+ | 龍機兵研究所 |
ニル、マーレの提案により一旦昼食を兼ねて休憩と取る事となりました。12時前には第二下層部へと出発予定です。
尚、コ・ハナは身の安全の為第一下層部への待機となります。
ニル:いただきまーす!!!
バク:うっめぇ!今日の握り飯は紅鮭かぁ!
エクト:呑気なもんだなぁ、30分後には界忌種との戦闘もあるってのに。
コール:呑気な方が良いさ。少しでもゆとりある時間を味わった方が精神衛生的にも良い。
アンニュイ:携帯食料も飽きたなー・・・弁当買っておけば良かったか。
エクト:こういう時の為に即席麺を常備するもんだぜ。
アンニュイ:汁を飛ばすなコンニャロウ!
ニル:ねーねーハナ、今日のおにぎりも美味しい?
ハナ:うん、とっても美味しいよ。ありがとね。
マーレ:ハナちゃんこれも食べてみて!サンドイッチだよ!
ハナ:サンドイッチ・・・この黄色いのは?
マーレ:これはねー、半熟の卵とマヨネーズを混ぜた食べ物なんだ~。
ハナ:・・・ふふっ皆面白いの食べてるのね。
ニル:あっラウムはお腹空かないの?
ラウム:[この中にいる限り、その様な感覚は無い様だ。しかし、ここから出た暁には我も口にしてみたいものだな。]
バク:絶対助けてやっからな、そしたら手合わせすんのも忘れんなよ!
ラウム:[血気盛んな若造め、誰に似たんだろうな。]
バク:さーな、俺はロの一族とて鍛えてくれたのはコの一族だったからな。
ラウム:[そうかそうか・・・これで漸く解ったわ、お主からロの風格を感じられぬと思ったがそういう事か。]
バク:なっ・・・!?テンメェ助け出したら覚えとけよ!
ニル:アタシもカミツ様?と同じ一族って全然思えなかったな~。
亡月:惑星の長でもある一族とはねぇ、戦闘民族って風格だしな。
[ヘリック]:まぁこう見えてもコ・レラちゃんと同世代だしね。扱いとしては彼女と同じくらいじゃないかな?
バク:ああ、そうそうレラは巫女みてぇな立場だったけど俺とは幼馴染だったからな、そこの一族の長には世話になってた。
ラウム:[世間知らずにも関わらず良くアークスになったものだ。]
バク:へっまーな、言うのは恥ずかしいけどどうしてもなりたかった理由もあったしな。
ニル:何それ何それ!
バク:恥ずかしいから言わねえよ。
ニル:ケチ!
エクト:にしてもラウムさんよ、第二下層部の事はやっぱり知らねえのか?
ラウム:[当時の研究者達は頑なに情報が漏れる事を恐れていた。故に情報自体も残している可能性も低いのだろうな。我が聞く声でも、彼女が有するガーディアン達の事だけだ。]
エクト:ガーディアンってのは・・・?
ラウム:[ああ、これに関しては話しておらんかったな。AIは島の管理をすると共にその場所の機能を維持する為、コラプサーが設けた装置の守護獣の様なものだ。しかしそれは名ばかりで、結局は装置から発する力を源に具現化された亡者だ。]
亡月:云わば、島が生み出した界忌種とは別格のエネミーか。姿形はそれぞれ特徴はあるのかい?
ラウム:[そこまでは知らぬな。しかし、AIは各々に愛称を付けていたな。どうやら研究者はその愛称をそのまま名称として取り扱っている様だ。それらはお主らが存じておるだろう?]
亡月:既にその情報を所持してる事を承知してるとはな。
ラウム:[知らぬとて、いずれ知る事となるだろうさ。]
クラルス:とても気になりますねぇ・・・二つ名から連想させるしか無いのですかね。
コール:他の惑星のエネミーを具現化させているわけではないのか。
[ヘリック]:詳しくは調べないと分からないけど、差別化をしてる可能性があるのかな。まぁ、実際に出くわさないと分からない事だね。
フアン:対ダーカー兵器だったんですよね?であればデヅルモビルの様なエネミー以上の脅威があると考えてもよろしいですか。
亡月:勘が鋭いな。そういうこった。
エクト:ハナちゃんの姉さん達ってのは普段どこにいんだっけ?今多分ヤトノさん達が相手してるらしいけどよ。
コール:ん?今戦ってるのか?
[ヘリック]:そうだね、一応映像はホオズキから送られたけど今の内に見せておこうかな。
(ヘリックは亡月の所持しているモニターに映像を映しました。)
エクト:すげえな、鱗が鎧みたいになってるな。
ハナ:あれは・・・ネズヴァル姉さん・・・!
エクト:やっぱお姉さんか。
ハナ:ネズヴァル姉さんは数少ない狂ってない人だったのに・・・そんな。
ニル:お姉ちゃんだったんだね・・・。
ハナ:でも、仕方ないわ。長年閉じ込められて少しずつ壊れていった結果だもの・・・自分でも死ぬ方法が分からないから。
クラルス:不死という事ですか?むむっ・・・興味深いですねぇ。
亡月:不死?おいおい笑わせんな。例え不死とて弱点はあるだろうさ。不死に見えるだけでカラクリはある筈だ。
エクト:そうそう、今後俺達の相手になる可能性も高いしな。
マーレ:や、やっぱり話し合うってのは難しいのかな・・・?
ハナ:それは・・・難しいかも。皆、外の人たちを憎んでるから。私達を閉じ込めて助けてくれなかったって、恨んでるの。私は張本人を知っていたから姉さん達みたいな気持ちにはならなかったけど・・・憎しみの対象は多い程強くなってしまうから。
エクト:あー・・・それは言えてるな。
ラウム:[ハナの姉という存在であるが、彼女らは同じ境遇の仲という事だ。それに狂ったのは最近ではない。ずっと昔からだ。気の弱いハナに憎悪をぶつける様な者達でもある。決して情けを掛けなくとも良い。]
ハナ:それは仕方ない事よ、ラウム。確かに何度も死ぬ思いはしたけど、姉さん達の苦しみを知っているから、私は逃げるしか出来なかったもの。
コール:ハナちゃん、それはいくらなんでも優しすぎるんじゃないか?
ハナ:わ、私は・・・優しかった頃の姉さん達の事を思うと、いつか救われてほしいって・・・。今はね、ラウムとの生活が幸せだから、その・・・。
ラウム:[お主は冷静さが欠けると歯が浮くような事をベラベラと・・・。]
ハナ:あ、呆れないでよラウム!
クラルス:・・・人外×少女タグですね。
エクト:気持ちは分かるけど少し空気読め。
ニル:まるでカップルみたいだね。
亡月:予想外の箇所からぶち込んできたぞ。
ハナ:ち、ちち違うわ!ラウムとはそんなんじゃ・・・。
フアン:あまりからかうのはいけませんよ。
ニル:え?だってそういう意味での同じ苗字じゃないのー?
ラウム:[ハッハ。そうさな、我は真の家族と云うものを知らぬ。故にハナとは対等の証としてコの名を与えたつもりだったが。無意識の内に我は家族と云うものを欲していたかもしれぬ。]
バク:・・・俺ら龍族は永劫の生命として文化・伝統を重んじる一族だ。だからこそ、ラウムの決断は異端ではあるが同時に、掟よりも優先すべき決断をしたって訳だ。まぁつまり・・・ハナちゃんをその・・・あー。
ニル:おいハッキリ言いなよ!
マーレ:すっごい気になるな~。
アンニュイ:掟なんかより、目の前の大事な人を助けたいって気持ちが勝ったんでしょ?
バク:そうそう!そゆこと!
ラウム:[・・・さぁ、どうだかな。]
エクト:あ、変に逸らした!
ハナ:ラウムは肝心な所で言葉を濁すの。困った子よ。
ラウム:[年齢で言えば、我の方が年上なのだがな・・・。]
ハナ:私だってラウムと同じくらい生きてる筈だわ。だから年齢だって対等よ。
ラウム[まぁ、構わんがね。]
コール:ふむ・・・龍族は自尊心が非常に高いと聞いたが。
バク:いや、俺やラウムはほんっとうに稀だと思う。自分で言うのもなんだけど。
クラルス:そもそも人の姿の龍族自体が初めてですねぇ・・・。
バク:ロの一族ってそんなもんだぜ。
[ヘリック]:さて、お喋りも良いけどそろそろ出発の時間が近づいてるね。
フアン:先に敵がいないか偵察をしてきましょうか?
エクト:ああ、頼む。ナキさんのネフィリズも持っといた方がいいかもしれんな。
亡月:そうだな。まぁ予備はあるから壊れても構わんぞ。
フアン:高そうなので大事に使いますね。
ニル:じゃあハナ、アタシ達頑張ってくるね。お姉さん達の事は・・・。
ハナ:大丈夫だよ、ニルちゃん。そんな顔しないで、元気な顔が見たいわ。
マーレ:ニルちゃん、アタシも着いてるし何とかしてみせるから安心して!
ニル:・・・うん!アタシ、めっちゃ強いし龍三郎じーちゃんのお墨付きだもんね!
エクト:えっ・・・。
[ヘリック]:ちょっと俺からしたらクッソ恐ろしい事言ってるよこの子。
亡月:あの「紅鬼」をねえ・・・。
エクト:俺訓練受けたけど木刀でボッコボコにされたんだよね。
フアン:いくら貴方でもそれは。
エクト:いやーヤバいって。普通に年金暮らししてそうなズボラ見せる癖にヤベーってあの爺さん。
コール:・・・晩酌してるイメージしかないな。
[ヘリック]:雑談が絶えないね本当。ちと討伐部隊の子達が心配だからそっち見てくるよ。
エクト:あいよ。んじゃ行ってくるかー。
ニル&マーレ:行ってきまーす!
ハナ:行ってらっしゃい。
ラウム:[気を付けてな、アークス。]
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+ | [下層通路アビート・カウウス] |
第二下層部への侵入口へ到着。侵入口はハッチが崩壊した痕があり、内部は螺旋階段状になっております。調査チームは不安定極まりない足場に注意しつつ進行を始めました。
エクト:なんで当時のフォトナーさん達ってのは、こうも不便な設計にしたんだ?エレベーターとかねえのかよ。
亡月:資料によると一応存在するらしいが場所が不特定だな。しかしこの螺旋階段の壁側は収納庫も設置しているそうな。他にもまた機能があるらしいが・・・この有様じゃあ説明も無理だ。
アンニュイ:穴だらけでいつ落ちてもおかしくないよねこれ?
ニル:ねーねーバクに乗っていけば良いんじゃない?
バク:俺をエレベーター代わりとか良い度胸してんじゃねえか。本来の姿になればまとめて担げるけどな!
エクト:ンな事したらこの階段大崩壊だぞ。
コール:あー・・・この高さは少しキッツイな。
フアン:慎重に行かなければならないので、変に音を立てたくないですね。
クラルス:下の方にエネミーがいたりとかも・・・。
亡月:今んとこ感知はされてないから大丈夫そうか?
コール:この先についての記述は無し、だったかな?着いてすぐに安全地帯に着くとは思ってないが・・・。
[ヘリック]:危険なセクターを管理している以上、頑丈な設備を運用するのは必須だからね。その面に関しては期待してもいいんじゃないかな。
亡月:同意だな。流石に故人達も馬鹿じゃない。
エクト:にしても、ヘリックさんよ。水上都市の内部調査はいつかやるんかね?
[ヘリック]:正直、キーン君の話で人型界忌種の本拠地となっている事が確証できた現状、彼女らを無暗に刺激しない方が良いと思ってね。まぁ、いずれ直面する事になる。嫌でもね。
マーレ:やっぱり話し合って仲良くなるのって・・・難しいかな。
エクト:ハナちゃんみたいのが居たら本当に良いんだけどな。まぁ、対人戦闘に関しては俺やフアンは慣れてるし、今後出くわしても回避しとけば良いと思うぜ。変に気にしたら本末転倒になっちまう。
マーレ:エッ君優しいな~。
アンニュイ:良かったなエッ君。
エクト:お前が言うと最高にムカつく。
ニル:思ったんだけどさ、何で昔の人はこの島を沈めて隠してたんだろうね?
バク:バレたらマズかったって事だろ?ラウムの事だってそうだしよ。多分、ちょい昔に発覚したら龍族との関係も致命的だったと思うんだ。
クラルス:ラウムさん、ああやって封印してた事ですし閉じ込めておかないと危険だと判断したのですかね。
ニル:そう考えたら、ラウムはもっと怒ったって良いし、アタシらみたいなアークスも嫌う気がするけど・・・。
マーレ:やっぱり、ハナちゃんのお陰かもしれないね。ハナちゃんと喋ってるラウムさん凄い穏やかというか、いつも穏やかな口調なんだけどね。
バク:本当、怖いくらい穏やかだな。だが俺は見逃さなかったぜ。ラウムの目を見ちゃあ分かるが、相当強ぇよ。
エクト:そりゃ心強いな。なら早めに助けてやんねえとな。
フアン:む、そろそろつきそうですね。
亡月:ヘリック、送信した位置情報を元に資料と照らし合わせてくれ。まぁ参考にもならんと思うが。
[ヘリック]:一応努力はするさ。断片的情報でもあれば知らせる。
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+ | 【第二下層部:絶対監視区域【ティターン・プリズナード】】セキュリティルーム |
螺旋階段を降りた後、半壊状態の一本道を通ると何重にも特別施錠を施された特殊ドアが設置されています。亡月が解析した資料の一部に当時研究者のID端末のデータが残されていた為、それを活用し施錠する事に成功しました。内部に侵入すると、巨大な監視用モニター、端末モニターが多数設置された元研究施設を確認。状況把握の為、亡月は局地式熱源反応感知器を使用し、近隣に敵性存在が存在しない事を確認しました。その後、施設の侵入経路の厳重さも確証された為この区域を安全区域と判断しテレパイプの設置を実施。活動拠点と指定しました。
エクト:まさか初っ端から安全区域を発見するとはな・・・。
亡月:今回ばかりはスムーズかつ運が良いな。しかし、少し距離のある場所が自然保護区を指してる所為か、デカい反応が結構確認されている。油断は出来ん。
[ヘリック]:無事に発見出来たなら良かったよ。しっかし、ここから各セクターを見る事が出来るのは便利だ。
フアン:ここはどうやら多数のセキュリティシステムを管理しているみたいですね。文字が読めずとも分かります。
コール:ふむ・・・各セクターの施錠機能を施してるのか。もう一方は各セクターの監視、と。おお。
ニル:おおー!なんか電気びりびりの馬がいる!!!
バク:うおおかっけえ!角がでけえ!
マーレ:ねえあそこ!あそこ早く行きたいなー!
コール:あれがヤトミコかあ・・・ウォパルとは全く違うが気になっていたんだ。
フアン:観光じゃないんですからね。
エクト:まぁいいんじゃね、ちょっとくらいは。
クラルス:おお・・・確かにあのお馬さん立派ですねえ・・・スケールも・・・フヒヒ。
エクト:・・・やっぱダメだな。
フアン:ダメね。
アンニュイ:てかさー・・・流石に疲れたわ。
(椅子に座りポテチの醤油マヨ味を食べています)
ニル:アタシも食べるー!!!
アンニュイ:三枚食いとか贅沢だぞコラーーーー。
エクト:俺はまだ大丈夫だが、まぁコールさんやクラルスちゃんとかも休憩したいだろう。
クラルス:そうですねえ、いくらアークスとてインドアですので・・・。
フアン:では私は偵察に向かいましょうか?
エクト:ああ、それは助かるわ。
マーレ:アタシも大丈夫だけどコールが心配だし一緒に残ってるよ。
コール:まだ私は大丈夫だぞ。
マーレ:少し息を整えてから言ってね、もう。
ニル:ほらーーコールさん座ってよ!肩たたきしてあげるよ!アタシ得意なんだ~。
コール:あはは・・・お言葉に甘えようかな。
エクト:・・・。
[ヘリック]:・・・。
バク:・・・。
亡月:どうした。
エクト:あ・・・うーん何でも。決して龍の爺さんが肩たたきで死にかけた事あるとかそんな事・・・。
アンニュイ:いやそれ止めなきゃ!?
フアン:んじゃ私は先行ってます。
ヘリック:あ、うんよろしく。比較的安全なルートがあれば好ましいかも。
フアン:勿論私も、最小限の戦闘が好ましいですからね。
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