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火星の曙 - (2005/07/19 (火) 19:48:33) の編集履歴(バックアップ)


火星の曙


火星の生い立ち

火星地下に存在する大量の水…氷。
この氷を溶かして海を再生しようと言う試みは、21世紀中期頃から続けられていた。
2059年、火星上空に40時間だけ出現した巨大な重力レンズによって、
この試みは、一挙に前進する。

収束して照らされる膨大な太陽光が、氷を溶かし、火星に海を作った。
その後、太陽系の盟主である地球政府の後押しの元、ワールドドームが
作られ始め、大気が生成され、火星はテラフォーミングされる事となった。

100年もの間建設が続いている火星全域を覆うワールドドームは、
火星のテラフォーミング(地球化)政策の一環であり、太陽戦争における
地球滅亡時のノアの箱舟として、要塞化が推し進められていた。

進渉率72%の段階で終戦、現在の工事はストップしている。
重力の弱い火星から、水や空気が逃げないようにガードする空の壁で、
平均温度-100度近くの星を暖めるために、赤道上におかれた24個の
レンズから放たれる光の柱。
それが火星の基本的な姿である。



火星の環境

海の色は、地球と同じく空の色を映した物である。
火星には本来的な意味での空がない。
それはワールドドームのためであり、今もって気圧0.8しかない
外気のためでもある。

元来、火星の海の大きさは火星の1/3と言われていたが、実際に出現した海は
火星の94%を覆い尽くしていた。
何故ここまで水が大量に出現したのかは未だに解明されていない。
ある者は計算ミスといい、ある者は未知の物理現象という。

海上では未完成状態のワールド・ドームの巨大な気圧差によって生み出される
惑星規模の巨大な嵐「エルダニアストーム」が時折発生する。
何もかも吹き飛ばす、この嵐のために、火星の人々は水中に住む事になった。



火星のウェポンシステム

火星、すなわち火星海中の戦闘において、その主力となるのは
RBと、それを搭載した艦艇である。
RBは絶大な強さを持つが、その一方で航続距離が短いという欠点も持つ。
故に、RBを搭載した母艦は敵に対して近接する必要があり、
近接する故に2種類の進歩を行う事になった。

一つは、高速艦への進歩である。
RB切り離し後、離脱する。
一つは、強武装化、装甲化である。
RB切り離しまでとその後の戦闘において、自衛を行う必然から生まれたものである。
ここからさらに、自衛を超えた積極的な攻撃を意図する艦も生まれた。

前者を高速母艦、後者を正規母艦、攻撃母艦という。
これらを中核にして火星のウェポンシステムは存在する。
母艦を支援する艦艇としてそれ以外は存在するのである。

支援艦艇の一つで重要なのは、陸戦部隊(制圧部隊)を乗せた強襲揚陸艦である。
火星は都市船という単位で存在し、人は基本的に都市船の中だけで存在する。
また、陸戦を考慮していない。
都市の中での戦闘は、都市全体の生存を脅かす可能性もある。

だから、都市船は比較的少数陸戦部隊によって、容易に制圧される。
すぐ白旗をかかげ、降参するのである。
都市船が壊れれば6000万が死ぬ。
火星での戦闘は、対ゲリラ戦を除けば都市を制圧する事を目的に行われる。
だから、強襲揚陸艦は支援艦艇でありながら、非常に高い価値を持つ。

通常母艦と強襲揚陸艦を囲むように、ボックスフォーメーション
(箱型陣形)が形成される。
前方を警戒するのがXボートを複数積載する4000t級偵察艦である。
これは艦隊の耳目となり、敵をいち早く発見する事を目的とする。
また敵偵察艦との戦闘も考慮し、それなりの武装も保有する。

次に支援艦艇の中核となる2000t級の護衛艦が来る。
数が最も多いこれらの艦は、密集陣形を組んで
魚雷戦を行ない、敵RBの行動を抑制する働きを行なう。

防御にRBを裂く事は、数に余裕がない限りあまりやらないのである。
よって、航続性能に優れ、かつ艦型がなるべく小さい
これら護衛艦が使われるのである。
支援艦艇には護衛艦の母船も存在する。

最後に、1万t級の大型艦(戦列艦)が来る。
大型といえども排水量は母艦に遠く及ばない。
これらの大型旗艦は、RB戦が終った後の残敵掃討にある。
RBさえいなくなれば、戦いは通常通り、より大きく、
より装甲が厚く、より武装を持った艦が強いのである。

RBを収容する敵母艦を破壊した後、あるいは敵味方が
補給に戻った後、これら大型艦艇は進んで前進し、攻撃に移る。
この攻撃を補助するように大小の艦が存在する時もある。


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