アットウィキロゴ
kairakunoza @ ウィキ
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

kairakunoza @ ウィキ

看病フラグ

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
耳に当てていた体温計のディスプレイを確認する
「37.8度か。完全に風邪引いたな」
事務所に連絡をいれようとして携帯が見当たらない事に気付き、半身を起こして辺りを見渡す
少し離れた場所に転がっていた携帯をなんとか回収して事務所に電話をすると、もの凄い勢いで怒られた
まあいきなり病欠してクビにならないだけ有り難いのかも、と思い、同時に苦笑いを浮かべる
(それに、怒られるのは慣れてるし)


『看病フラグ』


数時間後
ガンガンガンガンっ!!
何かを殴りつけるような音で、目が覚めた
「…んぅ?」
ガンガンガンガンっ!!
「…工事?うるさいなぁ」
ガンガンガン…ズドンっ!!
「うおっ!?」
「ぅおらあぁ!!白石ぃ!!」
「…あきら様っ!?」
「10秒で開けないとドア蹴り壊すぞゴルァ!!」
ズドンっ!!ズドンっ!!ズドンっ!!
「わああああ!!直ぐに行きますっ!!」
全力で玄関まで走って扉を開けた瞬間
「うらぁっ!!」
「ぐふぉあっ!?」
小神あきらの見事なヤクザキックが炸裂した
「…あ、ごめん」
思わず素で謝る少女の言葉も聞こえないまま、白石の意識は再び闇に落ちた


「あきら様、今日はどうなさったんですか?」
「どうもこうも無いわよ。現場行ったらアンタがまだ来てないって聞いたからたるんだ根性叩き直しに来てやったって訳よ」
「はあ、ありがとうございます。ですがあの」
「あぁん?何か文句でもあんのか?」
「いえ、僕は今日病欠すると事務所に連絡を入れておいたのですが」
「はあ?聞いて無いわよそんな事。誰に言ったのよ」
「あきら様のマネージャーさんです」
「あんのクソマネージャー…連絡事項くらいちゃんとやれってんだよ。次会ったら絶対殴り倒す」
「すみません、最初からあきら様に連絡を入れるべきでした。その、多忙なあきら様に無駄足をさせてしまいましたね」
「全くよ…ってアンタ、病欠って何よ」
「はあ、恥ずかしながら風邪を引いてしまいまして」
「…アンタほんとばっかねえ。夏風邪は馬鹿が引くって言うけどマジだったんだ?」
「そのようですねー」
苦笑いしながら頬をかく
確かにその通りなのだから仕方ない
「んで?飯は食ったの?」
「いえ、食欲が無かったものですから。薬だけ飲みました」
「アンタはどこまで…ええい、ちょっと待ってなさい」
ガサゴソとバッグをあさり、携帯を取り出す
「あきら様?」
「黙ってろボケ…あ、もしもし?あきらです☆ごめんなさぁい…白石さんが心配でぇ、そうなんですよぅ☆あきら居ても立ってもいられなくってぇ…にー、そうですかぁ?じゃあそうしますねっ☆はいっじゃあまたっ☆…これで良し」
見事な猫っ被りぶりを見せつけ、チョロイもんだと携帯をバッグに戻す
「あのー…あきら様?今のって」
「プロデューサー」
「はあ、そうですか」
「つー訳で今日丸ごと空けたから。とりあえずコンビニ行ってくるから鍵開けたままにしとけよ?」
「わかりました…ってあきら様ラジオの収録はいいんですか!?」
「アンタが使いもんになんないから収録出来ないんだろうが。いいから黙って寝てろ」
「ですがその、いいんですか?」
「黙らないと永眠させるわよ?」
「大人しくしときますっ」
機嫌を損ねては命に関わると、白石は慌てて布団に潜り込んだ
「とりあえずコレな。ウィダーイン。あとレトルトおかゆとスポーツドリンク。冷えピタと桃缶、あー、薬はあるんだよな?」
「はい…その、いくらでしたか?」
「アンタから金貰う程落ちぶれちゃいないわよ。この超売れっ子癒し系アイドルあきら様を舐めてんのかアンタ」
「滅相もございませんっ」
「分かればいいのよ分かれば…レンジどこ?」
「あ、それです」
「あーはいはいこの小さいやつね」
「…あきら様、なんだか優しいですね」
ピタリ、と動きを止めてこちらを振り替える
「………だぁれが誰に優しいって?何ならいますぐ息の根止めてやろうか?」
「その、あきら様?お顔が真っ赤ですが」
「黙れ」
べしっ
「うぁたっ?デコピンですか、新鮮だなぁ…」
「いいから早く食べちゃいなさい。コップは、ああコレか。安物ねぇ、っと、おかゆ出来たか」
「はあ、どうもすみません」
「ったく、手がかかると言うか世話が焼けると言うか。ほら口開けて」
「…あの、あきら様?」
付き出されたスプーンを眺めて一秒程戸惑い、つい呼びかける
「あぁ?今度はなに?」
「そのですね…いいんでしょうか」
「なにが」
「いえその、今の状況がと言いますか、僕としてはとても嬉しいのですが」
数秒の沈黙の後
「…自分で食え」
「かしこまりました」
黙々とおかゆを食べる間、桃缶に苦戦してキレかけているあきらを眺める
(なんだか、これっていいなあ)
「白石」
「うわっはいっ!?」
「これ開けろ。て言うかアンタ何ぼんやりしてんのよ。熱があるからって甘えてんじゃないわよ」
「あ、はい、ただいま」
缶詰のプルトップを引き、中身を皿に移す
「どうぞ」
「いやどうぞじゃないでしょ。それアンタのだから」
「え?ああ、そうでしたね、すみません」
「全くアンタほんとに抜けてるわね。そんなだから夏風邪なんて引くのよ」
「はあ、面目ないです」
黄桃を口にしながら苦笑いを浮かべる
「あきら様、その」
「だから今度はなによ。詰まんないこと言ったらはっ倒すわよ」
「あの…いつも迷惑ばかりかけてしまって」
「…だからアンタは馬鹿なのよ」
「はあ、自分でも馬鹿だとは思います」
「このあたしが、超絶悶絶級ぷりちーアイドルあきらちゃんが、嫌な事を進んでやると思うのかアンタは。だからアンタは夏風邪引くのよ。桃でも食って頭の回転速度上げなさい」
「はあ、そうですか。頂きます」
「…ほらやっぱりアンタ馬鹿だ」
「え?」
「はいはい何でもないからさっさと食って寝ろ」
「はあ…」
いつもこうだ。少し早口にしただけでこの馬鹿はいつも気付かない。全く腹が立つ。このあたしの言葉を一度ならず何度も聞き逃すなんて
「まあいいわ。今日の所は帰る」
「あ、お帰りですか?それなら玄関まで」
「だから寝てろっつってんのが分かんねぇのか?あぁこのニブチン。終いには布団にくるんで外に放置するぞこら」
「寝ときますはい」
「よし。じゃあまた明日ね」
「お疲れさまでしたー」
「はいはいお疲れー」
白石の頭のを軽く叩き、彼から見えない角度で優しい笑みを浮かべてあきらは部屋を後にした

続くかも


コメントフォーム

名前:
コメント:
  • この作者はあきら×白石が好きだね~。良作多いし。 -- 名無しさん (2011-04-12 20:55:45)
  • これがツンギレってヤツか。垣間見えるやさしさにグッときた。
    GJ -- 名無しさん (2010-06-08 02:52:55)




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー