設備担当班は島へと進入した不審人物を追跡する為、下層通路に設置していたテレパイプを使用して移動しました。不審人物は現時点でモレグに設置されている巨大柱付近にいる事が判明しており、一同は現場を急ぎましたがモレグ地点のテレパイプが破壊されている事に気付き、一番近い制御システム保管区へと転移しました。
ニル:モレグって事はハナが危ない・・・!みんな遅いよ!アタシ先に行ってハナの安全を確認する!
エクト:アブねえぞニルちゃん!相手だって分かってねえんだ!
マーレ:レガトゥスはあそこには来れない筈だよね・・・?それに短時間であの場所に行けるなんて、おかしいと思わない?
ルナソル:・・・ホオズキさん、侵入者はもしかしたらアークスじゃないでは・・・?詳しい情報は取れましたか?
[ホオズキ]:・・・まずいッス、このフォトン反応。特定したけど寄りに寄って・・・シーカーと同様の反応ッスよ!
エクト:マジか!ここで戦うとはな・・・。まずいぞ。
ルナソル:応援はどうしますか?
エクト:ああ、呼ぶしかねえ。フアン、アンニュイ!聞こえるか!?
[フアン]:出撃ですね?
[アンニュイ]:んあ?やっと出撃?
ニル:あ、寝てたなヌイヌイ~~~。
[アンニュイ]:寝てない、目を閉じてただけ。
マーレ:寝てるじゃん。
ネグロ:(エクトに向かってジェスチャーをしている。)
エクト:ああ、先回り頼むわ。
ネグロ、ニルは第一下層部中央区域【モルグ】に到達。現場に到達した二人が目にしたのは「シーカー」と、心臓部を貫かれて倒れているコ・ハナでした。
ニル:ッ・・・・ぇ・・・ああ・・・ハ、ハナ・・・?
[亡月]:落ち着けニル!彼女のフォトン反応は微弱ながら保っている、それに死ぬ事は無い筈だ!
ネグロ:(戦闘態勢を保っている。)
シーカー:界忌種は心臓核とやらを貫けば死ぬ筈だが、事実はどうなんだ?
ニル:・・・は?それを分かってて?
シーカー:だが、これで鍵は開く筈だが・・・未だ反応は無い様だ。
[亡月]:ラウムの念話が無い・・・?おかしい、どの様な状況であれ見えているが反応しないだと?
(ニルは怒りに任せるかの様にシーカーへ怒涛の連撃を繰り出します。シーカーはそれを抜剣にて瞬時に受け流し、不意を突く様に懐に正拳を炸裂させ吹き飛ばされたニルは巨大柱へと激突しました。)
ニル:がふっ・・・!?ゲホッ・・・!
[亡月]:奴の挑発に乗るな!明らかに遊んできているぞ・・・!
(ネグロは暗影移動により、シーカーの背後より奇襲をかけますが、それを知っているかのようにシーカーは振り向きざまに居合斬りを繰り出します。これをネグロは武器で受け止めますが、衝撃を受け止め切れず床へと叩きつけられます。)
ニル:くっ・・・そ・・・お!どうして、どうしてハナを傷つけたんだ!
シーカー:正当防衛、そう言っても誤解は解けないだろうな。俺は死にたくないからな、それなりの対応はさせて貰った。
ニル:・・・教えてよ、ハナがお前に何をしたんだ!
シーカー:言っておくが、お前は界忌種と友達なのか?
ニル:・・・だから何?
シーカー:ほぉ、酔狂だな。俺を捕食しようとした界忌種と友達なんて。
ニル:ハナはそんな事しないっ・・・!それに界忌種って名前じゃない!アンタだけは絶対に許さない!!!
(ニルが啖呵を切る中、ハナは意識を取り戻し瀕死になりながらもニルの元へと這いずりながら近づきます。それに気づいたニルはすぐに駆け寄ります。)
ハナ:ニ・・・ルちゃ・・・。
ニル:ハナ!大丈夫・・・?
ハナ:私がっ・・・悪いの。敵だと勘違いして、だから良いの。
シーカー:言っておくが、俺から仕掛けた訳でもない。友達でありながら知らないのか?さっきの変貌した姿。
ニル:どういう事・・・?
ハナ:やめて・・・それは。
シーカー:まるで、界忌種をダーカーとしたらその者はダークファルスの様なものだ。自分の命が惜しければ、深追いしない事だ。
(シーカーは刀身に手を添え、フォトンを集中させます。)
シーカー:その悲嘆を奏でよ、外楯を塵と化す我が神格たる悲劇の剣よ。砕命ノ剣、カルキ・アヴァタラ!
(一声と共に刀身が赤紫に輝き、周囲フォトンを吸収しています。)
ニル:・・・ハナ!
ハナ:ニルちゃっ・・・逃げて・・・!
(ニルはハナを庇う様な形を取りましたが、シーカーは二人とは別方向へと衝撃波を放ちました。その先には衝撃波を相殺させたコラプサーの模倣者「エールプティオ」が立っています。)
シーカー:やっぱりお前か。
エールプティオ:おやおや、暫く観察をしていたというのに。何故気づいたのですか?
シーカー:殺気まで消す事は出来なかった様だな。
[亡月]:やはり、出現してから強力なフォトン反応が出始めた。透刃マイ同様の性能か・・・?
(同じ頃、エクト達も現場に到着。すぐさまエクトは外骨格装甲[ィローション・ヴァイパー]を装着。他メンバーも戦闘態勢を維持しています。)
エクト:わりぃ、遅れたな。まさかの揃ってほしくねえ敵二人かよ・・・。
エールプティオ:安心して下さい、私は下見に来ただけですから。
シーカー:良く言うよ、その小娘を手に掛けようとしてたんだろ。
エールプティオ:どうやら、貴方には嘘を付けない様ですね。
ルナソル:っ私はハナちゃんの応急処置を行います!
マーレ:・・・アタシ達の友達を、よくも!
シーカー:全く、正当防衛もするもんじゃねえな。だけど安心しな、俺は人の見た目をした奴を殺すつもりは無い。だが、お前達コラプサーは別だがな。
エールプティオ:おお怖い怖い。では私は失礼した方がよろしいですね。
[コ・ラウム]:[させるか、この下郎。]
(突如、地中より出くわした機械の身体をした龍らしきエネミーがエールプティオの首元に噛み付き、体表に夥しく突き刺ささっている結晶を抉る様にしがみ付く形を取っています
)
エールプティオ:なっ・・・まさかっ・・・。
[ラウム]:[そうだ、我が単に研究室に閉じ込められた化石と思っていたのだろう?お主らが造り出した龍機兵とやら、使わせて貰う!]
(エールプティオは龍機兵の攻撃を回避しきれず、そのまま首を引き千切られま、鮮血が周囲に吹き出します。)
ルナソル:見てはいけません!
マーレ:うっ・・・。
ニル:ラウム・・・・?
ネグロ:(変わらず戦闘態勢を維持している。)
シーカー:やれやれ、アレの相手は少々骨が折れるな・・・。念話でこの距離まで伝える上に龍機兵使役、前持った情報は意味を為さん。
[ラウム]:[逃がすか!我が家族を傷つけた罪、その身を以て償うがいい!]
(龍機兵はエールプティオの残骸を投げ捨て、シーカーに襲い掛かりますがそれを容易に回避し、一定距離まで遠ざかります。)
シーカー:さぁて、収穫は少しあったし俺は逃げるとするか!
(シーカーは閃光玉を炸裂させ、その光と共にその場より消失しました。)
エクト:・・・何だったんだ、あの野郎。何が目的で。
ルナソル:・・・エールプティオの死体がありません・・・まるで消えたかのよう。
[亡月]:相手はフォトナーもどきだ。颯爽と逃げちまったんだろうな。
[ラウム]:遅れてすまなかった、ハナ。
ハナ:ううん・・・でも助けてくれてありがとう、ラウム。みんなも。
ニル:ごめんねハナ、もっと早く来てたら。
ハナ:良いの、私は死なないから。私も警戒心が強すぎたんだわ。だから気にしないで。
マーレ:ケガは大丈夫なの!?
ハナ:うん、ケガはすぐに治るから気にしなくて良いわ、安心してね。
マーレ:良かった~~~~、もしもの事があったら私どうしよって・・・。
ハナ:大げさだわ、もう。
[亡月]:・・・なぁ、質問だが。あのシーカーがいきなり襲い掛かってきたのか?
ハナ:・・・ええ、そうだわ。武器を持っていたから。
エクト:何か言ってなかったか?何かこう、命の危険を感じさせるような。
ハナ:それは・・・その。
ニル:今重症を負ったばっかなんだから、今聞かなくてもいいでしょ!
エクト:まぁ、それもそうだな・・・。ホオズキちゃん、悪いがそっちにも伝えといてくれ。フアンとアンニュイには申し訳ない事をしたな。
ルナソル:このまま合流して一緒に行動してもらいましょう。外部の監視はオペレーターに頼む事も可能じゃないかと。
[亡月]:外部で何かあったらまた連絡すればいいしな。とりあえず空いてる奴に依頼しておこう。にしても、ラウムには聞いておきたい事があるからな。
[ラウム]:[ああ、聞きたければな。]
[亡月]:ああ、まさか寄りに寄って龍族であるお前さんが、龍機兵を使役するなんてな。
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