来訪区

Project of 来訪区



世界設定
前提として一部現実世界と共通した歴史・文化を保有している架空世界であり、近未来世界・ディストピア要素を含めた世界観である。
独自進化を遂げているが、飛空艇や高速飛行機構等の技術は辛うじて飛行船が存在する程度である。理由として空域に「神格群の聖域」が存在し、進入不可域が多数存在する事から運搬や大陸への移動等、必要最低限しか活用されない。マナトニクスを利用した機械技術は確立されており、戦争に伴って進歩は促進された。
医療技術はマナ技術・サイボーグ技術の融合に伴い独自進化を遂げており、特に義体化技術、細胞強化機構の確立を為す事が出来た。

概要
物語の始まりは彗天歴(G.D)1796年。
幾多の大戦により様々な文化・歴史が遺物となり、兵器開発に伴い技術の発展が促進されていった時代。
1200年代「汚染変異体:アポストルス」との各大陸規模防衛戦から500年後に生じた強襲大戦「離反国のレクイエム作戦」(G.D:1790年)によって地球規模荒廃問題が深刻化されていた。
各国の文化・宗教などは混在化。国交結合にて連合大陸は増えつつあり、その他の各大陸は本来存在していた文化・宗教を世代に渡って細々と継続している状況であった。
しかし、閉鎖的な国が存在し技術の差異が生じている状況だった。
戦争の名残として存在する大陸を持たぬ国家「海上機械都市:ヌーフ」 が故郷となる世代が新たな種を繁栄させていた頃、アポストルスとの激戦区とされていた禁忌大陸が突如として可視化された。出現するまではデータ上にも認識される事が無く、誰もが侵入する事の出来なかった大陸が理由も無く現れた。
政府はすぐさま厳戒態勢を取る方針を確固とした決断を見せていた。しかし、歴戦の兵士達は未開拓の地に新たな可能性を感じ取っていた。
環境問題の深刻化、廃墟都市の自然帰化、ヒトの住処が減り行く時代こそがこの世界の真実である。

物語の舞台
‣特装三課
最先端外骨格技術「咢」をオーダーメイドし、少数精鋭にて海上都市部の治安維持と共に公にされる事の無い外部組織の牽制・鎮圧、奇獣対策を兼ねている特別組織。


+ ヒューマー以外の種族
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‣機人種(スクリトゥム)
約550年前のアポストルス攻防戦にて兵器開発の過程で生まれた機械を依代とする人類。
サイボーグと類似点は多いが、機人種独自の難病や差別問題が深刻化しており未だに残る人種差別問題として挙げられている。
受容的傾向が見られた頃、脳神経部・人工内蔵部の活用化が浸透しつつあるが倫理問題や密売問題が浮上している。
生殖機能は存在し、近年に人工内蔵機能の向上に伴いスクリトゥムの身で妊娠・出産が可能となった。大抵は体外胎児を望む者が多い。

‣亜種(ウルグス)
来訪区に住んでいた住人達を指し、獣の様な特徴を持つ種族。
特徴は個人によって違い、遺伝によって様々な外見を残す事が多い。外見的特徴だけでなく、神格獣特有の潜在力を受け継ぐ「黄泉還り」を秘めた者も少なからず存在する。その正体は月を住処とする神格獣達が生み出した「延命の器」。云わば神格獣が生き永らえる為の生餌に過ぎないらしく、その事から亜種達にとって神格獣は忌避・畏怖の対象である。
来訪区の厳しい環境下から脱する為、現諸国へ「大陸渡り(来訪区と現世界を渡る道筋。一度渡れば二度と来訪区に帰る事は不可能)」を行う者が少なくない。黄泉還り関係なく、神格獣の力を潜在的に持ち合わせている者がごく少数存在する。
アポストルス攻防戦にて人権を獲得していったが、圧倒的に亜種の人数が少なかった事から差別的思想を長きに渡って受けているが人口密度の増加に伴い差別思想は徐々に薄れつつある。長年の歴史から神格獣を崇拝するヒューマー達の思考に合致する事が一切なく、これが発端で消えぬ溝が深まる一方である。
近年、禁忌大陸が来訪区と判明する頃には多くの亜種達が大陸渡りを行う様になった。
「亜種」という言葉は、ヒューマーが造り出した概念そのものであり、これらを差別用語と受け取る者も少なくない。

‣半亜種(デミス)
ウルグスとヒューマー及びヴィクサーとの間に授かれた混血児を指す。
大抵は○○・デミスと呼称される。あくまで対象の種族明確化を目的に浸透された言語で差別的意識は決して無い。
亜種差別全盛期は混血児に対しても差別問題が蔓延っていたが、幾多の衝突もとい組織運動を経てデミスは受け入れられた。
社会的地位を持つ者もいるが、人間社会の中で貧困層の脱却が出来ず狩猟民族として生きる者も少なくない。

‣ヴィクサー
大戦時の負傷兵の増加に伴う医療不足の深刻化により、不本意ながら発展を遂げた後天的半機人化技術。
機人種同等の身体能力を得る。特殊人工脊髄を背部に連結させ、人体へ「同化」させる事で細胞単位の拒絶反応を経て損失した人体や臓器を人工物へと変換する事が可能。人工免疫の開発により、免疫不全・易感染問題の解決に至った。
バイオノイド型(人工生体搭載型)、ヒューマノイド型(機体搭載型)の2種類が存在し、ヒューマー本来の生活を営むならば前者を選ぶ者が多い。

‣マナ・ヴィクサー
通常のヴィクサーと違い、万象工学機構「マナニクス」を利用した次世代ヴィクサー。アニムス変換機能も搭載されており、擬術の使用が可能。
独自のエネルギー供給にて半永久的に内部武装を展開する事が可能。機装都市ヴァレンシアにて機密開発された種族で、「二世代目ヴィクサー」として期待されていたが、暴走個体出没の深刻化や兵器転用による多大な被害を及んだ事で開発は中止された。
未だに被験者となった者は少数存在し、ヴィクサー同様に医療支援を受ける事で安全を保障されている。しかしマナニクスの性質上、自己修復機能が搭載されている為治療を受ける必要が無い。

‣ヴィクサズ
機人種を人工脊髄の形状に改造し、被験者の脊髄を摘出し移植手術を行う「篏合式半機人化技術」を施術する事でヴィクサー化を経た新種族。
但し適合者は非常に少なく、殆どは拒絶反応を引き起こして死亡している。唯一成功例は二名のみで、双方とも12歳の子供だった。
また条件として、人工脊髄となる機人種は「形状変化システムが搭載された特殊ナノマシン型機人種」のみで成長に伴い人工脊髄の形状変化が為されなければならない。
通常のヴィクサーと比べ生身の身体であるが神経系を機人種側が支配する事ができ、人が本来持ち合わせている潜在能力を破格以上に引き出す事が可能。

‣複命種(イミティオ)
機人種とは違い、生物・有機物的な人工生命体を指す種族で、100年程前から研究されていたが技術的・倫理的問題から実現が遠のいていた。
近年ヴィクサー化が浸透しつつある中、ヒューマーとして機械部位で身体を補助する事を拒む者からの需要で再生医療技術との兼ね合いで研究が進められ実現へと至った経緯がある。イミティオ該当者の中には、戦闘目的が為にマナとの適合率を向上させた生命体も確認されている。
①機人種同様に遺伝子情報を活用して必要条件を搭載し、ヒューマー同様に誕生される人工生命体
②機人種が生物学的身体を得る為に脳・脊髄部分以外を巨大培養型装置で製造した身体と適合させる技術
③マナ・ヴィクサーやヴィクサズ等の適合者が限られている技術の成功率を上げる為、リスクの少ない人工生命体
以下3種類の扱いをイミティオに該当される。

‣フォリエス
ネットワークの情報媒体を行き来し、電子空間に身を置く事が可能な者達を指す。
世界有数であるが為、該当者を見た者は非常に少なく電海支部でも実例は158年生き続ける電海支部局長のエリコのみ。
フォリエスに該当する者達は、いずれも来訪区の「電子庭園」に棲息していると云われているが詳細は不明。

+ 各用語
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‣汚染変異体:アポストルス
彗天歴1200年代に突如として「神格群の聖域」の遥か上空より降り落ち、旧大陸アルタロスをを侵略し尽くした怪異生物群。
界忌種、界異とも呼ばれ各大陸の国家が幾度無く殲滅戦を展開していったが、大陸を苗床とし繁殖を繰り返した事で討伐戦は長期化を強いられた。
アポストルス殲滅の決め手となったのは50年後に開発された機人種、救済として顕現した神格獣、そして機人種に宿った神機群雄の善戦によるものだった。
皮肉にもアポストルスの生体細胞による技術的進歩を遂げ、ヴィクサー等の生体組織を利用した科学的技術の確立を担う事となった。
レガトゥスの生き残り、機構島に隠れ潜むアポストルスが時代の傷痕として未だに残り続ける問題となっている。
後年、アポストルスは封じられている「竜」より排出された高濃度汚染マナが「竜」の情報因子を元に様々な外見の生物群を生み出した事が判明した。
アポストルスの細胞が地上に伝播した事で原生生物達に汚染し「奇獣」へと変異を遂げ、世界崩壊因子として人類の脅威になっている。


‣離反国のレクイエム作戦
7年前、機装都市ヴァレンシアの重臣にして研究機関最高責任者であったコラプサーが謀叛を起こし、軍を率いて都市を占領。
そして各大陸をも根回しに国家凍結を図った事で離反軍の占領行為が進む中、有志によるレジスタンス集団がコラプサー討伐を掲げた大規模作戦。
勢力の差が大きく開いていた事で、ゲリラ作戦を主に機装都市ヴァレンシアに侵攻し、コラプサーの計画を防ぐべく死闘を繰り広げた。
結果、機装都市ヴァレンシアは廃都と化し避難された人々を除き多くの犠牲を生む事となった。
離反軍の殆どはコラプサーの崇拝者であり、人格も彼と共有していたとの噂も絶えず存在する。
大規模作戦であった事でこの作戦の事を皆は「大戦」と呼び、多くの犠牲を招いた災厄として語り継がれている。
この大戦を切っ掛けに世界荒廃化時代の再燃、12組織の結成へと至った。


‣レジスタンス「国防前線連合:狼鉄御先」
通称:「ロウテツ」と呼ばれている特殊部隊組織。元は傭兵だったザッカードが、機装都市ヴァレンシアを占拠した現状から脱するが為、諸国に潜伏していた戦友や嘗ての強敵達を徴収し結成させた。また対立組織でもあった「有人」と神機群雄が統括した国家連合部隊と共同前線を張り、一大勢力として離反軍と攻防戦を繰り広げた。
結果、コラプサーや離反軍ごとヴァレンシアは消滅。生き残った者達は解散し12組織に在籍する者もいれば元の職務を全うする者、隠居生活を満喫する者と様々である。


‣レガトゥス
離反軍が大きく関連していたとされる[トルテンタンツ]が機構島にて新たな種族の生誕を目論見、アポストルス細胞をヒューマーと結合させ誕生した危険生体群。
水棲生物に似た特徴を保有しており、驚異的な身体能力を得る代わりに人格崩壊を伴い狂暴性を増す。
離反軍の尖兵として扱われ、幾多の国を滅亡に追いやった元凶でもある。
ロウテツの戦況を揺るがす程、最終現場でも徹底的に苦しめてきた生物兵器。


‣草食獣
ここでは植物を栄養源とする生物の総称ではなく、植物のみを伐採し根絶させる自動機械の事を差す。
形態は様々で、庭道具に似たものもいくつか散見する。
まるで意志を持っているかの様に邪悪なフォルムで、草木を根絶させるという目的だけで稼働している。
太古に生きる命令のままに今も懸命に働いているのか、それとも誰かが命令を下しているのか。
それは謎のままである。


‣人工脊髄
機人種開発をヒントに、ヒューマーを機人種化(ヴィクサー)を実施する際に誕生した人体強化機構。
脊髄部に結合し、神経群の再生及び機能強化を図る事が可能で元々は医療目的に開発された技術だったが兵器転用がメインとなった。
ヒューマーでありながら神経補助のみを施している者はあくまでヒューマーの枠であるが、人工脊髄以外の義体部分を搭載した者はヴィクサーのカテゴリに区分される。
ただ全般的に言える事として、機械部位を使用する事で定期的なメンテナンスを必要となり、維持費は馬鹿に出来ない。


‣多重情報処理脳:スピリット
機人種の脳部に当たる部位で、生命核とも云うべき存在。
人間脳を基礎としたAIに遺伝子情報を組み込む事で自己認識や意識を確立し、クローンとならぬ様に不規則に選別する事で普遍的な人格形成を実施する事が出来る。
ヴィクサーの中でも全身義体、強化義体を実施するが為に生体部分である脳をも機械脳へ転換する者は少なくはない。
これにより、自らがヴィクサーなのかスクリトゥム(機人種)なのか境界線が曖昧となり自己認識の低迷下が現社会の問題となっている。
ごく少数であるが電子世界に潜入する事が可能となる「電海脳」を保有する者も存在し電子世界やマナ、情報世界へと干渉する事が可能。


‣外骨格装衣
ヒューマーの身で、スクリトゥムと同等レベルの戦闘能力を引き出す為に開発された装着兵器。
外部マナ自動吸収変換機構を搭載しており、その殆どが軍事転用されている。
機人種開発関連企業の殆どが開発協力、マディス連邦国軍やヌーフ在籍の強化義体兵も採用された。
特装三課では試験的な外骨格装衣をナキが管理のもと改良・強化を施している。
また特査三課では適合者が数人存在し専用装衣を検討中。
基本的に防護服としての機能面は期待出来ず、また装甲面を強化した装衣は機動面に劣る為使用する者は少ない。


‣自律型戦闘用AI「デュナミス」
スクリトゥムと同系列のAIを組み込まれた、小型機械脳を搭載した自律支援兵器。
タカアマハラ工業が開発し、元々は海龍従軍の潜入部隊を支援する為に活用されていたが戦闘経験の他に対人関係の構築に期待し、各部署へ試験的に幾つか配属されている。
高度学習機能が搭載されている為か、交流者や状況によっては「個性」が生まれるとの報告が挙げられている。
AIの稼働時期が比較的新しい事から、大抵は子供の様な振舞いをするデュナミスが多い。
暴走した旧AI兵器による事件が絶えない為、デュナミス実装に伴い世間からは非難的な意見も少なくはない。


‣人命軍所属諜報機関[トルテンタンツ]
機装都市ヴァレンシアの最高機関とも云われていた、離反軍とも呼ばれている組織。
文化レベルとしては最高峰とも称されていたヴァレンシアの実権を握っており、諜報活動・機密研究・武装開発など都市武力規模の向上に大いに貢献していた。
しかし最高責任者であった人物が首謀者となってヴァレンシアを占領し、民間人を利用したレガトゥスの強制生産や「事象到達計画」による都市次元移動など離反軍は歴史に記される「大災厄」として傷痕を残している。


‣百手機人神(キビトカミ)
金羊志士である「神機群雄」のデータを元に、Dr.フタバが開発したデュナミスをも凌駕する高知能AI搭載型自律兵器。
故人である彼のみが成功させた技術である為、開発資料は意図的に抹消されている状況下で再現する事は不可能とされている。
キビトカミ自らが判断し、様々な形の機械に変形する事が可能で外部装甲であれば個体差は現れるが、武装形成であれば半永久的に維持する事が出来る。
その特異性を利用され、3体いる内2体はトルテンタンツの兵器として活用されていたが自己判断にて謀叛を起こし行方不明となっていた。


‣有人
離反軍勃発以前、諸国間で問題化されていた少年兵となる子供達の招集・育成・出兵を管理していた政府非公認組織。
ヌーフ管理局及び旧エルジナ共和国政府組織では要注意組織として扱っていたが、離反軍との対立に伴いロウテツと共同前線を組んだ経緯を持つ。
総責任者もとい社長と名乗る者はフリーの傭兵で、あくまで商売状況の維持を目的に協力を示していた。
離反軍との戦争中、謎の失踪を遂げた為「有人」に所属する少年兵達はロウテツや管理局の管轄にて保護され、それぞれの道に歩んでいった。
総勢41名いた少年兵達は34名生き残り、犠牲となった子供達は有志達の負担で聖教団体管轄の墓地に埋葬された。


‣突撃艦隊「ユルムンド」
機装都市ヴァレンシア所属の武装艦隊で、殆どは輸送船の護衛や海賊・怪獣の討伐など治安維持に貢献していた。
離反軍の勃発に伴い、民間人の避難活動を行う傍らロウテツと協力し敵兵器の殲滅に死力を尽くした功績を持つ。
大戦終了後は民間人の宿として船を活用し、避難民全ての住処が決まるまで寝床を提供し続けた。
ヴァレンシア最新鋭の技術を搭載しており、ヴィクサーやスクリトゥムの割合が多く武力としてはトルテンタンツに引けを取らない程。
提督がヌーフ管理局の都心二課に就任した事で、船員の殆どは彼女に着いて行く形で従事している。


‣「事象到達計画」
地平線、境界の彼方に存在するという未開の領域への到達を目論んだ狂信者コラプサーが行った「大災厄」。
云わば異世界への移転を実現させようと長年研究された事柄であったが、現実的ではない話であり元々コラプサー自身も不可能と断言していた。
しかし、経緯は不明だがコラプサーはこれを実現しようと行動に出る事としてトルテンタンツを離反軍と称してヴァレンシアを占領した。
大陸内の神格、神格獣を素材とする事を条件に他領地も取り入れようとするも各国の抵抗やロウテツの活躍もあり、ヴァレンシア一国のみで犠牲を留める事に成功した。
この大災厄から暫く経過した後、来訪区が突如として出現した。関連性は全くの不明である。


‣タカアマラ工業
拡張義体や自律型兵器など武装兵器の開発を主に行う企業。
各国の武装を所有する組織の大半はこのメーカーには世話になっており、特にナキは幹部クラスの社員とのパイプが存在する為幾度無く様々な兵器開発に関与している。
元々は医療目的での義体開発がメインだった。
(元ネタ:オリン〇ス)


‣精密機業プレフィルド社
義体や人工内蔵部などの緻密な製造が重視される部品を専門とする企業で、各国に工場が設置されている。
子会社を多く所有しており、「部品の医者」と称されている程の大規模企業である。
ヴァレンシア難民の雇用などに大いに貢献した。
(元ネタ:テ〇モ)


‣倭国開発機関ヤソノ
蒸気機関、妖術と機械のハイブリットなど云わば「浪漫」と称される開発品を取り扱う倭国発祥の開発機関。
様々な富裕層や世界有数の傭兵、その手の有名人達が贔屓しているらしい。
(元ネタ:ニ〇ロ)


‣レナトゥカウダ研究社
ヴィクサー技術の確立化を実現させた、人工生体の生みの親とされる企業。
ヌーフの巨大学園区を設立した企業でもあり、鋏角亜門へ大々的に資金提供を行っている。
あくまで民間人向けのヴィクサー技術のみを専門としており、兵器的な開発は断固として行わずタカアマラ工業に全投げしている状況。
(元ネタ:シスメッ〇ス)

+ 各企業の元ネタ詳細
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オリンパス→社名変更前は高千穂製作所でそこから「タカアマハラ工業」
テルモ→プレフィルドシリンジから「精密機業プレフィルド社」
ニプロ→日本製品が由来なのでこっち側解釈で「倭国開発機関ヤソノ」
シスメックス→造語で最後のXが無限て意味なので再生の尾を造語に「レナトゥカウダ研究社」


‣アニムス
人類、亜種が潜在的に保持しているマナトニクスを活性化させ、超越的な力として放出させる為の高度技術。
意味としては「意志力」と定義されており、由来は使用者の意志に伴い力量が上下される事からである。
戦術・医術・発展術として様々な分野で応用する事ができ、現代では欠かせない技術の代表。
しかしアニムスの酷使により、副作用として刺青状に体表に刻印されてしまう「アニムス刻印症」を罹患してしまう事がある。
軽症としては刺青が浮かび上がるのみだが、重度に陥ると臓器への影響や精神的影響が及ぶ事もある。
精神的影響の例としては、記憶障害・情緒不安定など。脳に症状が及ぶと脳機能障害が生じる例が確認されており、五感欠損の危険性が生じる。
古来より機械とマナの統合は不可能に等しく、機人種やヴィクサーの機械部分のマナ拒絶問題は解決不可能とされている。
その為、機人種は基本的にマナによる治療は不可能と断定されている。その事から敢えてヴィクサー化を拒む者も少なくはない。

  • 咒法
加持祈祷など、宗教上で活用される言葉だが来訪区世界では「神格獣が本来備わっている体内マナを活用し放出される力」を定義とする。
マナと同位存在とも云われている神格獣にとってマナの放出は息を吐く事に等しい行為であり、容易に脅威的な力を発揮する事が出来る。
時折、「黄泉還り」の対象となった亜種も干渉器を活用せずに扱う事ができ、神格獣に近しい破壊力を放つことが可能。

  • 秘術
大半の亜種が干渉器を使用し、マナ変換を経て咒素放出を模倣する技術を指す。古来より伝承された技術であり、アポストルス・レガトゥスへの対抗手段として注目された。
上位奇獣に近しい脅威性を持ち、支配意識の強い民族が過去に多く存在していた事で亜種達は迫害を受けていた。しかし秘術という戦術が人類存亡の鍵となり、長い年月を掛けて亜種が受け入れられる事となる。

  • 擬術
人類側が亜種同様に秘術を使用する為、干渉器の度重なる改良とマナとの干渉力の向上を末に会得した技術。
あくまで秘術の模倣であり、秘術以上の威力を放つ者は非常に少なく強いて言えば補助的役割が主になる。
衛生兵となる者には擬術師が多く、応急処置と共に擬術にて早期治療・早期回復を促す画期的な手段として活用される。
しかし機人種・半機人種(ヴィクサー)への治療に擬術の効力は期待出来ず、その為ヴィクサー化は今後の医療行為手段を考慮する必要がある。



  • 生体保護装置:グリア・カペル
概要
着用者のアニムスを媒体に肉体強度を向上させる個人用の防護装置。装着者の生体部分に密着させ、装置を作動させることにより効果を発揮する。
効果量は装置その物の質や、装着者のアニムスにより左右され一般的に普及されている物よりは軍等に採用されている物の方が高性能である。
形状としては一般向けや所持の容易さから腕輪、首輪という物から、背中を覆い背骨に被さる大型の物まで多様に渡る。
一般用に流通しているものでも決して安価と言うわけではなく、所持率としては高性能PCと同等という感覚で良いだろう。
高額となる要因としては装置その物の強度、そして軽量性の為である。
本装置により戦闘業務者は防護服以外にも身体を保護する事が可能となり、必需品となっている。
ヴィクサーや機人種には効果が薄く、相当量の増幅機能を持つグリア・カペルでないと効果は望めない。
しかしその場合装置その物が大型化しすぎてしまう為、人類や亜人種が主な使用者となる。

+ 補足:名称の由来
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グリアとはグリア細胞の事を表し、神経細胞に対して。
  • 神経細胞の位置の固定(他の体細胞にとっての結合組織に相当)。
  • 神経栄養因子の合成と分泌。
  • 髄鞘(ミエリン)の構成要素となる。
  • 過剰に放出されたカリウムなどのイオンの再取り込み
  • 神経伝達物質を細胞内に回収することで伝達時間を限定させる。
  • 血管内皮とともに血液脳関門を形成し、フィルタの役割を果たす

上述の作用を持つ細胞の事である。
本来この装置が開発された目的は戦闘被害による苦痛軽減が目的であったが、開発研究を進めるうちに効果は別の形となって表れ
肉体その物の強度を上げる事となった。
カペルはこの装置開発の始祖となった研究者が羊族である事が由来で名に加えられた結果である。

動作と効果
簡潔に説明すれば強度の上昇が最大の特徴であり、本来の目的であった痛覚の軽減は本来の1~2割※を抑える程度となっている。
人体を豆腐に例えた場合、指で強く弾く、ただナイフを置く等のアプローチで欠損してしまうが、グリア・カペルが効果を及ぼしている間はこの豆腐の強度がコンニャクと同等にまで上昇し、上述2つの要因では傷をつける事は難しくなる。
しかし、痛覚や触覚、温感などが遮断されている訳ではないので、衝撃相応の痛みは受ける為、身体的負傷が中傷だとしても痛みによる気絶やショック死は発生する。
また痛覚への知覚軽減はされても、温感への軽減効果は有していないので高低温によるダメージは本来のまま受ける事となる。
激しい戦闘の際に、装置が破損した場合も効果が失われるので注意するように。

※→肉体強度の上昇や痛覚への緩和効果はアニムスにより左右され画一された効果が見込めない事にも注意が必要である。
最終更新:2021年10月07日 12:48