1.政王親衛部隊:金羊志士(アリエス)
位置:不明。
内部構成:群雄5体。
‣頭士:イカヅチ(男性と思われる-約550年稼働中)
政王を何世代にも渡って守護する神機群雄の頭目。教育係としての役割も担っている。どの様に堅牢たる力を持とうと、死別という概念に恐怖心を抱く様になっている。
‣概要
先の大戦の遺産である「平定の象徴」を守護する少数の戦士達。その殆どは災厄の生き証人「神機群雄」であるが、知る者は少ない。
政王に付き従い、時に家族・時に強固たる守護者として君臨する。1体1体が上位奇獣クラスの戦闘能力を持ち、複数連携にて対象を殲滅する。
政王の危険に及ぶ事が無ければ干渉する事は無いが、世界規模の危機が生じる際は堅牢たる援軍として人類の味方となる。
‣神機群雄
外宇宙生物群アポストルス討伐の際に顕現した神格獣の魂魄群。元々は初期開発された機人種に憑依し、英雄達と共に星を死守した。
「尊王堅守」の概念が具現化されたと推測されているが定かではない。「離反国のレクイエム作戦」時にも共闘し活躍している。当初は32体存在していた。
彼らの製造データを元に、咢が誕生した。
2.都市管理部開発課(タウラス)
位置:ヌーフ-都市中央管理局
内部構成:従業員247名。整備課、企画課、施設整備課、施設審査課、建築調整課、建設工事課、環境対策課、都市基盤管理課、都市計画・企画課、広報課。
‣課長:クラウディア・マルフェス(女性-34歳)
元・廃都ヴァレンシア所属突撃艦隊「ユルムンド」提督にして都市開発の権威。元々北方の辺境地出身で銀髪に真っ白な肌が民族的特徴。幼少期より眼疾患にて右目を失明。近寄りがたい雰囲気だが休日はもっぱら観光三昧。先代の小太り課長は親同然の人物だったらしい。
‣概要
海上移動式機械都市「ヌーフ」の生命炉を握っているとも言うべき部署。幾度無く海上都市の改修を繰り返し、様々な防衛装置を開発している。
部署名は都心二課であり、人智組織でも二課にカテゴリされる。
下層地区の治安酩酊化・箱街の順応化に対し危険視する傍ら、捕縛対象者を特定させるが為極秘に監視システムを各地に設置したり破損箇所の補修に尽力を注いでいる。島の心臓とも云うべき存在であるが為、どの様な荒くれ者と言えど都心二課の制服を着た者には決して手出しはしない程。
ヌーフのローカルルールを知らぬ者が二課の整備員を襲撃した際にマフィア構成員に粛清を受けた話は特に有名である。
3.特別公安機装組織:特装三課(ポルックス)
位置:ヌーフ-都市中央管理局
内部構成:従業員57名。出動班、整備班、総務班等
‣管理官:ヘリック・フェルト(男性-34歳)
教育関係→レジスタンス→特装三課管理官という異例の経歴を持つ人物。大戦時、致命傷の怪我を負った事で半機人化手術を受けた経緯を持つ。楽観的人物で「子供が気楽に外で遊べる世の中」を目指している。21歳の奥さんがいる。
‣概要
海上都市にて生じる違反機人種、要注意組織の対策を目的とする武装組織及び実質的な防諜機関。しかし事件自体少ない為所属者達は暇を持て余している。機人種、亜種と隔たり無く人員を雇っている。近年は奇獣の活動増加に伴い、各組織と連携して任務に準じ、国外へ遠征する時もある。その特殊性から、一般には報道されない事件にも引っ張り出される事も多い。
出動班は待機、準待機、宿直に分かれて勤務。基本的に二人構成で組み、連携と取って任務遂行し共に衣食住を過ごす事もある。機人種や少年兵は特別枠で入隊する事が可能。支部を完全に家扱いしている問題があるが、細かい事を気にしない管理官はこれを黙認している。次世代兵器である外骨格装衣「咢(アギト)」を正式に採用しており、試験運用を名目に新兵器を駆使して戦う。
特務班は派手な活動の多い出動班と違い、未然の事件阻止・凶悪化の一途を辿る犯罪に対応する為、法に縛られない超規格的な活動・鎮圧行動を可能とする特別部隊。一般的に公表される事の無い裏社会の犯罪対応等、管理局にとって後ろ暗い案件に対応している。
また特装三課が結成された当時は現メンバーとは違い、特査三課と分化されていなかった経緯もあり特査三課の部隊が応援として配属される事もある。
違法火器の秘匿、セーフハウス所持やアジトの私物化問題が当たり前で戸籍の無い外部者達の住宅扱いも勿論当たり前。
待機中の買い出し先は大体ショッピング施設のインスタント食品、タイムセールのお惣菜、冷凍食品、 食堂の簡易食品等々。たまーに出前を頼む事も。
3.特別危険領域調査組織:特査三課(カストル)
位置:部署は特装三課と同じ支部。
内部構成:隊員10名。
‣総隊長:ザッカード・フェルト(男性-36歳)
傭兵として転々とし、大戦時にはレジスタンスを結成させコラプサーの陰謀を防いだ英雄の一人。傭兵時代から半機人化手術を受けており、現代では珍しい全身義体を行っている。彼曰く「子供は弟に任せた。」との事。しかし組織結成の時期、局地での作戦時に拾った少女兵を養子にし、子煩悩化している。
‣概要
亜種と呼ばれる者達が住んでいるとされる未開拓領域「来訪区」の潜入を目的とする武装集団。「離反国のレクイエム作戦」での生き残りで構成されている。当時生き残った兵士、少年兵、後天的機人種を占めている。元々は30名程存在していたが、いずれも戦死・退役・別部署へ赴任など様々な事情にて部隊から離れている。
全員が対奇獣武装をしており、他部隊とは一線を画す程の戦闘能力を兼ね備えた少数精鋭となっている。
4.界忌粛正騎士団:ドゥオ・フォルフェクス(キャンサー)
位置:マディス連邦フォルトゥナ州ディーヴィ村
内部構成:騎士団員31名。 ※半数以上は親族で占められている。
‣騎士団総長:エヴェリンサ・ローズ(女性-24歳)
故・英雄ベレスト・ローズの一人娘にして彼の血を濃く受け継いだ女性騎士。「騎士」とは廃都ヴァレンシアの伝統従軍であり、一族の命を以て現代まで繋いできた。「粛正行為」を手段を選ばずに実施する。
畏怖の念を持たれているが彼女自身世間知らずな部分もある為、部下達のフォローが時折入る事も。フェルト兄弟の事は反りが合わないらしく、先代は仲が良かったらしい。自らの資金の殆どは孤児院へ寄付し、決して子供達とは直接会わない様にしてる。
‣概要
界忌とは当時存在していた「外宇宙生物群:アポストルス」を指しており、現在では差別的に使われる事があるが、それらを露骨した組織である。
主に違法機人種や重犯罪者、危険亜種の粛正を行う。「3」とは衝突する事が少なくない。
由緒ある「帝都ヴァレンシア」に従事する騎士団であったが、「離反軍のレクイエム作戦」にて親族同士の派閥が生じ小半数が当時ロウテツに加わった経緯を持つ。
その際の戦績を認められ、「マディス連邦国軍事庁騎士4課」としてローズ家を存続させた。
根本的な活動としては界忌(現代で言う奇獣)の討伐がメインであるが、組織運用問題から国防軍や治安組織が取り扱えない適性組織問題や高度戦闘能力を所持した犯罪者の鎮圧任務に駆り出される事も少なくはない。
純粋な戦闘能力を評価されているが、親族の大半が離反軍の一部である事から他部署・民間人から忌避されている節がある。その事を理解した上で敢えて自然豊かなやや辺境の農村に支部を置いている。戦闘員達の人柄の良さから地元の住民達から可愛がられており、同じくディーヴィ村に住み着いた神格獣「クシティ・スヴァー」とも交流を深める事も。セントエルモでは重要な戦力として奇獣案件を課せられる事が多いが、3課と違い遠征に赴く事は無い。
5.神格獣国造教団:ディエアボル(レオ)
位置:マディス連邦ドミニク州
内部構成:組員206名。信者不特定多数。
‣教祖:ヴェールハルト・セレド(71歳-男性)
慈善活動・難民保護を中心に、戦争被災者の憩いの場として組織を発展させてきた老人。当の本人は元々孤児院を複数経営する宗教に全く興味無い現実主義だった。大戦後、神格獣直々に「我を崇拝する者達が路頭に迷っており流石に気の毒だ、どうにかしろ。」と頼まれ、教祖を名目に連邦・民間より資金提供を受けながら組織を設立させた。信託獣が関与する組織の為、12組織の一つに数えられている。後継者は既に決めており何時でも引退予定。
‣概要
アポストルスを滅ぼしたとされる伝説の神獣・神機群雄を崇拝し、それを「国造りの神」と称する宗教団体。他宗派に対して寛容的で、倭国の宗教観と合致する部分は多い。「神獣が愛する国を取り戻す」を目的としている為か前向きな姿勢が見られ、寧ろ武装宗教団体から目の敵にされやすい。当の教祖は信者達程のめり込んでおらず、神格獣に餌付けする程肝が据わっている。
孤児院は合計68軒経営しており、需要によっては移転や造設をその都度検討している。
最近は聖女として祭られている「ディエル」が狂信的な人気を占めており、エスカレートしたお陰でアイドル扱いを受けているらしい。
6.環境均化団体:天秤の操り手(アストライア)
位置:マディス連邦ドミニク州連邦公務管理局
内部構成:従業員数不明。研究員、エージェント、他職員。
‣総責任者:Dr.ケント・フタバ(男性-47歳)
普段より表舞台には現れない組織のトップ。「離反国のレクイエム作戦」当時、後天的機人種の発案者「Dr.マグル・フタバ」が失脚後、暴走した機人種に殺害された事で容疑者として一時捕縛を受けた過去を持つ。露骨に表に出さないが戦闘用に開発された機人種を毛嫌いしており、緑化の為ならば手段を選ばず人体実験を行う一面がある。
‣概要
「寄生型植物研究」「人間脳・義体・植物の生命力の三位一体の確立」を実現させた功績を持ち、被験者となった人物は現に職員として存在する。
惑星の再生を目的とした「緑化計画」を企てている政府公認の環境保全組織。研究機関が主に活動しており、計画の為ならば多くの非人道的行為や人員の犠牲をも厭わない冷徹な部分も存在する。現地点で2つの荒廃大陸の土壌回復及び大陸緑化に成功しており、奇獣の影響を受けていない生物群の絶滅危機回避にも貢献している。
Dr.ケントが総責任者に赴任される以前、現時点よりも残忍な被検体利用を行っていた事があり問題視される点が多く目立っていた。組織が洗いざらい汚点を虱潰しされたタイミングで、12組織の一部となった。
7.武装諜報機関:ザニア(ヴァルゴ)
位置:(本拠地)ヌーフ-都市中央管理局
内部構成:エージェント、ヒューミント、他職員含め57名。
‣総隊長:ガルム・ルルゴル(29歳-男性)
数百年前までアールデリオ準大陸-ザルーア山脈に住んでいたとされる少数民「サンガ」の生き証人。倭人の血が濃く、彼らより伝わった妖術をマナとして解釈され、亜種の特異能力特定に大いに貢献した。
ザルーア火山の噴火に伴い、ヴァレンシアに移り住み一族は混血となったが文化・習慣など細々と受け継がれている。褐色赤髪の派手な外見と反して状況判断や事務的作業等は得意。普段から任務で外出する事が多く、別部署への通信等は全て秘書に任せている。
‣概要
荒廃した地球の大半領域にて棲息している生物群や住民の監視及び必要時救助活動、戦闘行為に及ぶ組織。
殆ど現場派遣される事が多い為、管理局には数人待機している状況である。職員の殆どは路頭に迷っていた機人種と元難民で構成されている。
「3」の援護を目的に派遣される事もあり、時折交流を行っている。警備会社「オフィキス」はこの部署と提携組織的な関係である。
8.先進医療研究団体:鋏角亜門(セルケト)
位置:ヌーフ-巨大学院区アスクラース大学
内部構成:医師(教授)、看護師、各療法士、整備士、各技師、他職員216名。 ※他組織との連携を図る者はこの内僅か6名程である。
‣学院長:グレイ・マスカット(51歳-男性)
本名不明と噂のあるひょうきんな壮年。大学の責任者にして医療発展の第一人者でもある。元々は軍医として従事していたが、以前から問題となっていた後天的機人種の疾病問題への治療法を確立させた実績もある。
欠点として、死刑囚を被験者として投薬実験に活用する事があるが「消費数が多い」という問題があり時折副院長から注意を受ける事がある。
‣概要
最新医療技術を研究しており、これまでに機人種の独自疾病問題や新規難病治療、前線治療薬の開発と様々な貢献をしている。新薬の被験者には死刑囚のみを取り扱っており、死亡例は数え切れぬ程。咢の量産化に貢献したのもこの部署である。
9.部族平定維持組織:公安人馬「九務前線」(サジタリアス)
位置:メルゴール大陸ベルナーゼ高原
内部構成:職員129名。
‣頭首:フール・アルルカン(500年前顕現-女性の外見を持つ)
現代で唯一人類社会に溶け込み、組織に準じている神格獣。外見は齢10代前半の銀髪青肌で、派手な服装と喪服調のドレスを好む。
口調は老年男性の様に語り、自由奔放に振舞う上に組織ほったらかし。自然環境の中で生活する各部族達の生活を尊重し、放牧を営みながら生活をしている。本当の姿は雷撃を司る怪馬。
今の姿は最初に友人になった少女を模しているらしい。自らの能力で電子機器に電力供給が可能。
‣概要
「緑化計画」の源となる歴史ある高原及び水源地に住む、減少傾向だった部族や自然派民間人の保護及び警護を担う公安組織。
都市部を中心に住む人民とは違い、自然環境に溶け込み発展途上国に近い状況で生きている古来の部族達の守り人としての役割を持つ。
アストライアとの交流は深く、保護対象の奇獣も彼らの領地にて住み着いて生活している。
10.貿易仲介専門機関:株式会社金角コーポレーション(カプリコーン)
位置:マディス連邦オッソリナ州港区
内部構成:社員213名。戦闘員31名。
‣代表取締役社長:マーク・ヒュリカ(42歳-男性)
元レジスタンスとして最前線に立っていた歴戦の兵士。大戦後、マディス連邦や倭ノ国の特産品に目を付け起業を行った。
貿易の際に違法取引問題が浮上した際には特装三課に依頼したり、他組織へ支援として物資提供を行うなど、会社なりのバックアップを図る事が多い。
‣概要
貿易関連の仲介や外部との連携設計、海上都市への貿易船の手配まで雑用含め多岐に渡る職務を行う大手会社。仲介面に力を入れている為、武装社員は限られている。その事を不満に思う社員は少なくない。貿易船は改良を重ねて防衛装置を備えており、一時期増加傾向だった海賊の排除に貢献している(制約スレスレで砲撃許可は取っている)。
社員の半数ほどはトランスポーターであり、荒廃した大陸へ遠征し物資の少ない地区への運送を担っている。
時折、表社会には公表してはならない機密物資を取り扱う事もあり、その際はセントエルモ経緯で三課に護衛依頼する事がある。
11.海上機械都市中央情報部:電海支部メァ・エレクトロ(アクエリアス)
位置:ヌーフ-都市中央管理局
内部構成:職員75名。
‣局長:アイゼンリッター・エリコ(376歳-女性人格)
大戦に伴い少数派となった「高齢機人種」の一人でアポストルスの襲撃当時からの情報を機械脳にインプットさせている歴史の生き証人。
改良を幾度無く重ねており、彼女の生存を最優先として最新技術によって義体管理が為されている。人工内蔵を搭載しており、後天的機人種の様な食事を摂る事が可能で「人より人らしい機人種」と云われている。
外見は20代の女性型で思考回路も稼働当時から変わらぬ為、実年齢を信じない者は少なくない。
‣概要
海上都市を拠点とする情報機関。外部国家、組織、要注意団体への暗躍、諜報活動の他に来訪区に存在する「電子庭園」への潜入を試みている。
防衛活動も担っており、特装三課と連携を取る為数人ほど派遣させている。機密情報の管理者を担う為、防衛目的としてのエージェントの方が多く派遣されている。
セントエルモでは「12組織の脳部」としての役割を担う。断片的な情報と言えど分析完了に至るまで諦める事は無い。
12.海上保安兼機動討伐隊:海龍従軍(ビスケス)
位置:都市中央管理局(現場支部はアーデリオ準大陸機動討伐隊基地)
内部構成:兵士304名。他職員76名。
‣司令官:ヒュマード・ジャックマン(39歳-男性)
先代「オマード・ジャックマン」の意思を継ぐ熱血家の司令官。先代と共に大戦時はレジスタンスとしてザッカード達を死線を潜り抜けてきた仲。機構島への潜入作戦にて自ら実行し、資料回収など様々な功績を持っている。妻子持ちで帰省時の家族サービスが人生の楽しみ。
‣概要
嘗てアポストルスが巣窟とした大規模研究施設群列島「機構島」から出没する危険生物、各海域に蔓延る水棲奇獣による住民区への侵入を未然に防ぐ事を目的とした組織。
島内には様々な研究コロニーや自然保護区、非人道的研究が進められており、そこを住処としているアポストルスは独自の進化を遂げているとの噂がある。
「離反国のレクイエム作戦」の首謀者コラプサーとの疑惑がある人物を目撃した情報があり、来訪区に並ぶ危険区域と指定されている。
その為、海龍従軍は種族問わず精鋭部隊で構成されており、不規則的に登場する巨大アポストルスとの攻防戦を繰り広げている。
近年はアポストルスの活動は殆ど見られなくなり、各海域の巡回の他に現在は海上警備を担い物資運搬にも協力している。
海龍従軍の命名はアポストルスを退けた神格獣の一柱を肖っている。
|