に:島内生物報告書【エネミーA~D】
前期:違法調査部隊救出任務にて確認されたエネミーの残骸及び一部を分析し、その生態情報を記した記録である。また、映像記録はシーエンディ所属の研究員が記録したもので、記録者の大多数は死亡が確認されている。惑星ウォパル浮上施設エリアで確認されているエネミー群はルーサーの実験によって生み出されたと確定されており、今事例にて確認されたエネミーは群を抜いて奇抜さが感じられる。機構島のみに生息しているとされるエネミー群は、別個体の生態系を崩壊させる危険性が少なからず存在すると予測し、島外への侵出を防止しなければならないとされる。その為、各アークスに対しては機構島エネミーが島外に出没した際の対応として、その都度討伐任務及び偵察任務が課せられる事となった。
機構島で確認されたエネミーの種別は世壊種の同様の脅威性があると仮定し、別環境の維持崩壊を招く事から「世界から忌まれる存在」を意味した「界忌種」と総称する。
・エネミーAについて
任務記録より引用-未確認エネミーA:4足歩行の獣の外見に体毛は無く、独特な鱗に覆われている。鱗の無い部分は透き通ったような皮膚組織と思われ、内蔵部分が目視できる。ガルフ系に近い顔面形状であり、二本の角は歪に伸びており他個体を見るに法則性は無く伸びていると思われる。
個体名:【スクヴィードル】
アクルプス、タルボルプス同様の形態を持った4足歩行型エネミーです。基礎骨格はタルボルプスに近いですが体内の高密度組織(骨・軟骨・筋肉等)は低く、脂肪分は多く含まれます。表面を覆う特殊な鱗は刺胞組織であり、麻痺性の神経毒が多く含まれています。射出機能はありませんが、物が触れた際に貫通刺胞と同様の原則で実施されると予測されます。鱗は軟質であるため、武器での破壊が可能です。皮膚組織は鱗に覆われていない部分であり、殆どは低比重の水分と脂肪で構成されています、その為容易に刃物等で裂く事は可能であり弱点であるとされています。顔面部分に突出している二本の外角は不規則な形状をしており、外角よりは「吻」(読み:フン。動物の体において、口あるいはその周辺が前方へ突出している部分を指す)とも言うべき構造をしています。この吻を武器の様に扱う事から、攻撃器官として活用されているとされます。雄・雌の判別方法は不明です。 |
・エネミーBについて
任務記録より引用-未確認エネミーB:バル・ロドスの頭部に近い形状だが視覚器官は見られず、異常に長い腕部とネプト・キャサドーラの様な歪な脚部が特徴。長い腕部を利用して移動している様で黒緑色の体液を吐き出し、建造物が溶ていることから強力な酸性液と推定。
個体名:【ヘイダクオ】
記録では視覚器官は存在しないとされていましたが、解剖の結果胴体部分に視覚器官が存在する事が判明しました。頭部の形状はほぼバル・ロドス同様ですが、外角だった部分はポリプ状の構造になっており消化器官も存在します。役割としては水中の微生物を捕食する為に存在すると仮定されていますが、捕食行動が活発的と思われる個体に何故その様な器官が存在するのか現在分析中です。異常に長い形状の腕部は移動の際にも活用しており、ジャンプなどの行動も可能です。敵個体を掴むような動作も見られ、そのまま捕食行動を取る事が確認されています。腕部は甲殻類のハサミの様な役割が備わっており、三又に分かれる事も可能です。その為、腕部を利用し移動する様子が見られます。消化器官である肝臓部分より消化液もとい酸性液が生成されていると思われ、体内のみならず外敵への攻撃行為にも利用されます。 |
・エネミーCについて
任務記録より引用-未確認エネミーC:人型エネミー。外見は全身が鱗で覆われ、バル・ロドスのヒレの様な物が背部に2つ生えており、腕部にも鋭利なヒレが目視できる。また、腰部から細長いヒレの様な形状の尻尾が特徴的です。人語を話すことは無く、調査部隊によるとアークス数名を殺害し、一人は生きたまま捕食したとのこと。
個体名:【クラディア】
サーベラスとの交戦時に引き千切られた左上肢を解析した結果、遺伝子情報からヒューマンと海王種に酷似した遺伝子情報が確認されました。鱗はバル・ロドスの光鱗と同質で薄くも決して折り曲げする事も出来ませんでした。水の結界、浮遊状態の維持等の行動からアークス同様にフォトンの扱いが可能である事が推測されています。実際、フォトン反応数値が著しく確認された事から【ボスティハダル】にて開発された実験生物の一体の可能性は高いとされています。人語を理解する事とサーベラスの個人的事情について言及してきた事から、相手の心情を読み取る能力が持ち合わせているのでは無いかという推測が為されています。今後遭遇した際に最新の注意が必要とされています。 |
・エネミーDについて
任務記録より引用-未確認エネミーD:エネミーBの成長した様な外見をしており、腕部は歪つに膨隆し、背部の夥しい触手が特徴。触手の突起部分と思われる部位は棘状になっており、黒緑色の体液が常に溢れ出ている。
個体名:【デヅルモビル】
【ヘイダクオ】の成長体であると確定されているエネミーです。体長は約5倍で腕部はより巨大になっており、建造物の破壊等容易に行える事が確認されています。触手の共謀性は増しており、棘上の突起物は即死性の毒が備わっており、原生生物で実験した結果ではガルフ程度のエネミーでは摂取して1分も経たずに気絶しそのまま呼吸停止しました。アナフェラキシーショック様症状も出ていた事から気道閉塞による窒息死に陥ったと思われます。黒緑色の体液は消化液同等の役割を持ち、周囲を腐食させるため非常に危険です。しかし、海水で中和されることが判明しており、今後の対策として活用される事が期待されています。 |
居住区エリアにて出現した寄生型エネミーについて
現在被害者の解剖及びエネミーの分析を実施中です。後日報告の予定です。
惑星ウォパルへの影響について
個人的見解だが、比較的毒性の強いエネミーが多くいる事から海王種の生態系に悪い影響を来す可能性は0では無いと思われる。それに原住民の様に非敵性生物も多く住んでいる、彼らに被害が及ばなければ良いのだが・・・。---コール
最終更新:2017年09月25日 22:36