い:第一次島内探索任務【大規模連棟研究所群及び居住区跡】

い:第一次島内探索任務【大規模連棟研究所群及び居住区跡】


監視員及び通信者:ヘリック
現場調査員:
A班(現場総指揮):エクト、亡月、アンニュイ、ルナソル
B班:コール、クラルス、バティスト、ミッケ
C班:ホムンクルス、ランジュ、ラフィオ、マーレ、ネグロ

前記:島内の探査の目的・探査対象範囲について
  • 島上に存在する建造物の調査(今回内部までの調査は実施しません)
  • 生体反応の有無確認及び敵性反応の対応
  • 内部の侵入ルートの確保

概要


日時:A.P.240/10/17
場所:
A班-西北部(正規陸地連結用通行路)
B班-南北部(島外通行用地下施設経路)
C班-東部(人工海岸地点経路)

機構島対策チーム一同はテレポーターを設置した地点への到達後、A,B,C班に分かれ探査任務を開始しました。B班の指揮はコール、C班の指揮はホムンクルスが担当し報告の際はエクトへ伝達する様に事前に打ち合わされておりました。島上での敵性反応は到達前の時点で確認されておりませんが、非常事態に迅速に対応出来る様に厳戒態勢を維持した上での探査任務となります。

各班探査報告

  • A班報告
探査エリア
:正規陸地連結用通行路→島上通行橋→排水路確保施設→大規模連棟研究所群(外観のみ)
探査結果
:機構島の最重要調査時点である研究所の所在位置を改めて確認、及び周辺地域の調査に成功。今後は機構島の約1/6程の規模を占める研究所群を中心とした内部調査を実施する事とする。
状況報告
:正規陸地連結用通行路(仮名)の殆どは瓦礫の山に近い状態となっており、分析すると瓦礫から微弱ながらフォトン反応が確認されました。
排水路に関しては、人工設備の老朽化から島外への排水機能は損なわれていると思われる形跡があり、島内に幾つか澱みと思われるエリアを確認。光歴の時点で海底深くに沈んでいた事もありますが、排水機能が実施されていない現状では島内地下施設への探査時には潜水機能搭載機等が必要と考えられます。
第一印象は「ため池」と思わせる状況となっており、一部は水上都市に近い状態となっています。澱みが出来ているエリアは、これもまた老朽化による陸地部分の陥没が原因とされており、陸地の陥没に注意しながらの探査となりました。
陸地は海底平原であった地形であるため、長年の自然化に伴い多くの天然素材が確認されています。海草や珊瑚礁等が豊富ですが、陸地に上がったことで乾燥した珊瑚礁も確認されており、海草は従来の性質通り陸域に適応しておりました。
岩礁や鉄製の瓦礫に付着していた海藻類も珊瑚礁同様に乾燥しており、海洋生物(魚類、貝類など食料にも利用される原生生物)は陸域に上げられた事により多数の死骸が確認されました。敵性反応に注意しつつ亡月は研究材料となる現地素材の採取を指示し、現場指揮担当エクトはB班、C班へにも現地素材採取を指示しました。
研究所群の周辺は他の陸域に比べ、頑丈に設計されていると推測されており、海底にて確認される筈の砂利は存在されますが、それらを掻き出すことで特殊な鉄製の建造物が床下にも設置されている事が判明しました。
亡月の推測によると、機構島自体は自然環境に適応される様に設計されている事から、主軸となる建造物以外は全て天然資材を活用及び遺伝子組換え、フォトン操作による独自の進化を施し、惑星環境に適した人工島に設計させたのではと話されました。多数の素材採取を完了した後、各班の動向確認し合流を図り探査任務を終了としました。

  • 通信、映像ログ:A班
+ 正規陸地連結用通行路(時刻8:40~8:55)
  • 閉じる
エクト:えー、通行路に侵入完了。どっこも瓦礫だらけっすよ。

[ヘリック]:よし、映像もバッチリだ。こりゃあ近くで見るとまた印象が違うね。こんなもんがついこの間まで沈んでたんだ。

エクト:あーあ・・・またこっから行くのか。マジで勘弁だ。

亡月:前もって調べずにあの研究所の地下深くまで侵入したとは本当驚きだな。流石の私でも驚愕ものさ。

エクト:いやほらさ・・・研究所まではまっすぐ行けたんだよ。確かにエネミーとかの生体反応もあんま感じなかったし、んで動力源とかを見るだけ見とけば特徴ぐらいは捉えられるんじゃねえかなって。

アンニュイ:私だったらそこら辺の海草を弄って終わるかなー・・・。

エクト:いやお前の場合は怠け過ぎだろ。

ルナソル:あの、この柱・・・なんだか光を帯びていませんか?

アンニュイ:・・・?なんだろ、何か反応してるのかな。

[ヘリック]:この反応・・・フォトンに反応してんかな?

亡月:ふむ、多分当たりだな。フォトン感受性が非常に高い所為か、この物質に関してフォトン濃度が異常数値に達している。

[ヘリック]:なるほど。まだ瓦礫の状態ながら稼働を続けているのか?

エクト:まずこの通路がどういう機能してるかだよな・・・。てか単に建造物自体がフォトンで形成されてるとか?

ルナソル:なんだか綺麗ですね。磯だらけですが。

アンニュイ:歪に廃れてて、退廃的な雰囲気が強く出ているね。わわっ

ルナソル:転ばないよう気をつけてくださいね。

エクト:でもやっぱ違和感はあるなぁ。

[ヘリック]:ん?どんなの?

エクト:呼吸っぽい地響き?

アンニュイ:それは私も思った。

ルナソル:私もですね。

亡月:「生物の島」と名付けた奴はどんな顔してんだろうな。良いセンスしてるじゃないか。

[ヘリック]:引き続き、奥への調査を頼んだ。

エクト:了解。
<通信終了>
+ 大規模連棟研究所群及び周囲地帯(時刻11:10~11:43)
  • 閉じる
(A班一同は排水路確保施設が損壊されていることを確認した後、目標地点である研究所群付近へと探査に赴きました。)
エクト:ヘリックさん、施設を抜けて今研究所の目の前です。

[ヘリック]:ああ、バッチリ見えている。すげえな、パラレルエリアの市街地廃墟みたいだ。

亡月:パラレルエリアについては未だ解明できていない様だが、私からしたらこの島がパラレルエリアそのものだ。まさに研究材料の宝島さ。

[ヘリック]:ナキちゃんもしかして・・・亜空間説とか廃棄アークスシップ転送装置説を信じてたり?

亡月:信じていないと言ったら嘘になるな。まぁ、そうなれば何故パラレルエリアでは希少種が潜んでいるのかという疑問を晴らすのに気が滅入るだろう、私は是非研究したいが。

[ヘリック]:うん、オススメしない。だって亜空間説は俺が論文出したもん、心折れた。

亡月:いやぁ既に読ませてもらったよ。興味深い内容で面白かったよ。

アンニュイ:へー・・・んじゃあヘリック先生、あっちに池があるのだけど。んー・・・島の中に池?

ルナソル:でも、水の底を見てみると機械の破片の様な物が見えます。

[ヘリック]:あー、やっぱりな。

エクト:なんかあるんすか?

[ヘリック]:それさ、多分陥没した部分だと思う。もともと平地として造られた部分が海底に沈んでいた事と老朽化によってポッカリと空いたんだろう。

エクト:俺が来た時は穴なんて無かったけど、陥没が原因か。まぁ気圧の関係か脆弱化してても仕方ないよな、そんで時間が経つにつれこの有様か。

ルナソル:なんだかエクト君、学者さんみたい。

エクト:ええ~~?そんな褒められちゃぁ困りますよ~。

[ヘリック]:すげえニタニタ顔。

エクト:見えてないでしょ!?

アンニュイ:漫画で良くいるヒロインキャラにセクハラするモブキャラの顔してる。

エクト:アンニュイイイイイイイ?????

亡月:冗談はそこまでにして良いか?あれを見ろ。

エクト:ん?あれ・・・。まるで水上都市みてえだな。

亡月:ヘリック、あの建造物も隈なく調べないといけないようだな?

[ヘリック]:ああ、見るからにヤバそうなもんがありそうだね。他の班も島内の位置情報を捉える事が出来たみたいだし。

ルナソル:そういえば、他の人とも通信をしているのですか?

[ヘリック]:うん、通信してる時は通信中って各班長に伝わってるし、緊急通達があればそっち優先としてるからね。今んトコBとCどっちも大丈夫そうだよ。

エクト:3班いっぺんに面倒見てんの・・・すげえな。

亡月:それは私もドン引きだな。

[ヘリック]:ゲス顔で笑わないでくんない?

アンニュイ:敵全くいないし、ずっと出てこないと嬉しいな~・・・。

ルナソル:それだと良いですよね・・・。

[ヘリック]:んじゃ、次回の任務は一つに絞って調査する予定で行くから。気になる場所を確認次第戻ってくれ。

一同:了解。
<通信終了>

  • B班報告
探査経路
:島外通行用地下施設経路(破損部)→地下格納庫→人工海底地区【ポスティハダル】→水上都市地下通路→水上都市外部エリア
探査結果
:地下施設内の探査により、一部の研究資料が保管されている人工海底地区【ポスティハダル】の位置特定に成功。残存データは僅かであるが島内で行っていた実験に関した情報と思われ、それらも収集する。また、地下経路からの水上都市へのアクセスも可能である事が判明。調査優先度は研究所の次に重要である事とし、班を分けての内部調査が必要であると検討された。水上都市の規模は機構島の約2/6と予測される。
状況報告
:地下施設経路(破損部)は洞窟の入り口とも思われる状況になっており、侵入する事自体は容易でした。破損部の素材はA班にて発見された瓦礫同様に僅かなフォトン反応が確認されました。内部を侵入すると潜水用の機械と思われる複数の船を発見。その場所は格納庫と思われ、合計で26隻存在し全て起動することはありませんでした。また、近辺に重荷移送用車と思われる機械も存在しており同様に破損しておりました。
格納庫の探査を済まし、磯の匂いが充満した地下通路を通ると、海底エリアに酷似した内部を目の当たりにしました。内部規模は広く、マザーブレイン内部に似た構造でもありました。
殆どは橋が掛かった構造内部をしており、下層部には海水で満たされてました。尚、水深度は現段階では測定不可であり予測では機構島の最深部に及ぶのではないかと情報部管理官ヘリックが言及しています。
また、壁面に注視すると樹林の枝の様な物が確認されました。フォトン感度は非常に高く、今後要調査対象として注目されると予測されます。天井は至る箇所に歪な穴が多く存在しており、老朽化に伴った物と考えられました。
各部屋に実験室と思われる設備がありましたがその殆どが崩壊しており、情報源となる資料は存在しませんでした。(予測上)中心部へと到達した際に未確認オブジェクトを発見した為、分析を実施しました。
内容は断片的情報ですが研究所内での実験内容の引用データや施設の概要等の情報が含まれており、B班は隈なく端末分析を実施しました。
その後、約一時間程探索を続けましたが目ぼしい物は発見せず、その場を後にして一本道を辿って進みました。地下通路はガラス状になっており、中はオブジョクトによって発光しており、視覚的問題はありませんでした。
水中内には海洋生物が確認されており、大体は惑星ウォパルで確認されていた非敵性生物でした。辺り一面には珊瑚が存在しており、従来の形状よりも比較的大きく珊瑚の大樹と称されていました。
通路を抜け、陸地へと登り立った先には水上都市の外部に位置する場所に辿り着きました。一同は都市部へと目を向け、外観の観察を行うと建造物の殆どは倒壊しており、瓦礫の山ではありましたが中央に存在する建造物は唯一倒壊すること無くB班一同の目を引きました。
ヘリックはコールより提供された引用データの分析をした結果、水上都市と呼称されるエリアは機構島の動力源であるフォトンを取り込む為の制御装置が存在すると判明しました。その後、都市内部の探査は後日実施する事にし、B班はA班との合流を図り、その場を後にしました。

  • 通信、映像ログ:B班
+ 地下格納庫(時刻9:10~9:46)
  • 閉じる
(B班は地下施設経路を通った後、地下格納庫にて破損船の現場へ到達しました)
コール:こちらB班。地下施設の格納庫らしき場所に到着、目の前の船らしき機械を調査します。

[ヘリック]:ああ、頼んだ。エネミーらしき熱源反応は今のところ確認されていないが充分に警戒を維持してくれ。

コール:ヘリックさん、普通の生物は確認されているかな?

[ヘリック]:ああ、非敵性生物なら確認されてるよ。さっき見たフナムシとかそんくらい。

バティスト:なぁヘリックさん!これ見て!コイツもしかしたら動くかも!

ミッケ:電源はこれかい?ぶっ壊れてそうだけど。

コール:あ、危ないぞ!そこを弄ったら・・・
(突然の稼動音と共に一隻の船から煙が生じ、数秒後に停止する)

バティスト:あれ?やっぱダメか~。

クラルス:いやいや、流石に動きませんよ・・・。推測で300~400年前に沈んだ島なんですから普通に動いてたら現代の技術班もビックリですよ。

バティスト:ちぇー・・・これ動いたら周りが海になってる建物に行けると思ったのに。

コール:ああ、陥没して孤立化した建物一帯の事かな?確かに海の様になっているね。島の上である筈なのに・・・元からその様な設計だったみたいだ。

ミッケ:これって何の為にあるんだ?

[ヘリック]:船の設置場所から通路が出来ているということは、多分どっかに転送すると考えると島の外か?内部はどうなってる?

クラルス:船にしては・・・戦闘機の様なコックピットの造形をしていますね。これ一隻の為にこんなに操作が必要とは考えられませんね。この島の存在理由を察するに・・・もしかしたら海底を調べる為とか?

[ヘリック]:良いセン行ってるじゃん、それ俺も思った。近くに修理場もあるし偵察用や深海調査に活用してたかもしれない。修理場のトコに資料っぽいのはある?

バティスト:んーーー無いなあ。ガラクタばっかだし端末でアクセスしてもデータ一つも出てこないよ。

ミッケ:あっ地下施設の見取り図かコレ?と思ったが全然わかんねえや。

クラルス:ふむ・・・残念ながら参考にまではなりませんね。

コール:ヘリックさん、残念ながらここには手掛かりになる情報は無さそうだ。

[ヘリック]:了解した、引き続き先へと進んでみてくれ。
<通信終了>
+ 人工海底地区【ボスティハダル】(時刻10:21~11:57)
  • 閉じる
(総員橋を渡り中央部へと到達後、端末と思われる装置を発見しアクセスを開始しました。)
[ヘリック]:どうだ?何か目ぼしい情報でも残ってるかい。

コール:ふむ・・・文字などは解析が必要だが、資料内容を察するに何かを研究していた可能性がある。

クラルス:この文字・・・フォトナーが当時使用していたオラクル語の語源みたいな物ですね・・・ええと一言で言うなら古代文字ですね。

コール:独特の文字媒体だが・・・確かに一部の文字は何となく解るな。

クラルス:この文章も多分ですが「実験結果」と読めるかな・・・うん、多分ですけど。

[ヘリック]:へぇ、フォトナー文字ってのは大昔に講義で習ったな。完全に忘れたけど。

バティスト:へー、文字読むの嫌いだから感心するな~。

ミッケ:さっきまでメール打ちまくってただろう。

バティスト:おいおい一緒にすんなって。未だに文字打つのも疎いよね。

ミッケ:オラクル文字の翻訳が未だに出来てねえの!

バティスト:オッチャンならしっかり教えてくれるって。

[ヘリック]:ねえオッチャンって俺のこと?まだ34だよ?

バティスト:おっちゃん。

[ヘリック]:覚えとけよ若造。

コール:雑談が好きなメンバーが多いねここは。

バティスト:あっコールちゃんもオフの日さ遊ぼうよ!空気の美味しい所知ってるし!

コール:生憎、私には旦那がいるので気持ちだけ受け取るよ。

バティスト:え!?確かハタチだよね・・・?

コール:え!?何でそれを知って・・・ヘリックさん?

[ヘリック]:は、話を戻そうか!

クラルス:ほぉほぉ・・・人妻属性・・・と。

ミッケ:なんだ~!オレとタメじゃん。

コール:全く・・・、それにしてもこのエリアは独特な設計をしているな。十字路の真ん中辺りか?周辺から見れる下部も一番深い所に繋がっていそうだ。

[ヘリック]:ああ、島の位置情報から察するに君達は丁度真ん中よりに立っている。まぁつまりは最深部に繋がっているかもしれんな。

コール:水面から確かに可能性は無くはないか。

バティスト:コールちゃんそんな覗いてたら落ちちゃうよ。

[ヘリック]:端の方に樹の枝の様な物が見えるだろう?惑星ウォパルでは確認されてない、大樹林独特の立派なツタで正直驚いたね。過去に研究部の連中が「特殊遺伝子操作を施行した大樹によるフォトン循環促進度上昇システム」なんていう少し危なそうな研究をした事があってね。その研究も元々はフォトナーが残した資料をヒントに発案したみたいなんだ。

ミッケ:フォトン・・・?遺伝子・・・?ええと・・・あー・・・。

バティスト:大丈夫俺も80%理解してないから。

クラルス:ああ知ってます!結果的には大樹が暴走して学園地区の研究所で育てられてた木が急激に成長してフォトンを吸収する大樹になったんですよね!アークスじゃフォトン吸収されて太刀打ち出来なくて、アークス支援部隊の皆さんが頑張って大樹を破壊してくれたと。

[ヘリック]:詳しいなぁ君!?

クラルス:だって・・・だってぇ・・・!私ですねこの事件スッゴイ創作欲を膨大的に膨らませてくれたんですよ!?フォトンを吸収する大樹がアークス達を翻弄させるなんて・・・ああもしも大樹自体がエネミー並にヤバかったら触手とか胞子を出してふひっ・・・沢山の無防備なアークスの可愛い子たちを憐れもない姿にさせて抵抗虚しくなすがままにしちゃう可能性だって考えたらポンポンとぉ・・・!ふひひひこの事件を元に同人作品を出したら大好評でしてぇ・・・もしかして機構島にもそういう木がある可能性だって無いとは言い切れませんよね!!!!???これもしかしたら私が襲われて・・・ふひっふひひひ・・・。

バティスト:怖い・・・ねえあのお姉さん怖い・・・。おっちゃん助けて。

[ヘリック]:ゴメン無理。

ミッケ:・・・フッツーの木だと良いなコレ。

コール:天井は穴だらけだが、何かの施設がある様だな。それでもここは全く暗くもない・・・。海底エリアとは違う発光色だが、まるで。

[ヘリック]:旧マザーシップにそっくり。と言うべきかな。

コール:あっそれ私が言おうとしたセリフだ。

[ヘリック]:ハハッすまんね、大体そうかなと思ってさ。そんでクラルスちゃん資料は全部取得出来たかな?

クラルス:バッチリです!

[ヘリック]:いやなに、寧ろ残ってる自体スゴイ事だよな。フォトナーの時代から眠っていたうえに誰にも気づかれないくらいには海底の地形に同化してたんだからさ。

バティスト:そう考えるとさ、マジでロマン溢れるよね。おっかねえけど。

ミッケ:ここだけはニューデイズの施設に少し似てるなあ。

バティスト:ニューデイズってミッケちゃんがいた星?

ミッケ:ああ、オレはモトゥブだけどな。ニューデイズはニューマンが多く住んでる星でさ、自然豊かで街の景観も悪くなかったけどオレには合わなかった。

バティスト:あ~、ミッケちゃんイメージ的にリリーパって感じ。

ミッケ:んぁ?確かにモトゥブとソックリな星だけどどういう意味だぁそれ?

バティスト:あいたた!冗談冗談!

クラルス:二人とも遊びすぎですよ。未開拓の地というものはリスクが付き物ですからね。

コール:ふふ、確かにその通りだ。ヘリックさん、この場所は探索用の機械が無いと水中も解らずで特に目ぼしい物も無い。このまま進行を再開していくよ。

[ヘリック]:ああ、そうしてくれ。
<通信終了>

  • C班報告
探査経路
:人工海岸地点→瓦礫地帯→東部大橋通行路跡地(半壊)→居住区跡→水上都市外部エリア(この時点にてB班と合流)
探査結果
:古代に居住していた住人達の痕跡を確認する事に成功。ルート周辺にて居住区や水上都市とは別の建造物を発見した為、今後の調査での対象とする。A班、B班同様に敵性反応は確認されず。
状況報告
:人工海岸地点と思われるエリアは海岸特有の自然物は存在せず、地形のみが残っている状態でした。水上遺跡に存在する建造物と酷似している事から、その同時期に造られた事が予測されました。
探索を進めると瓦礫が多数存在する地点へと到達。瓦礫を調べると微かにフォトン反応が確認されましたが、どの様な目的で造られたかは予測不能である為一部採取を行いました。
瓦礫地帯には歪に伸びた樹林の根本が存在し、ほぼ全て露出しておりました。陸地で確認された樹林とは形成の全く違う海底林と思われます。地形をも歪める様に成長した海底林により、進行のみで時間を要しました。
ヘリックの指示により遺伝子分析を目的に樹林一部を採取しました。また、その地帯には根本しか確認されておらず、樹林本体は別地帯若しくは地下施設に存在する可能性があります。
東部大橋通行路跡地まで進行すると、大橋の下部には水路が存在し非適性生物(魚類)が確認されました。建造物自体は浮上施設にて確認された物と同様であると思われますが、構造自体は全く似つかぬものと思われます。居住区跡は廃墟とも言うほどに廃れており、こちらも瓦礫地帯同様に大樹林の根本によって進行困難な状態までに侵されていました。
建造物内を調べると、複数の端末を発見しましたが全て破損しておりアクセス不能でした。ネグロは道中、根本の一部が歪に膨隆している部分を発見しランジュにより現地分析を行いました。ランジュによると生体反応があり、危険因子の可能性があると予測されました。
しかし、樹林自体への刺激を避ける為に位置特定のみで見送りとなりました。居住区跡を後にし、約2~3km先に水上都市外部エリアが存在しました。一同は進行し、同様に探索をしていたB班と合流。外部エリアはB班報告内容同様に倒壊しているのが殆どで、調査するにも必要情報は存在しないと判断されました。その後、A班とも合流し今任務はこれにて終了となりました。

+ 居住区跡(時刻10:25~10:46)
  • 閉じる
(瓦礫地帯を後にし、居住区跡へと向かいました。)
ホムンクルス:ヘリックさん、なんかまたさっきの瓦礫ばっかの所に着いたけど一応調べたほうがいい?あと根っこだらけだし。

[ヘリック]:根っこ?(通信映像を凝視している)あー・・・瓦礫地帯とA班でも確認された瓦礫だけど、こんな島に植物もあるってことか。

ランジュ:うーん・・・スゴイ歩き辛いわね。建物も人が住んでた様な痕跡も無さそう。

マーレ:ねーねー?ここの根っこ怪しくないかな?

ホムンクルス:なんか妙に光ってるね・・・一応採取必要かな?

[ヘリック]:ああ、頼んだ。

ネグロ:(ダガーで樹林の根本をガシガシ削っている)

ホムンクルス:あっもう少し慎重に採取しよう・・・?

ラフィオ:ヘリックさーん、もし転んで怪我したら保険とか出るの?

[ヘリック]:転んで怪我するよりヤバイ怪我する可能性あるからね?転ぶのまだ序の口だと思う。

ラフィオ:あっ振込先どこにしたっけ。

ホムンクルス:緊張感無いよね!?

[ヘリック]:ホム君リーダー頑張ってくれな。まぁ今回だけと思うけど。

ホムンクルス:はいはい。居住区跡と言えど見事なまでに廃墟だし、瓦礫と根っこだらけだね・・・浮上した際に瓦礫も少し移動したのかな。

[ヘリック]:あー、その予測は有り得そうだね。この島が浮上した際に海底エリアに幾つか瓦礫が落ちてきたらしいからねえ。落下物で何人かアークスが負傷しちゃったし。

ランジュ:ええ、確か機構島が浮上した際に結構な数のアークスが巻き添えを受けてしまったんですよね。大事には至らなかったらしいけど、それくらいには影響がある様ね。

ネグロ:(ホムンクルスの腕を引っ張る)

ホムンクルス:わわっ!?どうしたの?

ネグロ:(歪に膨隆した根元部分に指を指す。)

ホムンクルス:んん・・・?何だこれ?

マーレ:なんか丸っこいねえ。

[ヘリック]:他の根っこと比べて違和感があるなあ。

ラフィオ:そこから変なエネミーが出てきたりして。

ホムンクルス:おいおい勘弁してくれよ・・・。

ランジュ:少し分析してみるわね・・・。いや、生体反応がある。微弱ながらもこの部分だけ熱を帯びている様ね。

ホムンクルス:あー・・・ラフィオの予想当たっちゃったな。

ラフィオ:ボク適当に言ったんだけど。

ランジュ:どうするかしら?焼き払う?

ネグロ:(ダガーを構える)

マーレ:えっ何かヤバそうじゃない!?

ホムンクルス:ま、まま待って!変に刺激与えたら嫌な予感する!

[ヘリック]:ホムンクルスの言う通りだな。ちと見送りでも良いかもしれん。

ホムンクルス:確かに今回は探査だけだしね・・・。

ランジュ:少し分析をしてみますね。現場分析だからあまり期待は出来なさそうけど・・・。

[ヘリック]:まぁいいさ、少しでも情報が見つかれば大いに助かるよ。
<通信終了>
+ 水上都市外部エリア(時刻13:10~13:27)
  • 閉じる
(水上都市外部エリアへ到達し、内部への侵入経路を確認しています。)
ホムンクルス:ヘリックさん、ぜんっぜん見つかんない・・・。

[ヘリック]:マジで?やっぱB班が見つけた所だけなんかなあ。

ラフィオ:そもそもアレって何の建物なの?あんなのが海底にあったのビックリだけど。

[ヘリック]:そこに俺は違和感を感じているんだよね。だってさ普通に考えたこんなデッカイ建物が海底にありゃあ絶対に見つける筈なんだよね。まるで隠蔽してたんかなって違和感が半端ないんだ。

ホムンクルス:虚空機関解体後にも関わらず、機構島に関連した情報は皆無だった、と。

ランジュ:まるで要塞みたいね。

ホムンクルス:要塞、かあ・・・。あの人も言ってたな。

[ヘリック]:あの人って?この島を教えてくれた研究員の事かな。

ホムンクルス:うん。島の事を結構知ってたみたいなんだけどね。今は何処にいるかだけど。

[ヘリック]:そうかあ、なんとなく察しは着いていた。

ラフィオ:なんか人がいそうな雰囲気だよね。

ネグロ:(海洋生物を眺めている)

マーレ:お~!すっごいなあ!あの魚とかねウォパルには居ない筈の魚だと思うよ~!ちょっと怖いけどワクワクするね!

ホムンクルス:緊張感無いですよマーレさん。

マーレ:あ、マーレで良いからねホム君!

ホムンクルス:ああいや一応僕は年下だしそんな・・・。

マーレ:え~でもエクト君の事はエクトって呼んでなかった?

ホムンクルス:エクトだから。

ネグロ:(『エクトだから』と書かれた看板を取り出す。)

マーレ:そ、そうなんだ・・・。

ランジュ:そんな事言ってる間に敵でも出てきたらどうするの。

ラフィオ:まぁこのまま進んじゃえば皆と合流しそうな気がする。

「ヘリック」:うん、多分このまま進めばB班と合流出来るはずだ。お願いね。

一同:了解
<通信終了>

記録報告

総合的に見るに、現時点ではハッキリとした答えを出すことは出来ないが要調査対象は多く確認された。また、危険因子が多く存在することから慎重な調査が必要であると思われる。微弱ながら生体反応が複数確認されがた今は何もアクションを起こさない。この島が動き出した事で再稼働したんだろう、島の生物達も何時かは目を覚ます筈だ。他の研究部からも注目を集めているが、俺は少数での調査派遣を推奨するよ。その方が指揮も取れやすいし動きやすいからな。人によっては多勢であれば安全と考える者も多いが、ここは戦場じゃない。あくまで調査なんだ。君達にとっては厳しい環境下での任務であるが、参加するには最後まで付き合ってもらうつもりだ。だからこそ、一人も欠けずに任務を終える事を約束しよう。それが上司の役割でもあるからな。 ----情報部管理官ヘリック
最終更新:2018年01月19日 03:40