+ | 居住区担当班:地下都市居住区「消えぬ松明」 |
居住区担当班はメガロ案内のもと、居住区での生活状況の説明を受けながら各区域の調査を実施していきます。進んでいる中、周囲の原住民達はアークスである彼らを物珍しそうに眺めています。
[ホオズキ]:多分エクト君達のオペレートに集中しちゃいそうなんで、何かあったら連絡くださいッス。一応モニター越しには監視してるッスけどね!
ホムンクルス:充分だよ。何かあったら教えてね。
バク:まぁ、向こうは人数いるし大丈夫だろ。
クラルス:寧ろ何で私達こんな少人数に・・・。
ホムンクルス:メガロさんがいるって事だし、それで少人数じゃないの?
メガロ:あくまで私は規定守護獣が一角だ。全く、警戒心が無いのは当に知れた事だが。
クラルス:あのー、私を見ながら言わなくても解ってますから・・・。
ホムンクルス:いやでも経験って大事だと思うよ。ほら、人って痛い目に合わないと変わらないものだし。
メガロ:そんなものか。やけに冷静なのはそれも視野に入れてたのか?ホムンクルス。
クラルス:えっそうなんですか!?てっきり優しさの塊と思ってたのに!
ホムンクルス:僕を何だと思ってるのこの変態女は。
バク:意外と口は悪いよなホムって・・・。
ホムンクルス:まぁ良いでしょそんな事は。それよりさ、メガロさん案内を頼むよ。
メガロ:ああ、だが詳しい部分はヴァレラニに聞いた方が良いだろう。良いか?ヴァレラニ。
ヴァレラニ:・・・・。
ホムンクルス:ええと・・・無理強いはしないよ。もし大丈夫であればいいんだ、僕は純粋に君達の事を理解したいだけって事は分かって欲しい。
ヴァレラニ:聞く。ホムンクス。
ホムンクルス:うん。
ヴァレラニ:あなた、私、好き?
ホムンクルス:うん・・・んん???
クラルス:と、唐突な告白ですと!?
バク:やるじゃねえかホム。
ホムンクルス:ちょ、ちょっと待って!?それどういう意味!?
ヴァレラニ:私達、あなた、好き。あなたが私達、受け入れて。それで協力。
ホムンクルス:・・・ああ、そうだよね。僕は今後も君達と仲良くしていきたい。君達との友好的な関係を築いていきたい。
ヴァレラニ:・・・あなた、信頼に値する。私達、あなたを信頼する、絶対。
メガロ:感謝する、ヴァレラニ。
ヴァレラニ:メガは大雑把。私達なら、ちゃんと教えれる。
ホムンクルス:それなら一層頼るしかないな・・・。
居住区担当班は「消えぬ松明」に到着。「消えぬ松明」は東部に位置する大広場に設置されており、永続的に燃えている一回り大きい焚火を指します。松明の材料は自己再生能力が非常に高い巨大樹メタリーエルスとエンティ・アマルガムの脂肪部分の二種類のみです。メガロによると、地質フォトンが制御システムと直結している事からエネルギー供給され、制御装置が破壊されない限り材料が尽きる事は無いとの事です。
クラルス:凄いですねぇ、延々と燃えていますよコレ。
メガロ:不用人に近付くな。周囲のフォトンも吸収しているからお前達も被害を受けるぞ。説明は先程した通りでそれ以上言う事は無い。
クラルス:あっぶな!便利っちゃ便利ですけどコレの為に色々やってるんですね。
バク:言うほど激しく燃えていねえな。
ヴァレラニ:この炎、私達にとって大切。これ無いと照らすこと、料理も、暖まる事、出来ない。
ホムンクルス:でも、他の施設みたいに照明器具は無いのかい?
ヴァレラニ:しょーえい、きく?
ホムンクルス:うーんと、光が付く機械!暗いとこもそれで見える様にするんだけど。
ヴァレラニ:メガ、フール様の住処の、ひかり?
メガロ:ああ、そうだな。彼女達にとって機械などの代物は縁も所縁も無い物に近い。尤も、ここでの生活では必要の無いものだ。
ホムンクルス:少しは便利な機械とか教えてあげたらどうなの?
メガロ:言っておくが、彼女達はお前達の様に武器に頼らずとも強力な法撃を使用する程には体内フォトン数値は高い。そうだな、そんなに提供したいのであればそうすればいい。
ホムンクルス:って、本当に他人事みたいに・・・神様なんだろアンタ?
バク:まぁまぁ、気持ちは分かるけど。文化とか生活してる感じ見てると、龍族とそこまで変わらねえかもしんねえ。ただ、新しい物好きの俺とかにはキツイけどよ。
ホムンクルス:ほんと、コスプレかってくらい只のアークスにしか見えないよバクさん・・・。
バク:そこまで言う!?
クラルス:文化かぁ・・・あ!ではヴァレラニちゃん!これとか分かりますか???
ヴァレラニ:なにこれ?本?
ホムンクルス:うわっ変な本渡さないでよ。何やってんの、ドン引き。
メガロ:・・・辛辣だな、彼は。
バク:いや、俺もビックリ。
クラルス:待ってください!流石に普通の「一次創作の背景絵多め+ストーリー解説漫画」で構成された健全な薄い本ですよ!
ホムンクルス:は?オタクが描いた本でしょ?信頼できない。
ヴァレラニ:・・・綺麗な絵。ネズヴァル姉さんも、絵を描いてた。アポストルスの細胞とか粘液でだけど。絵ってこんなに綺麗なんだ。
クラルス:え、ええと・・・。
ヴァレラニ:どこの星?おんなじ光景、見た事ある、でもこんなに綺麗じゃない。ねぇねぇ、どうしてこんなに綺麗な絵、描けるの?
(ヴァレラニはクラルスの袖を引っ張り、何度も同じ質問を繰り返します。)
メガロ:ヴァレラニ、彼らは調査で来ている、そろそろここで。
クラルス:(顔を両手で覆い、その場でしゃがんでいる。)
バク:えっ何でクラルスはしゃがんでるの?
ホムンクルス:オタクって純粋に褒められると素直に受け止められない生き物らしいよ。まぁだからオタク君なんだけど。
バク:ホムってオタクに良い思い出ねえのか・・・?
クラルス:どどどど、どうしましょ・・・?ここまで純粋に褒められるの慣れてないんですけど。
バク:良かったじゃん。
ヴァレラニ:でも、ネズヴァル姉さんも、何で絵を描くんだろう?
クラルス:それは、自らの理想や思い描いた世界を表現したい為に創作するのですよ。
ヴァレラニ:作るって事?でも、それはどんな意味、ある?
クラルス:意味とかは・・・自己満足もあるんだと思いますけど。
ヴァレラニ:あなたに、意味がある。でも私とか、ここでずっと暮らす皆に、必要が無い。
クラルス:え?どうしてそう思うんですか?
ヴァレラニ:だって、いつか死ぬ私達。それを待つ、糧として。何かを為しても、残る事、無い。だから、ネズヴァル姉さん・・・描くの止めて、あの子、殺す、何度も。
クラルス:そんなの・・・おかしいですよ。それじゃあ只の逃避じゃないですか、だって創作は別の生き方の一つでもあって・・・好きという気持ちに嘘は無いんです。
ホムンクルス:クラルスさんの言いたい事は分かるけど、僕はヴァレラニの気持ちは分かるな。結局、生きるか死ぬかの瀬戸際に立った状態で生きてきてるんだ。どう死ぬか決められている中、それを長い間待たされてる状況で・・・人としての人生を歩ませてくれないなんて、酷だよね。
メガロ:この子らの運命を変える為、最善を尽くしている。だが心までは、これも時間の問題だ。
バク:ああ、俺達みてぇな外野が入ってきて色々と状況が変わっちまうのもある意味変な影響に繋がっちまうからな。まぁ、具体的には表すのはできねえが。
ホムンクルス:・・・約束してもいい?僕は絶対君達を救う。だから信じて欲しんだ。あの連中は絶対に僕達が殺す。
ヴァレラニ:ホムンクス、ありがと・・・う。
クラルス:・・・ヴァレラニちゃん顔赤くないです?
バク:あ、ほんとだ。
ホムンクルス:茶化すの止めてくんない!?僕だって少し恥ずかしいんだから!
メガロ:あまり変に期待させるのはやめてもらおうか。所詮、夢語りのアークスに期待しては彼女が気の毒だ。
ヴァレラニ:メガ・・・私が不安だった、だから気を遣った。だから・・・。
ホムンクルス:僕は本心で話してるつもりだけど?確かに僕は実力としては平凡なアークスだ。でも今の部隊でこの島を解決に導くつもりだよ。
メガロ:つもり、か?たかが知れているだろう。たかが十数年しか生きていない小僧が達者な事を言う、ならば彼女らの絶望を体感すればいい。それが一番手っ取り早いだろうな。
ヴァレラニ:もう、やめて!メガ・・・今は、こんな事。
メガロ:・・・外部の者にとって、内部は未知の世界であろう。不本意ながらも、お前達には知ってもらう必要がある。
バク:ホム、確かに言い返してえ気持ちは分かる。けどよ、どうにかする為には動くしかねえ。悔しい思いは何度も味わうだろうけどな。
ホムンクルス:そうだね、ごめん。少し頭冷やさないとね。
クラルス:確かに、私でも分かりますもん。状況はダークファルスと同様に厳しい事になりそうですからねぇ。
メガロ:ダークファルス、か。アレさえどうでも良くなる・・・我々にとっては。
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+ | 設備担当班:モレグ中央柱近辺 |
設備担当班及びオペレーターである亡月はコ・ハナ、コ・ラウムと対談。
龍機兵を使役している事について、シーカーの襲撃の経緯等の質疑応答を求めました。 [亡月]:それじゃあ、フォトナーを葬った兵器である龍機兵、何故お前さんが自らの身体の様に使っているのか教えてくれないか?それを何故隠していたのかも含めてな。
[ラウム]:[隠していた自覚は無い。動けぬ身である我にとって手足の様な物よ。だが、奴らに知られる事を避けたかった。好機を逃したくなかったからだ。]
バク:・・・これを使ってコラプサーに対抗しようとしたのか?
[ラウム]:[奴らは我々を特に殺すつもりもなければ、証拠隠滅する気も微塵も無いだろう。簡単だ、今更だからな。]
ニル:でもおかしいでしょ。だって今更なら関わらなきゃいいのに・・・。
エクト:だからってのもある。不都合な要素を取り除きたいってものありそうだ。
[ラウム]:[この兵は、フールが我にと気まぐれで寄越した物だ。元々、我の一部から生まれた代物。お陰で思念のみでここまで動かせる、それに至るまで長かったがな。]
[亡月]:・・・・は?おい、何馬鹿言ってるんだ?つまり、思念のみでこのフォトナーキラーマシンを動かしてるのか?我々世代のAISの性能に匹敵するコイツをか・・・。
[ラウム]:[機械に詳しくは無いが、フールの故郷に残された技術ではあるらしい。だからこそ、奴らに知られたくはなかったのだ。ハナに手を掛ける、思わぬ客人も来た事だ。いずれ出さねばならなかったのだろう。]
ハナ:でも、お陰であの人も逃げたし私も皆も無事だから・・・。
ニル:・・・悔しいなあ、私全然敵わなかった。
エクト:あの剣捌き、体術・・・どっかで見た事があんだよな。
ルナソル:もしかしたら、貴方の教官を務めていたあの方のお知り合いだったりして。
エクト:おいおい止めてくれよ、あの人の知り合いとか相当なベテランじゃねえか。六英雄レベルって事になっちまうぜ。
ニル:誰の事ー?
エクト:あーいやその話は良いんだ。とりあえずシーカーは何でハナちゃんを襲ったんだ?
ハナ:・・・その。
[ラウム]:・・・そろそろ、言っても大丈夫であろう。
ハナ:うん・・・私、レガトゥスだけど発作的に力をコントロール出来ない時があるの。それで、武装しているあの人を見て怖くなって。
[亡月]:捕食行為ってのも本能なのかい?
ハナ:っ・・・違うの、あれは私・・・食べたくない。なのに、身体が勝手に・・・。
ニル:で、でもそれって発作みたいのなら抑えられる事だって出来るんでしょ?ちゃんと気を付ければ大丈夫じゃないかな!?
マーレ:こんな時、メガなら知ってるのかな・・・。
エクト:まぁ・・・でもアイツもアイツで俺達に警戒心は持っているんだよな。仕方ねえさ。
[亡月]:む、そろそろ二人が到着しそうだな。
エクト:ああ、それは良かった。
[亡月]:それとすまん、ホム達の方に集中する。
エクト:ん?何かあったんかな。
[ホオズキ]:うーん、ちょっとあまり良くないッスねぇ。
エクト:マジかあ。とりあえず質問はこんくらいで・・・おっと最後に、なぁラウムよ。この龍機兵で俺達に協力してくれねえか?
「ラウム」:[構わん。だが、協力するかは状況次第で良いな?]
エクト:ああ、それでいい。
ニル:ラウム、アタシに背中預けてもいいからね!
[ラウム]:[ハッハ!背中にしてはちと小さいがな。]
ニル:キレそう。
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+ | 居住区担当班:地下都市居住区「クロモドーリス」 |
引き続き居住区担当班は内部を調査中。原住民達との対話は可能でしたが彼女達は質問に答えた後逃げる様に去っていき、こちらを警戒を怠らぬ状況が伺えました。メガロとは問題なく談話していますが、アークスとの接触を決して行おうとする原住民はおりませんでした。メガロ曰く、最初にホムンクルスが接触した原住民4人は単身で接触してきたホムンクルス自体を友好的な人物として捉えていた為、あの様に邂逅出来たとの事です。
一同は都市最大施設である「クロモドーリス」へ到着。ヴァレラニは内部へ入る事を拒み、入口にて待機する事となりました。 内部は荒廃しておらず、多数の銅像と全壊した巨大な古代機構が立ち並んでおりました。古代機構は意図的に破壊された形跡があり、施設内に侵食している植物と一体化している状態です。一同は最深部へと進行、そこには植物群と一体化されたレガトゥスが存在していました。
クラルス:何と言いますか・・・あのメタリーエルスの苗床って感じでしょうか?
バク:・・・胸糞わりぃな。
メガロ:オガニ、起きているのだろう。
オガニ:[メガロ、アークスを連れてきたのですね。]
メガロ:いずれ連れてくる。そう言ったはずだ。
バク:念話か・・・?何故アンタが、しかもこれは龍族に近いぞ?
オガニ:[龍族・・・ええ、このフォトン。かの龍族に似ていますね。]
メガロ:樹との同化の末、全身の筋肉が衰えた。その代わり、ラウムより念話技術を伝授されたという所だ。
バク:ん?ラウムと話した事があるのか?
オガニ:[ええ、ざっと大昔ですが。]
メガロ:言っておくが・・・ラウムはまだお前達に話してない事は多くある筈だ。何せ、アイツなりの企みがある。
バク:・・・それは知ってるけどよ。チッ・・・。
ホムンクルス:話を戻させて貰う。貴女をオガニ・ヴァジールと知った上で対話願う。
オガニ:[構いません・・・と、言いたいところですが]
ホムンクルス:・・・っ
オガニ:[そのフォトン、ああ忘れもしない。コラプサーの一部か?]
ホムンクルス:待て!それは違う!
オガニ:[黙れ!その穢れた忌々しいフォトンを・・・何故お前が持っている?この島を蹂躙しに来たのか?エンティを殺したのはお前か?]
メガロ:オガニ、落ち着け。彼はまだ何もしていない。確かにコラプサーの縁者であるが、捨てられた身ではあるらしい。エールプティオは分かるか?
オガニ:[・・・模倣体か?そうか、こいつは・・・はは!そうかそうか!道理で奴と同じフォトンの癖に脆弱と思った!これも被検体なのか!?ははっ!!!!]
バク:おい!テメェ喧嘩売ってんのか!?
クラルス:さっきとの変貌ぶり・・・レガトゥスって凄い個体ばっかですね・・・。
ホムンクルス:どう言いたいかはそっちの勝手だ。ただ僕達はアークスとして調査に赴いただけだ。コラプサーの目的を阻止する為にも、出来れば協力してほしいだけだ。
オガニ:[断る。メガロ、これが私の眠りを妨げた結果か?]
メガロ:ああ、島が浮上した以上・・・接触は避けられん。
クラルス:あの、この話はそちらにも好都合となる可能性だってあるんですよ?
オガニ:[言ってみろ、小娘。]
クラルス:私達は任務の遂行を目的とし、島の危険因子を取り除く事が第一です。経緯も考慮し、結果的には被害は最小限で済ませる手配です。そちらからすると、レガトゥスの皆さんとかも研究部の方々が頑張れば島というよりアークスの保護下で治療を受けて普通に暮らせる事も可能なんじゃないかと!
オガニ:[・・・普通とは何だ?]
クラルス:え?
オガニ:[お前達の普通とは何だ?]
クラルス:普通というのは・・・えーと、ただ仕事をして生活費を稼いで、趣味とか好きな事をして美味しい物を食べて寝たり・・・何かを創ったりして後世に残る物を残したり。
ホムンクルス:そういう事じゃないと思う。
オガニ:[くだらない。馬鹿馬鹿しい、微塵も価値も無い。それを何百年と苦痛と空虚を味わいきった私達につまらん事をしろと?生きる事こそ最悪であるとしてもか?何も知らぬ痴れ者が!]
クラルス:こ、これは一例です!色んな可能性が手に負えない程詰まっています!それを知ってから絶望でもなんでもすればいいんです!
オガニ:[おい、メガロ。対話は決裂だ。これより私は彼奴等に宣戦布告を行う。島に蔓延るアークスは全て捕食対象と見なす!]
メガロ:・・・やはり、聞く耳は持たぬつもりだったのだな。おいアークス、これで分かった事があっただろう?まずはここから逃げろ。今の都市内部に数十人はオガニの支配下だ。他数人も外部にいるがいずれお前達を食い殺しに来る。クラルスの肩どころじゃ済まさんぞ。
バク:こうなる事を最初から知ってたんだな!?メガロ!!!
メガロ:結果は結果だ。逃げたければ逃げろ。
ホムンクルス:・・・クソ!いや、いずれレガトゥスとは対立する事態は予測してた。それが今なだけだ!
オガニ:[そうだ、アレを。アレを起動しよう。]
メガロ:・・・おい、それはダメだ。言っただろう?
バク:アレって何だよ?
オガニ:[規定守護獣:解放術式、展開・・・炉心強度解除、崩壊式転用。玄武封変システム起動、演算開始。体内炉心変性、制御解放・・・・ククッ・・・ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!!!!]
ホムンクルス:・・・ッ!ナキさん!今の聞こえてた!?
[亡月]:ああ、隠れて聞かせて貰ってたぞ!ルイン・アマルガムの均衡維持システムがメチャクチャだ、一旦そこを離脱してモレグに来い!そこに皆いる!
ホムンクルス:分かった!
バク:おい、メガロ!お前と同じ仲間なんだよな!?そのルインって奴は?
メガロ:ああ、種族が同じになった様なものだが・・・どうであれ、話も通じなくなった只の生物だ。私も今回は協力する。オガニ、お前との友好的関係もここまでだな。
オガニ:[ヒヒッさようなら、私達の優しい神様。]
(アークス三名とメガロは現地より離脱。レガトゥス不可侵域であるモレグへと向かいました。)
入口で待っていたヴァレラニは不安そうな表情で三人と対面します。
ヴァレラニ:あの!さっき、オガニが・・・。
ホムンクルス:ああ、ごめんよ。暫く僕達はここから離れなければならない。えっと、この状況下で最初に会った僕の事を受け入れてくれてありがとう。次に会った時、絶対にお礼をするからね!それじゃあまた会おう、三人にもよろしく言っといてね!
ヴァレラニ:う、ん・・・また、ね。
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+ | 緊急通信:ルイン・アマルガム体内炉心変性 |
モレグにて居住区担当班と設備担当班が合流。設備担当班は龍機兵の分析とラウムに質疑応答を完了した所でした。
ホムンクルスはオガニ・ヴァジールとの対話が決裂した事、宣戦布告を受けルイン・アマルガムが強制暴走しメルトダウンを引き起こす事態に及んだ経緯を説明しました。
エクト:つまり・・・システムガーディアンの恩恵を受けた獣鬼種の最強角をぶっ倒さなきゃこの領域がヤベーって事?
[亡月]:それどころか、第一層なんて木っ端微塵だ。第二層にも被害が及ぶんじゃないか。何を目的にそんな事を?完全に気が狂ったという事か?
メガロ:レガトゥスは不死の存在。だからこそどの様な事態に及んでも自らの生死に執着心は0に近い。海底の中は不都合であったが、浮上した今では何をしても関係が無いのだろう。それに、自らが苗床状態になった事でしがらみを削除しようという目論見もある。
エクト:なんだそれ?島の中をボロボロにして何か良い事でもあるのか?
メガロ:AIの支配から脱却しようとしている。ルインを利用する事は分かり切っていたが、このタイミングでとは私も予想外だ。
[ラウム]:[メガロ、それを今更言っても仕方なかろう。今はルインを倒すしかあるまい。]
ハナ:ルイン・・・あの子も悪い子じゃ無かったの。ただ強いだけだった。
マーレ:・・・どうにか、助ける方法とかは無いの?
メガロ:気持ちは分かるが、それは難しい。元々、コラプサーに利用されかけていた。ルインを奴に支配されれば、それこそルインにとっての地獄だろう。同胞としては、楽にしてやりたい。
マーレ:それは・・・仕方ないんだね。
[ホオズキ]:分析結果が出たッス。あー・・・というかアレッスね。当時の資料が参考にならんかったッス。だってほらナキちゃん見て見て、ヤバイッスよ。
[亡月]:・・・ほー、これヤバいな。
[ホオズキ]:ねー、ヤバいッスよね。
[亡月]:うん、ヤバイッス。あのレガトゥス、本当にトチ狂って被害規模とか分かってないんだな。
エクト:ちょっとオペレーター二人!仲良くヤバイヤバイ言ってないで教えてよ!
[亡月]:どうやらコイツ、島を放棄する前にアポストルス化、メタリーエルスの苗床化、対ダーカー仕様の適用化、規定守護による恩恵、現状における奴自身のフォトン濃度の増幅に伴ってだが・・・一言で言うぞ?
機構島どころか惑星半分無くなる。
一同:・・・・は?
均衡維持施設-モニター画面:
均衡維持システム稼働。[システム2]生成炉(地熱):制御放棄。 システムガーディアン具現化機構:侵食状態。 フォトン生成機能:制御不能。 循環維持機構動作確認:崩壊。 AI制御機構:オガニ・ヴァジールによる支配化。 第三節対ダーカー殲滅型均衡維持兵器:ルイン・アマルガム。 【灼鋼の玄武】融解。
現地音声:
コノホシカラニゲルコトハカナワナイ
コノシマカラデルコトハカナワナイ
アノリュウコソワレヲコロセル
ドウカ ドウカ
ワレヲホロボシテクレ
アノムスメヲ ワレヲトモトヨンダ アノムスメダケハ
イキタイトネガッタアノムスメヲ
ドウカ
ワガイノチヲタチキッテレ
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