「ミラーリングとバックアップ」
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ミラーリング |
バックアップ |
ハードウェア構成 |
RAID構成 |
物理HDDへの複製 |
必要HDD/SSD (PC側を除く) |
2台 |
1台 |
コピータイミング |
リアルタイム |
任意 |
世代管理 |
なし |
バックアップ実行の回数分 |
復元 |
2台中1台が故障またはデータ損失した場合に可能 |
マスター又はバックアップ側が故障またはデータ損失した際に可能 |
復元の対象 |
故障の直前の状態 |
直近でバックアップを行った時点の状態 |
ハードウェア(HW) |
2万円~ |
7千円~ |
接続方法 |
LAN、USB |
USBのみ |
HW備考 |
HDD別途購入が必要 |
HDDを含む |
2TB構成時の概算 |
3.5万円~ |
1万円~ |
RAID構成は
自作PC用マザーボードであればRAID機能は付いているので
PC内にRAID構成を持つことは可能。ただしPC本体に不具合が発生した
場合、RAID側ごとダメになる可能性がある。
RAIDもバックアップも、世代管理は基本的に行えないと思っておい
た方が良い。
いわゆるリポジトリのような世代管理ということになると、
MacOSの
タイムマシンのようなシステムが必要になってくる。
要は、
- どのタイミングで複製を取っているか?
- どの時点の状態のものを復元できるか?
なので、これは用途によって変わるとしか言いようがない。
音楽や写真を万が一のためにと思っている程度ならRAID(
NAS)は
必要ないかもしれない。
ではNASが必要になるのはというと、NASはLANに繋げられることから
家じゅうのPCと接続して利用、共有できる点だ。
4万円以上にはなるが1台でHDD4台以上を管理することができる
NASもある。家族4人で共有したいという場合、プライベートと
仕事で使い分けたい時には便利だ。
RAIDには0、1、0+1、5、6、10などがある。
企業がオンプレでサーバ立てる場合でもない限りは、ミラーリング(1)
ストラビング(0)、その両方(0+1)が殆どである。
数が大きくなれば信頼性は高くなるが、用意すべきHDD台数や
RAIDコントローラーにも高い品質を求めるため大きな出費になる。
24時間365日フル稼働で顧客情報など重要なデータの場合は高信頼性
の構成が必要になると思うが、個人レベルなら、RAID0+1にバックアップ
HDDを足した方が良いように思う。
何十万もかけて信頼性高いNASを購入したとしても、不意の落雷や停電で
基盤がダメになる可能性は否定できない。基盤つまりPCやNASのハード側が
イカレてしまうと繋げていたHDDもろとも故障する可能性があるからだ。
本当に大切なHDDは物理的に分けた上で、定期的にバックアップを取って
置いたほうがいい。
スナップショット機能が付いているNASもあるが、スナップショットは
特定の日時の状態に戻せる利点はあるが、HDD内にデータを保持するので
HDDや基盤がダメになると結局データは消えてしまうことになる。
なので物理的に1次保持用、2次保持用と2構成にしておいたほうが
本当はいいかもしれない。(但しその分お金がかかるが)
法律でダメと言われているわけではないが、使い方に誤解がある部分がある。
それはバックアップはバックアップとして使うべきだということ。
どういうことかというと、バックアップ側も常時利用していてはバックアップ
にならないということ。
地震避難時のために乾パンや水を保管しているのに、その乾パンや水を日頃
使ってたらいざ地震の時に無くなってることになるのと一緒。
もっと平易にいうと、バックアップに置いているファイルを普通のファイルと
同様に扱ってはダメだということ。
バックアップにあるものを使いたいなら、バックアップ先にあるファイルを
通常のHDDにコピーした上で利用すること。
バックアップ先のファイルを更新してしまっては何のためのバックアップなの
か分からなくなってくる。
外付けHDDを使うのは良いが、常時利用する外付けHDDならこの外付けHDDに対して
バックアップ用外付けHDDを用意すべきだ。ということだ。
機械だからといって絶対はない。機械も経年劣化するのでHDDなら5年おき、
SSDなら2~3年おきに交換するくらいのことは考えておいた方が良い。
最終更新:2017年08月01日 23:57