮かべることを、今まで何よりも恐れてきた。
イズール「やめてくれ、もうやめてくれ!
俺に、どれだけの理不尽な試練を課せば気が済むんだ!!」
イズールは見えない誰かと戦う気分だった。
だがその戦いは呆気なく敗北に終わり、もう瓦礫を動かす力など残っていない。
イズール「トレンシス………すまない……
俺には……まだ……」
イズールは深く後悔していた。
もし自分がトレンシスを引き取っていなければ。
もし自分がトレンシスを連れてこなければ。
もし自分がトレンシスを守る力を有していれば。
しかしもうそれは妄想に過ぎず、くつがえることのない決定事項の前では無力だ。
その手は降ろされた。
もし自分がトレンシスを引き取っていなければ。
もし自分がトレンシスを連れてこなければ。
もし自分がトレンシスを守る力を有していれば。
しかしもうそれは妄想に過ぎず、くつがえることのない決定事項の前では無力だ。
その手は降ろされた。
???「本当にそう?」
イズール「!」
???「本当に、変わってない?」
イズール「そんなまさか……こんなことが……
モニャなのか?」
モニャ「まだ間に合う。
聞いて、よく耳を澄ませて。」
イズール「………」
トレンシス「うっ……うぅ……」
イズール「……!
トレンシス、まだ息をしている!」
モニャ「諦めないで。お父さんは、あの時とは違う。」
イズール「………
この瓦礫をどかすには、俺一人じゃ無理だ。
そうか……この指輪が、お前を俺のもとへ呼んだんだな。」
ポケットに入れられた、博士からの支給品。
リンクリングがモニャをイズールと繋げたのだ。
イズール「モニャ、力を貸してくれ!
お前を助けられなかった後悔を、もう二度と起こさないと約束する。
俺が恐れていただけの臆病者だったのは、今日で終わりだ!!」
モニャは静かに頷き、イズールに力を込める。
イズール「こいつを吹っ飛ばす!
うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
ドカァァァァァァァァァァン!!!!
イズール「!」
???「本当に、変わってない?」
イズール「そんなまさか……こんなことが……
モニャなのか?」
モニャ「まだ間に合う。
聞いて、よく耳を澄ませて。」
イズール「………」
トレンシス「うっ……うぅ……」
イズール「……!
トレンシス、まだ息をしている!」
モニャ「諦めないで。お父さんは、あの時とは違う。」
イズール「………
この瓦礫をどかすには、俺一人じゃ無理だ。
そうか……この指輪が、お前を俺のもとへ呼んだんだな。」
ポケットに入れられた、博士からの支給品。
リンクリングがモニャをイズールと繋げたのだ。
イズール「モニャ、力を貸してくれ!
お前を助けられなかった後悔を、もう二度と起こさないと約束する。
俺が恐れていただけの臆病者だったのは、今日で終わりだ!!」
モニャは静かに頷き、イズールに力を込める。
イズール「こいつを吹っ飛ばす!
うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
ドカァァァァァァァァァァン!!!!
そうしてトレンシスは無事に助かった。
トレンシスが完全に動けるようになったのは約10分後のこと。
トレンシスが完全に動けるようになったのは約10分後のこと。
トレンシス「………!
イズールさん……その子……誰?」
イズール「ああ、娘だ。
ようやく変われた。俺はただ子供の隣にいるだけの優しいおじさんじゃない。
俺たちがなすべきことは、他の誰にもできない、特別なことだ。だからこそ、俺たちには大きな力が必要になる。
そして今、俺にとって最大ともいえる力を、取り戻すことができた。
モニャ、おかげでこの任務を成功させられる気がする。」
トレンシス「この指輪が……繋いでくれたんだね。」
イズール「こいつはリンクリングだ。
俺の第六部隊時代に卡維博士が完成させた、使用者の記憶で最も深い場所に残る人物の霊を呼び出し、力を貸してもらえる固有魔法道具。俺の場合、最愛の娘であるモニャがそれだ。」
トレンシス「僕の霊は………一体誰なんだろう?」
イズール「……わからない。本当は来るかどうかも微妙だ。
だが強く望んでいるならば、意志を持っているならば、きっと応えてくれるだろうな。」
トレンシス「うん、僕は強くなりたい。サンディエルみたいに!」
イズール「ああ。よし、終盤も油断できない。最後まで気を抜かずに進むぞ。今度は、俺が全力で守ってやる。」
二人は奥の扉を開けて最深層への最後の階へ向かった。
イズールさん……その子……誰?」
イズール「ああ、娘だ。
ようやく変われた。俺はただ子供の隣にいるだけの優しいおじさんじゃない。
俺たちがなすべきことは、他の誰にもできない、特別なことだ。だからこそ、俺たちには大きな力が必要になる。
そして今、俺にとって最大ともいえる力を、取り戻すことができた。
モニャ、おかげでこの任務を成功させられる気がする。」
トレンシス「この指輪が……繋いでくれたんだね。」
イズール「こいつはリンクリングだ。
俺の第六部隊時代に卡維博士が完成させた、使用者の記憶で最も深い場所に残る人物の霊を呼び出し、力を貸してもらえる固有魔法道具。俺の場合、最愛の娘であるモニャがそれだ。」
トレンシス「僕の霊は………一体誰なんだろう?」
イズール「……わからない。本当は来るかどうかも微妙だ。
だが強く望んでいるならば、意志を持っているならば、きっと応えてくれるだろうな。」
トレンシス「うん、僕は強くなりたい。サンディエルみたいに!」
イズール「ああ。よし、終盤も油断できない。最後まで気を抜かずに進むぞ。今度は、俺が全力で守ってやる。」
二人は奥の扉を開けて最深層への最後の階へ向かった。