奈須きのこ作品の
Fateシリーズに登場する用語。
使い魔として召喚された英霊の複製。
主となるマスターはサーヴァントを
令呪によって従わせ、時に支援する。
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召喚時の詠唱 |
素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ──
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ
閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する
────告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者──。
汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ───!
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概要
- 本来ならば力や現象でしかない英霊に霊基という器を与えて使い魔としたもの
- 使い魔としては最高位で、魔術よりも上位の存在。
- サーヴァントは人語を介し主に命令口調だったり、裏切ったりすることができる。
一方、サーヴァントは違う。
これは英霊を現実に“在る”ものとして扱うもの……
もともと在るのか無いのからないものに、
クラスという器を与えて“現実のもの”にした使い魔だ。
- 座に偉業を刻んだ本人ではない者が召喚される場合がある
正確には少し異なる。
あれはジャック・ザ・リッパーの側面の一つに過ぎない。
“切り裂きジャック”はあらゆる人間の信仰、推理、概念
などが入り混じった正体不明の箱だ。
真犯人が判らなくとも、名称さえ知っていれば
適応したサーヴァントが召喚されるという訳だ。
……そういう意味では、ハサン・サッバーハに似ているな。
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時代への適応 |
- サーヴァントは召喚される時代に適応できるだけの知識を与えられる
- 聖杯から召喚されたサーヴァントは知識を聖杯から与えられる。
- 世界から召喚されたサーヴァントは知識を世界から与えられる。
ウェイバーの知る限りでは、英霊はサーヴァントとして聖杯に招かれた時点で、聖杯からその時代での活動に支障がない程度の知識を授けられるのだという。
- 自分の死後の世界情勢を知ったことで思想や信条に変化が起きる場合がある
「地球は丸くて世界には最果ての海なんてない。そう知ったときには結構堪えたとか、あ
いつも言ってたか。王も部下も似てるもんだ。現界すれば世界から相応の知識を授けられ
るんだから、その知識によって豹変する部下がいてもおかしくあるまい。後継者戦争なん
て結末は、誰ひとりとして望んじゃいなかっただろう」
- 逆に知識を与えられない場合も存在する
- 持っている宝具や能力で公平さを与えられるために知識が引かれる。
相変わらず、十全の知識が
私の頭には入って来ないようなのだ。
私も、流石にこれはどうかと思い、
かの御山の御子に尋ねたところ、
神剣所有のあどばんてーじの分、
引かれているようだと云っていたが―――
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座への帰還 |
- サーヴァント自体に消滅はなく、絶命しても本来の場所に帰るだけ
- ただし英霊の座に記憶を持ち帰っていない限り、同じサーヴァントを召喚しても初対面となる。
我々にとって、かつて戦った聖杯戦争の
記憶は遠い昔ではなく、朧な夢のようなものだ。
どれほど強い絆を結んでいても
やはり薄れてしまうのが必然であり、条理だ。
……それはそうだ。百度聖杯戦争をこなすとすれば、
百の人生を送ることになる。
何より、それでは生の実感が薄れていく。
一つの生にしがみつくことができなくなる。
それは高潔な死を選ぶ、といったものではない。
薄い生を放り捨てるだけだ。
だから、我々は忘れる──かつて視た夢のように。
それでも、忘れ得ない記録もある。
私にとって、あの戦いはそういうものだ。
- 座に持ち帰った記録によって次回以降の召喚が変調してしまう場合がある
- 本来ならば取り得ないカタチや、知り得ない
ルチャ技術などを身に付けてスキルが変わることも。
……そうか、そういうことか!
本来は人間の姿を持たないはずのナーサリー・ライム!
けれど、霊基再臨で少女の姿を得てしまった。
その自己矛盾が、彼女の中で膨らんでしまったんだ。
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全盛期の定義 |
- 全盛期とは別の年代で召喚されても自分に関する全ての記録を有している
- 少年・少女時代で召喚された場合、未来の自分が偉業を為すという実感が薄い。
「まさか。英霊として汲み上げられた者なら、年齢が多少
前後した程度で、記録まで改竄されることはないわ。
……あの女、イアソンと自分の結末を知っている筈よ。
なのにどうしてあんな態度がとれるのかしら……」
- 芸術家サーヴァントは子供か青年
- 肉体ではなく感性が最も鋭かった時の姿が全盛期となる。
召喚時の年齢の話だよ。
子どもの姿で現れるか、大人の姿で現れるかってヤツ。
断言するが、芸術家くずれはみーんな
子供か青年だ。それ以外はありえない。
だって全盛期の自分が召喚されるんだぜ?
子供の姿のヤツはあれだな、
成長したら節度のある、正しい大人になったヤツだね。
だから天才だった子供の頃の姿で現れる。
他人への迷惑を何とも思わない神童ってヤツさ。
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生態
- 霊核に魔力でできた肉体を纏う
- 肉体は人間と同じでも組成が大きく異なるため移植などはできない。
- 霊核は魔力消費や肉体の損傷で魔力を消耗して弱体化する。
- 魔力が枯渇すると能力低下や活動停止が発生し、最終的に霊核が壊れてこの世から退出させられる。
- 霊核は頭部や心臓などの急所に直結しているため致命傷を受ければ霊核を大きく弱体化させる。
「……ええ。貴方の言う通り、私は万全ではありません。
シロウには私を実体化させる魔力がない為、霊体に戻ることも、魔力の回復も難しいでしょう。」
- 霊体(霊質的な存在)になれる
- 霊体になると神秘・魔力を伴わない物理攻撃を無視できる。
- 霊体化している間は魔力消費が減り、見つかりにくくなる。
- ただし干渉する・される場合は実体化していなければ干渉できない。
「いい、サーヴァントを倒せるのは同じ霊体であるサーヴァントだけ。そりゃあ相手が実体化していればこっちの攻撃も当たるから、うまくすれば倒せるかもしれない。(以下略)」
- 現界を維持するために魔力を生成する
- サーヴァント自身が生成する魔力だけでは不足するため契約者から供給される必要がある。
「そうよ。けどサーヴァント達は私たちみたいに自然から魔力
を提供されてる訳じゃない。基本的に、彼らは自分の中だけ
の魔力で活動する。
それを補助するのがわたしたちマスターで、サーヴァントは
自分の魔力プラス、主であるマスターの魔力分しか生前の力
を発揮できないの」
- 契約に縛られる
- 契約者に刻まれた令呪による絶対命令は基本的に逆らえない。
- 令呪は魔力の塊であるため対魔力スキルなどで一画分の命令ならば抵抗できる。
- 令呪はサーヴァントの強化装置や魔力源にもなるので絶対的な弱点とはなりえない。
「令呪は絶対命令権なの。サーヴァントには自由意志があるって気づいていると思うけど、それをねじ曲げて絶対に言いつけを守らせる呪文がその刻印」
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受肉 |
- 現世の肉体を得て現界を維持する
- マスターと魔力が必要な点は代わらないが通常の食事・睡眠で魔力を生成したり、消費を抑えられる。
- マスターが複数のサーヴァントと契約しても魔力が枯渇せずに済む。
我らは召喚時にギルガメッシュ王の魔力によって
霊基を構成しましたが、
その後の魔力維持は各々が受け持っております。
人のように食べ、眠り、自ら魔力を生成して、ですな。
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役割
- 基本となる七種類のクラスがある
- 聖杯戦争のたびに1つ2つのクラスの変更がある。
- 例外クラスもしばしば。
基本クラス |
クラス |
呼称 |
特徴 |
剣士 |
セイバー |
剣士の英霊。「三騎士」の一角。 バランスが取れた能力から「最優」と称される。 クラス別スキルとして「対魔力」と「騎乗」スキルを持つ。 |
槍兵 |
ランサー |
槍兵の英霊。「三騎士」の一角。最高の敏捷性と高い白兵戦能力がある。 クラス別スキルとして「対魔力」スキルを持つ。 |
弓兵 |
アーチャー |
弓兵の英霊。「三騎士」の一角。 基本能力こそ低いが、その分を強力な宝具やスキルで補っている。 クラス別スキルとして「対魔力」と「単独行動」スキルを持つ。 |
騎乗兵 |
ライダー |
騎乗兵の英霊。騎乗スキルが高い。 高い機動力と強力な宝具を数多く所有するサーヴァントタイプ。 クラス別スキルとして「対魔力」と「騎乗」スキルを持つ。 |
魔術師 |
キャスター |
魔術師の英霊。魔力に特化したタイプ。 「対魔力」スキルを保有するサーヴァントの多さから全サーヴァント中最弱とされる。 だが、その相性の弱さをクラス特性の「陣地作成」スキルで補える。 クラス別スキルとして「陣地作成」と「道具作成」スキルを持つ |
暗殺者 |
アサシン |
暗殺者の英霊。「マスターの天敵」とされるクラス。武器を隠し持つなどすると適性を得る。 冬木の聖杯戦争においてこのクラスだけは該当する英霊が決められているため、他の英霊は 「気配遮断」があっても基本的に「暗殺者」のクラスにつくことはない。一作目から例外キャラだったが クラス別スキルとして「気配遮断」スキルを持つ |
狂戦士 |
バーサーカー |
狂戦士の英霊。英霊に「狂」の付加要素を許諾させるだけで該当できるクラスであるため、 召喚呪文に特定の一節を組み込むことでクラスを指定して召喚できる。 クラス別スキルとして「狂化」スキルを持つ |
エクストラクラス |
クラス |
呼称 |
特徴 |
復讐者 |
アヴェンジャー |
復讐者。憎悪を忘れぬ英霊。 クラス別スキルとして「復讐者」、「忘却補正」、「自己回復(魔力)」を持つ |
毒婦 |
ヴァンプ |
Fate/EXTRAに登場する規格外。無邪気かつ天真爛漫に振る舞い男を滅ぼす毒婦(ヴァンプ)。 血を吸うブラッド・ドリンカー、体力を奪うライフ・イーター、 電子マネーを消費させるファイナンス・クライシス。 |
救世者 |
セイヴァー |
救世者の英霊 |
裁定者 |
ルーラー |
聖杯戦争が想定外のケースに陥った場合に召喚される監視役。高ランクの「対魔力」に加え、 通常の七騎のサーヴァントに対する絶対的有利なクラス別スキル「神明裁決」と「真名看破」を有する。 基本的にルーラーになれるのは聖杯に願望を持たない聖人のみだが、 シャーロック・ホームズのように別クラスから霊基が変わる場合がある。この場合、上記の三スキルは持たない。 |
ムーンキャンサー |
ムーンキャンサー |
月で生じたバグ。ムーンセル関係者が該当。 |
盾 |
シールダー |
盾の逸話を持つ英霊 |
アルターエゴ |
アルターエゴ |
欲望の具現(通常)。複合神性(BB産)。英霊の側面であるサーヴァントがさらに純化した存在 |
降臨者 |
フォーリナー |
外宇宙からの降臨者。クトゥルフ系。人類の脅威 |
役を羽織る者 |
プリテンダー |
世界を敵に回す詐称の英霊 |
偽者 |
フェイカー |
偽者・影武者としての英霊を呼ぶ |
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フォーリナー |
クラス・フォーリナーはこの世界の外から
来訪したとされる“異存在”……。
本来なら英霊ではないのですが、サーヴァントと性質が
酷似している為、特例中の特例として認定されました。
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強さ
基本性能
- ステータス
- 英霊の格や様々な要因で決まる。
- 能力に限らず魔力供給が途絶えたときは静止、もしくは消滅。
- 吸精・吸魂
- 物理無効
- 破壊力は多くの近代兵器に劣るが、霊であるため通常攻撃が効かない
- 霊感が無ければ通常の人間には霊体化しているサーヴァントを補足できない。
- 自動再生
- 気配察知
ステータス変動
- 土地、知名度、魔力で強さ決まる
- 元々の強さも関係する。
- 強さ=伝説の再現度であり、英霊そのものは完成された存在であるため上限値は変わらない。
土地 |
伝説の舞台となった土地(文化圏)と現在値の距離 |
知名度 |
呼び出されたサーヴァントの知名度 |
魔力 |
マスターから供給される魔力量 |
吸精・吸魂
- 生者から吸精・吸魂行為を行うことで魔力を得る
- 人間の感情や魂を魔力に変換して強化する。
- 必然的に弱者から奪うため正当な英雄ほど忌み嫌う。
「サーヴァントは人間の原感情や魂を魔力に変換する。
自分のサーヴァントを強くしたいのならそれが一番効率が
いい。人間を殺してサーヴァントへの贄にするマスターは、け
っして少なくないわ」
その他のサーヴァントの種類
デミ・サーヴァント
- 召喚と受肉を同時に行ったサーヴァント
- 召喚の触媒にデザインベビーを使い赤子に英霊を降霊する。
- 肉体の魔術回路や魂の色を調整し召喚と同時に英霊を受肉させる。
- 英霊が座に戻ると触媒は死亡する。
英霊は縁となる聖遺物を触媒にして召喚されるが、
カルデアはその“触媒”を人間の子供にした。
英霊を呼ぶのに相応しい魔術回路と、
無垢な魂を持った子供。
これを用いて英霊と子供を一つの存在にし、
彼らに「人間に」なってもらおう、とね。
- マシュ・キリエライト以外の成功例は存在しない
- 英霊は、たとえ反英雄であろうと人間との融合を拒否する。
……マシュは英霊融合の術式が正しい事を証明したが、
同時に、英霊融合なんて行い自体が
間違いであった事も証明した。
英霊は、たとえ反英雄であろうと
人間との融合を拒否する。どうしてかね。
擬似サーヴァント
- 人間を依り代に現界したサーヴァント
- サーヴァントの中でも神霊などの強大な存在・霊基を作りづらい存在が召喚されるために人間に憑依して顕現する。
疑似サーヴァントとは英霊に憑依された人間だ。
これは何らかの理由でサーヴァントになれないもの……
高次元の生命である神霊や、
カルデアの召喚式では霊基が作りづらい英霊だな……
そういったものがサーヴァントとして召喚されるために、
人間の体を霊基にして顕現するケースがある。
「相性が関係あるのですね。
魔術回路の質や才能といったものでしょうか?」
「そのあたりは当然として、後は魂のカタチね。
最終的にどんな人間として終わるか。」
- 新たな人格を形成する場合がある
- 基本的に憑依する英霊・神霊の方が霊子が多いため人間の人格は閉じ込められる。
- 憑依した英霊が人間に任せたら人間側の人格が表に出る。
- 乗っ取ったのが神霊であっても人間の影響を受けることもある。
シャドウ・サーヴァント
- 様々な理由から成立する英霊のなりそこない・残影
- でき損ないと言えど人間では対処不能な戦闘能力を持つ。
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怨念と土地の親和性 |
いや、シャドウサーヴァントだ!
この土地と親和性があるからだろう、
強い怨念がそのまま残滓として残っている!
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霊基不足 |
- 様々な理由から霊基が不足して影程度の存在となったサーヴァント
- サーヴァントとして現界できなかったサーヴァントに最も近しい生命。
サーヴァントのなり損ない、
英雄に後一歩及ばなかった霊体。
あるいは英霊であるものの、召喚者の実力不足、
招喚陣の不首尾などが理由で影となった者たち。
つまり、サーヴァントにもっとも近い生命体とも
言える。必ず仕留めろ、人間では彼らに敵うまい。
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英霊の残滓 |
シャドウサーヴァントとは
英霊が霊基を破壊され消滅した際、
英霊の座に退去しきれなかった霊基の残滓が
周囲の魔力・怨念と結びついて発生するものと聞きます。
その応用で、清姫さんからこぼれる負の側面を
1個所に集め、神話的符合でひょい、と釣り上げれば、
清姫さんの複製(暗黒面のみ)がうまいこと
出来てくれないか、と思ったのです。
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関連項目
魔術的な契約を強制的に解除する
宝具。
サーヴァントとは契約の形式を取る以上、全てのマスターにとって致命的。
リンク
最終更新:2024年09月09日 21:43