を（助詞ハ）

日本国語大辞典
広辞苑
辞書	品詞	解説	例文	漢字
大言海	天爾遠波	（一）にノ意ノモノ。	仁德紀、五十年三月「我レ 烏 (ヲ)問ハスナ、云云、倭ノ國ニ 雁子產 (カリコム)ト、我レハ聞カズ」 履中卽位前紀「逢坂ニ、逢フヤ 少女烏 (ヲトメヲ)、路問ヘバ、タダニハノラズ、 當摩徑 (タギマヂ)ヲノル」 允恭紀、十一年三月「トコシヘニ、君モ逢ヘヤモ、イサナドリ、海ノ濱藻ノ、寄ル時時 弘 (ヲ)」（にノ意）
		（二）よノ意ノモノ。	神代紀、上 三十六 「八重垣造ル、其八重垣 廻 (ヲ)」 古事記、中（景行） 五十二 「新治、筑波ヲ過ギテ、幾夜カ寐ツル、 日日 (カカ)並ベテ、夜ニハ九夜、日ニハ十日 袁 (ヲ)」 古今集、三、秋「萩ガ花、散ルラン小野ノ、露霜ニ、濡レテを行カン、小夜ハフクトモ」
		（三）事ヲ重ク思ハスルニ云フ意ノモノ。	萬葉集、十五 四 「別レナバ、 心 (ウラ)悲シケム、吾ガ衣、下ニ 乎 (ヲ)着マセ、 直 (タダ)ニ會フマデニ」
		（四）強メテ云フ意ノモノ。	古今集、十三、戀、三「人ハイサ、我ハ無キ名ノ、惜シケレバ、昔モ今モ、知ラズトを言ハン」

日国と広辞苑は同じ見出し語の扱い。「を（助詞イ）」を参照。

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